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新カード解説②(デュエプレ12弾)

こんばんははじめまして。海月です。

書いているのがたいてい夜なのでこんばんはとしておきます。

自己紹介はあまり意味を成さないと思うので省略します。

とりあえずデュエプレはサービス開始当初からプレイしていて、毎月マスター到達するくらいです。

12弾の新カードの考察第2弾です。

第1弾はこちらをどうぞ。

指標はこんな感じ。

9点~10点 → 壊れ性能。環境トップレベル。

7~8点 → 優秀。環境でもよく見かける。

5~6点 → 悪くはない。癖があったり、デッキや環境次第で採用される。

3~4点 → おそらく環境では見ない。地雷枠や限定構築に活路を見出す。

0~2点 → 見なかったことにしていい。

基本的にはグッドスタッフ性とカードパワーを焦点にしているため、コンボ前提のカードはこの評価の限りではありません。

それでは以下、本題です。

貴星虫ヤタイズナ

事前評価:5

紙からの変更点はありません。

子どもの頃にこのカードを見て、進化元を用意せずに進化を直接出せると勘違いした人はそれなりにいるはずでしょう。

あくまで進化獣をコストを払わずに出せるだけなので、もちろん場に種となるクリーチャーは必要です。

進化の踏み倒し元で、比較対象として「ヴィルジニア卿」が挙がってきます。

こちらは出せるカードが限られるものの即時進化ができ、最悪墓地回収として使うこともできます。

「ヤタイズナ」は出してから次ターンを迎える必要がある点でかなりリスキーですが、その分出すカードに制限なしとリターンは大きいです。

上手くコントロールした果てに出すことができれば、フィニッシャーの補佐として機能してくれるでしょう。

このカードが場にでるとマスト除去の対象となるので、デコイとして使うこともできますね。

「ヤタイズナ」が持っている種族で踏み倒し先の候補となってくるのを挙げてみると、現状筆頭はバルクライ王でしょうか。

今回登場する新能力・墓地進化は墓地を参照する通り闇文明に多く存在するので、いずれも「ヤタイズナ」の候補とできるでしょう。

また、オリジンも各文明に個性的な進化クリーチャーが数多く存在します。

環境トップで活躍するような性質のカードではありませんが、活用の仕方は存分に考えられるいいカードです。


イモータル・ブレード

事前評価:8

紙からの変更点は以下。

  • クロスコストが下がった

  • クロス時の攻撃トリガーが強制かつ回収がランダムになった

クロス時と非クロス時で効果が変わるクロスギアが登場しました。

同時に種族・サムライを持たない初のクロスギアでもあります。

クロスギアは紙ではよく失敗した部類だとされていますが、この系統のクロスギアは面白い上に強力なものも多く、環境で見られることもしばしばありました。

「イモータル・ブレード」はその代表格で、”芋ブレ”などの愛称で親しまれています。

主な運用はクロスされていない時のスレイヤー付与効果です。

ウィニーを並べておいて、相手が殴ってきた返しに「イモブレ」を出して盤面除去をしたり、離れない効果を持つカードと組み合わせてタップキルを行ったりと、とにかく器用な動きが可能です。

基本的な採用先はコントロールとなっていくでしょう。

効果を使い終わった「ビューティシャン」「ジャック」「ベガ」などがスレイヤーで大型と1:1交換するカードに変貌すると考えれば、逆転の一手にもなり得るカードです。

このあたり、スレイヤーという能力の単純にして強力なところがわかりますね。

クロスギアというタイプ故に除去されづらく、このカードに対してストレスを抱く人が現れることも想像に難くありません。

もう一つの効果は些細なものですが、選択肢としてあるのは嬉しいことです。

特にコントロール系のデッキは多様な戦略を持っておきたいにもかかわらず、いつの時代も墓地利用のカードを割くスペースが苦しいです。

「イモブレ」はスレイヤー付与による使い方と墓地回収による使い方の、まったく異なる2通りの利用ができ、さながらクロスギアのゴッドとも考えられるような汎用性があります。

また、これは自分主導で一時的に全スレイヤー化を解除する方法でもあります。

自分がいよいよフィニッシャーを出して勝負を決めに行く時など、クロスすることで安全な運用ができる点は器用な取り回しが可能ですね。

クロスコストが1になった点も使いやすさを格段に向上させていると言えます。

特別壊れているほどに強いということは決してありませんが、この種のクロス前・後で効果が変わるクロスギアの有用性はぜひ理解しておきたいところです。

死神の邪剣デスライオス

事前評価:7
FT:その血に染まった剣を見た者は、自ら命を断つだろう。

紙からの変更点はありません。

1弾に存在した「デスモーリー」の相互互換です。

種族も同じで、2年後に登場した「デスライオス」が完全下位互換なのでは…?と思われるかもしれませんが、こちらは”死神”というテーマに属するため、そちらのサポートを受けられるというメリットがあります。危ねえ。

他にも相互互換となるカードは紙でいくつか存在しますが、クリーチャー版の死の宣告ということでいずれも有用カードとして認知されています。

このカードは死神のみが対象なことから、場を離れない「パーフェクト・ギャラクシー」などとのシナジーが見込めないところは残念ですが、自身を破壊して最低限の仕事は可能です。

除去カードとしてはもちろん、墓地に闇クリーチャーを落とせるという点でも評価しておきたいですね。

ND環境では「マルドゥクス」を含め、能力の近いカードが存在しないため、死神のテーマデッキでなくとも色が合うところで採用を検討できるでしょう。

「ヘヴィ」が登場して、「ゲキ」が殿堂入りしてしまっている現状は少々辛いですが…

背景ストーリーでは前回の「NEX」のように、この神化編で生まれた闇文明の勢力です。

「死神城XENOM」を本拠地として、侵略してくるオリジンへの抵抗を画策します。

背景ストーリー上では正直パッとしないのですが、後から有用なカードがいくつか追加されたりと、ある程度認知はされているテーマです。

デュエプレでは先行していた「ヘックスペイン」も、実はかなり未来のカードだったりします。(死神の登場は2009年だが、こちらの登場は2016年)


死神の邪蹄ヘル・ヘル・デ・ガウル

事前評価:7
FT:犠牲者たちの悲鳴が、悪魔の産声へと変わる。

紙からの変更点は以下。

  • 1コスト下がった

  • 非進化デモコマのみでなく、進化および死神も対象になった

レアリティこそSRからVRに下がってしまったものの、各段に強化を受けています。

死神が対象になったところから、デモコマ以外の死神の実装も想定されます。

効果から連想される通り、『連デモ』の愛称で親しまれていたデッキのキーカードです。

デッキを場に出た時に除去を行えるデーモンコマンドで固め、相手の場に的となる限り連鎖的に展開をしていくデッキで一定の人気を持っています。

今回進化を出せるようにもなったので、「ドルバロム」などの定番デモコマも構築の選択肢とできるでしょう。

効果発動時に山札のシャッフルが入ることから運頼りとなってしまいますが、たとえばトリガーした「デーモン・ハンド」から「ドルバロム」を出してカウンターすることも可能となります。

「バロム・エンペラー」などももちろん採用圏内にできますし、初代「バロム」も含めて派生を搭載した構築が考えられるかもしれませんね。

仮に効果を外してしまっても手札に加わって実質ドローとなる点も悪くありませんし、場に出ないカード=呪文=除去カードという場合も多く、後に繋がる場合が多いです。

引っかかるのは出た時に仕事ができないという点と、除去に対して耐性を持っていない点、デュエプレに盤面上限がある点と、現状デモコマにさほど優秀なクリーチャーが存在していない点です。

数こそ多く上げましたが、たいていはロマンのリターンに見合ったデメリットとも言えるでしょう。

カードプールについてはメジャー種族なため、今後の追加に期待したいところです。

一応、光文明のデモコマも後には登場するため、将来的にこのカードで遊ぶ道は多く考えられそうです。


神羅スカル・ムーン

事前評価:8
FT:衛星上の異変に気付いた時、神羅達はその怒りで本来の力を取り戻した。

紙からの変更点は以下。

  • ルナティック進化を得た

  • メインの破壊置換効果が大きく変わった(元の効果は次の通り)「このクリーチャーが破壊される時、かわりに相手のクリーチャーを1体破壊してもよい。」

究極進化の闇文明担当です。

順番に見て行きましょう。

まず「羅月スカル」の方は、先に紹介されていた「羅月トルネード」と比較した際、墓地肥やし+回収と破壊された時効果によって2アドバンテージ以上を狙いやすく、使い勝手は格段にいいと考えられます。

進化元の縛りもかなり緩いので、闇文明主体のデッキならば広く活用できる可能性を持っています。

「スカル・ムーン」は見た目以上に厄介な効果のクリーチャーです。

コスト8な上にサポートを受けづらい進化ダークロードである点は懸念点ですが、「羅月スカル」の方がそれなりのスペックを持っているので、選択肢の一つとして抱えておける点で究極進化の利便性が感じられそうです。

現状、除去手段が破壊に限られてくるデッキ(赤・黒が主体)が環境上に『デイガナイト』程度ですが、コントロールの果てに詰め要員として出されると痛い目をみることがあるでしょう。

また、厄介なのは効果処理にもは当てはまります。

注意点をいくつかまとめておきましょう。

・置換効果は連鎖しない
⇒置換効果とは、テキスト内に「かわりに~」と書かれた効果です。
これは複数重なった場合、連鎖せずに一つ目のみが処理されます。
たとえば、置換で場を離れなくなる「パーフェクト・ギャラクシー」。

「スカル・ムーン」の効果で「パーフェクト・ギャラクシー」が破壊される場合、シールド・フォースが発動していても破壊することができます。

テキストで表現してみると、「かわりに相手のパワーが最も大きいクリーチャー1体を破壊する」「離れる時、パワーが0より大きければ、代わりにとどまる」の二つの置換効果が連鎖するため、先の破壊のみが適用されるという形です。

これと同じ理由から、「スカル・ムーン」が自分と相手の場にそれぞれいる場合でも、先に効果を発動させた方が優先されます。

・置換先のイベントが実行できない場合、その置換効果は適用できない
⇒つまり、相手の場にかわりに破壊するクリーチャーがいない場合、この効果を使うことはできません。
「スカル・ムーン」の効果を発動するためには常に的が必要となります。
これは現状のデュエプレにはないのですが、置換効果ではない破壊されないカードが登場した場合は注意が必要です。
たとえばこんなカード。

超次元という言葉は今のデュエプレにはないのでいったん目を瞑りますが、”破壊されない”という効果を持っています。

「スカル・ムーン」の効果は置換による破壊効果ですが、”置換先のイベントが実行できない場合、その置換効果は適用できない”ルールにより、破壊できない「グレンオー」を置換効果の適用先とできません。

該当するカードが実装された際には注意が必要な点です。


・相打ちで「スカル・ムーン」が破壊される時も効果の適用は可能
⇒たとえば自分の場に「スカル・ムーン」、相手の場にタップされたパワー12000のクリーチャーがいるケース。
「スカル・ムーン」で相打ちを仕掛けた場合、バトルによる相打ちで墓地に送られる前に「スカル・ムーン」の効果で相手クリーチャーを破壊することが可能です。(相手のクリーチャーが相打ちと効果で2回破壊されるような形になる)
よって、「スカル・ムーン」を場に残すことができます。
ちなみに相手の「スカル・ムーン」の効果は前述の置換の置換ができないため発動しません。

・スレイヤーとバトルを行った場合
⇒スレイヤーはバトルの解決をした後、墓地に行って発動する効果です。そのため、
①勝った場合、スレイヤーでバトルしたクリーチャーが破壊されるため、ターン1回の置換効果が適用されます。(もちろん、相手の場に破壊対象がいないと不発になります)
②負けた場合、バトルによる破壊とスレイヤーによる破壊が2回発動します。
そのため、1回目の破壊は置換効果を適用できるものの、2回目の破壊は回避できず、バトルに負けたクリーチャーは必ず墓地へ送られます。

このように、かなりややこしい性質を持ったカードです。

ちなみに、”置換先のイベントが実行できない場合、その置換効果は適用できない”というルールはこのカードが誕生したことで制定されたルールでもあります。

そういったカードはもれなくバグの温床にもなりますが…丁寧に開発されているといいですね。


ノーブル・エンフォーサー

事前評価:9
FT:弱者がどれだけ結集したとしても、支配者の威光には逆らえない。

紙からの変更点は、クロスコストが1になった点です。

先ほどの「イモブレ」と同じサイクルのカードです。

あちらに書きませんでしたが、いずれも「アマテラス」から踏み倒せる点でも汎用性が増していますね。

「ノーブル・エンフォーサー」は「イモブレ」以上に競技シーンでも活躍を見せたカードで、パワー2000以下のカードを主体としたデッキが環境に蔓延った際、都度顔を見せてきました。

非クロス時の効果の性質からメタ対象を『速攻』のようなデッキだとイメージしがちですが、遅いデッキでも例えば『青黒ハンデス』のようなデッキはアドバンテージ差を付けたあとで小型を並べて攻撃する場合も多く、このカードが良く刺さる場合があります。

ここはクロスギアという除去されづらい性質がかなり活きている点だと言えるでしょう。

現状でも速攻~中速のデッキはこのカード1枚で攻撃できないクリーチャーが複数発生し得る、良いメタカードとして機能するでしょう。

4コストが遅いという考えもあるかもしれませんが、紙でも登場から10数年にわたって使用されたので、間に合わないなんてことはありません。

あとデュエプレで実装前に「能力は悪くないけど遅い…」という評価をされたカードはたいてい間に合って強いです。

環境を見て、常に意識する必要があるカードと言えるでしょう。

埋もれがちですが、非クロス時の効果は攻撃だけでなくブロックも無効化します。

序盤はこれで相手の攻撃を凌いで、終盤フィニッシャーで攻撃する時に小型ブロッカーを無視するという芸当が可能です。

また、クロス時の効果は全体に付与していた効果をクロスクリーチャーのみに限定するような効果です。

これによって、自分が並べたウィニーの攻撃制限を解除するような使い方ができます。

たとえばですが、『赤青剣誠』ミラーにこのカードを採用した場合、相手の攻撃を制限しながら自分は打点を並べ、最後攻めるタイミングでクロスして制限を解除、といった使い方もできるでしょう。

「イモブレ」同様、メタゲームの多様性と構築・プレイに大きく影響し得る可能性を持ったカードです。


カラフル・ダンス

事前評価:8
FT:踊り明かされた大地には、新たなるマナが宿り、古きマナは深き闇、禁断の騎士の狩場へと落ちていく。

紙からの変更点は以下。

  • 墓地に置くカードを選べなくなった

  • 使用可能マナが増えなくなった

この変更点を書いて改めて思いましたが、紙の方はめちゃくちゃな効果もいいところですね。

単色のデッキなら4マナ払って5マナ回復しながら墓地を5枚肥やせたわけですから…殿堂入りしているのも十分納得です。

調整されたものの、これだけ墓地を整えられるカードは現状ないので、墓地利用する様々なデッキで採用検討できるでしょう。

「グール」などの定番カードから「フェルナンド」まで、ガチからカジュアルまでかなり考えられますね。

山上5枚を追加した中のコスト上から5枚と結構な範囲が対象となるので、あまり準備ができていない段階でもある程度狙ったカードを落とせる可能性があります。

たとえば「ライフ」→「カラダン」と繋いだ場合、9枚のカードがマナに置かれます。

墓地に落としたいカードが8枚採用されていた場合、完全ランダムで9枚がマナに置かれても、2枚以上落とせる可能性は約59%です。

実際は3枚の手札からの任意置き+6枚のランダム置きとなるので、結構な確率で落としたいカードを落とせることがわかるでしょう。

この後紹介する「B・ロマノフ」が墓地に多くのカードを必要とすることからも、素直に構築をした際に必須に近いカードになっていくと考えられます。

また、墓地肥やしに目が向きがちですが、マナに5枚のカードを置ける点も見逃せません。

現状は「トビ・ゴンゴン」程度に限定されてしまいますが、マナにカードを置いた際に効果を発揮するカードも多数紙には存在するため、それらの登場時には改めて「カラダン」を思い出したいところです。


邪眼銃士ディミトリ卿

事前評価:7
FT:邪眼一族は、古の軍勢の脅威にさらされながらも伝説の大邪眼の復活の儀式を進めていた。

デュエプレオリジナルカードとして登場しました。

スペックとしては「ブラッディ・イヤリング」を基準にコンボ用の効果を搭載させた形となります。

パワー4000のブロッカーは「ガントラ」ラインであり、早期にビートしてくるサムライも抑えられることから悪くないパワーラインです。

破壊されやすい効果もこの後紹介する「B・ロマノフ」とは好相性になるため、必ずしもデメリットとはならないでしょう。

メインの効果はほぼピンポイントで「ロマノフ」を落とせるものです。

先に実装されている「ロマノフⅠ世」であれば、NDから落ちてしまう「ロスト・チャージャー」の代わりとして、あるいは「ロマノフⅠ世」以外の7コスト以上のカードを採用する構築で採用ができます。

主だった採用先の『デイガロマノフ』は「ロスト・チャージャー」の特性によって構築が規定されるところもあったので、これは画期的かもしれませんね。

ただ、こちらの場合は名称問題から他の「ロマノフ」を採用しづらくなる点は難点でしょう。

マナカーブ的には小さな問題ですが、「ロマノフ・ストライク」が何らかの理由で目的の「ロマノフ」より先に墓地に落ちている場合も効果に影響してきます。

「ロマノフ」を落とした後の墓地肥やし効果があまり役立ちづらい点も工夫を求められそうです。

やはり、メインの採用は「B・ロマノフ」の方だと考えられます。

「B・ロマノフ」は進化のナイトであるため、墓地に落としておけば「ヴィルジニア卿」によるリアニメイトが可能です。

「B・ロマノフ」が進化に墓地に3体の闇クリーチャーを必要とするため、「ロマノフ」を落とした後の墓地肥やし効果もムダになりませんね。

若干の難点は「カラフル・ダンス」が肥やしとしては優秀なものなので、こういった地道な肥やしカードが必要になるか、という点です。

ただ、生き物でブロッカーである点は大きな差別化点と考えられます。

「カラフル・ダンス」のために緑を採用するとデッキ自体が脆かったり『黒緑ドルバロム』のようにピーキーなデッキとなるので、そこ回避した構築では活躍が見られるかもしれません。


暗黒の悪魔神ヴァーズ・ロマノフ

事前評価:8
FT:討ちもらした敵を迎え撃つ!

紙からの変更点はありません。

墓地進化、という新たなギミックがこの12弾で登場します。

細かく説明するほどもない能力ですが、進化クリーチャーの弱点であった”場に進化元を用意する”というテンポ・カードディスアドバンテージを補っています。

その割には効果も強力なものが多く、活躍したカードも多く存在する良能力です。

この「ヴァーズ」はコロコロコミックの付録となっていたので、覚えのある人も多いそうですね。

私はデュエマを離れていた頃ですが、そういった友人が何人かいたことを覚えています。

さて、肝心の性能ですが、コロコロの付録であった割には紙でも優秀だったカードで、デュエプレでも一定の活躍は期待できます。

cipで非進化限定なものの「デーモン・ハンド」を使えるのは強力で、ほぼコスト相応のパワーを持ったクリーチャーが5~6コストの呪文を搭載しながら出て来ると考えればわかりやすく強いです。

進化で即攻撃もできるため、突破口やダメ押し、2面処理の役として使うこともできるでしょう。

闇入りのデッキならばコントロールのみならず、『ガントラビート』のようなビートデッキでも採用が検討できるカードです。

現存する優秀な同コストカードの「オルゼキア」と比較してみても遜色のない強さがあると言えます。

難点というか、足元をすくわれやすいのはこのカードが種族にナイトを持っていない点です。

特に理由は語られていないのですが、「ロマノフ」の名を冠しながらナイトを持たない点はナイト・マジックはもちろん「ヴィルジニア」の対象とできないことからも覚えておく必要があります。

その代わり、サポートが充実するデモコマを代わりに持っているので、こちらが活きて来る場合もあるでしょう。


大邪眼B・ロマノフ

事前評価:9
FT:邪眼一族の生き残りは、その繁栄を邪魔するエンペラー・キリコをデリートするため、伝説の大邪眼を蘇らせた。

紙からの変更点はコストが1下がった点です。

画像を見て思ったのですが、これだけだとBの意味がわからないですね。

Bは”ビギニング”の送り仮名が振られ、背景ストーリー上では名言されていませんが、ロマノフの始祖に深いかかわりがあるのではないか、と考えられています。

ちなみに、ロマノフの元祖は伝説のナイトと称される「キングロマノフ」(2022/1時点で未だカード化されていない)で、なんやかんやとあって体を三つに引き裂かれた上で封印されてしまいます。

その封印を解くことには成功したものの、閉じ込められた煉獄からは抜け出せず、そこから選ばれし血統の者に力を送ります。

その力を送られた者が「ロマノフ」となり、順番ごとにⅠ世、Ⅱ世と名付けられました。

つい最近まで私も勘違いしていたんですけど、「ロマノフ」たちは一族であるものの、それぞれに血のつながりはないんですよね。

今回デュエプレでの実装にあたって「B・ロマノフ」には上記のFTが追加されましたが、古から復活したオリジンの「エンペラー・キリコ」に対峙するために復活させられたより他の情報は見受けられません。

この「B・ロマノフ」がどういった位置づけであるのかは、今後判明することがあればと楽しみにしています。

さて、余談が長くなりましたが肝心の能力について。

コスト以外ほぼ無調整で出されることとなりましたが、この「B・ロマノフ」を軸としたデッキは過去に環境トップの地位にいたことがあります。

2コストブースト→「カラフル・ダンス」→「ヴィルジニア」+「B・ロマノフ」という流れで、最速4ターン目に強力な3ハンデスを飛ばすことができたのです。

この動きがあまりに強力だったために「ヴィルジニア」は殿堂入りすることとなります。

デュエプレでもこの動きはほぼ忠実に再現可能なので、紙とは大きく環境が異なるデュエプレでどれだけ通用するかが期待されます。

もちろん、好相性の「グール」との組み合わせも実現可能です。

「グール」が再録されたのは、NDで「B・ロマノフ」と共演させるためだと考えられるので、これもデザイナーズの内でしょう。

3枚のハンデスで相手のプランを狂わせた上に、除去すれば「グール」が出て来るとなれば対面が苦しむことは必至です。

もう少し能力を掘り下げてみると、ハンデスは山下に戻すため、基本的に大敵であるマッドネスも問題なく落とすことが可能です。

相手の墓地肥やしを防ぐこともできるので、『B・ロマノフ』同士のミラーマッチではいかにこの効果を先に叩き込むかのレースになり得るでしょう。

また、3ハンデスするにあたって盾を3枚割ってしまうことを懸念する人もいるでしょうが、基本的には±0のアドバンテージ交換ができている上に、相手のプランを崩すことができるのでさほど気にする必要もありません。

数字上なら「サファイア」と取引するカード枚数は同じという点は意識したいところです。

各種トリガーを踏んでしまう場合も、破壊であれば墓地に行って再利用が可能、バウンスであればメテオバーンで墓地に送ったカードを利用して再度召喚可能と、疑似的な耐性を持っていると考えることもできます。

もちろんタップしているクリーチャーを攻撃しに行く時の効果は絶大で、それだけでゲームを決めに行く力があると言えるでしょう。

メテオバーンの枚数も任意なので、状況に応じて器用にハンデスの脅威を残して立ち回ることが可能です。

懸念点となってくるのは6コストと調整されたところ。

これは基本的に強化ですが、先の「ヴィルジニア」を介した使用をする場合にメリットを受けられるところでなく、「ロスト・チャージャー」や「カラフル・ダンス」などのコスト参照するカードとの併用にはむしろデメリットとなり得ます。

具体的には闇の汎用カード「デーモン・ハンド」とコストが被るのは気になるところです。

まあ「カラフル・ダンス」のコスト上から5枚に6コストの「B・ロマノフ」が引っかからないことは早々ないでしょうが…ADで「ロスト・チャージャー」と使うのは結構難しいと考えられます。

もう一つ気になるのは、なぜ6コストに調整されたのか?という点です。

率直に言えば、「B・ロマノフ」の性能を見る限り、7コストでも十分活躍は考えられる性能です。

しかし、それをわざわざコストを下げたということは、そのまま7コストで出しても活躍が難しいと開発テスト中に判断されたのでは…?という邪推ができてしまうのです。

ただ、1コスト下がったところで7コストの場合と比べて飛躍的に活躍の度合いが変わるかと言われると、そうも感じられません。

となると、「全く活躍できないのはアレだから、ちょっと上方修正しておけば活躍するかもしれない」といった感じの調整をされた可能性もわずかながら考えられるのです。

もちろん、これは小さな疑問を結び付けていった先の妄想に過ぎません。

コストが下がったことで手出しは当然早くなりますし、一緒に搭載されやすい「DEATH ドラゲリオン」によるマナ減少後でも使いやすくなります。

私も友人からこのカードを切り札にしたデッキを借りてかなり思い入れ強く使っていたので、紙の経歴同様の活躍を期待したいです。


まとめ

前回の①に続いてですが、結構高めの評価を付けるカードが多いです。

11弾もそうでしたが、単体のカードパワーは順調に上がってきていると感じますね。

「ノーブル・エンフォーサー」のところで書きましたが、デュエプレは出る前に”遅い”という評価を受けたカードが全然間に合って強いということが結構あります。

そういった可能性を感じさせるカードが今回も、11弾にも多々あったので、これからのプール追加で活躍していくことを期待したいですね。

よろしければ次回の③もどうぞ。

それではまた。

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