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新カード解説②(デュエプレ9弾EX)

こんばんははじめまして。海月です。

書いているのがたいてい夜なのでこんばんはとしておきます。

自己紹介はあまり意味を成さないと思うので省略します。

とりあえずデュエプレはサービス開始当初からプレイしていて、毎月マスター到達するくらいです。

9弾EXの新カードの考察第2弾です。

1弾はこちらをどうぞ。

指標はこんな感じ。

9点~10点 → 壊れ性能。環境トップレベル。

7~8点 → 優秀。環境でもよく見かける。

5~6点 → 悪くはない。癖があったり、デッキや環境次第で採用される。

3~4点 → おそらく環境では見ない。地雷枠や限定構築に活路を見出す。

0~2点 → 見なかったことにしていい。

基本的にはグッドスタッフ性とカードパワーを焦点にしているため、コンボ前提のカードはこの評価の限りではありません。

それでは以下、本題です。


怨念怪人ギャスカ

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事前評価:4

紙からの変更点はありません。

出た時に自分に「ロスト・ソウル」を放つ、かなりのハイリスクカードです。

あらゆるカードゲームにおいて、”手札を持たないことで効果を発揮する”種類のデザインはしばしば行われます。

ただ、マナ置きとプレイで基本毎ターン2枚のカードを要求するデュエマには少々噛合いの悪い仕組みです。

デュエマでもノー・チョイスというキーワード能力が存在しますが、マイナーすぎて知らない人も多くいると思います。

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「ギャスカ」は長らく誰も見向きもしないカードでしたが、登場から14年を経た2019年にようやく1ターン目から手札を0枚にする効果と墓地を肥やす効果を存分に活かすデッキが登場しました。

紙をやっている人にはあまりに有名ですが、『零龍速攻』というデッキです。

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4つの条件を満たすとワールドブレイカーのクリーチャーが場に出るのですが、その1つに”手札が0枚のプレイヤーがいる”というものがありました。

この辺りを詳しく書いても仕方ないのでここまでにしますが、最速2ターンキル・しばしば3ターンキルを発生させるデッキということで、2020年に「ギャスカ」は殿堂入りを果たします。

アンコモンであったこのカードが、再録されていなかったがために1枚3000円まで値上がりしたと知れば、カードゲームのすごさも面白さも恐ろしさもわかりますね。

ようやく本題ですが、デュエプレでも同様にすぐの活躍は難しいでしょう。

普通に考えると、採用検討できそうなところは『黒緑速攻』でしょうか。

これでデッキの1コストが7種類・計28枚体制にすることができるようになったのは一つ覚えておくべきことでしょう。

まあ、「タイラント・ワーム」が採用されないあたり、このカードも怪しいところですが…

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本命の使い方は”手札をすべて捨てる”を活かしたマッドネス起動ですかね。

相手ターン中にどうにかして「ギャスカ」を出してあげることで、”相手ターン中に手札から捨てられる時”効果を持ったカードを大量に起動できます。

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「ベイビー・バース」は紙での収録時期がデュエプレの今のペースに合っているので、9弾EXに収録される可能性は高そうですね。

紙の下地があるだけに、用途のないカードをほとんど作らないのがデュエプレ運営です。

この「ギャスカ」も何かしらの形で使用できる道はあると考えられます。

あとは待ち望んでいた人もいたであろう、種族・デビルマスクを持っている点は注目すべきでしょう。

過去に「電磁傀儡ポワワン」の事前評価で書きましたが、8弾時点では意図的に避けられていたと思われる種族がここにきて登場しました。

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デビルマスクには『黒緑速攻』で実践級に強い「ワーム・ゴワルスキー」や、癖の強くて面白い「エル・アンドレ」などが存在するので、今後どんなカードが登場してくるかが楽しみですね。

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護精霊騎ヴァルチャー

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事前評価:7

紙からの変更点は、回収カードが多色限定になった点です。

種族もセイント・ヘッドが削除されましたが、これはアーク・セラフィムに統合されたので仕方ないですね。

回収の変更は探索の影響でしょうね。

マナが増えることが当然の5cデッキで探索だと、本当に狙ったカードを回収できる確率が低くなってしまうので、実質弱体化ですがデュエプレのシステムを考慮すると強化という皮肉な調整がされています。

5cの器用札とも言えるカードで、O・ドライブを使用して後半に強いカードを回収することはもちろん、回収せずにブーストのみ行うこともできます。

パワーも3000と高く、『速攻』対面などのブーストより生存を優先したい対面で序盤の牽制役を担うこともできるでしょう。

効果こそ使えないものの、2コストの光ということで、「アガピトス」からの呼び出しにも対応しています。

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「アガピトス」から打点になる「アマリン」を出す強さは実証済みです。

現状「アガピトス」を採用した『5c』はそこまで活躍していませんが、もし実践級になった時には悪くない組み合わせでしょう。

種族活かそうと思うと『アーク・セラフィム』が『白緑』か『青抜き4c』、あるいは『トリーヴァトリファリオン』になってくるため、そこは少々難しいかもしれません。

一応水文明にもアーク・セラフィムはいるため、『青抜き4c』を『5c』に変える道も全くないことはなさそうですが…「ヴァルチャー」で「ソルダリオス」が回収できればとは思ってしまいますね。

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『5cセラフィム』の道としては「カシオペア・ストーリー」が実装されれば現実味が出てきそうです。

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メインの使い方は『5cミラクル』『5cフュージョン』になってくると考えられます。

特に『5cフュージョン』ではマナに落ちてしまった切り札を回収できる数少ないカードのため、現在の「ガーデニング・ドライブ」と枠を争えそうです。

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「フュージョン」でなくとも、強力なゴッドカードを軒並み回収可能な点はいいですね。

マナ回収が軒並み探索の仕様によって使いづらくなってしまったデュエプレで、このカードは比較的汎用性が高く、活躍の可能性を感じられます。


天使と悪魔の墳墓

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事前評価:7

紙からの変更点は以下。

・コストが1下がった

・マナゾーンの同名カードを参照できなくなった

待望だったという人も多かったろうと思われるカードです。

サバイバーは公式アンケートで要望が多かったことから実装されたようですが、このカード名を書いていた人も多いんじゃないですかね。

紙からの変更点は大きく、このカードのメインとも言えるランデス効果がなくなりました。

『白緑ブリザード』なんかわかりやすい例なんですけど、研究が進むごとに”デッキの強い動きへの最適化”としてキーパーツを最大枚数採用する構築に収束していくことが、カードゲームではよくあります。

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デュエマだといわゆる4×10構築ですね。

個々のカードパワーが向上していく毎に顕著になっていく傾向ですが、それに歯止めをかけるのが「墳墓」でした。

紙ではマナゾーンも参照するため、4ターン目に手打ちして2枚ランデス、終盤打つと場も併せて10枚以上のカードを墓地に送ることもザラです。

これを少しでも避けるために”同型再販”と言われる同じ効果でも別のカードを採用するのが、”墳墓避け”と呼ばれる紙でのセオリーです。

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同型再販の意識については、デュエプレでは先駆けて「ラディア」が実装されていましたね。

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が、『アーク・セラフィム』自体がマイナーデッキに留まったため、そこまで強くは意識されていなかったと思われます。

まあ、これも気休め程度の効果で、真剣に「墳墓」をケアしたり対策したりしようと思うとプレイヤーへの負担は大きく、ゲームの複雑さがいっそう増していくことは明白です。

特にライト層にとっては専ら「墳墓」を使われる側にもなるので、あまり健全なカードではありません。

その塩梅が難しいために、聖拳編のカード(デュエプレで言えば3弾・4弾あたり)である「墳墓」は、今日まで実装されなかったのだと考えられます。

マナゾーンを参照しなくなったのは、見る範囲もかなり狭くなったのでプレイヤーにとっては優しいですね。

さて、では実際に墳墓が使われるか?という話です。

誰もが思いつくメタ対象は『アポロ』や『メカオー』などの、現在も活躍するデッキでしょう。

「センチネル」や「ピラミリオン」を介して横に並んだ2コストをまとめて吹き飛ばせるのは、3コストとしては破格でしょう。

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無思考なムーブを咎められる可能性はありますが、これに関しては相手のアドバンテージロスも大したものでないという点で注意が必要でしょう。

「墳墓」を採用するのはほとんどがコントロール系のデッキになるでしょうが、ミラーでもキーカードとなる可能性はありそうです。

今でも「アガピトス」の効果で2コストの同名が並ぶ場合は多々ありますね。

「墳墓」はお互いのバトルゾーンを参照するため、ミラーで採用カードが被っていると思いがけず場を壊滅させることもあるでしょう。

多色呪文のために「クイーン」下でも使用できる点も、常に意識する必要がありそうです。

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ライブライアウトを狙った場合には意図的に相手の場と自分の場を揃えていったりと、コントロールミラーは少々難しくなってきそうです。

あと注意しておくべき点は、数少ない2面以上を除去するトリガーカードである、という点です。

進化クリーチャーを使うデッキはその進化元にも改めて注意していく必要がありそうですね。

極めて腐りやすいという対面は意外と少ないと考えられるため、想定以上に色の合ったコントロール系で採用される可能性があると思われます。


無頼悪魔カースドメア

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事前評価:5

デュエプレオリジナルカードとして登場しました。

関連は一切なさそうですが、ステータスや種族から紙の「ベル・ヘル・デ・スカル」を思わせるカードです。

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汎用性の高いカードですが、「カースドメア」は対照的に効果が局所的で、あまり汎用性が高いとは言えません。

このカードで注目すべきは、デーモン・コマンドを種族に持っている点でしょう。

デッキに入れる場合親玉は「ドルバロム」になってくるわけですが、これと色の合った『黒緑ドルバロム』はゴッドカードに対して対処手段が少ないという弱点を持っていました。

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「烈流神」は『ドルバロム』が苦手とするビートダウンデッキの汎用エースとして採用されているため、「カースドメア」で除去できると大活躍と言えるでしょう。

「ゲキメツ」「ゼンアク」については闇文明を持っているため、「ドルバロム」で除去できない上に「ドルバロム」を上回るパワーを持っていますが、これも「カースドメア」で対応することができます。

単にゴッドを除去できるだけのトリガー獣ならば珍しくもない局所メタカードだったのですが、デーモン・コマンド1つ持つだけで事情が変わるのはうまく感じさせられますね。

このカードが採用されてくると、トリガーした時に進化元にできる「バロム・エンペラー」も使用が増えるかもしれません。

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気になるのは、既にデーモン・コマンドの有用トリガーとして「ジャラ」がある点でしょう。

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役割は多少異なってきますが、基本的には「ジャラ」の方が汎用性は高そうです。

後は「カースドメア」が良くも悪くも多色である点です。

「ドルバロム」の特性上、緑単色は望ましくないので、その点では黒を含んで多色である点は良いでしょう。

ですが、9弾で追加された新戦力は軒並み多色であることもあって、これにさらに多色である「カースドメア」が加わってくるとせっかくの色が少ないことによる安定性が損なわれてきてしまいます。

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メタ効果ということもありますが、採用する際にはこうした事情も考慮していく必要がありそうですね。

使ってみると意外に強い、ということがありそうな良カードだと感じられます。


ラスト・バイオレンス

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事前評価:7

紙からの変更点は以下。

・コストが1下がった

・ランデス対象がランダムになった

・ランデス枚数が2枚から1枚になった

・多色クリーチャーサーチ効果がランダムになった

最後の効果がどこまで任意なのかは気になりますね。

5色カードの代表とも言える「ラスト・バイオレンス」が若干破壊力を落としたものの、軽量化して登場しました。

ぶっちゃけたことを言うと、5色のカードは実践的なレベルのカードが少なく、このカードが最も実用性があるといった感じです。

若干マイルドになったものの、1:4交換のアドバンテージは強烈で、使用できれば不利な状況を覆し得るスペックを持っています。

インパクトが小さくなった分は、マナカーブが繋がるところで「英知と追撃の宝剣」を次ターン使用できると相手をボロボロにできるでしょう。

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「宝剣」が紙では7コストだったので、「ラスバイ」と入れ替わっているのがなんだか皮肉ですね。

「スペル・グレートブルー」などによる踏み倒しを狙ってもいいでしょうが、主な運用は『5cミラクル』系のデッキに1,2枚入れて、タイミングよく引けると強いグッドスタッフカードとしてのものなるでしょう。

『ダーツフュージョン』なんかでは一応当たり枠になるので、少し変わった使い方ができるかもしれませんね。

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一応、9弾EXの看板である「ボルフェウス・ヘブン」が呪文踏み倒し効果を持っているので、そちらでの検討もできそうです。

デメリットはやはり5色でマナを生み出せないことです。

7コストのこのカードを使用するのに自然文明を採用していると、ブーストしたくなるのが当然です。

そのブーストでマナに落ちた時は、いくら色を生み出すと言えど手痛い事故となるでしょう。

個人的な思いを言えば、この手のカードは使いやすさよりも破壊力が重要になってくるので、コスト軽減して能力を調整するよりはコストが上がってでもそのままの強さが欲しかったですね。

ただ、7コストというコストは将来的に活きる場面があるので、この調整がどう働くかは楽しみです。

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「ラスバイ」自体は現代でも”使えれば強い”レベルでファンデッキに採用されるくらいのスペックは持っているので、存在自体はいつまでも意識したいカードです。


まとめ

やはりEXパックの収録カードには、通常エキスパンションとは違った方向性が見えますね。

EXという名前にふさわしく、これまで収録し損ねたカードや、ユーザを遊ばせるカードを出そうという意図が感じられます。

そのやりすぎてしまった果てが「驚天の超人」なのだと思いますが、2回目のEXパックとなる今回は同じ轍を踏まなければいいですね。

よろしければ次回の③もどうぞ。

それではまた。


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