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新カード解説①(デュエプレ10弾EX)
こんばんははじめまして。海月です。
書いているのがたいてい夜なのでこんばんはとしておきます。
自己紹介はあまり意味を成さないと思うので省略します。
とりあえずデュエプレはサービス開始当初からプレイしていて、毎月マスター到達するくらいです。
10弾EXの新カードの考察第1弾です。
指標はこんな感じ。
9点~10点 → 壊れ性能。環境トップレベル。
7~8点 → 優秀。環境でもよく見かける。
5~6点 → 悪くはない。癖があったり、デッキや環境次第で採用される。
3~4点 → おそらく環境では見ない。地雷枠や限定構築に活路を見出す。
0~2点 → 見なかったことにしていい。
基本的にはグッドスタッフ性とカードパワーを焦点にしているため、コンボ前提のカードはこの評価の限りではありません。
それでは以下、本題です。
魔光騎聖ブラッディ・シャドウ
事前評価:9.5
紙からの変更点は、G0の効果が強制になった点です。
現状たいした影響ではありませんが、条件を満たした場合にコストを払って出すということができなくなったことで「マグナム」のようなメタカードに確実に引っかかることとなりました。
とはいえ、まさか一番手のカードからこの評価をつけるとは…
このカードに限らず、スーパーデッキ『Arcadias騎士団(アルカディアス・ナイツ)』にて収録されたカードが多くこの10弾EXでは登場しそうです。
当時としてはかなりの完成度の構築済みデッキで、ほとんど手を加えずとも当時の環境で戦えるだけの力があった商品だとか。
私はこの時紙をやっていませんでしたが、Twitterを見ている感じだと思い出のある人も多そうです。
商品パッケージにも時代を感じる…
一発目からなんですが、このカードについては触れることがあまりに多すぎます。
長くなりすぎるのは避けたいのですが、それらを述べないのもわざわざ記事としてまとめる意味が薄くなってしまので少々簡易とはしますが記載していきましょう。
・基本性能
多色化してパワーが500上がってG0能力を得た「ブラッディ・イヤリング」です。
デュエプレでも2~3弾くらいまでの初期環境で顔が見られた、高パワーが活きるブロッカーですね。
正直、G0がなくとも色とパワーだけで採用検討がギリ可能なくらいの強さは持っています。
そこに非常に緩い条件のG0が加わるので、強力と言わざるを得ないでしょう。
・種族
イニシエート、ゴースト、ナイトと3種の種族を持ちます。
デュエマにおいて種族を持っていることがデメリットになることはほとんどなく、逆に持っているだけで環境に入り込むほどにこれは重要なファクターです。
残念ながら前2つの種族はマイナー寄りのために活かせないことが多いでしょうが、「口寄せの化身」のドローには大きく貢献します。
ナイトは今回のフィーチャー種族であり、言うなれば活躍が内定してる種族です。
最軽量のナイトであるというだけでも、ナイト・マジックへの貢献が期待できるでしょう。
呪文主体のデッキ構造が孕む防御力の低さを補っており、『ナイト』がこのカードを採用しない理由がないと言えるほどにベストなデザインがされています。
・ビートへの耐久力
4500、”4000を上回る”という点で、現在デュエプレをやっている人なら想起せざるを得ないのが「ガントラ・マキシバス」の存在です。
ギリギリ「アラゴナイト」を止めるには至らないものの、こちらの抑止力になるだけでもかなり心強いでしょう。
これを書く10月上旬、少しずつ環境に見られる『アポロ』の主力ドラゴンもパワー4000程度であり、クロスギアを装着した小型サムライのパワーも4000程度です。
コントロール側にとっては頼りになる、ビート側には高くそびえる壁となると考えられます。
・素でブロッカーを持つ
当たり前すぎることかもしれませんが、バリューが低いとはいえ、「ヘブンズ・ゲート」の対象になることはそれだけでメリットと言えます。
「アガピトス」と同時に出してタップに貢献したりと、活きる場面は多くあるでしょう。
また、「ウェビウス」同様G0を持っていることから、「ロードリエス」がいる時に出すことでノーコスト1ドローへと変換可能です。
盤面上限があることがデュエプレでは小さくないデメリットとなりますが、意識しておくべき良い組み合わせです。
・使い回し
その性質上場持ちが悪くなりますが、ナイト・マジックにはサルベージ効果を持ったカードがあることを忘れてはいけません。
4500のブロッカーを何度も再利用され続けたら、仮にトリガーを踏まずともビート側が息切れしうると考えられます。
もちろん、より汎用性が高い「リバース・チャージャー」や「スパイラル・ドライブ」ともシナジーを見せます。
墓地からの回収以外でも、「ディメンジョン・ゲート」や「次元の霊峰」で山札からサーチしてそのままG0で出すということもできますね。
もちろん「エナジー・ライト」や実装予定のナイトのドロー呪文で引いたそばから出すこともできます。
また、呪文に限らずとも、汎用性の代名詞のような「竜極神・ゲキ」からリアニメイトしても良いでしょう。
「ジャック・アルカディアス」などと競る蘇生候補として、十分有用です。
・「アガピトス」から出せる
これも4500のパワーを見て「ガントラ・マキシバス」を浮かべるのと同じくらいに、プレイヤー間の共通認識ですね。
同じパワーとしては攻撃も可能でデメリットもない「エルカイオウ」が存在するため、この旨味は若干薄いでしょう。
ただし、多種族を持つ4500のブロッカーを出せるという点では差別化も容易なため、選択肢の一つとはなってきそうです。
青が抜けることをメリットにもデメリットにも変換できるでしょう。
・進化元
ノーコストで場に出て多種族持ちの多色となれば、進化元として運用するのがある意味最も素直な使い方と言えそうです。
現環境ではもちろん、「キング」「クイーン」が最有力候補となります。
情報修正がされた「ジャック・ヴァルディ」なども含めて、奇襲性としては注目すべきものがあります。
ベストと言える組合せの一つには「ゼロ・フェニックス」も上がってくるでしょう。
1ターン「ライゼン」→2ターン「エマージェンシー・タイフーン」で「ゼロ・フェニックス」を墓地に落とす+G0で「ブラッディ・シャドウ」召喚と決まれば、妨害を挟むことはほぼ不可能です。
3ターン「ロスト・チャジャー」+「ブラッディ・シャドウ」+「ライゼン」という動きも見えるので、高確率で採用されていくでしょう。
組合せが良すぎるきらいもあるので、「ゼロ・フェニックス」の調整の予兆と考えることもできます。
先の「アガピトス」と関連させるならば、「ブラッディ・シャドウ」を進化元にこれらを乗せることも可能です。
実用性は別としても面白い点であるため、覚えておきたいですね。
ちなみに「フェアリー・ギフト」→「ブラッディ・シャドウ」→「フェアリー・ギフト」で軽減させて進化という流れはできないので注意しましょう。
G0も召喚行為のため、「ブラッディ・シャドウ」を挟むことで「フェアリー・ギフト」の効果は途絶えてしまいます。
逆に召喚ということを活かすなら、「神秘と創造の石碑」と組み合わせてノーコスト大量展開も可能です。
・ノーコストコスト
デュエマに限らず、カードゲームでは場のカードをコストにする効果を持ったカードがたいてい存在します。
わからない方のために補足をしておくと、超次元とGRというのは山札以外のゾーンからクリーチャーを出す手段で、超次元は2010年、GRは2019年に登場するギミックです。
GRはかなり未来ですが、超次元に関しては順調にいけばデュエプレ14,5弾くらいで実装の可能性があるので、実装時期には必ず「ブラッディ・シャドウ」を思い出すべきでしょう。
超次元は呪文を起点とするのが基本のため、相性はまた抜群です。
マナを支払うことなく、かなり緩い条件でその素材を場に用意できる点は生涯にわたる強みだと言えます。
現状、デュエプレだと「サードニクス」が例として挙げられるでしょう。
「ブラッディ・シャドウ」を実質1枚の盾焼却に変換できるとなると、「サードニクス」をコントロール系のデッキのアクセントとして入れる道も考えられるかもしれません。
・打点
上記したノーコストコストは、打点にならない「ブラッディ・シャドウ」を打点に変換する技でもありますが、直接打点にする方法もあります。
デュエプレではあまり見かける機会が多くないですが、いわゆる”ダイヤモンド状態”です。
ワンショット性のある紙でも何度か活躍の見られた戦術のため、盤面に並べやすい「ブラッディ・シャドウ」は相性が良いと言えます。
このカードだけでかなり長くなってしまいましたが、それだけ用途が多く、インフレへの耐性も高いカードなのだと認識してもらえればと思います。
これありきの環境になってくるとパフォーマンスが発揮しづらいということも起こり得るでしょうが、逆に言えば環境を規定するだけの可能性がこのカードにはあります。
魔弾バレット・バイス
事前評価:8
紙からの変更点はありません。
前弾の「デュアル・ザンジバル」の項でも書いた通りなのかはわかりませんが、ナイトの活躍を様子見する形で登場することとなりました。
単純明快な妨害札で、ナイト・マジックで使用すれば「デモニック・バイス」の完全上位互換となります。
想定されるのは「ドラム・トレボール」を絡めた2→3の動きで2枚のハンデスをさせることでしょう。
先の「ブラッディ・シャドウ」がナイトを持つことから、2ターン目に「フェアリー・ライフ」+「ブラッディ・シャドウ」から同じ速度で使用することも可能です。
「マクシミリアン王」を絡めれば3ハンデスと、序盤では実質「ロスト・ソウル」に近い致命傷を与えられる脅威となるでしょう。
使えた時の強さは説明不要なほどなので、気になる点に触れていきましょう。
一つは「ドラム・トレボール」→「バレット・バイス」と動いた時点で2枚のカードを消費し、自分もハンデスを喰らわせた相手と同じような手札枚数となってしまう点です。
その後ですぐ「オープン・ブレイン」でも使えれば理想ですが、当然そんな動きが簡単なことはありません。
デッキ構築にも目を向ければ、このコンボを狙うなら「ドラム・トレボール」と「バレット・バイス」で黒単色が8枚を占めるでしょう。
そこに汎用性の高いトリガー・除去カードの「デーモン・ハンド」と「デュアル・ザンジバル」を積むと、それだけで黒単色14枚くらいにはなってしまいます。
多色が強いデュエプレにおいて、同じ色の単色をこれだけ採用するのはデッキパワーを保つに難しく、なかなかに工夫を求められるでしょう。
「アヴァラルド公」と併せて素直に4ターン目に使うのは、リソースを補いつつ色を散らせられる点で、より現実的に考えられるかもしれません。
二つ目は、序盤から撃てるセルフハンデスということで、流行すればマッドネス(相手ターン中に手札から捨てられる時~効果を持つカード)が対策として採用されてくる点でしょう。
こちらは2枚のカードを消費しているのに、マッドネスで2,3枚のリソース回復をされたらたまったものではありません。
奇しくもナイトにもマッドネスが存在するので、ミラーで「バレット・バイス」から「マティアス卿」を出されて返しのターンに「バレット・バイス」を使用されるなんてことがあれば目も当てられないでしょう。
その他では5色コントロール系に採用される「デリンダー」も、せっかくつけたリソース差を一瞬で埋めてしまうカードです。
現環境の主要デッキである『武者ドラゴン』『5cコントロール』『白青メカオー』など、いずれもその気になれば対策可能な点は実装に踏み切れた背景にもなっていそうです。
有用なカードであることには間違いないのですが、何かと使用するにあたって考えることは多いカードだと評価できます。
魔光神
事前評価:8
紙からの変更点は以下。
・「レオパルド」のコストが1下がった
・「ルドヴィカ」のコストが1下がり、パワーが1000下がった
まさかの新規ゴッドカードがやってきました。
実装から今に至るまですべてのカードが何らかの形で活躍を見せているところに、新規の実装はなかなか勇気のいることだと感じます。
このカードもご多分に漏れず、優秀なカードと評価できそうです。
白の「レオパルド」は出た瞬間にナイトをサーチしてくるため、これだけでまず仕事を終えていると言えます。
自身のカードタイプがゴッドのために、「G・A・E」のように連鎖していくことはできませんが、探索濁りを避けられる点はメリットでしょう。
ナイトカードの枚数をパフォーマンスの高いカードに絞って、他を汎用的なカードで固めた形のナイトデッキも模索できそうです。
黒の「ルドヴィカ」の方は直接的なアドバンテージを生み出さず、「レオパルド」と比べると力不足な面を感じます。
ですが、4コストで出せるメリット効果持ちパワー4000は及第点で、序盤に出して相手のビートのけん制や、効果の性質もあって押し込みの打点としての活躍が期待できます。
ブレイク数を増やす呪文が登場すると、このカード単体でも面白い使い方が見えてきそうです。
色が合わない点は残念ですが、デュエプレではこの課題を乗り越えたデッキが数多く登場しているので期待したいですね。
リンク後は「ルドヴィカ」のブレイク効果を引き継いでパワー9000のW・ブレイカーとなる上に、アンタッチャブル(相手に選ばれない効果)が付与されます。
ナイト・マジックの起点とする場合、場持ちの良いこのカードが立つのはかなり戦況を楽にしてくれるでしょう。
前述のように「ルドヴィカ」が4ターン目にでるパワーとしては除去されづらい上にビートに対して睨みを利かせられることもあって、これは割かし狙いやすいと考えられます。
また、ナイトおよび赤の入らない白黒を入れたデッキはフィニッシャーが不足しがちなデッキであったため、この程度でも攻撃力の増強に十分役立ちそうです。
コントロールをしていくと殴れないクリーチャーで盤面が埋まっていく問題も、ブレイク数を増やせる効果で緩和していると言えます。
効果の特性上ナイトが入らないデッキには採用しづらいので、これまでのゴッドよりは活躍の場が限定されるでしょうが、優秀なカードであることに変わりはありません。
禁門の超人
事前評価:6
紙からの変更点は、モード(選択肢中から1つを選択する能力)の2つ目が変わった点です。
元の効果は以下。
・相手の手札を1枚見ないで選び、持ち主のマナゾーンに置く。
ハンデスだからと遠慮されたと考えられる「バレット・バイス」が実装されるかと思えば、こちらはハンデスが没収されましたね。
一つ目の効果はマナ送りとは言え除去効果で、選択肢としてあって悪くないものです。
ビートしていくデッキであればブロッカーを退かしたりと、輝く時はあるでしょう。
利敵行為になる場合もあるでしょうが、4コスト以下というところで「竜極神・ゲキ」の再利用を許容しないのはメリットです。
二つ目の踏み倒し効果は攻撃トリガーかつマナからとはいえ強力なもので、「ザンゲキ・マッハアーマー」と好相性なのは明らかでしょう。
4マナで「ザンゲキ」→5マナで「禁門」を出してクロス・攻撃すれば即座に踏み倒して2点を生成可能です。
序盤からビートしていくケースで考えると、ジャイアントよりはサムライが向いているでしょう。
「アクアツバメガエシ」や「モノノフ・ルピア」など、有用な選択肢は現在まででもいくつか存在します。
「アクアツバメガエシ」は侍流ジェネレートを持つので、リソースに目を瞑れば「シデン・レジェンド」を出して除去しつつ次ターン以降の打点伸ばしに使う道が考えられそうです。
5コスト以下ということで、当然考えておきたいのは「アルバトロス」との併用です。
これも色問題・枠問題は付きまとってきますが、「アルバトロス」で2体踏み倒したところから「禁門」でさらに踏み倒していけるとなかなかの展開力でしょう。
ジャイアントの方を見れば、4コスト以下は「西南」と「サイバゴン」がメインとなるでしょうか。
ジャイアントという名前だけあって3コスト以下は紙でもほとんど存在せず、4コストの選択肢も限られています。
ここからもわかることなのですが、ジャイアントの基本戦術ってマナを伸ばして「西南」の軽減を活かしながら大型を展開していくデッキなんですよね。
そこに4コスト以下しか出せず、かつ攻撃する必要がある「禁門」は少々相性が悪いです。
よって使うならばサムライデッキ、そうでなければあまり見ることはないと考えられます。
サムライが横展開すると、紙でサムライ5体以上のG0条件を持った今弾SRの「剣誠」や、前弾の「紫電」とは相性がいいですね。
一応、後者の効果については任意なので、どちらも使いたくない場合には後者を選んで何もせずに攻撃可能な点は覚えておきましょう。
それにしてもここ最近の5コストにはメリット効果持ちでパワー5000のカードが増えたので、着実にインフレが進んできたのだなと感じさせられます。
剛撃竜騎ヴィレム海舟
事前評価:6
紙からの変更点は以下。
・サーチで加える枚数が強制かつランダムになった
・”1体”の表記が”1枚”になったことでサムライのクロスギアを持ってこられるようになった
・自軍へのSA付与がついた
単純に出ただけで3ドロー、自軍の突破力を向上して、ついでに自分もそこそこのサイズを持つ、コスト的には十分なパワーを持ったカードです。
ドラゴン・サムライ・ジャイアントのいずれで使うにしても、自身が全種族を持っているおかげで、効果が空振りすることはそうないと考えられます。
ドラゴンはデュエマにおける花形種族なので問題なく、サムライ・ジャイアントもドラゴンと関係性が強い種族なので、これ以外の選択肢も後々困らなくなってくるでしょう。
そのコストの重さがネックですが、「ルピア」「西南」と繋げば5ターン目に出すことが可能です。
むしろこれを意識されたがために9というコストなのかもしれませんね。
「フェアリー・ギフト」を絡めて、2ターン目「ライフ」→3ターン目「ルピア」or「西南」→5ターン目「ギフト」+「海舟」という流れも可能です。
ただ、似たようなドラゴンのリソース回復手段としては、マッドネス持ちの「ザークピッチ」や、色も被る「ボルグレス・バーズ」がいるため、そのまま使うには少し見劣りするところがあります。
現状では何かしらの踏み倒し手段や、SPルール・スタートチャージ10での活用が主となってくるでしょうか。
踏み倒しとして最も素直な「バルガライザー」から出せれば、リソースに加えてSA付与効果も活きやすく、『連ドラ』の候補とできそうです。
「ヴァルキリアス・ムサシ」というサムライの踏み倒し手段が出てくれば別の活用法も考えられるでしょう。
ドラゴン以外を見ると、現状のサムライでは低コスト~中コストで固めることが主流のために9コストは重く、使いづらさがあります。
追加されたSA付与効果も、「ザンゲキ・マッハアーマー」という最強格のカードがあるので立場が苦しいですね。
ジャイアントでは「ドルゲーザ」の使えないNDではリソース確保として考えられますが、やはりコストの重さと基盤の青緑に赤が加わる点でピーキーなデッキとはなってしまいそうです。
効果自体は強力な部類でコスト相応の強さがあるため、どうにか早出しする手段の確立をを待ちたいですね。
逆に言えば、そこをクリアすると暴れる可能性も見えるカードです。
ちなみに、このカードは現在の10弾でメインの戦国編から2つ先のシリーズ・覚醒編のカードです。
時間で言えば2年近く先のカードとなるため、そこからも基本スペックが高めであることがわかります。
大宇宙シンラ
事前評価:5
紙からの変更点は以下。
・「シンラ」自身がマナゾーンに行くことがなくなった
・条件付きシールド・トリガーを得た
一つ目の効果については、これまでのデュエプレカードでも屈指の”直感的でない”テキストでしょう。
日本語の説明をここに書いても仕方ないのですが、このままだと二通りの読み方ができてしまうことは一応指摘しておきましょう。
①自分の(シンラ以外の)他のクリーチャーを選び、それ以外の自分のクリーチャー(=シンラを含む選択した以外のクリーチャー)をすべてマナゾーンに置く。
⇒選択したクリーチャーのみ残り、「シンラ」がマナゾーンに行く
②自分の(シンラ以外の)他のクリーチャーを選び、(シンラと)それ以外の自分のクリーチャー(=選択したクリーチャー以外)をすべてマナゾーンに置く。
⇒選択したクリーチャーと「シンラ」が場に残る
効果の主体をプレイヤーと見るか「シンラ」と見るかで読み方が変わります。
①がプレイヤー視点、②が「シンラ」視点でおそらく②が正解なのでしょう。
根拠は①だった紙から微妙にテキストが変更されているからです。
必ず「シンラ」を場に残す調整がされたのだと思われます。
にしてもわかりづらい…”「シンラ」とそれ以外の”という記述にしてくれれば明快になるものなのですが。
もう一つわかりづらい点に触れておくと、仮に自分の場に「シンラ」1体となった場合でも、後半の相手のマナ送り効果は問題なく使えます。
”その後”と書いてある場合には、その前の記述が実行できなくても可能だと覚えておきましょう。
ようやく本題に入ります。
両軍のクリーチャーをまとめてマナに送るという大胆な効果を持っていますが、はっきり言ってしまうとかなり癖が強く、運用は困難を強いられます。
問題はそのコスト。
8マナと言えば、仮に軽減を噛ませてもクリーチャーを盤面に並べ、総攻撃を仕掛けるタイミングです。
このカード自体は15000とかなりのサイズを持ちますが、そのためだけに自軍を2体以下にしてしまうのは考え物でしょう。
一応、「サイバゴン」が汎用的な効果を持っていることから、「サイバゴン」の入ったコントロール系のデッキで除去コンやLO狙いのような動きをする際の候補とはできるかもしれません。
ジャイアントが「西南」を起点に横展開していくデッキであることからも、満を持して8コストで出すにはアンチシナジーな性質を持っていると言えます。
ただ、このアンチシナジーな性質を逆手に取った活用はまったくないとは言い切れません。
「シンラ」の効果によるマナ送りは使用可能マナが増えるため、場合によっては大量ブーストからのアクションを狙うこともできます。(ブーストするより展開したクリーチャーで殴ればよいという話は置いておく)
もっとも、これの悪用を危惧したために「シンラ」が必ず場に残るように変更された可能性も大いにあると推測されます。
さて、話は戻ってこの問題であったコストを緩和するための効果が、追加された条件付きトリガーなのでしょう。
10弾までに登場しているジャイアントは21種で、今回3種の追加は決まっています。
戦力は一旦目を瞑るとして、デッキのジャイアント比率を引き上げたデッキはひとまず作ることができると考えられます。
トリガーの発動条件を満たすこと自体は難しくないでしょう。
ただし、もちろん場に進化元を残す必要はあり、重めのジャイアントは速いデッキに対してそれが難しく、遅いデッキに対しては進化元が除去されてしったり、「キング」を立てられてしまったりといったことが想定されます。
仮にトリガーしても1体は必ず攻撃できるクリーチャーを残してしまう点も難です。
紙から存在するカードではありますが、総じて扱いに難しいカードと言えそうです。
あくまで想像のレベルですが、もう一種くらい「サイバゴン」並みの汎用性を持つジャイアントが登場すればデッキとして形にはできるでしょうか。
「突然の超人」に続くトリガー持ちのジャイアントが追加されても、トリガー多めのカウンターデッキが考えられるかもしれませんね。
それこそ、トリガーとは違いますが似た性質を持ち、かつジャイアントと深い親和性のあるシノビが実装される予兆だと良いのですが…
まとめ
1日目のパワーカード揃いから一転して、2日目の発表カードは癖が強めでした。
EXというエキスパンションの性質がどういうものか、3つ目となる今回あたりでそろそろ規定されてきて欲しいですね。
「シンラ」を見た時、なかなかに評価がしづらいとずいぶん考えさせられてしまいました。
私が書きたいのは事前評価というよりそのカードの活用法の提示なので、「シンラ」のような元の性質に謎があって、そこに修正も加わったようなカードはかなり取り扱いづらいものになりますね。
まあ、発売前からあれこれ言うのはお遊びの域だと思っているので、「シンラ」のような期待と不安を抱かせてくれるカードこそ、新商品にはふさわしいのかもしれません。
私は使いづらいと判断してしまいましたが、想定外の活躍をしていくことを願いたいです。
よろしければ次回の②もどうぞ。
それではまた。
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