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新カード解説②(デュエプレ22弾)

こんばんははじめまして。海月です。

書いているのがたいてい夜なのでこんばんはとしておきます。

自己紹介はあまり意味を成さないと思うので省略します。

とりあえずデュエプレはサービス開始当初からプレイしていて、毎月マスター到達するくらいです。

22弾の新カードの考察第2弾です。

①についてはこちらをどうぞ。

指標はこんな感じ。

9~10 環境トップレベルのキーカード。
7~8 優秀。環境でもよく見かけるレベル。
5~6 悪くはない。デッキや環境次第で使われる。
3~4 環境外。地雷枠や限定構築向け。
0~2 見なかったことにしていい。

基本的にはグッドスタッフ性とカードパワーを焦点にしているため、コンボ前提のカードはこの評価の限りではありません。

また、評価はするものの、用途の紹介や背景ストーリーでの活躍を適宜織り交ぜていきます。

それでは以下、本題です。


制御の翼 オリオティス

事前評価:7
FT:不正は許さない!――制御の翼 オリオティス

紙からの変更点はありません。

踏み倒しメタを搭載した低コストカードで、そのFTから踏み倒しを「不正」と呼ぶ風潮を作ったカードです。

これ以降、踏み倒しのことをこのように揶揄するカードが複数登場するようになります。

プレイヤー間でも俗称として使われることがありますが、言葉の響きが良くないイメージを持つので要注意です。

さて、その踏み倒しの性質はこれまでのような「コストを支払わずに」という素直なものではなく、マナ数より大きいコストのカードを出した場合というものです。

つまりマナさえ溜まっていれば貫通できるので、時間稼ぎはできるものの、根本的な問題を解決できるわけではありません。

「コストを支払わずに」と比べて明確に長所となるのは、コスト軽減に対しても反応するということ。

特に①で紹介した《龍覇の天啓》に対して作用するのは見逃せない点でしょう。

その他《MRC》や《ツヴァイ》、各種ドロンゴーは一方的に除去できる可能性が高く、《5000GT》もわずか2コストで相打ちに持ち込めます。

クリーチャーが場に出た時のマナ数を参照することからマナ進化にも刺さりやすく、3マナ削る《バルガライゾウ》に有効です。

環境次第で様々なデッキでの採用が検討できる、優秀なメタクリーチャーだと言えます。

懸念すべき点は2つあります。

1つはこのカードがコントロールに寄ったカードであるということ。

《エンターテイナー》が高いパワーに攻撃回避の耐性を持ち、《早撃ちマグナム》がSAを持っているのに対して、こちらは攻撃のできないブロッカーです。

ビートダウンに採用するにはかなり難があり、白の入るコントロールへと採用先が自ずと限定されてきます。

【赤白速攻】やメタビートへの採用がしづらいあたりはこのカードを難しくさせているところです。

そのためか、TCGでは【ドロマー超次元】をメインとして採用されていましたが、獅子奮迅の大活躍を見せたかと言われるとそうでもありません。

ティザームービーには低コストブロッカーである点を活かせるカードが映っていたので、こちらに期待です。

地味に見えますが、このデッキはしっかり環境入りしています。

もう1つは場持ちがそう良くないこと。

2500のブロッカーというのは火力からブロッカー破壊まであらゆる対象になります。

採用先がコントロールメインになればクリーチャーを多数並べないことから《学校男》も当てられやすく、超次元ホールでも《ボルシャック・ホール》や《キルホール》などで除去しつつ展開ということをされやすいです。

最悪メタに引っかかってしまうにしてもcipさえ使えてしまえば十分という踏み倒しカードもそれなりにあり、使ってみて歯がゆい思いをすることも多いカードです。

流行ったら流行ったで少しの構築とプレイング工夫で対処できる場合が多いので、2コストと非常に軽い点を踏まえてもご愛嬌と見るべきでしょう。

【MRC】【ツヴァイ】【UKパンク】といったTCGの環境に存在しなかったデッキに対しては刺さりやすいために未知数な部分もあり、期待は高いと言えます。


純白の翼 キグナシオン

事前評価:4
FT:最初に覚醒したのは、光文明のドラゴンだった。

紙からの変更点はありません。

全トリガー化という能力は派手で、発動すればそのターン中はほぼ確実に相手の攻撃を凌ぐことができます。

とはいえ、アドバンテージを一切取ることができずに、攻撃も行えないブロッカーというのは役割が非常に限定され、あまり積極的に採用できる性能ではありません。

相手ターン中のみでコンボにも使いづらく、破壊のみに反応してバウンスによるテンポ取りに無力な点も痛いところです。

先ほどの《オリオティス》のように光の低コストであることを理由に使われることはあるかもしれませんが、グッドスタッフとしての運用は難しいカードだと言えます。

注意点は、TCGの裁定でいけばこのカードのトリガー付与は、発動時点でシールドゾーンにあるカードのみが対象です。

発動後から追加されたシールドには及ばないため、一応覚えておきましょう。(少し特殊にも見えるので、DCGでは省かれる可能性もありそうです)


護英雄 シール・ド・レイユ

事前評価:5
FT:シール・ド・レイユを称えるべく、今日もゾディアックでは聖歌が奏でられる。

紙からの変更点は、出た時の1ターン限定耐性が追加された点です。

新能力・マナ武装を持ちます。

要は指定された枚数その文明のカードがマナにあれば良いということなので、そう理解の難しい能力ではありません。

多色であってもカウントされ、《ザマル》や《インビンシブル》呪文のように他の文明のカードが置けないということもなく、それでいてコートニーによる染色も通ります。

基本的に3,5,7の奇数に存在し、このマナ武装7は「英雄サイクル」と呼ばれ、各文明に1枚ずつ存在します。

このドラゴンサーガは単色推しということもあって、その一環で登場した能力でした。

条件こそ満たせば非常に強力な効果を発揮するカードが多いものの、構築にかかる制限は想像以上に大きいものです。

TCGでは一部のカードが環境進出したものの、全体から見ればあまり活躍のできないキーワード能力でした。

デュエプレではマナシステムの都合から特に複数カラーのデッキを組むことへのハードルが下がっており、単色推進の要求は高くなってきます。

果たして上手く活躍させることはできるでしょうか…

ポテンシャル自体は非常に高い能力なので、調整能力に期待したいところです。

さて、この《シール・ド・レイユ》は出た時に2体に対して除去を撃つことができます。

盾送りの除去能力としての高さは今更言うまでもないでしょうが、4コスト相当を2回同時に使えると考えるだけでもパフォーマンスは高いです。

同じコストの《オルゼキア》が1体犠牲にして2体の選ばせる破壊を行っているところを見れば、破格なことがわかるでしょう。

自身がブロッカーを持つことから、3面止めることができるのは個性だと評価できます。

耐性については特にシナジーがあるわけでもなく、強化して実装しようにもなぜこの能力が選ばれたのかはちょっと検討のつかないところです。

メリット効果には変わりないので、このカードをプレイできた時のパフォーマンスが上がったと好意的に受け止めましょう。

高いスペックを持ったカードではありますが、やはり条件の達成が課題となってきます。

TCGでは近い頃で【白単天門】というアーキタイプが存在し、環境入りをしていました。

白で7マナ溜めるのは大変とはいえ、長期戦を行う耐久力はあることから、2体除去を行える性能が活きる場面もあります。

確定の採用先があるわけではないですが、条件さえ満たせば強力なカードとして頭の片隅に置いておきましょう。


龍覇 エバーローズ

事前評価:エバーローズ→8 不滅槍→8
FT:友よ、行くぞ。我らの正義を執行するのだ!――龍覇 エバーローズ

紙からの変更点は、《不滅槍》の龍解条件が5体から4体に緩和された点と、《エバーラスト》の耐性付与が光のドラゴンから光のクリーチャーに拡大された点です。

《エバーローズ》は《グレンモルト》と同じサイクルの光のカードで、ブロッカーを持ちます。

防御寄りなことはもちろん、《ヘブンズ・ゲート》の対象になる点は見逃せず、相手ターン中にドラグハートを装備しやすいクリーチャーです。

《不滅槍》の龍解条件とも《ヘブンズ・ゲート》はマッチしており、構築の際には意識したい要素となってきます。

ただし、《グレンモルト》に比べると装備できるウェポンの種類がTCGでも少なく、いずれも専用的な使い方が求められがちなことから汎用性は若干劣るカードです。

装備クリーチャーに破壊以外の耐性を与えるという、特殊な効果を持ちます。

バウンスやマナ送りなどに広範に対応できるものの、もっとも基本的な破壊は許してしまうのであまり安心できるものではありません。

龍解タイミングが自ターン終了時で相手の妨害の前に迎えられるため、条件を整えた状態で出すのが基本となります。

4体は軽い条件ではありませんが、《ヘブンズ・ゲート》の2体出しや《ヘブンズ》と併用することで案外揃えることはできます。

【祝門】の《アルファリオン》がそれなりに出せた、というのは一つ知見とできるでしょう。

もう少しすると、光文明版の連鎖のようなギミックも登場するので、その際思い出してみても良いでしょう。

龍解すると《エバーラスト》になります。

耐性の範囲が全体になり、破壊効果の扱いに長けていない対面に対しては無類の強さを誇ります。

仮に破壊を使える場合であっても、シールドブレイクした際のトリガーで攻撃済みのこのカードへ除去誘導をすることが可能です。

攻撃できない能力の無効化は《チャクラ》を思わせるものですが、若干異なります。

エバーラスト→「攻撃できない能力を無効にする」
チャクラ→「攻撃することができない効果をすべて無効化する」

ややこしい話ですが、能力はカードが持つもので、能力の影響が「効果」として別々に定義されています。

それぞれのカードが元から持っている「攻撃できない」は能力なのですが、他のカードによって「攻撃できない」を与えられた際はそれは効果によるものです。

たとえば《ガンリキ》によって「攻撃できない」効果が付与された際を想定してみましょう。

《エバーラスト》は「能力」を無視するだけなので、攻撃できない「効果」は受けてしまいます。

一方で《チャクラ》は「効果」を無効化するため、《ガンリキ》の付与「効果」も無効化して攻撃ができるといった具合です。

この点、正直かなり細かなルールでややこしい部分になるので、実装の際にはテキストが揃えられたり、裁定が省略される可能性もあるのかなと思っています。

長々とは書きましたが、《プリンプリン》がいる以上は頻出し得るケースですので理解しておいて損はないです。

ただ、TCGでは実際のところ《エバーローズ》+《不滅槍》を入れる組み合わせのデッキに「攻撃できない」効果を持ったブロッカーが入ることはあまりありませんでした。

先ほどの《オリオティス》《キグナシオン》を絡めた低コストブロッカーデッキでは《エバーローズ》の6コストが重く、これを頂点としたデッキ組みは脆さも多いです。

主には【天門】での耐性付与役としてフィニッシャー的に使われたカードであり、デュエプレでも似た道を辿ると思われます。

次弾以降にはなるでしょうが、【天門】を大きく強化するドラグハートも登場するので期待です。

龍解条件にクリーチャー数以外に指定はないため、ある程度横並びするデッキで6コストからドラグナー+耐性付与を行う3点を並べるグッドスタッフとしての使い方もできるかもしれません。

《ヨーデル・ワイス》などと使って耐性を二重にしてみるのも面白そうですね。

総合して見ると、ドラグハートの中では若干尖った性質のあるものです。

それでも、TCGではカードプールが広がる中で唯一性の高い効果が注目され、使われるということがありました。

単体としては汎用的でないものの、超次元ゾーンに置く複数の選択肢の一つとして持てる点が強いという、サイキックと同じ特性が光るカードです。


おわりに

①の《龍覇の天啓》に続いて《オリオティス》もタイムライン上で話題になりましたが、どちらも大暴れというほどの活躍はできない可能性もあるカードかなと思います。

前者はまだドラグナー・ドラグハートが不足しており、後者は何かと脆く、採用先も限定されてきます。

とはいえ、戦術の幅が広がるカードが多数出てくるのを見るのはカードゲームの楽しみに感じるところです。

よければ次回の②もどうぞ。

それではまた。

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