新カード解説①(デュエプレ11弾)
こんばんははじめまして。海月です。
書いているのがたいてい夜なのでこんばんはとしておきます。
自己紹介はあまり意味を成さないと思うので省略します。
とりあえずデュエプレはサービス開始当初からプレイしていて、毎月マスター到達するくらいです。
11弾の新カードの考察第1弾です。
指標はこんな感じ。
9点~10点 → 壊れ性能。環境トップレベル。
7~8点 → 優秀。環境でもよく見かける。
5~6点 → 悪くはない。癖があったり、デッキや環境次第で採用される。
3~4点 → おそらく環境では見ない。地雷枠や限定構築に活路を見出す。
0~2点 → 見なかったことにしていい。
基本的にはグッドスタッフ性とカードパワーを焦点にしているため、コンボ前提のカードはこの評価の限りではありません。
それでは以下、本題です。
ローズ・キャッスル
事前評価:8
紙からの変更点はありません。
シールド・プラスが実装されなかったことで不安視されていた”城”ですが、実装が決定して何よりです。
このギミックの紙からの変更点は、1枚のシールドに複数の城を置けなくなった点です。
あとはツイートもしたんですけど、ポイントのところの記載は日本語がわけわからないことになっていますね。
城はシールドを要塞化するものなので、城「が」要塞化されたとか、城「を」要塞化したという書き方はおかしいです。
2か所誤りがあると、凡ミスではなくて画像の作成に関わった人がちゃんとゲームを理解してないのかな~とか考えちゃいます。
余談はほどほどに。
城で一番重要なポイントは、ブレイクされると城自体は墓地に行ってしまうという点です。
当然相手はあるだけで有利に働く城のついたシールドをブレイクしようとしてくるのですが、ブレイクされる=手札が増えることになるので、単純なアドバンテージ損失とはなりにくくなります。
この点はどの城にも共通するのでポイントとして意識しておきたいですね。
さて、「ローズ・キャッスル」ですが、汎用的な除去や除去サポートとして使えるカードです。
ウィニーのパワーは徐々にインフレしていくのでこのカードの効きも弱くなっていくのですが、インフレの中心が切り札になるファッティ中心のデュエプレではまだまだ活躍が見られるでしょう。
他には「アラゴナイト」や「ジャック・アルカディアス」、ADでは『黒緑速攻』などにも刺さりが良さそうですね。
ブレイクされたら終わりだろと思っちゃうかもしれませんが、そこで先に書いたブレイクでもアド損をしてるわけでないところです。
さすがに無思考に「ローズ・キャッスル」を置いたらダメですが、相手の場に2体くらい1000のクリーチャーがいる状況で出せば十分仕事をしたと言えます。
1体破壊1体アタッカー残しをしてしまう場合でも、その後ブレイクを強要できる点でトリガーを狙えたり、1ターンのテンポ稼ぎに使ったりはできそうですね。(3コストということを考慮すれば、1:1交換でも最低限仕事している)
相手がパワー1000のクリーチャーを出す頃合いを見計らってから出す場面ではプレイングも大きく出てきそうです。
もちろん効果は重複するので、2枚要塞化できれば一部のデッキは即リタイアに追い込むこともできるでしょう。
マナをためて2枚同時貼りなども重要な戦術になってきます。
また、単純な破壊ではなくマイナスなので、火力の範囲を広げる使い方もできます。
たとえば相手が「ルピア」「センチ」と続けて動こうとした場合、「ルピア」に対して「ローズ・キャッスル」、「センチ」に対して「ジャック・アルカディアス」で除去ができますね。
いかに城を守るかは課題ですが、うまく嵌ると全体火力と併せて面白くコントロールしていくことはできます。
デッキのパワーラインが高めな『ガントラビート』に採用して、殴り合いに強くしたりパワー1000のブロッカーを退ける使い方も考えられるでしょう。
少々不安なのは、この先のカードデザインが「ローズ・キャッスル」ありきにならないかというところです。
「ローズ・キャッスル」があることで並べるデッキを制御できると判断されると、並べるデッキの優秀なクリーチャーがパワー1000に意識される、ということはあるかもしれません。
裏を返せば、そういったデッキの「ローズ・キャッスル」を乗り越えた先の勝利が盤石なものであったり、「ローズ・キャッスル」があれば2000火力でも対応できるからと、今のデュエプレに不足している3000火力の有効なカードの実装が避けられたり、ということも想像されます。
安易に使える全体付与効果ってそれくらい影響力あるカードなんですよね…
ひとつ思い切ったところを攻めてきたなとは感じているので、行く末が楽しみです。
コントロールはもちろん、成熟してきたビート環境でのミラー対策などにも採用され得るカードになるでしょう。
ブレードグレンオー・マックス
事前評価:7
紙からの変更点はありません。
こちらも新ギミック・マナ進化の紹介として登場しました。
マナを参照する割には探索でなくなった点は、後々のシステム開発に期待をしてしまいますね。
マナを削ってしまうという点は、次ターンにプレイできるカードの最大パワーを下げてしまうことに繋がる小さくないデメリットですが、出力はかなり大きいです。
この「ブレードグレンオー・マックス」は3コストのSAと言い換えることもできますが、同じ3コストSA元祖の「ピーカプ」と比べると性能差は歴然としているでしょう。
速攻系のデッキは序盤の押しが重要なので、マナを削ってしまうデメリットは小さく、除去されづらい4000のパワーはかなりの心強さがあります。
マナを減らすことから、「スナイプ・モスキート」同様、同じ速攻デッキに入る「ファルゲン」のパワー上昇にもシナジーしますね。
『速攻』デッキが戦えるかの不安は常にありますが、一線級に押し上げるだけの期待を持たせてくれるカードです。
先に紹介した「ローズ・キャッスル」への耐性も高いことから、『赤緑速攻』が『黒緑速攻』と大きく差別化できる点になり得ます。
地味に攻撃が通った時の除去効果がチャンプブロックを強要できるほか、同型相手にも役立ちますね。
「ブレードグレンオー・マックス」自体はインフレに置いて行かれやすいカードパワーなので、早期に赤入りの速攻が復権できることに期待したいです。
また、マナ進化は進化元が緩いケースが多いです。
この「ブレードグレンオー・マックス」をはじめ、優秀なカードが多く揃っているため、登場に期待が高まります。
「イダ」は「西南の超人」と絡めた低コスト大量展開、「ダイヤモンド・カスケード」は「ブリザード」と似た大量回収、「キリンソーヤ」は自然入りの速攻で重宝されると考えられます。
いずれも既存テーマの強化につながる点で、実装されると面白いことになりそうです。
聖装 ネビュラ・ウイング
事前評価:4
紙からの変更点は、クロスコストが1になった点と、他ギアのクロスコストが強制で0になる点です。
基本的に強化と考えて問題ないですが、何らかの理由でクロスコストをわざわざ払うということはできなくなりました。
メインの効果はやはりクロスコストを0にすることにありますが、これまでに登場したギアのクロスコストが1に調整されたデュエプレではバリューが落ちてしまっています。
ただ、この点はさすがに後に紹介する超重量級ギアによって腐ることのないように設計されています。
基本的にはそちらとの組み合わせをメインに考える必要があるでしょう。
その他で有用な使い方を考えると、クロス数が強さに結び付くカードでしょうか。
「ネビュラ・ウイング」から芋づる式にありったけのギアをクロスすると、簡単に不死身のワールド・ブレイカーを作れそうですね。
ややオーバーキル気味ではありますが、面白く考えることはできそうです。
クロスコストが2以上のカードの登場を予感させる効果ですが、ひょっとしたら今まですべて1コストだったギアの設計を方向転換させる可能性もあるかもしれません。
私はほぼないだろうと現状考えていますが、強力すぎる「ザンゲキ・マッハアーマー」のクロスコストが2になるという調整も可能にはなるのだろうと思います。
超銀河剣 THE FINAL
事前評価:5
紙からの変更点は以下。
・クロスコストが1になった代わりに、シールド1つにつき+1される効果がついた
・パワーのプラスが12000から24000になった
G・ブレイカーについての説明がなかったのは不親切ですね。
効果は相手のシールドをすべてブレイクした後で、自分のシールドをすべてブレイクするというものです。
もちろんトリガーも発動するので、計10枚のシールドを割るととんでもないトリガー祭りが起こり得ます。
ほとんどこのカード固有の効果ですが、後にクリーチャー版も登場します。
私は紙で9マナ払ってSAにしてG・ブレイクをぶち込むデッキを使っていたのでちょっとだけ思い入れがありますね。
全ブレイク効果はかなりリスクのある効果ですが、相手のトリガーから処理していくので、即攻撃ができるトリガー獣「シータ・トゥレイト」と組み合わせると安全なリーサルを狙いやすいです。
処理順は相手のシールド全ブレイク→相手のトリガークリーチャーが場に出る→トリガー呪文処理→クリーチャー効果処理→自分のシールド全ブレイク…となるので、「スパーク」などもたいていケア可能ですね。
もちろんブレイクのため、焼却持ちと併せれば安全な全焼却を狙えます。
「ゼロフェニ」はターン開始時にノーコストで出て即時攻撃も可能なので、ロマンながら良い組み合わせと言えるでしょう。
場に出すには侍流ジェネレートを使うのがほぼ不可欠ですが、ジェネレート後のクロスは最大でも6コスト、前述の「ネビュラ・ウイング」を使えば0コストと、クロス自体のハードルはさほど高くありません。
「ベンケイ」がトリガー獣なことに注目すると、トリガー「ベンケイ」からターン開始時に「ゼロフェニ」を重ねて勝利、なんてことも考えられますね。
さすがに環境級とはいかないと思われますが、使われて意外と困るということはあるでしょう。
ダイナミックな効果でファンデッキメーカーとなるカードなので、見かける機会はそれなりにありそうです。
エンドラ・パッピー
事前評価:6
紙からの変更点は、パワーが1000上がった点とドローに制約が付いた点です。
このパワー調整は露骨に「ローズ・キャッスル」意識を感じますね。
同じ3コストのファイアー・バード「ルピア」や「ラルック」が直接アドバンテージをもたらさないものの、システム効果で圧を掛けるスペックなことを考えれば、こちらは圧が弱い分場持ちの良さが強みとなります。
この差、結構馬鹿にならないところがあるな、というのが今のところの感想です。
というのも、現環境で出て来る軽量ドラゴンはいずれもパワーが高く、場持ちが良いからです。
あまり除去を行ってこないビートダウンやコンボ系のデッキ対面であれば、展開力の高い「ルピア」「ラルック」に軍配は上がりますが、ことアドバンテージ勝負になるコントロール系の対面だと、時間をかけて準備ができる「エンドラ」の方が強みとなると考えられます。
…まあこの点は私が『除去コントロール』をよく使うからというのもありますが。
相手に「エンドラ」から「センチ」か「ボルシャリオ」でも出されて盤面2、手札が5枚近くになってると、もう切り札の着地は阻止できそうにないな、と半ば絶望的に思わされます。
このあたりは「ジャック・ライドウ」も含めて下級ドラゴンや「聖騎士ヴォイジャー」が自らアドバンテージを稼ぐので、アドバンテージ過剰と判断されることもあるでしょう。
ただ、置きドローソースというだけで一定の評価はでき、パワーラインで差別化もできることから十分環境で見かけ得るカードだと考えられます。
聖霊龍騎アサイラム
事前評価:6
紙からの変更点は以下。
・シンパシー条件のアーマード・ドラゴンがドラゴンに緩和された
・ブロッカー破壊効果が付与された
非進化のシンパシー持ちということで、懐かしい面々を思い出した人もいることでしょう。
これらと同期でかつ未実装であった「アサイラム」が実装されることとなりました。
先ほどの「エンドラ・パッピー」と併せて、構築済みデッキ『ネバーエンディング・ヒーロー』に収録されていたことから、同時期の実装が決まったのだと思われます。
能力は地味なものの、コストに対して標準の性能を持ちながらシンパシーによる軽減が可能です。
5コスト、4コストで出せるだけでも、昔のデュエマ基準で行けば十分破格なスペックに感じられますね。
「ルピア」「ラルック」から繋がって4コストで出した場合、4ターン目のパワー6000のカードを処理することはほとんど不可能と考えられます。
そうでなくとも、4ターン目に「センチ」などのドラゴンから始動する場合にもシンパシーで5ターン目に出すことができるので、比較的強固な盤面を築くことはできそうです。
「ヴォイジャー」「ルピア」の軽減も入るので、うまく嵌ると2コストで大量展開できることもありそうですね。
この後紹介する「シデン・ギャラクシー」はもちろん、これまでの「アポロ」や「ボルフェウス」などにも採用することが検討できます。
今回追加になったブロッカー除去効果はどこを意識したのか考えを絞りづらいですが、ミラーでの「ボルシャリオ」除去等には役立てられそうです。
現状の『アポロ』がドラゴンを並べてビートで押し切る場合があることからも、あって助かることのある良効果だと考えられます。
シールド化効果は率先して使うには難しいですが、一応「カチュア」で射出した際にムダにならないメリットがありますね。
「カチュア」から出せる盾増やしとしては「ザ・イエス」が先にいるので難しいところはありますが、覚えておいて損はない使い道でしょう。
超聖竜シデン・ギャラクシー
事前評価:8.5
紙からの変更点は以下。
・メテオバーンが2枚までだったのが1枚になった
・紙ではメテオバーンで墓地に置いたのがドラゴンならアンタップ、エンコマなら破壊されないという効果だったが、関係なくメテオバーン1で両方発動できるようになった
・耐性が破壊のみならず、すべての除去に対応するようになった
・パワーマイナスでの破壊が可能になった
基本的にはかなり使いやすさが向上したと言えます。
耐性持ちのT・ブレイカーが2回攻撃してくるのは脅威そのもので、ブロッカーがない場合にはほぼ確実に全盾を割り切られてしまいます。
仮に1ターンを凌いだとしても、メテオバーンを2回発動可能なため、不死身の15000による計4回の攻撃を耐えるのは不可能なデッキがほとんどでしょう。
早期着地ルートとしては、3ターン「ラルック」→4ターン「ボルシャリオ」×2から5ターン目にほぼ100%着地、「ルピア」→「センチ」×2でも次ターンの着地がほぼ予約されます。
この組み合わせをされてしまうと、現カードプールで召喚を阻止する術がほとんどないからです。
仮に「ラルック」か「ルピア」が破壊されても「シデン・ギャラクシー」のコストが5であるところから次ターンの素出しが間に合い、ドラゴンの方を破壊されても次のターンに2コストドラゴン+3コスト「シデン・ギャラクシー」が着地します。
この点は「センチ」がしっかり後続を引っ張ってくるところも妙に働きますね。
「アポロ」や「ボルフェウス」にはない小回りがこちらには可能で、最速の着地は特にコントロール対面に対して先輩たちに勝るとも劣らない活躍をすると予想されます。
懸念点の一つ目は、相手ターン中に無力であること。
耐性持ちの2回攻撃と、かなりシールドを割ることに特化した性能の一方で、相手ターン中はただ大きいだけのクリーチャーです。
単体でゲームエンドまで持ちこむことができないので、たとえば相手にウィニーブロッカーで耐久された返しのターンで確定除去を撃てるようなところまで縺れこむと、一気に攻めづらさが出てきてしまいます。
序盤でもスレイヤーによる相打ちで対策が可能ですね。
また、「ヘブンズ・ゲート」によるカウンターも受けやすく、パワーを上回る「エリクシア」や無限に耐久されてしまう「パーフェクト・ギャラクシー」は嫌なカードとなりそうです。
懸念点の二つ目はこのカード自体がアドバンテージをもたらさないことです。
「ボルフェウス」は呪文踏み倒しによるアドバンテージはもちろん、攻撃トリガーによる除去でシールドにも盤面にも干渉することができました。
が、「シデン・ギャラクシー」の方はそういったことは一切できず、できることはほとんど盾を割るのみです。
キルターンが同じくらいのデッキでブロッカーがある『メカオー』や『ツヴァイ』対面では、ブロッカーでリーサルを阻止した上でのカウンターもされやすく、ポテンシャルを活かしづらいところが出て来るでしょう。
まとめると、特徴はこんなところでしょうか。
・「ボルフェウス」「アポロ」より出しやすい
・が、その2枚よりはパンチが弱い
・コントロールへの突破力は十分
・直接アドバンテージは生み出さない
総合すると「アポロ」や「ボルフェウス」よりは突破力に欠けるので、これらを採用するデッキのサブプランとして採用する形となると考えられます。
もちろんデッキの枠問題はありますが、着地が早いことを活かして、「シデン・ギャラクシー」で行けそうな時はこっちで行くなど、柔軟なプレイングを求められる感じですかね。
他に差別化できる点は、「アポロ」ほどデッキにドラゴンを求めず、「ボルフェウス」のように専用呪文を抱き合わせで採用する必要がない点です。
進化元もグッドスタッフカードの揃った汎用種族であることから、コントロール系のフィニッシャーとして採用することも検討できるでしょう。
単体でアドバンテージを稼がない点も、コントロールというデッキタイプがカバーできるのでマッチしていると言えますね。
着地後の強さは間違いがないので、今後長く使われていく可能性を秘めた切り札だと考えられます。
爆獣イナバ・ギーゼ
事前評価:5
紙からの変更点はありません。
新種族オリジンを持つカードが登場しました。
この種族は色々と考察のし甲斐があるので、気になった方はぜひwikiを読んでみることをお勧めします。
名前だけでも神話や寓話が元になっているので面白いです。
ナイトはこれまで白・青・黒の色がメインでコントロールの性質が強かったですが、この辺りからは攻撃的な側面を持ったカードも登場してきます。
SA付与はその最たるものだと言えますね。
今まで『ロマノフ』で「ザンゲキ・マッハアーマー」が担っていたSA付与役をクリーチャーでも行えるとなれば、使い道は少なからずありそうです。
「ロスチャ」→「ザンゲキ」→「インフェルノ・サイン」で6マナの時に即「ロマノフ」に「ザンゲキ」をクロスとはできませんでしたが、これを絡めて「ロスチャ」→「イナバ」→「インフェルノ・サイン」ならばすぐに「ロマノフ」を走らせることができるのは唯一性になるでしょう。
強力なメリット効果をもちながら標準のパワーを持っているあたりはインフレを感じられますね。
ガチガチの対戦環境で採用されるかは怪しいところがありますが、決して悪くない性能をしたカードです。
後々”ファンキー・ナイトメア”という種族が登場しますが、こちらがナイトとしても扱われることからループパーツとして使われることがあります。
さすがに未来すぎる話なので余談ですね。
爆獣ボルカグレンオー
事前評価:6
デュエプレオリジナルカードとして登場しました。
オリカの宿命として、当然この後に紹介する切り札とのデザイナーズが意識されています。
その割に効果は淡泊に感じられますが、cipの手札入れ替えはコンボデッキにとって十分有用です。
「シーザー」の下準備として、呪文を墓地に落としたり、必要パーツを探しに行ったりと活躍できるでしょう。
赤のナイトクリーチャーは「ダキテー・ドラグーン」に続いて2枚目となるので、低コストなことからも赤入りのナイトデッキでは重宝する可能性があります。
このあたりは私は白黒赤で構成された『デイガナイト』を結構使っていたので強く実感するところです。
二つ目の効果も当然「シーザー」との組み合わせが念頭にありますが、「バルクライ王」との併用も悪くないですね。
「ボルカグレンオー」の単体スペックは高いと言えないものの、役割期待があるために環境で見かけることはありそうです。
魔光蟲ヴィルジニア卿
事前評価:8
紙からの変更点は、テキストの書き方がずいぶん変わりましたが、つまるところ踏み倒しをしなかった場合の回収がランダムになった点のみです。
紙では殿堂入り経験もある、ナイト進化クリーチャーの強力なサポートカードがほぼ修正なしで登場しました。
現状このカードから進化できるのは先の「バルクライ王」、この後紹介する「シーザー」、他は「ブリュンヒルデ」とパラサイトワームの進化たちです。
後々「ヴィルジニア卿」を殿堂入りに追いやった進化獣も登場するかもしれませんね。
ロマン的な使い方をするならば「ジオ・マスターチャ」や「シータ・トゥレイト」による種族追加も活用の道が考えられるでしょう。
デュエマにおいて進化というギミックは登場以来花形であり続けているので、楽しむ方法は様々に考えられそうですね。
早い話が5マナで墓地から進化クリーチャーを出せるということなので、強力なことに間違いありません。
「ロスチャ」から綺麗に繋がるマナカーブでもあるので、この流れにぴったりな「バルクライ王」は悪くないと言えます。(バルクライ王の効果を使えないという不一致はありますが…)
もちろんこのカードもデザイナーズの範囲で、「シーザー」を釣り上げることも可能です。
先の「ボルカグレンオー」などを駆使して「シーザー」を墓地に落とし、「ヴィルジニア」で出すのが意識されているのでしょう。
「シーザー」の効果が高コストの呪文を使わせたくしますが、デッキ構築次第では「ロスチャ」+「ブラッディ・シャドウ」→「ヴィルジニア」で4ターン目の「シーザー」も狙えそうですね。
不確実にはなってしまいますが、「ハルヴェルド」からはマナカーブも繋がって最速着地が狙えます。
ガチからカジュアルまで幅広く用途を考えることができる優秀なカードです。
超銀河弾 HELL
事前評価:7
紙からの変更点はありません。
先に間違いやすい点についてですが、シールドを焼却する効果は仮に破壊が実行できなくとも可能です。
「マザー」下で発動した場合はもちろん、効果のギリギリ範囲内となる「パーフェクト・ギャラクシー」を選択した場合にもキッチリ焼却は行えるので、その点は安心しましょう。
「パーフェクト・ギャラクシー」に関してはむしろ破壊できずともシールド・フォースを剥がす目的で使用する場合があるため、マストで理解しておくべきことだとも言えます。
10コストと破格のコストを持った呪文ですが、効果はそれに見合ったものです。
焼却が1枚あたり5コストに換算されることを踏まえると、2体以上は最低でも破壊したいですね。
デュエプレはやはりウィニーが並びやすいゲームではあるので、このカードが逆転劇を作るということも起こり得るでしょう。
火力の不安定さは「地獄スクラッパー」などで示されていますが、9000ともなれば腐る場面も少ないです。
『5cミラクル』を中心に、マナの伸びるデッキで採用検討できるでしょう。
使用者が火力を持っていることから少々火力過剰な気もしますが、『ボルフェウス』でも考えることはできそうですね。
また、素直に10マナ近くまでためる必要はありそうなものの、決定打に欠けていた『ナイト』に関しても採用可能です。
微弱ながらコスト軽減も存在する上にナイト種族を持っていて各種サポートの対象となるので、うまくコントロールした果てに呪文をフィニッシャーとした構築も考えられそうですね。
もちろん、そのナイトの新しいフィニッシャーである「シーザー」から使う呪文としても活躍が期待されます。
欠点はやはりコストが重いところと、効果が相手の盤面依存なところです。
コントロールで使用する場合、この呪文を唱えるところまでたどり着けた時には既に制圧し切っている場合ということも多く、対象に取れるクリーチャーがいないということもあり得ます。
ただ、その点はリターンが大きいカードに相応の扱いづらさでもあるでしょう。
個人的には好きなカードで、紙でも何度も使用したので思い入れが深いです。
背景ストーリーではこの後紹介する「シーザー」がこれを多用したために次元に穴が開き、デュエマの世界変化に大きな影響を与えることとなります。
独特な効果かつ、デュエマ全体を眺めても存在感の強いカードなので、いつまでも存在は覚えておきたいものです。
暗黒皇グレイテスト・シーザー
事前評価:9.5
紙からの変更点は以下。
・cipで呪文の墓地肥やし効果が付いた
・墓地から呪文を唱える効果がメテオバーンになった(使用回数に上限が付いた)
・唱えられるコストの合計が7から10になった
・唱えられる呪文の対象にナイト呪文が追加された
先ほどの「HELL」を乱発した張本人であり、戦国編のラスボスであるクリーチャーです。
このカードに関する背景ストーリー上での考察はかなり豊富で面白いので、気になった方にはぜひwikiの該当ページを読んでいただきたいです。
さて、肝心の性能ですが、基本的に紙よりも大幅に強化されたと言えるでしょう。
「シーザー」の最速着地は5ターン前後になるので、「HELL」を撃つ速度が並べてくるデッキやビートダウンに対して間に合う範囲です。
如何に共存させるかという問題はありますが、「HELL」が効きづらい相手に対しては「ロスト・ソウル」や「英知と追撃の宝剣」で確実で強固なアドバンテージを稼ぐこともできます。
NDでは「ソウル・アドバンテージ」を使うことで実質「ロスト・ソウル」の代わりとできますね。
最大コストの呪文を落とす、という点で「デーモン・ハンド」と被ってしまうのは気になりますが、良い選択肢となりそうです。
計10コストと幅が広いことを鑑みると、「デュアル・ザンジバル」と同時に使って盤面も手札も枯らす芸当もできますね。
ナイト呪文も対象となったことで探索濁りは発生するようになってしまいましたが、詠唱する呪文を一つに絞らない構築もできるでしょう。
それこそ、ナイトの呪文が様々なゾーンに干渉できるので、普通の『ナイト』デッキにフィニッシャーとして採用して、場面に応じた呪文を唱える運用もできそうです。
ナイト・マジックで使用できた時のパフォーマンスの高さから、無理に高コスト呪文を唱えられずとも十分でしょう。
この方向でデッキ構築をするなら、「ヴィルジニア」の項で紹介した「ハルヴェルド」も現実的に考えられそうです。
4枚も墓地肥やしをすれば、ある程度唱える価値のある呪文は落とせそうですね。
ロマン的な使い方では「崩壊と灼熱の牙」+全体除去呪文、ナイトの「スパーク」+「無限掌」など、遊びの余地もあります。
赤か黒の10コスト以下とかなり広範囲な呪文を使えることから、今後も呪文プールの追加次第で期待のかかるカードです。
「シーザー」自体は早期に着地させるも良し、コントロールの果てに着地させるも良しな、使い勝手の良いフィニッシャーだと考えられます。
あまりないことですが、テキストを読む感じだと呪文の探索には10コスト以上のカードも対象となりそうですね。
もし11コスト以上赤か黒の呪文を構築に入れる場合には、残り2枚の探索範囲から呪文選択をする必要がありそうな点は一応の注意点と言えそうです。
まとめ
生放送での情報解禁から、怒涛のスピードで新カード情報が出て来るようになりました。
…やめてくれ(切実)
この記事で紹介したカード全体からも感じられますが、年末商戦に向けてパック全体のカードパワーは高く設定されていそうですね。
強いカードだとその分書くことも多くなるので、ひいひい言いながら書いています。
よろしければ次回の②もどうぞ。
それではまた。
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