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【朗読台本】不機嫌な空と上機嫌な僕。

傘をたたんで足元にできた水たまりを飛び越える。

不機嫌だった空は機嫌をなおし、空という無限のキャンバスいっぱいに入道雲と青い背景を描き散らした。

元気に鳴き始めた蝉の声を聞きながら、
僕はまだ雨の中で聞いた「好きです」という、できたばかりの恋人の言葉をむずがゆい心と一緒に噛みしめていた。

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