新カード解説⑤(デュエプレ8弾)
こんばんははじめまして。海月です。
書いているのがたいてい夜なのでこんばんはとしておきます。
自己紹介はあまり意味を成さないと思うので省略します。
とりあえずデュエプレはサービス開始当初からプレイしていて、毎月マスター到達するくらいです。
新カードの考察第5弾です。
第4弾についてはこちらをどうぞ。
指標はこんな感じ。
9点~10点 → 壊れ性能。環境トップレベル。
7~8点 → 優秀。環境でもよく見かける。
5~6点 → 悪くはない。癖があったり、デッキや環境次第で採用される。
3~4点 → おそらく環境では見ない。地雷枠や限定構築に活路を見出す。
0~2点 → 見なかったことにしていい。
それでは以下、本題です。
鎧亜の咆哮キリュー・ジルヴェス
事前評価:8
紙からの変更点は以下。
・”スレイヤー付与”が”パワーアタッカー付与”になった
・このカードを出したターンに”破壊されたクリーチャーがマナに行く”効果が、”バトル後に破壊する”効果になった
一概には言えませんが、基本的には弱体化しました。
まあ紙でも殿堂入りしていますし、最も強力だったスピードアタッカー付与がそのままなので及第点でしょう。
マナに行く効果は置換の置換というややこしい事態の発生を防ぎたかったという理由もあるのかもしれません。
このカードについては10000字の記事一つ書けるくらいネタが豊富なので、ここでは要所のみ書きます。
運用方法は大きく2つ。
1つはスピードアタッカー付与を活かして奇襲を行う運用です。
インフレが進むごとに踏み倒し能力が強化されて登場しますが、それらと組み合わせて一気に打点を生成するのに貢献します。
代表的なのは2014年頃の紙でトップメタとなった「シューゲイザー」とのコンビ。
これほど先のカードならずとも「キリュー」を踏み倒す手段は豊富に存在しますし、インフレの加速っぷりが昨今話題となっているデュエプレであればそう遠くない未来に何かしらの強力な手段が実現されるでしょう。
また、パワーアタッカーの効果によって「緑神龍ハルクーンベルガ」との相性も抜群。
「ハルクーン」と「キリュー」の2体で相手のシールドをすべてブレイクできるのは強力です。
もう1つは除去札としての運用。
スレイヤーは没収されてしまったものの、パワーアタッカー+8000がついたため、たいていのタップしている相手クリーチャーを破壊することが可能です。
「キリュー」自身コスト5のSAパワー9000として使えるため、確定除去のように使うことができて汎用性は高いと言えます。
デュエプレでは実装されるかわかりませんが、紙で猛威を振るった「キング・アルカディアス」が9弾あたりで実装される可能性があるため、その際は突破口としては使えそうです。
そうでなくとも、「キリュー」が色さえあれば採用検討できるほどのカードなため、大型クリーチャーでも簡単にタップするのは不用心となります。
これまで打開が難しかったWブレイカーが複数並んだ盤面や『カチュア』などへの突破しやすさも向上する、優秀なカードと言えるでしょう。
ちなみに、スピードアタッカー化の効果は付与しているため、仮にトリガーなどで「キリュー」が除去されても継続しますが、「キリュー」より後にでたクリーチャーには効果がありません。
「マイキーのペンチ」は場にいる限り与える効果のため、除去されてしまえばスピードアタッカーではなくなってしまいますが、いつ出たクリーチャーでも効果を受けることができます。
慣れていない人は区別がつきづらいと思いますが、効果が発動するもの(トリガー能力)は継続、発動しないもの(常在型能力)は除去されると消える、と理解すると良いと思います。
霊翼の宝アルバトロス
事前評価:6~9(いつかヤバイ)
紙からの変更点は以下。
・スピードアタッカーを得た
・破壊された時に出るクリーチャー”合計5以下”になるように2体まで出すが、”5以下を2体"になった
・進化を出せなくなった
この強化はやってるレベルだと思います。
いくらpig(破壊された時効果)で探索によって同名は釣れないとはいえ、計10コストの踏み倒しは早々やってよいことではありません。
墓地からとはいえ、5コスト以下2体となれば、紙をやっている人では直近で殿堂入りした「生命と大地と轟破の決断」を連想した人も多いはず。
アルバトロス軸の強力な動きをざっと書いてみましょう。
すべて「憤怒の猛将ダイダロス」の攻撃時一体破壊する効果で「アルバトロス」を破壊するのを起点にするとして、
・「カチュア」+1体→「カチュア」で「サファイア」を出してワンショット
・「ゾルヴェール」+「マイキーのペンチ」or「トット・ピピッチ」→「ゾルヴェール」攻撃で自壊して墓地から「グールジェネレイド」を出してワンショット
・「ドラグイノセント」+「マルドゥクス」→「マルドゥクス」効果で「ドラグイノセント」を破壊して「バイオレンス・サンダー」or「サファイア」
・「ギガクローズ」+1体を出して「ギガクローズ」のターボラッシュ達成
などなど。
もちろんピーキーな「ダイダロス」を使って「アルバトロス」召喚時すぐの効果起動を狙わずとも強力で、次のターンで「マルドゥクス」などを使って自壊しても十分なリターンです。
自身がスピードアタッカーを得たことから、攻撃して圧をかけていく使い方も良いでしょう。
準備に見合った理不尽なコンボは現状のデュエプレのプールでおそらく存在しませんが、カードプールの追加次第でいつか環境を壊す可能性の高いカードと言えます。
個人的な意見を述べれば、こういう他のカードのデザインに影響しかねないカードの実装は控えて欲しいと思います。(「インフェルノ・ゲート」や「サファイア」など。)
5コスト以下のカードを作る際に、いちいち「アルバトロス」で壊れコンボができてしまわないか意識されては良くないので…
もちろん、こういったカードによって難易度の高いコンボを持ったデッキが輝ける可能性も高まるので、一概に悪いとは言えないんですけどね。
電脳聖霊グラリス
事前評価:3
紙からの変更点は、”自分のクリーチャーは、同じ文明のクリーチャーから攻撃されない”が光と水限定で全く攻撃されなくなりました。
攻撃されない効果は、殴り返しを防ぐため=早い段階から攻めていくデッキほど有効なため、いくら自軍全体への付与とはいえ、4コストは重いです。
2コストの「クック・ポロン」との間には越えられない壁があるでしょう。
高速化の進む環境の中、4コスト払ってアドバンテージを稼げない点もマイナスポイント。
一応、色の合う『青白メカオー』『青白ツヴァイ』や、同じ8弾収録の「キングダム・ゲオルグ」を採用したデッキで使うと思わぬ活躍を見せそうですが、普通に組んでは枠が厳しいでしょう。
自身の効果に加えて標準のパワーを持っていて確定除去以外は効きづらいので、限定構築戦などでは活躍できる可能性がありそうです。
クリムゾン・メガ・ドラグーン
事前評価:2
紙からの変更点はパワーが1000上がってWブレイカーを得た点です。
効果が局所的であり、コストも7と『ティラノ・ドレイク』では重くなるため、基本的には「ロウバンレイ」が優先となるでしょう。
また、「ロウバンレイ」の解説で触れた『ディアブロストコントロール』ではこちらの方が大胆に破壊を行うことができますが、そこまでやらずとも「ロウバンレイ」で十分な局面が多いです。
「ディアブロスト」からマナカーブが繋がらない点も残念なところ。
差別化をするのであれば、自軍のブロッカーを含めて除去する点となります。
ことあるごとに「グール」を用いた活用を紹介している気がしますが、「グール」ってそれくらい強力な効果を持ったカードなのです。
7弾終盤となって環境で見かける機会も増えてきたため、今後の躍進に期待したいですね。
「クリムゾン・メガ・ドラグーン」の解説のはずが「グール」の話で終わることになってしまいました。
霊騎ハーメルン・ダリア
事前評価:5
紙からの変更点は1コスト軽くなり、ドラゴンだけでなくフェニックスも回収できるようになった点。
これが公開されて思いましたが、おそらくアーク・セラフィムには専用のドローソースは来ないですね。
展開とマナブーストをしつつ、種族の異なる「口寄せの化身」などでカードを引くか、「ダリア」のようなカードで必要なカードを引っ張ることになりそうです。
提督くらいは来るかもしれませんが、それはそれでハンデスには「提督」破壊には「マキシマムコブラ」で耐性を持って「超神星」を着地させる、かなり安定したデッキになってしまう気がします。
アーク・セラフィムから進化する超神星には既に存在している「セイントマザー」、これを書いている2/12には「アナスタシス」が登場しているため、一定の強さは持ちそうですね。
「マンモキャノン」の軽減と合わせて「ダリア」を2コストで出しフェニックスを回収すれば、小回りも効きそうです。
炎霊甲蟲ジャンガルジャン
事前評価:8
「マンモキャノン」同様、友好色の軽減サイクルです。
友好色とはなんぞやと言う方は④の記事の「マンモキャノン」の項をどうぞ。
紙からの変更点はパワー1000、パワーアタッカー+2000だったのが、素のパワー2000となりました。
微々たる差ですが、強化と言えるでしょう。
ただ、強化要素で言えばこのカード自身よりもデュエプレの構造にあると言ってよく、クリーチャー主体の環境で、特に前寄りのデッキでの活躍が期待できます。
自身の種族から言えばティラノ・ドレイクでは赤主体のため難しそうですが、ドリームメイトでは何と言っても「パンダネルラ」にきれいに繋がります。
仮に少々事故って初動が3ターン目の「ジャンガルジャン」になっても、次ターンには「ヤッタルワン」も1コストで出せるため、「ヤッタルワン」のブースト効果と合わせて実質4マナで進化速攻できるのも強力です。
「パンダ」の効果で2体以上並ぶことになれば、オーバーキルな展開も可能でしょう。
他、色が合いそうな前寄りのデッキで言えば『赤緑ブリザード』。
8弾も多少のブロッカーが並ぶ可能性は高いと考えられるため、ブロッカー破壊が可能となる赤を入れるのは現実的です。
今は『赤白速攻』も下火になってきてしまいましたが、7弾環境でも最速の『ブリザード』が8弾では『赤緑ブリザード』として台頭するやもしれません。
海王龍聖ラスト・アヴァタール
事前評価:3
紙からの変更点は以下。
・「シールドゾーンにカードが加えられた時、そのプレイヤーは自分自身のシールドの中から1枚選び、墓地に置く。」という効果が消滅した。
・ブレイク時のドロー効果が1枚から3枚になった
・効果にゲーム中1度の制限がついた
紙のプレイヤーにはあまりに有名ですが、「アヴァタール」の紙での1つ目の効果によって「アクア・パトロール」というカードが急転直下のプレミアム殿堂(禁止)を受けることとなりました。
相当に高速化が進んだ現在もプレミアム殿堂は解除されていないため、「アクア・パトロール」はデュエマ界でも随一の被害者カードです。
さて、デュエプレでの「アヴァタール」の話に戻りますが、率直に言えば活躍は難しいと思います。
7コストで出した瞬間に仕事をせず、除去耐性もないとなれば、どんなデッキでも対処容易でしょう。
3色クリーチャーも出たことですし、G0持ちで回数制限のない「プラチナム」の方が活躍の可能性が高いでしょう。
「アヴァタール」の場合、強さよりは万が一使われた時に効果がどう処理されるか?で話題を呼びそうな気もします。
・ゲーム中1度とは自分と相手共通なのか
・”クリーチャーは自分を攻撃できない”の効果は、この効果の発動後に出たクリーチャーにも適用されるのか
・「サファイア」のような”ブレイクする時、かわりに墓地に置く”クリーチャーに最後のシールドが攻撃される時、効果は発動するのか
3つ目については紙のルールなら発動できないと断言できますが、デュエプレの仕様もあるので試すまで安心はできませんね。
確定除去が少ないハイランダー戦などでは面白く働く可能性もあるかもしれません。
剛勇王機フルメタル・レモン
事前評価:3
紙からの変更点はパワーが2000上がった点と、山札の上から10枚墓地に置く効果が8枚になった点です。
「アヴァタール」に続いて敗北回避効果ですが、こちらの方がコストが軽い分、いくらか使いやすくなっています。
デッキが30枚の状態からゲームが始まるデュエマでは、この効果は使えてせいぜい2回でしょう。
標準的なパワーを手に入れたため、ある程度速いデッキであれば不用心にタップしない限りは生き残って効果が活きるかもしれません。
メリットでもあり、デメリットでもあるのが色。
メリットとしては、現在公開されている中では唯一のトリーヴァカラー(白青緑)の3色のため、その点は暫く強みとなるでしょう。
また、こればかりは試さないとわからないのですが、デュエプレのマナシステムにおける3色は相当便利だと私は考えています。
プレイしてそこまで強くなくとも、マナ基盤として想像以上に評価が高くなる、ということがあるかもしれません。
デメリットとしては、この3色を使用して活躍しているデッキが少ないこと。
また、得てしてトリーヴァや4c,5cはマナを伸ばして戦う重いデッキとなりがちなため、コストが低くカードパワーも低いこのカードに枠は割きづらいでしょう。
期待したいのは、ワイルド・ベジースを含むためとはいえ、これまで光文明と水文明が主体だったグレートメカオーに自然文明を持ったカードが現れたこと。
今後まだまだグレートメカオーが推され続けていくなら、ゆくゆくは自然を含んだトリーヴァカラーでの『メカオー』デッキが誕生するかもしれません。
まとめ
今回は強弱の差が大きいカードたちの紹介となりました。
④でも書きましたが、アーク・セラフィムは『メカオー』のような妨害をあまり挟まずに自分の動きを押し付けるデッキになりそうですね。
『ティラノ・ドレイク』は中速ビートの道が決まりつつあり、環境トップは難しい…といったところでしょうか。
「キリュー」や「アルバトロス」は強力に使うには多少下準備が必要なため、7弾のトップに顕著だった押し付けには弱く、すぐには活躍しないでしょう。
そんな感じで日々新規を眺めながら考えているのが、カードゲームで一番楽しい時間かもしれませんね。
よろしければ次回の⑥もどうぞ。
それではまた。
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