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新カード解説①(デュエプレ18弾)

こんばんははじめまして。海月です。

書いているのがたいてい夜なのでこんばんはとしておきます。

自己紹介はあまり意味を成さないと思うので省略します。

とりあえずデュエプレはサービス開始当初からプレイしていて、毎月マスター到達するくらいです。

18弾の新カードの考察第1弾です。

指標はこんな感じ。

9点~10点 → 壊れ性能。環境トップレベル。

7~8点 → 優秀。環境でもよく見かける。

5~6点 → 悪くはない。癖があったり、デッキや環境次第で採用される。

3~4点 → おそらく環境では見ない。地雷枠や限定構築に活路を見出す。

0~2点 → 見なかったことにしていい。

基本的にはグッドスタッフ性とカードパワーを焦点にしているため、コンボ前提のカードはこの評価の限りではありません。

また、評価はするものの、用途の紹介や背景ストーリーでの活躍を中心としていきます。

それでは以下、本題です。


…の前に、「シャーロック」がレジェプレ2023に収録されたために尻切れトンボ状態になっていた背景ストーリーの話を少しだけ

FT:「虚無のアンノウン」シャーロック。ゼロに最も近いと言われるその力は超次元の力をゼロ化し、覚醒リンクを断ち切った。

前回の17弾では、パンドラ・スペースが「偽りの名13」に惑星を落としたことで崩壊してしまい、両親を亡くした「プリンプリン」の想いに共鳴する形で「リュウセイ」と「ガイアール」がVリンクを果たして、「ガイアール・オレドラゴン」が誕生。

エイリアン側で誕生した「ガロウズ・ゴクドラゴン」と手を取り、黒幕への敵討ちに臨むという最後でした。

そこに現れたのが”虚無のアンノウン”こと「偽りの名シャーロック」であり、覚醒の力を封じる攻撃によって「オレドラゴン」と「ゴクドラゴン」のリンクを解除して解体してしまいます。

さらに「ガイアール・カイザー」は「シャーロック」の一撃によって別世界へと魂を飛ばされてしまいました。

絶体絶命の状況で「プリンプリン」の前に立ちはだかる「シャーロック」。

それを護るべく立ち向かった「リュウセイ」に奇跡が起こり、別世界すべての「リュウセイ」の可能性が特異点であるパンドラ・スペースに集結し(要するにパラレルワールドの「リュウセイ」と融合した)、「リュウセイ」を新たな姿「リュウセイ・ザ・ファイナル」へと変えます。

圧倒的な力を手に入れた「リュウセイ」は無事「シャーロック」を倒すものの、タダでは死なない「シャーロック」は決死の一撃を放ち、相打ちを狙いました。

しかし、「プリンプリン」と「リュウセイ」の未来を信じた「ガロウズ」が間に入って犠牲となり、二人は事なきを得ます。

巨悪との戦いを終えた「リュウセイ」は、その代償として記憶を失い、一人超獣世界を放浪することとなりました。

以上が17弾およびレジェプレ2023で補完された紙のE1の背景ストーリーです。

E2からはパンドラ・スペースが崩壊した影響で超次元の力は衰退し、これ以降はホール呪文およびサイキック・クリーチャーは登場しなくなります。

では、ようやく以下本題と行きましょう。


ライフプラン・チャージャー

事前評価:8
FT:綿密な計画こそが、勝利への道。

紙からの変更点は、山下に置く順番がランダムになった点です。

おそらくこの弾で登場するであろう新チャージャーサイクルで、他4文明にも新規チャージャー登場すると思われます。

ただし、「ライフプラン」以外はどれも微妙な性能をしていたのであまり期待はできません。

チャージャーってだけでも及第点なんですけどね。

こちらの性能は「未来設計図」がチャージャー化したものです。

「ライフプラン」は「生涯設計」などと訳されます

チャージャーは2コスト換算されているので、トリガーを失って見られる枚数が1枚減ったところを考慮すると、如何に「未来設計図」のパフォーマンスが高かったかがわかるでしょう。

とはいえ、効果のかみ合いの良さから「ライフプラン」も決して性能の悪いものではなく、むしろ相当に優秀なカードです。

4→6のマナカーブを作れることから6コストのカード、特にこれからサーチできる6コストのクリーチャーとは極めて相性が良くなります。

現状最も相性がいいカードの一つと言えるのは「デストラーデ」でしょう。

早出しするほどにメリットが高い効果で、「ライフプラン」と組み合わせた白青緑のトリーヴァカラーも環境で長く活躍が見られます。

「ロマネスク」はこれから10マナ級のフィニッシャーが増大する中でかみ合いが良く、「イントゥ・ザ・ワイルド」と併せてブーストの要として使われる可能性があります。

ただし、こうしたデッキはリースカラーでは成り立ちづらく4色以上にされがちなので、そこに緑単色の「ライフプラン」は若干採用スペースを割きづらくなってきます。

「Nワールド」は真っ先に思い浮かべた人が多いと思われます。

先打ちが強く、メタカードとしての性質もあるこれを2→4→6で安定して使えるのは確かに強いですが、「Nワールド」が手札をリセットしてしまう点を考慮すると、ハンドリソースを減らさないブーストである「ライフプラン」の強みは若干薄まります。

とはいえ、「MRC」のような安定して「Nワールド」を投げたい相手には心強く、最速でプレイせずとも9マナ時に「ライフプラン」→「Nワールド」と同時にプレイする動きは対面の要警戒するものとなるでしょう。

もちろんフィニッシャーとなる大型を引き込むにも重宝し、その他では単に「ジャスミン」や「青銅の鎧」を拾って1ターン中に2回加速札を打つ動きなどを安定させたりと、メインプランを通しつつ小回りの利く性能です。

2コストブースト8枚と「ライフプラン」と「ライフプラン」から引っ張りたいカードの計16枚から出発して構築を考える、ということも今後は頻出してくると考えられます。

意識しておきたいのは2コストブーストから繋いで3ターン目に「ライフプラン」を撃って、そこまでに目的のカードを引いてこられる確率です。

先攻の場合は12枚のカードに触れて77.5%、後攻の場合は13枚で80.7%になります。

「ライフプラン」を使わずに自引きで2→4→6をしようとすると、先攻では7枚で55.2%、後攻でも8枚で60.6%の確率だったので、これを介することで如何に動きを安定させられるかがわかります。

総じて腐る場面が少ない、優秀なチャージャーカードとしてクリーチャーコントロール系のデッキで今後使われていくと考えられます。

難点を挙げるなら、ここ最近のデッキの多くが超次元主体で構築されてきたことから、クリーチャー数が減少している点があります。

例えば『Nエクス』などでは5枚見ても選択肢が少なく、運が悪いと空振りということさえ発生しうるでしょう。

また、「ロマネスク」を例示したところで書いたように、4色以上の構築になった時には緑単色のこのカードが浮きやすくもなってきます。

優秀なカードとはいえ、このカードはあくまでサポートとして、効果にかみ合ったデッキを心がける必要があります。


黒神龍オンバシ・ラオーン

事前評価:5

紙からの変更点は以下。

・アンノウンを1、ゼニスを2下げる効果が逆になった
・スレイヤーを得た
・アンノウンかゼニスを出すと自壊した効果がなくなった

結構改変されています。

一つ目のコスト軽減が逆になったのは後々問題にもなり得ますが、基本的にはゼニスを持つクリーチャーはアンノウンも併せ持つので強化と言えそうです。

効果はさながらアンノウン版の「コッコ・ルピア」といった感じです。

自壊しなくなった点は「グール・ジェネレイド」とのシナジーを失ったものの、基本的には強化と捉えてよいでしょう。

ただ、アンノウンはすべて7コスト以上、ゼニスはすべて10コストに設計されている、ドラゴンもびっくりの大型種族となっています。

アンノウンを2軽減できることで7コストのカードをマナカーブを繋げて出すことはできますが、他種族のように大量展開することは難しいのは知っておきましょう。

基本的にはこれから繋げるカードありきになるので、実際の強さについてはカードプールが公開されてきてからとなりそうです。

ただ、基本的に大型を早期に出すためにマナ加速をしていく都合上、妨害色である黒の軽減効果持ちは採用が難しいと考えられます。

このアンノウン・ゼニスの軽減効果はサイクルとして全文明に存在するので、それらも実装されるならばデッキによっては採用候補とできるかもしれません。

サポートとして見ない場合も標準のパワーにスレイヤーを持つドラゴンのため、最低限のパフォーマンスは確保されていると言えます。

デュエプレではこうした最低保証の改変はよくされていますが、クイック・ピックなどの都合を考えても良い方針だと感じています。


偽りの名 ハングリー・エレガンス

ハングリーなやつが自制するな

事前評価:7.5
FT:腹八分目?どれだけ食べても、腹二分目、それが私の胃袋でガンス!――偽りの名 ハングリー・エレガンス

紙からの変更点は以下。

・自前のコスト軽減効果が追加された
・ブースト効果が強制になった代わりに、山札枚数を参照する条件が付いた

先ほどの「オンバシ・ラオーン」で書いたように、アンノウンとゼニスは超重量級の種族です。

このカード自身も重いですが、8マナ時に出すとブーストによって10マナ帯に到達することができ、さらにマナに埋まったフィニッシャーを次々と召喚することが可能となります。

本来はこれだけのカードでしたが、今回条件付きでの2コスト軽減を得たことでシステムクリーチャーとしての強みがさらに増しています。

「ライフプラン」を使って2→4→6の動きで出すのに最適な一枚だと言えるでしょう。

ADでは「ギフト」も使うことができ、「ハングリー・エレガンス」を3ターン目に設置することを可能としつつ、さらに繋げたいアンノウンやゼニスを出すにも腐りづらいです。

これから「Nワールド」に繋げば自分の手札を回復するばかりでなく、相手のドローに反応して大量ブーストすることもできます。(使用可能マナも増えるため、実質1コスト「Nワールド」)

コンボの一つとして、このカードが流行るときには環境で見かけることとなりそうです。

同時に相手のドローカードに対するメタとしても機能するので、相手に対してはマスト除去の対象となってきます。

17弾に収録された「スネーク」同様着地の遅さが難点となるカードでしたが、デュエプレでの調整によっては早期着地からのターボも可能となるかもしれません。

気になって来るのはやはり、コスト軽減の条件になっているマナにアンノウン3枚というもの。

4ターン目までに安定して3枚のアンノウンをマナに置くケースを考えてみましょう。

・2→4→6で動いて「ハングリー・エレガンス」を出すことを想定
・アンノウンは4種4枚を採用した16枚を想定
・先攻4ターン目までに引ける枚数は8枚、2と4で加速札を使っている場合は+2枚の10枚

⇒4ターン目までにマナに3枚アンノウンを置ける可能性は86.8%

・4の動きに「ライフプラン」を使って触れる枚数を14枚にした場合

⇒98.4%

この確率だけ見ると悪くなさそうに見えますが、2,4のブーストを引いてくる確率や、「ハングリー・エレガンス」を引いてこられる確率、アンノウンを引くタイミング、色事故等を加味して考えていくとそう安定はしません。

そもそもが単体が重量級のコストになるアンノウンを16枚も採用してデッキとして成立するのかという疑問もあります。

加速札を16枚を入れ、アンノウンを16枚入れたとなると残り8枠に受けやメタカードなどを積む枠はなく、ピーキーなデッキになるという想像は容易です。

現実的には

・アンノウンを減らして軽減による早期着地は上振れとみる
・『ライゾウ』などのように振り切った構築にする
・軽減は使わずにブースト役とマナから召喚できる補助枠として採用する

といった感じでしょうか。

過去に「ストーム・ホール」がNEXかXX3枚でトリガーになる条件を持っていてほとんど使われることはありませんでしたが、こちらも同じく無理やりテーマにしようとするが故の弊害を喰らう可能性はありそうです。

もう何度かやってきていることなので、今回こそは轍は踏むことにならなければいいですが…

追加で苦言を呈すと、サポート効果であるこのカードがSRに指定されたのがなんだかなあ…というところがあります。

これから繋ぐメインカードがSR以上で内定しているにもかかわらず、お膳立て役もSRなのは構築ハードルがだいぶ上がるからです。

E2は強烈なフィニッシャーを除くとあまり実績を残せなかった地味なカードが多く、それは高レアリティのカードにも当てはまりました。

収録枠の関係からそれらの一部がハズレ枠や魔改造枠としてSRに収録されることは想定できていましたが…

ここは開発側もかなり頭を使うところになっているはずなので、後に振り返った時に高く評価できるものとなることを期待したいです。


「智」の頂 レディオ・ローゼス

事前評価:9
FT:智略を巡らす者、それが「智」の頂なり。

紙からの変更点は、ハンデスがセルフからランダムになった点と、ドローが0~5枚まで選べたのが0or5枚になった点と、ハンデスとドローの処理の順番が入れ替わった点です。

初の無色・ゼニスの登場なので、先にこれらに共通する要点を説明します。

マナに置いてマナを生み出すものの、色は生み出さない一長一短の側面を持ちます。

無色は大型が多くなるため、フィニッシャーに添えるデッキでは採用色が多くなりがちで小さくないデメリットです。

代わりにマナ数さえあればプレイが可能なことで理論上全デッキに採用検討が可能になります。

種族・ゼニスには共通して以下の特性があります。

・一部を除いてSR以上の高レアリティ
・無色クリーチャー
・10コスト以上
・一部を除いて召喚時に絶大な効果を発動する
・エターナル・Ωを持つ

特に重要なのが召喚時の効果で、1枚でゲームを決めるほどのものばかりです。

ただし、召喚限定のため、コスト踏み倒しによって出しても使うことはできません。

召喚か踏み倒しかに混乱する人をたまに見ますが、召喚は

・コストを払ってプレイする
・トリガーで出す

の二つで、これ以外は基本的に召喚でないと見てよいです。

踏み倒しは通常は”バトルゾーンに出す”と書いてあり、召喚となる特殊な場合には、必ずテキスト中に”召喚”と書かれています。

そのため、ゼニスは10マナ以上を支払って使うことが前提となります。

もう一つ大事なエターナル・Ωは画像で示されている通りで、あらゆる除去を無視して手札に戻る強力な耐性です。

注意点は置換効果であることから、”置換効果は連鎖しない”のルールによって「神羅スカル・ムーン」や「ランブル」による除去では墓地に行くという点です。

とはいえ強烈なcip持ちであるゼニスが手札に返る効果とのかみ合いは強く、打点も軒並み高いことから相手へのプレッシャーは相当なものです。

ゼニスの対策として除去+ハンデスを同時に行えるカードは重宝されたので、今後デュエプレでも同じ流れを辿るかもしれません。

ちなみに、ゲームやファンタジーでもしばしば登場する”ゼニス”という言葉は天頂や頂点といった意味を持ち、しばしば神に近い存在にあてがわれます。

エターナル・Ωのスライドでカスミの言ってる「まさにゼニス!」の意味はわかりませんが…ニュアンスで会話しているんでしょうね。

背景ストーリーでの立ち位置についても語りたいのですが、前段が長くなりすぎるので次に回しましょう。


「レディオ・ローゼス」はゼニスとしては最低コストになるものの、わかりやすく強烈な効果を持ちます。

これを採用するデッキは10マナに早期に到達する必要があることから、ハンドリソースをターボのために次々吐き出していきます。

そこにこれを出すことでリソースを回復し、同時に相手が溜め込んだリソースを全没収します。

5枚のハンデスは実質的にオールハンデスと等しく、「A・アイアンズ」が1コスト上がっただけで「ロスト・ソウル」を引っ提げてくるようになったと考えると相当なパフォーマンスであることがわかるでしょう。

相手の「Nワールド」の返しとしては最適で、相手の手札が0で自分の手札が10という絶望的な状況を作り出すことができます。

安易に「Nワールド」を投げられない場面の頻出例となり得るかもしれません。

枚数が多いことから紙のセルフハンデスからランダムになった恩恵は小さいですが、これはどちらかと言えば5枚選択させる時間を省略するためにも思われます。

「レディオ・ローゼス」自体は場に出てしまえばただの耐性持ちのデカブツなので決定力はありませんが、相手の選択肢を奪いつつこれから後続を引っ張ってくることでゲームを安全に〆ていくことができます。

実装が決定している「ウェディング」は焼却効果を持ち、マナカーブも繋がることから絶好の組み合わせです。

これらをフィニッシャーに添えた『ターボゼニス』は紙で活躍した経歴があり、デュエプレでも同種のデッキが再現されてくるでしょう。

『5cミラクル』がNDに復帰したこともあり、そちらでの活躍も期待されます。

欠点はどこまで行っても干渉範囲が手札のみであること。

手札で勝負しない対面に腐るのはもちろんのこと、このカードをプレイするとほとんど追加のアクションは難しく、「永遠リュウ」をはじめとしたマッドネスの可能性は常に考える必要があります。

ドローも0or5の固定で少数に留めることはできなくなっており、柔軟性は下がっています。

ただ、それらは些細なことであると言えるほどには着地でゲームを決めるだけのパワーを持ったカードです。

前述したゼニスの対策方法である除去+ハンデスの手段も自己完結した能力で対策しており、マナが伸びる長期戦可能なデッキならばどこでも採用検討される強力な切り札となっていくことが期待されます。


おわりに

”あの頃のデュエマ”という言葉は当初デュエプレの標榜していたテーマ(今は”もう一つのデュエマ”に変わりました)ですが、私にとってのあの頃に差し掛かって来るのがこのE2です。

ちょうど大学の部活の倉庫からOBの遺していったカードが発掘されて、それをきっかけに部内で流行ったのがデュエマとの再会のきっかけでした。

当時はE3でしたが、このE2も直近の環境としてなじみ深く覚えています。

何度か書いてきた通り、このE2には強力なフィニッシャー級のカードが多くあります。

それらは現実ではどれも高価で、なかなか手の届きづらいものでした。

正直に言えば派手なカードたちが環境を歪めないかという不安が強いのですが、それらがアプリ内で自由に使えるということには期待せざるを得ません。

結構この事前評価の連載は大変なのですが、いつも以上に楽しみにしながら書いていければと思います。

よければ次回の②もどうぞ。

それではまた。

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