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新カード解説⑥(デュエプレ18弾)

こんばんははじめまして。海月です。

書いているのがたいてい夜なのでこんばんはとしておきます。

自己紹介はあまり意味を成さないと思うので省略します。

とりあえずデュエプレはサービス開始当初からプレイしていて、毎月マスター到達するくらいです。

18弾の新カードの考察第6弾です。

⑤はこちらをどうぞ。

指標はこんな感じ。

9点~10点 → 壊れ性能。環境トップレベル。

7~8点 → 優秀。環境でもよく見かける。

5~6点 → 悪くはない。癖があったり、デッキや環境次第で採用される。

3~4点 → おそらく環境では見ない。地雷枠や限定構築に活路を見出す。

0~2点 → 見なかったことにしていい。

基本的にはグッドスタッフ性とカードパワーを焦点にしているため、コンボ前提のカードはこの評価の限りではありません。

また、評価はするものの、用途の紹介や背景ストーリーでの活躍を中心としていきます。

それでは以下、本題です。


バキューム・クロウラー

事前評価:6
FT:何かを吸い込まずにはいられない。それが、呑み込む者の悲しきサガ。

紙からの変更点は、ドローに手札上限が付いた点です。

アースイーターらしいトリッキーな効果を持ったシステムクリーチャーです。

効果は強制なため、毎ターン自分の盤面が1体ずつ減っていくことになります。

もちろんこれをそのまま使うと盤面減らしに1ドローのどうしようもない置物になってしまうので、工夫した使い方が求められるカードです。

シンプルなのがcipで仕事を終えたクリーチャーの使い回しで、代表的なものに「ジェニー」などが挙げられます。

マナカーブも繋がり、この2枚でコントロールとしての基盤を担えます。

他にも「スペース・クロウラー」や「デ・バウラ伯」などの優秀な4コスト以下のcip持ちを使い回すのに『ハイランダーボルコン』でよく使用され、デッキの心臓部分とも言えるほどの活躍もしたカードでした。

デュエプレでは『ビューティシャン』や『サイバゴン』、『ボルシャリオ』なども選択肢に加えられるでしょう。

また、低コストクリーチャーばかりでなく、今回の目玉であるゼニスの強力すぎるcipを使い回すことも可能です。

効果までにラグこそあるものの、デッキに積んでいるcipクリーチャーをすべてカサ増しするような器用さを持っています。

場を離れない効果を持ったクリーチャーとの組み合わせも良く、永続的なドローソースとして使うことも可能です。

ブロッカーを持つ「パーフェクト・ギャラクシー」やこの後のカードは「勝利ガイアール」から「バキューム」を守るのにも役立つため、相性良く使うことができます。

紙では「アドラク」というロックカードを使い回すループギミックもありました。

こちらはデュエプレに出ていないのでできませんが、「コーライル」などで似たことは可能です。

少し出てくる時代が遅くなってしまった(紙では戦国編のカード)のでホール呪文のコスト帯と被る点はネックですが、ユニークな効果を持った良カードとしてコントロール系での採用が期待できます。


希望の親衛隊ファンク

事前評価:7
FT:パンドラスペースの消失と、覚醒獣の衰退によって、アンノウンへの対抗手段は減っていったが、ファンクたち5人は親衛隊を結成し「双子」を守り抜こうと約束した。しかし・・・

紙からの変更点はありません。

「ローズ・キャッスル」の効果を内包したクリーチャーで、追加でサイキックをメタることもできます。

-1000の効果は環境に左右されやすいものの、『速攻』をはじめとした低パワーやシステムクリーチャーの対策として役に立ちます。

現環境では速いデッキはもちろん、遅いデッキでも「ジャスミン」などが採用されているので最低限の仕事は可能です。

ただし、「ローズ・キャッスル」と比べても2コスト重い点から、このカードの役割は専ら後者となります。

-5000はW・ブレイカー級こそ無理なものの「シルバー・ヴォルグ」を除く5コスト以下のサイキックすべてを除去できる範囲であり、広く刺さります。

特に環境で採用率の高い「プリンプリン」や「勝利ガイアール」、2打点持ちの「セツダン」や除去が容易でない「アンタッチャブル・パワード」が対象になるのは見逃せない点です。

このカードの要所となるのは単純な火力でなく、あくまでマイナスということであり、今環境主流になる6000以上のサイキックを単体では打ち取れないものの、タップキルによるバトルや火力除去などの補助に使うことができます。

複数並べればその分累積していき、2体、3体と並べると立て直し不可能になる対面もあるでしょう。

このカード自身それなりに高いパワーを持っていることで並のサイキックにはバトル負けせず、同時に相手視点でも除去はそう簡単ではありません。

紙では黒の入るコントロール系に採用され、その幅も『ドロマー超次元』のようなガチガチの呪文コントロールから『オールイエス』のようなクリーチャーコントロールまで幅広いものでした。

ビートやコンボの中の器用さを高めるちょっとした小回り役として使うことができ、さながら現在の『MRC』や『シャチホコ』などに入っている「ジェニー」のような枠として使われると考えられます。

一つ注意点として、「不滅ギャラクシー」はこれによって出た瞬間すぐに覚醒し、召喚酔いが解除されてしまいます。

-5000をしてもパワーは6500残り、2点の奇襲として利敵行為になることもあるでしょう。

特に「シャイニー・ホール」は「ファンク」をタップしつつそのままタップキルを可能とさせてしまうため、採用率こそ低いものの注意です。


光器パーフェクト・マドンナ

事前評価:8
FT:このパーフェクトなマドンナの前では、どんな戦略も無駄無駄無駄、ですのよ?――光器パーフェクト・マドンナ

紙からの変更点はありません。

名前の通り、ほとんどの除去効果を押しのけてかつブロッカー能力を持った完璧な守り役です。

離れない効果の強力さを今更説く必要もないかもしれませんが、ブロッカー能力とのシナジーはシンプルにして強力です。

壁役が苦手とするブロッカー破壊も受け付けず、このカードが複数並ぶとワンショットをはじめとした攻撃を通すのは非常に難しくなります。

分かりやすく防御力を高める効果ですが、リーサル避けなどの細かい使い方を見ていくとなかなか玄人向けな性能です。

除去と攻撃を両立したクリーチャーの対策として優秀で、前回の⑤で触れたように「ウェディング」などの焼却持ちから、「デビルドラゴン」のようなカードまで幅広く刺さります。

そちらから連想される『刃』の「銀の掘師」対策としても有効です。

離れない特性を活かしたシナジーについては「バキューム・クロウラー」のところで触れたように「パーフェクト・ギャラクシー」の運用を思い出せばよいですが、コストが軽い点とプレイヤー攻撃が不可能な点は差別化していきましょう。

「イモータル・ブレード」は特に相性の良い1枚で、嫌らしく相手を追い詰めていくことが可能です。

強制攻撃効果付与も増えてきたので、それらと併せて『イモータル・ブレードコントロール』で使うのも面白いでしょう。

メカ・デル・ソルは地味な種族なものの、エイリアンを持つことから場持ちの良い「ガガ・アルカ」対策としても優秀です。

弱点と言う弱点はありませんが、やはり5コストでアドバンテージは取れず、攻撃さえできないという点は注意です。

ただの壁役として出すだけではパフォーマンスの悪いメタカードに近くなってしまうので、上手く自壊ギミックと組み合わせた構築が求められます。

このカードの対策としては超次元に2種あり、「ミカド・ホール」+「ティーガー」と「プリンプリン」が有効です。

「ティーガー」は「ミカド・ホール」の選択肢として定番になった「勝利ガイアール」と差別化できる使い方となります。

選べる耐性持ちが出た時には、「プリンプリン」も必ず思い出したいですね。

『刃』は「銀の掘師」こそ止められるものの、1体であればこれを超次元に仕込んでおくことで「デビルドラゴン」の攻撃を通すことが可能です。

このデッキ、という具体的な採用先は今のところありませんが、コントロール的な性質を活かせるデッキであれば都度採用候補になって来るカードだと評価できます。

余談ですが、このカードの能力はコロコロコミック内で行われた新カードの能力を決める投票によって決まったそうです。

候補は以下だったとか。

「確実に相手をやっつける、全てのバトルに勝つ無敵獣!!」
「バトルや呪文でも破壊されない不死身のブロッカー。」
「シールドのメカ・デル・ソルは、すべてSTになる。」

デュエプレで似た施策があっても面白そうですね。


虚構の影バトウ・ショルダー

FTが安定してクズです

事前評価:7
FT:「ゴールデン・エイジ」の快進撃を見て、バトウ・ショルダーはアンノウンをののしりはじめた。だが、ゼニスの登場を目の当たりにすると、ののしる対象は「ゴールデン・エイジ」となった。

紙からの変更点はありません。

相手の墓地に依存した呪文メタで、呪文を使用するごとに首を絞めていくユニークな効果を持ちます。

相手が呪文を使った後で出せば相当な負荷をかけることができ、『MRC』のように能動的に墓地に呪文を置いていくデッキや、このカードを複数立てようものなら実質的な呪文の手打ちを不可能とすることも可能です。

相性がいいのはもちろんハンデスで、妨害手段であるハンデスを二重の妨害手段に強化します。

マナカーブがつながって相性も良かったカードはちょうどこの時期に収録されていたので、こちらも来ると嬉しいですね。

比較対象となるのは「ゴーゴン」で、自身への影響を気にせずに即効性を期待するならばこちらが優先されます。

「ゴーゴン」は『青黒リバイバー』や呪文の少ないビート系に採用されていたところを見るに、ハンデスとの相性の良さを加味しても「バトウ」はコントロール系に採用されるカードです。

紙では『オール・イエス』や『ドロマー超次元』、『ボルメテウスコントロール』などの玄人向けのコントロールデッキで採用が見られたものでした。

色の少ないこれらのコントロールデッキはより色の多いビッグマナ系統に構造上の不利を取りやすいですが、このカードはその相性差を埋める性能をしています。

弱点はこれ単体で機能しづらく相手依存な点、低パワーのために火力に弱い点、「Nワールド」が蔓延る環境でメタ効果をリセットされやすい点などです。

多数上がるところは懸念に感じられますが、独特な効果は強力で見せ場を作るものです。

プレイヤースキルに依存するものの、将来性は高いと言えるでしょう。


モエル 鬼スナイパー

事前評価:8
FT:ライオネルとの死闘の末、満身創痍となった鬼丸。そこに襲来したサスペンスを見て、オニナグリは覚悟を決めた。

紙からの変更点はありません。

4000と若干珍しい範囲の火力を持ち、さらに展開次第で追加の火力を放てるトリガークリーチャーです。

さながら「トルネード・フレーム」を完全上位互換にしたような性能で、インフレをわかりやすく見て取ることができます。

手打ちには重いコストなものの、4000の火力範囲は意外に広く、システムクリーチャー系はほとんど対処することが可能です。

先ほどの「バトウ」のような呪文メタへの回答としても適任で、これを役割とすることもできます。

もちろんトリガーが付いていることからビート耐性も強く、7コスト以上を出した時の追加火力もあってコントロール系のデッキでは重宝されます。

特にサイキックは能力に対してコストが高く設定されていることから相性がよく、7コストの展開と共に除去を放てると考えればかなりの優秀さです。

性能的に1回でも元は取っていますが、2回撃てばコスト以上の仕事をこなしたと言えるでしょう。

手打ちが無理ではないコストで攻撃可能な防御トリガーということで、ミッドレンジ系のビートダウンにも入れることが可能です。

その役割の幅広さは「アクア・サーファー」にも匹敵し得ます。

3つの種族も比較的優秀なものであり、様々な役割を持てるカードとして赤の入るミッドレンジからコントロール、果てはビッグマナ系にまで採用されていく可能性のあるカードです。

これの火力ラインを意識して5000以上のパワーが望まれる環境も大いに予見されます。


ボルシャック・スーパーヒーロー

事前評価:7
FT:ニューヒーローの怒りに触れた時、西の彼方で一つの星が壊滅した。すべての力をマスターするには、痛みが伴うものなのだ。

紙からの変更点は、サイキックへの火力が5000から1000上がった点です。

「ボルシャック・ドラゴン」のスーパーカード版であり、攻撃時の能力が消えた代わりにcipの全体火力が付きました。

3000の全体火力は環境に左右される部分こそあるものの、基本的に何かしらの対面に有効な効果です。

デュエプレはクリーチャー優位のゲームデザインがされてきた関係で、歴代の全体火力を見てもいずれも一定の評価をすることができました。

このカードも例に漏れることなく、比較的軽い6コストで十分なパワーを持ちながら除去を行える点がシンプルにして優秀です。

加えて、これに6000のサイキック全体除去も付いてきます。

紙では5000だったこの効果は「ファンク」同様後半な5コスト以下サイキックを除去できたもので、こちらもそれとほぼ同列に考えることができました。

が、今回1000範囲が上昇したことによって、W・ブレイカーラインになる7コストのサイキックも除去対象となります。

厄介な置物である「勝利リュウセイ」や「パンツァー」、強烈な耐性を持つ「ABYTHEN」などを除去できるのは天地の差で、元からある程度優秀だったこのカードの汎用性がさらに上がりました。

もちろん「ボルシャック」であることからドラゴンを持ち、「呼び声」などから繋いで4ターン目に着地が可能です。

大型を投げるまでの耐久役として、心強く活躍してくれるでしょう。

難点は、これらの火力効果が自分も含んだ全体であること。

3000の火力に関しては、ドラゴンでありながらサポートのファイア・バードをほとんど焼き払ってしまうものです。

「コッコ・ルピア」を焼く「ボルシャック」というのは何とも言えない悲しさがあります。

コントロール系で使う場合も自分のシステムクリーチャーを焼くことがあるため、構築での工夫が必要です。

また、サイキックについては6000が範囲となったことが大きくデメリットとしても作用することとなりました。

先にリソース役やテンポ稼ぎ役として置いたサイキックを破壊してしまうケースも多く、5コストホールからマナカーブが繋がる点でもプレイを難しくさせてくるところです。

総じて強力ではあるものの、紙以上に癖が強く、構築やプレイを縛るものとなりました。

『ライゾウ』などであれば難なく採用できるでしょうが、それ以外のデッキではほぼ間違いなくデメリットも付きまとってくるのは、主人公のカードらしからぬ側面を持って面白いものです。


ヒラメキ・プログラム

事前評価:9.5
FT:ヒラメキ連打で勝ちまくれ!

紙からの変更点は、コストが2上がった点です。

クリーチャーを別のクリーチャーに変換する変わった効果で、カードゲーム経験者であればどことなく不穏な気配を感じることでしょう。

紙ではデッキから狙ったカードを出せる効果の悪用が続いた結果プレミアム殿堂入りを果たしており、二度と帰って来ることはないだろうと言われていいるカードです。

今回の調整はコスト増でしたが、これは「アマテラス」の探索範囲外とし、かつカードパワーの高くなるホール呪文のコスト帯に合わせて、余ったマナで撃ちづらいラインを目指したのだと推測されます。

デュエプレでも未来は不明瞭なものの、現状のカードからはセーフだろうと判断された上での実装になったのでしょう。

17弾までのカードで挙がる環境カードの内での変換先候補としては、

・エクスorパンダ・ブーリン ⇒ ザビミラ
・ミルザムorエルドラード ⇒ シャーロックor覇
・パーフェクト・ギャラクシー ⇒ バルカディアス
・パーフェクト・マドンナ ⇒ ガガアルカ

といったものががあります。

単体の変換であれば予見もしやすく、開発側でも当然未然に気付くのですが、問題は複数の要素が絡んでくる時です。

その例として「極楽・カイザー」があります。

「極楽・カイザー」は呪文を2倍化する最軽量のカードで、これに「ヒラメキ」を撃つと、

・「極楽・カイザー」から「アパッチ」にヒラメく
・「アパッチ」のcipで「紅蓮刃」を出す
・待機していた2回目の「ヒラメキ」が撃てて「アパッチ」が「ゾルゲ」にヒラメく

となり、あっという間に紅蓮ゾルゲのコンボを完成させることが可能です。

これはラグなく動くには11マナが必要で、そうでなければ「極楽・カイザー」を1ターン生存させる必要があることから、まだ許容できる範囲のコンボと考えられます。

が、こうしたものが将来的により安易な方法で見つからないとは限りません。

デッキから狙ったカードを踏み倒すということは、「母なる大地」のマナを手札にするという禁忌に近いことであり、コスト調整のみだったことからその特徴は健在です。

むしろ、「母なる大地」同様いつ終わりを迎えるかを不安視しながら見ていくカードになると想像されます。

あまり期待はできませんが、健全な立ち位置のカードであり続けることを願いたいです。

ちなみに、過去に開催されたヒラメキ・デュエルというSPルールは、このカードの効果を踏まえたものとなっています。

あちらの時と同様、構築でのセンスが試される点は、ガチ・カジュアル問わずにこのカードをポジティブに評価できる要素かもしれません。


気高き怒り・チャージャー

事前評価:5

デュエプレオリジナルカードとして登場しました。

「ボルメテウス」の名称サポートカードであり、サーチを行うことができます。

山上に置く効果が微妙なことは先に出ていた「XX・チャージャー」ならずとも理解している人が多いでしょう。

幸い任意であるため、不要であれば3コストのチャージャーとして使うだけで意味はあります。

この後のカードで踏み倒す場合や、引っ張ってきて墓地に落としたい場合などで使い分けでいくことになるでしょう。

これからガチンコ・ジャッジが導入される都合上、7コスト以上の「ボルメテウス」を固定できる効果は器用に扱うこともできそうです。

「XX・チャージャー」は14弾のカードでいずれND落ちするため、3コストの赤のチャージャーとして「勝負だ!チャージャー」に続いて使われる可能性もあるかもしれません。


希望と勝利の伝説

事前評価:5

紙からの変更点は、”バトルゾーンに出す”が”召喚”になった点と、ソロプレイ時の効果が追加された点です。

テキスト中の”召喚”という記載ではコストを支払うかどうかが明示されておらず、おそらく不備だと思われます。

”バトルゾーンに出す”はコストを払わない意味を内包していますが、”召喚”という行為は基本的に手札からプレイすることを想定していることもあって、”コストを払わずに召喚”となるのがデュエマの書き方です。

さすがに実装時には直されていてほしいですね。

「ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン」の専用サポートカードであり、リソース補充と展開を同時にこなすことができます。

さながら「ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン」専用の超次元呪文のようなもので、2:2交換を行った上で展開をするのはそのまま「エナジー・ホール」や「リバイヴ・ホール」と同じアドバンテージ交換です。

しかし、こうして比較してみると、

・「ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン」を出す以外に応用が利かない
・出せなければ劣化「エナジー・ライト」
・多色である

といった点でホール呪文よりもだいぶ汎用性が劣ることが浮き彫りとなります。

『ボルメテウスコントロール』では対応力を上げるために汎用性の鬼であるホール呪文が優先されていくので、このカードの枠を割けるかは難しいです。

このカードを採用する場合はいっそ採用色を減らして3色構成にしたりといった工夫が求められるかもしれません。

また、それらを乗り越えても「ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン」がSAを持たずにcipも持たないため、盤面干渉することなく棒立ちになることは避けられません。

最速4ターンでこの呪文を使ったとしても、返しの「吸い込む」が必ず間に合ってしまい、課題として立ちはだかります。

専用とはいえ踏み倒しのサポートカードであるため、先ほどの専用チャージャーと併せて上手く動けた時のアドバンテージが活きるようにしたいところです。

ソロプレイ用の効果が無理やり使い道を用意したようにも見えてしまうのが不穏に感じられます。


ボルメテウス・ホワイト・フレア

事前評価:8.5

紙からの変更点は、条件を満たした時に両方の効果を使うのが強制となった点です。

「ドリル・トラップ」と「スーパー・スパーク」(デュエプレでは未実装)がまとめられた効果をしています。

このカードのコストが多色とはいえ5コストに抑えられているところを見ると、相当のカードパワーがあることが伝わるでしょう。

単純に状況に応じて片方の効果を使うだけでもパフォーマンスとしては十分であり、選択肢を持てる点で極めて汎用性が高いです。

多色である点は高性能故のデメリットですが、「クイーン・アルカディアス」下でも撃てる初のスパークという点は強みとなります。

「ボルメテウス・ホワイト・フレア」が初の5コスト「スパーク」かつ、初の多色「スパーク」になるとは誰が想像しましたかね…

かつての同じ色のトリガーである「雷撃と火炎の城塞」や「ヘヴンとバイオレンスの衝撃」と比較してみても、時代が進んだことを思わせます。

『ボルメテウスコントロール』はもちろん、「ボルメテウス」のまったく入っていないデッキでも色が合う限りはグッドスタッフとして採用されうる優秀なカードです。


ボルメテウス・リターンズ

事前評価:6

FT:誰もが絶望に陥った時、伝説の竜は闇の力を得て蘇る。――いにしえより伝わりし竜族の伝説

デュエプレオリジナルカードとして登場しました。

カード名は発表された生放送中でも述べられましたが、2015年に発売されたボルメテウスの復刻テーマデッキの商品名です。

これは『ボルメテウスコントロール』をモチーフとしており、その中でも根強いファンのいる準ハイランダー構築となっていました。(新規の「希望と勝利の伝説」と「ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン」のみ4枚・3枚)

この記事でここまでに紹介したカードのすべては『ハイランダーボルコン』によく採用されたもので、突拍子のないリバイバル枠のこれらの導入となっていたのです。

このカードに関しては完全なオリカとなるので、まっさらな状態から評価する必要があります。

効果は「インフェルノ・サイン」と「煉獄と魔弾の印」を足して「ボルメテウス」限定にしたようなものです。

あちらよりも汎用性がぐっと狭まるとはいえ、踏み倒しかつSA化は重くて鈍い「ボルメテウス」と相性がよく、自分ターン中でもトリガーをしても奇襲として使うことができます。

もちろん「サファイア」も出すことができ、その場合はSA付与は腐るものの1コスト軽い上に探索濁りのない「インフェルノ・ゲート」として使用することが可能です。

また、コストに注目するならば「MRC」の踏み倒し圏内であり、「ライデン・ホール」などの攻撃キャンセルと併せてトリガーケアをしながら詰めていくこともできるようになりました。

元より「シュヴァル」がトリガーケア手段としてある上に構築が確立しているデッキですが、一考の余地はあるでしょう。

トリガーを持っているのは専ら奇襲用で防御に活きることはありませんが、次に紹介するカードを出す場合は受けとして活用することが可能です。

全体的に専用カード故のハイスペックさは持っていますが、これらにはすべて墓地に「ボルメテウス」を置くという手順が加わって来る点は大きなしこりが残る点となってきます。

公開されたカードの中で能動的に「ボルメテウス」を落とす手段はなく、このカードを活かすために一度場に出して破壊されるのを経由するか、その他のシナジーのないカードによって用意ことが求められてしまうからです。

この手間を要するのは結構なマイナス要素であり、まして墓地はメタられやすい要素で「Nワールド」も健在です。

せめて「気高き怒り・チャージャー」が多色で墓地に「ボルメテウス」を落とす効果を選べたり、このカードが「ホワイト・フレア」のようにモードで潰しの利く効果を持っていればよかったのですが…

こうした方が?と思われる違和感のない案が複数思いつくだけに残念です。

焼却効果持ちにSAが付与されるという点や、凶悪な「サファイア」を出せる点は可能性を見せる強力なものなので、不安を超えてくる活躍があることを期待したいです。


ボルメテウス・ブラック・ドラゴン

事前評価:8.5
FT:守るべきものの為にボルメテウス・ホワイト・ドラゴンは悪魔と取引をした。しかしそれでも、英雄は気高き心を失わなかった。

紙からの変更点はありません。

ボルメテウス”ホワイト”の対のように登場した新しい「ボルメテウス」です。

特に背景ストーリー上には登場しませんが、FTからは何かしらのストーリーがあったことがにおわされていますね。

悪魔と取引と書いてある通り、種族にはデーモン・コマンドが追加されています。

闇のドラゴンによくあるドラゴン・ゾンビではないので、各サポートの違いに注意しましょう。

性能については「ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン」と「サンダーブレード」が一つになったと思うとパフォーマンスがわかりやすいです。

1コスト増えて多色になった代わりにパワーが1000上がった、といった感じですね。

召喚から攻撃までのラグにあった「ボルメテウス」の弱点をcip効果が緩和し、汎用性を大きく上げて言います。

細かいことを言えば『ボルメテウスコントロール』が呪文主体のデッキであることから、その対策として手っ取り早い呪文メタカードをこのカードで突破することができたり、除去とフィニッシャーを兼ねたこのカードで枠を圧縮できたりといったメリットがあります。

確定除去持ちのクリーチャーとして踏み倒しを防御に変換する手段でもあり、高コストサイキックや「エル・ドラード」を「デスゲート」で除去した時の2面処理役等に使えることもあるでしょう。

1+1を3にするようないい例のカードです。

「ボルメテウス」の名を持つことから上記までの「希望と勝利の伝説」以外の「ボルメテウス」サポートを受けることができます。

紙ではこれらの登場時に『ボルメテウスコントロール』の「ホワイト」を「ブラック」に入れ替え、「希望と勝利の伝説」については不採用という構築がよく見られましたが、デュエプレではどうでしょうか。

特に組み合わせたいのは同じ色を持った「リターンズ」で、「煉獄と魔弾の印」や「インフェルノ・サイン」の範囲外であるこのカードを出すことができ、cipによる除去でアドバンテージを取ることもできます。

トリガーによる受けとして活かすこともでき、SAと除去と焼却の3つが組み合わさると奇襲性は抜群です。

また、このカードに関してはcipによってグッドスタッフ性が大きく向上している上に種族も優秀ということで、「ホワイト・フレア」同様に『ボルメテウスコントロール』以外のデッキで採用することも考えられます。

紙ではドラゴン系のデッキや『5cミラクル』の派生に色合わせや器用な枠として数枚入れた構築が見られました。

デーモン・コマンドは後々強化が増えていきますが、現状でも最強格のフィニッシャーである「バルカディアス」の進化元とできます。

イメージのまったく合わないこのカードから進化すれば、相手の虚をつくことができるでしょう。

本来は2012年頃がベースのE2よりも3年後の2015年に初出のカードということもあり、デュエプレにはだいぶ先乗りすることとなりました。

フィニッシャー枠として「覇」や「ウェディング」と比べると限りなく地味ですが、単体としてのカードパワーは決して低くありません。

今回公開されたカードからイメージされる『ボルメテウスコントロール』での活躍があるかはわかりませんが、専用オリカである「リターンズ」と共に未来のスペックが見られること期待したいです。


おわりに

ようやくすべての紹介を終えることができました。

⑤の記事でだいぶ遅れを取り戻したと思ったのですが、BA前とBA放送中に怒涛の公開ラッシュで苦しめられるとは…

ただ、全カードリストの公開前には終えられてよかったです。

リバイバル枠のボルメテウス推しなどに驚かされる部分もありましたが、全体としては物足りなくなるラインナップをどうにか綺麗に見せようという努力を感じるところがありました。

紙の経験からすべてを見てしまうのは良くないことだと常々感じていて、一見いまいちに見えてしまうカードもデュエプレではデュエプレでの活躍ができることが希望となります。

正直未だ派手なフィニッシャーや踏み倒し手段の拡充は不安要素が大きいのですが…

後に振り返った時に18弾が楽しいものだったと思えるといいですね。

不安ばかり述べるのもいいことはないので、あとは26日のリリースを心待ちにしたいと思います。

ここまで読んでくださった方はありがとうございました。

また環境が落ち着いてきたら考察記事も書くと思うので、良ければそちらもよろしくお願いします。

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