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デュエプレ24弾環境考察(NEW)

※全文無料です。気兼ねなく。

こんばんははじめまして。海月です。

書いているのがたいてい夜なのでこんばんはとしておきます。

自己紹介はあまり意味を成さないと思うので省略します。

とりあえずデュエプレはサービス開始当初からプレイしていて、毎月マスター到達するくらいです。

以下にて24弾環境の推移と簡単な解説を記録として残していきます。

シーズン終了直後に随時追記予定です。


2/22能力調整前の全体概観

パックの表紙を飾った《モルトNEXT》を中心に、特別待遇のシークレットが用意された3枚は新時代の到来を感じさせるものだった。

特に《モルトNEXT》の環境影響度は凄まじい。

有志の統計によると、リリース初日の使用率は全体の半数を超えると報告された。

>2024/1/26 ND環境調査レポート | BEANS/デュエプレ環境調査・攻略より引用

TCGでは入手難度の高い《モルトNEXT》はデッキ自体組むことが困難であったが、そうした障壁のないDCGではこのような事態が起こるようである。

環境は「【モルトNEXT】かそれ以外か」と言えるまでに染色された。

打倒【モルトNEXT】として、初期から注目されたのは【緑単サソリス】。

守護者スキンが付属した《猛攻の面》が加わり、ビートダウンに弱い【モルトNEXT】を狩っていった。

正統派の「やられるより先にやれ」に対して、受けに回ることで戦ったのが【サインシューゲイザー】と【白単天門】である。

【サインシューゲイザー】は前環境の終盤に広まった秀作として、【UKパンク】に並ぶカウンターデッキの地位を築いた。

【白単天門】は元祖受けデッキの代表である《ヘブンズ・ゲート》のデッキが、前弾の《ヘブンズ・ヘブン》、今弾の《ヘブンズロージア》が加わることで機軸を変えてきている。

少々時を置いて姿を見せてきたのが【イメンブーゴ】。

何と言っても《デッドブラッキオ》の追加が大きく、【サインシューゲイザー】とは別方向のカウンターデッキとして環境進出を果たした。

こちらをより素直に使う【5cミラクル】も徐々に見かける機会が増えていく。

【モルトNEXT】を受ける力はこれまでの【白抜き4cビッグマナ】にはなく、グッドスタッフ系のビッグマナとしては久方ぶりに立場を上にすることに成功した。

速度の面では【赤単速攻】も次第に台頭した。

【速攻】の呼び名がふさわしいかは定かでないが、《コダマ》《ショック》のギミックは現環境で武器となる速度を持つ。

【モルトNEXT】を貫通しやすいのはもちろん、《マッカラン》《ヴァルブレア》による盤面処理、《マグナム》による踏み倒しメタなどの戦術の多彩さが売りとなった。

こうした【モルトNEXT】意識の環境が続く中、次第に【モルトNEXT】が「勝てないデッキ」であることが認知されていく。

そうすると起こったのが、「【モルトNEXT】以外に勝つデッキ」を使用するというムーブメントだった。

【白単サザン】と【刃鬼】が増加の兆しを見せる。

【白単サザン】はこれまでの構築基盤のほかに、《ドラゴンズサイン》や《ヘブンズロージア》を加えた【天門】と折衷するような構築も台頭してきた。

【刃鬼】は《クロック》や《チャケの応援》など、耐久に重きを置くことで【刃鬼】に繋ぐ構築が見られていく。

こうしたメタゲームの果てに、遅咲きの環境進出を果たしたのが【黒単ヘルボロフ】だった。

盤面上限の課題を克服する構築とプレイングが確立され、Q.E.D.+カップではレート1800超えを輩出するデッキタイプとなる。

【モルトNEXT】にこそ不利寄りとされるものの、それ以外の多くのデッキと渡り合うデッキとして認知されていった。


Q.E.D.+カップ最終TOP100

Q.E.D.+カップは過去最大のマスター到達人数となり、最終レジェンドのボーダーも1709と過去最高値を記録した。
※それまでの最高値は以下(筆者調べ)。
マスター到達18000人ほど(ヨミカップ)
最終ボーダー1708(アポロカップ)

つまり、入賞デッキはいずれもレート1710付近まで到達するポテンシャルがあったと言える。

各デッキの所感は以下の通り。(入賞数多い順)

【青黒サインシューゲイザー】
環境で最も安定した出力を出せるデッキの一つであり、プレイヤー技量が現れることからも上位で好まれる傾向にあった。

【赤単速攻】
出力の不安定さはあるものの、終盤に台頭した【白単サザン】【黒単ヘルボロフ】に五分前後で戦え、【モルトNEXT】にも戦いやすい。
何より長期戦になりがちな現環境で回転率の良いデッキは、それだけで使用する意義を持てた。

【白単サザン】
【モルトNEXT】と【黒単ヘルボロフ】が不利に寄り、最終盤は苦戦を強いられる側面があった。
それでも出力は安定しており、【黒単ヘルボロフ】が完全に浸透し切る前に逃げ切ることができた故の入賞数だと考えられる。

【イメンブーゴ】
型は様々なものが見られ、《イメンブーゴ》の性質を発揮した。
基本的には【黒単ヘルボロフ】が不利な対面となるが、それ以外に対して戦うことができ、トリッキーな動きをするデッキ性質も強みとなった。

【赤青UKパンク】
元祖カウンター代表であり、ビートに強いのは変わらずなことから【赤単速攻】などに明確な有利を付ける。
構造上苦手な【黒単ヘルボロフ】には《ロビー》や《グレンリベット》で対抗する工夫が見られ、多くの前環境デッキが脱落する中で中堅の地位を保った。

【黒単ヘルボロフ】
環境終盤で構築が広まり、一気に存在感を強めた。
【モルトNEXT】のみが明確な不利となるが、【モルトNEXT】から始まったメタゲームが【モルトNEXT】に不利を取るデッキに帰結するのは面白い点だろう。
※この時点では《ワルボロフ》を採用したものも見られたため、グラフ上では【黒単ボロフ】と表記

【白単天門】【白単ロージア】
基本的には前弾までの【白単天門】の系譜となるが、終盤で《ヘブンズ・ゲート》の枚数を減らしたり、完全に抜いて《ドラゴンズサイン》と《ヘブンズロージア》に依拠する形も現れた。
【モルトNEXT】も含めた素直に殴って来るデッキと戦えるものの、終盤の【黒単ヘルボロフ】の台頭などは向かい風となった。

【モルトNEXT】
一貫して環境で意識されたデッキであり、出力と受けのバランスも安定しなかった。
だが、メタゲームの変遷の中で確実に通りの良い時は存在し、そこを読んでサブデッキとして使用したプレイヤーがいたと思われる。

【緑単サソリス】
展開力に優れたビートという点がメタビート的な性質を持つ【赤単速攻】とは差別化される点。
環境トップの【サインシューゲイザー】に不利を付けるのは痛いものの、台頭してきた【黒単ヘルボロフ】に対抗する術を持つのは長所とできた。

【その他のデッキ】
環境デッキの包囲網は強く、いわゆる環境外デッキで勝ち上がるには難しい環境と分析される。
ただし、環境デッキの可変性は比較的高く、細かなチューニングの光る環境と言い換えることもできる。
この高レート帯の争いの中、個性的なデッキで入賞した人たちの功績を認めたい。


2/22能力調整後の環境

《ガイムソウ》に下方修正が、《ゴールド・レイユ》に挙動の修正が入った。

これにより、【モルトNEXT】【モルト王】の後退が予測された。

《ゴールド・レイユ》は弱体化の側面もあるものの、【白単天門】がメタゲーム上でそこまで大きな役割を担っているわけでもないことから、影響は《ガイムソウ》に比べれば軽微と思われた。

素直な予想としては、

①【モルトNEXT】に不利を取るが、他に五分前後の安定勝率を狙える【黒単ヘルボロフ】が増える
②速度面で戦いやすい【赤単速攻】【緑単サソリス】が増える
③【UKパンク】などのカウンターデッキがマッドネス採用をはじめとしたチューニングによって台頭する
④【サインシューゲイザー】【白単サザン】などの自力のあるデッキが加わり、群雄割拠環境となる

といった感じだろうか。

実際の調整後、【モルトNEXT】は引き続き《ガイムソウ》を採用したものが見られ、一定の使用率を維持している。

弱体化によって周囲のメタ意識が下がったこともあり、機を見て使用すれば悪いデッキではないポジションは継続された。

特に【黒単ヘルボロフ】に勝てるデッキというのは、それだけでもアイデンティティとできるだろう。

大きなメタ構造は以下のイメージ。

大きく四角形の有利・不利関係の中央に、【サインシューゲイザー】と【イメンブーゴ】がある形。

【UKパンク】【白単サザン】は中央に位置するものの、【天門】に寄っている。

注目デッキとして以下の4つを挙げておく。


①活躍の報告が多いデッキには【サインシューゲイザー】がある。

突き詰めれば【モルトNEXT】側に分があるという声もあるが、元々が【モルトNEXT】にも勝てるカウンターデッキとして注目されただけに、決して抗えない対面というわけでもない。

最適な出力には高いプレイングを求められることからも、上位で好まれやすいデッキである。


②【黒単ヘルボロフ】も【サインシューゲイザー】同様、玄人好みのデッキだ。

あちらとの大きな違いは

・【サインシューゲイザー】よりも明確に有利に寄る対面が多い(【白単サザン】【天門】【イメンブーゴ】など)
・トリガーの質、盾操作能力の有無によって防御力で大劣る

という2点に集約される。

特に2点目によって現環境のキーであるカウンター力が低い点は、デッキ選択の判断を分けるポイントとなりうる。


③【モルトNEXT】も意識から外せないデッキであることは改めて強調しよう。

デッキ間の相性を俯瞰した際、このデッキがどうしても勝てないという対面は存在しない。

むしろ【モルトNEXT】に分があるということも多く、受けの弱さと事故率で絶妙にバランスが取られている。

ポジションとしては、よりいっそうかつての【バルガライゾウ】に重なる部分が増えてきた。

不動の人気によってメタゲームの流れに関係なく居座り続けるのであれば、いっそメタ意識から外してみるのも一考だろう。


④最後に挙げておきたいのは【UKパンク】だ。

古参のカウンターデッキとして今なお環境の陰で活躍を見せている。

【サインシューゲイザー】などの他のカウンターデッキと異なるのは、大きく以下の2点。

・踏み倒しメタに耐性がある
・対面を意識したメタカード、カラーバリエーションがある

《マグナム》や《エンターテイナー》といったカードを《カツドン破》で突破したり、構造不利の【黒単ヘルボロフ】に《グレンリベット》を合わせたりと、抗う術を持つのは大きい。

赤青を基本に、ラッカやクローシスなどの選択肢があるのもデッキとしての強みだろう。

当たりたくない対面であった【白単天門】が減少傾向なことも大きく、環境のキーとなりうるデッキである。


当然、この先を読むならば【白単天門】に流れの良い時が訪れる可能性も十分にある。

【白単サザン】【イメンブーゴ】などの、【UKパンク】と同じく上記図の中央寄りにいるデッキも期待ができるだろう。

メタ構造は異なる性質の4勢力+αといった形で比較的きれいにまとまっている。

環境外デッキの立ち入る隙は小さく、今後新しいデッキが進出する可能性はそう高くないと考えられる。

プレイングの色濃く出る環境で、最終的な結論がどこに着地するかを見守っていきたい。


モルトNEXTカップ最終TOP100


注目カード紹介

現環境でさほど目立ってはいないが、十分なパワーのあるカードと、24弾に入って評価の上がったカードを紹介。
こうした評価の機微に敏感になることがデッキ構築やチューニングの上では重要な場合が多い。
なお、既に活躍しているカードについては特筆すべきことがなければ取り上げない。
また、最新弾からリリース順にNDで使用可能な19弾までを書いていく。


・龍魂シリーズ

画像は《ホワイティ》のみとしたが、五文明のいずれもが構築に含めておくと活躍する機会を持てる点はTCGと変わらない。
ドラグハートを全く使用しないデッキにおいても、入れておくことで使用の可能性を相手に考慮させることができる。
超次元ホールと同種のブラフ性能が期待できる、数少ないドラグハートである。
各種5コストサイクルと7コストの龍覇サイクルはこれを活用する用途も忘れずにいよう。


・聖霊龍王 アルカディアスD

《ガガ・アルカディアス》の呪文封殺が強力だったことは、多くの人が身を以て体感したことである。
こちらも【白単サザン】や【白単天門】での有力な候補となる。
《インフェルノ・サイン》や《カツドン破》などを封じる役割が期待できる。
一方で、両デッキの弱点である《スパーク》を止める手段とはなりえない。
【天門】の場合は《クロック》からのカウンターを敬遠する効果もある《アルファリオン》も視野に入れられるだろう。


・龍素知新

カード単体のパワーで見れば、これをコンセプトにデッキが組めるほどのものがある。
クリーチャー版の《インフェルノ・サイン》がキーカードのデッキがあるならば、1コスト軽い呪文版が大きく劣るわけもないのは理解しやすいだろう。
各種門系や《カツドン破》など、踏み倒し系のカードとの併用で考えてみるに一考の余地がある。


・パニッシュ・ホールド

S・バックは意表を突きやすい能力だが、マイナーカードとなればよりいっそうの効力を発揮する。
このカードはパフォーマンスこそ悪いものの、たとえトリガーを封じられようと2面止めることができる。
S・バック持ちでは最優秀な《デッドブラッキオ》でも一面止めに過ぎないところを見れば、この唯一性は強い。
【白単サザン】や【白単天門】などが環境デッキである以上、常に警戒したいカードである。


・英雄奥義 バーニング銀河

ドラグハートフォートレス全盛期となり、マナ武装を達成せずとも十分な仕事をこなせる場面が増えてきた。
達成した時のパフォーマンスは言うまでもなく、【赤単】や【準赤単】で組むだけの価値は見出せる。
【モルトNEXT】の登場後も【モルト王】を使用するのであれば、差別化点とできるカードである。


・超次元ムシャ・ホール

どちらかと言えば《ボルシャック・ホール》だが、あちらはアークカードのためこちらを紹介する。
サイキック・クリーチャーの登場シーンは全盛期に比べてかなり減ってきたが、未だそこそこの選択肢を持った優秀なギミックであることに変わりはない。
不意の《勝利リュウセイ》などは意表をついてテンポを稼ぐことが期待できる。
一方で《マグナム》《オリオティス》などの踏み倒しメタが最前線で見られるため、それらを処理しながら展開できるホールは需要が上がって来た。
《ボルシャック・ホール》と比べて、こちらは《エンターテイナー》を除去できることが強みとなる。


・壊滅の悪魔龍 カナシミドミノ

クリーチャーコントロール殺しな独特なメタ効果は、TCGの頃から度々注目されている。
【白単サザン】や【赤単速攻】など、現環境でも刺さる場面はたしかにある。
常在効果故に、ターンに関係なく《キリュー》のcipより先に《キリュー》を破壊できる点も優秀。
コントロール戦術を意識するなら目を付けておきたいカードである。


・術英雄 チュレンテンホウ

環境デッキの行動が攻撃を起点としたものが多く、効果の起動を狙いやすい。
パワーも7000と高く、《ヴァルブレア》や《グレンモルト》や《サザン》と相打ちが狙えるレベル。
【ターボゼニス】が戦えている一因と言うほどには活躍を見せている。


・龍覇 グレンモルト

6コストで即時3打点を生成する攻撃力は、未だ様々な対面に有効。
ブーストや軽減の活用によって着地速度にも問題ない。
【モルトNEXT】が一定数存在する以上、ビートデッキを組む際には常に視野に入れておきたいカードである。
また、《デスゲート》との組み合わせは7コスト以上のクリーチャーが棒立ちしやすい環境で高い親和性を持つ。


・不敗のダイハード・リュウセイ

相変わらずカウンターデッキの目立つ環境で、破壊以外の除去手段を持たないorそもそも除去手段自体がないデッキも多く、焼却、敗北回避効果共に評価が高い。
このカードを出して攻めること自体がトリガーケアとも言える側面が強くなった。
【モルトNEXT】や【刃鬼】が淘汰されずに環境に食らいつける要因でもある。


・終末の時計 ザ・クロック

【モルトNEXT】の登場により、1ターン凌ぐカードとしては《スパーク》等よりも価値が上がった。
色が合うという点も考慮されてのことだが、このカードが返しの打点に加わる点も大きい。
このカードが強い要因を探っていくと、環境の大枠が掴めるほどには重要な位置づけにいるカードである。


・ウソと盗みのエンターテイナー

《マグナム》《オリオティス》はじめ、踏み倒しをメタる能力は軒並み重要カードとなっている。
このカードは今まで足を引っ張りやすかった赤黒の多色である点が【イメンブーゴ】などで活きる場面が出てきた。
《キリュー》の評価される環境で、それと同じ色であることは肯定的に捉えやすくなっている。
このカードの有無を構築の差別化点とできるほどに重要なカードとなった。


・高飛車姫プリン

クリーチャーコントロールの多い環境で、効果の起点となりやすい攻撃に制限をかけるロック能力は優秀。
【緑単サソリス】では実質的にトリガーケアのような使われ方もされ、このカードの個性が発揮できる環境が来た。
TCGでも【シューゲイザー】に採用された経緯があるように、デュエプレでもメタ的視点から評価されてきたカードである。


・「戦慄」の頂 ベートーベン

一つ一つの効果がコストに対して地味なだけで、もとより後続確保と防御を両立するカード性質は優秀。
現環境はクリーチャーコントロールのデッキが多く、13000の壁を越えるには工夫が求められることが多々ある。
時折見られるようになった《シャングリラ》にも共通する要素だ。
《チュレンテンホウ》《戦慄のプレリュード》とのコンボも強力で、決まれば1ターンの間に複数のゼニスを展開することも可能。
Q.E.D.+カップで数件の入賞が見られたように、ND落ちを目前としながら最後の輝きを見せている。


環境デッキリスト

記載順はデッキの成立降順。

リストの作成には上記最終TOP100の公開者をはじめ、日ごろTwitter上で情報公開して下さる方々や、note等記事を書いて下さっている方々ものを参考にしている。

また、環境の趨勢については下記BEANS様のサイトを、デッキリストの作成にあたっては画像からデッキコードの発行を行えるCoco様の下記PictDeckerを活用させていただいている。

多方面に心より感謝を。


【モルトNEXT】

デッキコード

上振れた時の粉砕力は凄まじく、不利な対面を捲るだけの出力を持つ。
事故のリスクから回数を重ねるランクマッチで使い続けるのは無謀だが、時期を見計らえば有用な武器となるだろう。

 

【黒単ヘルボロフ】

デッキコード

【黒単ワルボロフ】という前身デッキがありながら、遅咲きの環境進出となったのは環境の妙である。
デッキ性質が除去コントロールに近く、堅調なアドバンテージ交換が根底にあることから、【モルトNEXT】のような単体で戦況をひっくり返してくる対面には弱い。


【イメンブーゴ】 

デッキコード

《デッドブラッキオ》の追加によって、更なる強みを獲得した。
【黒単ヘルボロフ】が不利な対面となるものの、それ以外では後半な対面を見ることができる。
構築は不定形で、対面する側も戦いにくさのある、いやらしいデッキである。


【緑単サソリス】

デッキコード

最速4ターンキルの速度に加えて、サイキックゾーンや《高飛車プリン》、《オチャッピィ》を使った搦め手がり、《エウルブッカ》の受けもある。
【モルトNEXT】を速度で倒す方向で考えた場合、【赤単速攻】と明確に差別化できる点が多々あり、それ故に共存できていると言える。


【青黒サインシューゲイザー】

デッキコード

新時代のカウンターデッキとして華々しく誕生した後、まさかの環境トップと言える地位まで上り詰めた。
近頃は拡張性を上げるために《ヘブンズロージア》が採用された型が増えている。
詰め込まれたギミックに枠の余裕はないが、それでも各人の調整の軌跡が見られるデッキだ。


【赤単速攻】

デッキコード

前環境の構築からは《ヴァルブレア》が加わり、ボードを取りながらビートする形に変わった。
【天門】を除けば五分前後で戦える対面が多いものの、出力にはムラがあり、仮にも速攻を名乗りながらキルターンが5を超えることも多い。
それはこのデッキの深みとも表裏一体だが、面白い立ち位置にあるデッキと評価できる。


【白単天門】

デッキコード

類似する【白単サザン】とは【赤単速攻】などビートへの耐性で異なる。
【サインシューゲイザー】や諸々の対面に安定して勝つために、近頃は《アルファリオン》を採用したものも見かけられる。


【白単サザン】

デッキコード

安定感の高いコンボビートデッキだが、大型の着地に向けてウィニーを場に残すことが要となる性質上、【黒単ヘルボロフ】の除去コントロール的動きに弱い。
【モルトNEXT】にも盤面処理を絡めながら返せない打点を揃えられて不利と、環境上の立ち位置はあまり良くなくなった。
ビートにチャンスを作りつつ、カードパワーの高い《ヘブンズロージア》と併用するためにも《ドラゴンズ・サイン》入りの構築が適しているか。


【UKパンク】

デッキコード

カウンターデッキとしての強さは変わらず。
引き続き盾仕込みの多い環境で、《トンギヌスの槍》を扱える点は引き続き差別化点として売りにできている。
【黒単ヘルボロフ】に対して《グレンリベット》で対抗することも可能である。


【その他】

ドロマー祝門
トリーヴァシャングリラ
青緑チュレンゼニス
シータ刃鬼
墓地ソース


おわりに

ドラゴンサーガの終わりである24弾を迎え、環境は大きく一新されました。

環境落ちとまでは言わないものの、主要カードのND落ちを待たずして使用率を大きく下げたデッキも多くあります。

Q.E.D.+カップのボーダーやマスター到達数を見ても、また時代の変化の一つを感じているところです。

年明けから本格的にランキング制度も開始され、様々な面から転換点と言えるのでしょう。

この記録が今現在のみならず、いつか振り返る時の参考となればと思います。


最後に投げ銭方式で、内容とは関係ない文章を残します。

無理をする必要はありませんが、この記事や過去記事も含め、私の日頃の活動に対して見合う価値があったと思ったらご購入いただけると大変嬉しいです。

いただけなくても、少しでもこの記事があなたの日々の楽しみにつながれば幸いです。

それではまた。

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