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新カード解説③(デュエプレ18弾)

こんばんははじめまして。海月です。

書いているのがたいてい夜なのでこんばんはとしておきます。

自己紹介はあまり意味を成さないと思うので省略します。

とりあえずデュエプレはサービス開始当初からプレイしていて、毎月マスター到達するくらいです。

18弾の新カードの考察第3弾です。

②はこちらをどうぞ。

指標はこんな感じ。

9点~10点 → 壊れ性能。環境トップレベル。

7~8点 → 優秀。環境でもよく見かける。

5~6点 → 悪くはない。癖があったり、デッキや環境次第で採用される。

3~4点 → おそらく環境では見ない。地雷枠や限定構築に活路を見出す。

0~2点 → 見なかったことにしていい。

基本的にはグッドスタッフ性とカードパワーを焦点にしているため、コンボ前提のカードはこの評価の限りではありません。

また、評価はするものの、用途の紹介や背景ストーリーでの活躍を中心としていきます。

それでは以下、本題です。

再誕の聖地

事前評価:5

紙からの変更点はありません。

直近のデュエプレをやっていた人にはなじみ深い、「グレイトフル・ライフ」の離れた時効果と同じ呪文です。

こちらはクリーチャーかつcipでサイキックを展開しながらの高打点持ちで、マナの増える効果は耐性として圧を掛ける使い方が強力でした。

「再誕の聖地」はその離れた時効果をメインとするため、同種であっても運用がかなり変わってきます。

マナカーブに沿ってコンボになるのが「カラフル・ダンス」です。

18弾リリースと共にND落ちします

最速4ターン目にして6枚のブーストが可能で、2ターン目のブーストカードも加えて5ターン目に12マナの状態を作ることができます。

驚異的なブーストではありますが、コンボに必要な枚数と構築バランスを考えるとそう上手くは行きません。

「再誕の聖地」のような1枚使えれば十分なカードに4枠割くだけでなく、カードパワーの相当に低い「カラフル・ダンス」を採用する必要があるなど、カジュアル寄りになることは避けられません。

「プライマル・スクリーム」や「ヴォルグ」を使って肥やす場合などもそうですが、使うならばせめて墓地肥やし+αの動きをできるカードで、無理なく溜め込んだ墓地をマナに置く方法を狙いたいものです。

この後紹介するカードはその役に適っているもののため、併用がデザインされているのだと考えられます。

コスト的には「再誕の社」に倣って墓地からのマナブーストが1ブースト1.5コスト換算で計算するので、3枚~4枚置ければパフォーマンスとしては十分なものです。

普通にカードをプレイしていってゲーム中盤にプレイできれば強いということはあるため、コンボを意識せずにブーストするデッキで数枚採用してみる道もあるかもしれません。

ちなみに、呪文の効果解決中はまだ墓地にないため、「グレイトフルライフ」とは違って「再誕の聖地」自体はマナに置かれない点は注意です。


無双竜鬼ミツルギブースト

事前評価:8.5
FT:邪魔者の相手はまかせろ!――無双竜鬼ミツルギブースト

紙からの変更点はありません。

ブーストしながら火力を放てる、ターボ系のデッキにかみ合った効果を持ちます。

紙で初めて見た時に「強すぎないか…?」と思ったのですが、「堀師の銀」と「クリムゾン・チャージャー」と比較しろと言われました。

1コスト増えて多色になって、さらに時代が進んだことを加味すると納得できたものです。

同種の動きとしては「フェアリー・ホール」or「リュウセイ・ホール」+「勝利ガイアール」があります。

こちらは火力が一段階下がる代わりに盤面にクリーチャーが残るメリットがあります。

とはいえ6000の火力はW・ブレイカーを焼けることで汎用性が高く、覚醒前の各種サイキック、特に採用率の高い「勝利リュウセイ」や攻撃耐性を持つ「パンツァー」、呪文に反応する「ドラヴィタ」などを安全に除去しながら加速ができるので大いに差別化が可能です。

各種メタカードをすり抜けて除去を放てる点を見ても、優秀な中継ぎカードです。

単体として見ても十分に優秀なカードですが、注目すべきはやはり種族。

ドラゴンを持つことから各種サポートを受けることができ、『ライゾウ』では多色のデメリットを見ても率先して採用されるカードだと考えられます。

特に5コストというのは「竜の呼び声」の2ブーストに失敗、あるいは「勝利リュウセイ」を立てられてもマナカーブがつなげることを意味し、「呼び声」→「ミツルギ」→「アカギ」と繋いでいくことで除去を2回放ちながら「ライゾウ」まで運ぶことが可能です。

『速攻』はともかく、ミッドレンジ系とのデッキ相性を変え得る性能だと言えます。

こちらにばかり目が行ってしまいますが、ハンターということも見逃せません。

緑を含むことから「刃」からの踏み倒しが可能であり、赤が加わってしまうものの「掘師の銀」と似た役割を果たすことができます。

後にはより大胆なハンターの踏み倒し手段が登場するため、その際は率先して採用されるカードとなるでしょう。

ドラゴンデッキの強化も続くため、紙でも長期で活躍した通り将来性の高いカードです。

一応の注意点は、マナに置く効果は任意なものの、その際の火力は強制であること。

このカードを意識しての対策となるかはわかりませんが、相手の場に「ABYTHEN」のみの時などは使うことができなくなります。

また、これは私だけかもしれませんが能力によってすぐ場を離れる性質上、どうしてもパワーが低いクリーチャーという認識があります。

実際は5000となかなかのサイズを持っているため、ランダム要素のある踏み倒しで出てきて場に残す場合などは無視できないことです。


偶発と弾幕の要塞

事前評価:7
FT:悲劇はもはや必然である!

髪からの変更点はありません。

紙での収録弾は13弾の聖拳編で、実装がスルーされていたものです。

同じサイクルには「天使と悪魔の墳墓」や「雷撃と火炎の城塞」などがあります。

効果はランダム性のある全体火力です。

デッキに高パワーのカードが多いほどに効果が高く、W・ブレイカー級で5500、T・ブレイカー級で11500以下を壊滅させることができます。

同じ5コストの全体火力には「ミリオン・スピア」4000に設定されてあり、「偶発と弾幕の要塞」は多色である上にコストを要することからやはり6000以上をめくるくらいに構築したいところです。

同サイクルでもあった「炎槍と水剣の裁き」は1コスト高く3000固定なもののドローまでできたので、差別化は求められます。

今回の実装は相性の良かったこの後紹介するカードや、各種ゼニスなどの高パワーのカードが多数収録されるためでしょう。

それらの着地までの時間稼ぎとして、コスト的にも中速殺しのカードとして適性が高いと言えます。

デッキがどんどん削れていくのは基本的にはデメリットですが、やはり墓地利用カードと併用してメリット化することは可能です。

今でも4色以上の『MRC』はデッキとして存在しますが、これによってよりメジャーなものとなっていくかもしれません。

前述の「再誕の聖地」や、地味なものの「フェルナンド」などとも相性良く使うことができます。

『MRC』における「ヴォルグ」の肥やし枚数が研究されましたが、こちらも流行り方次第では計算されてくるかもしれませんね。

引用元ではクリーチャー8枚構築時に平均は9.11枚、最頻値は6枚とされているので、「偶発と弾幕の要塞」もどれくらいのクリーチャー枚数なら何枚落ちるかがおぼろげながらにイメージできるでしょう。

メリットとして活用できない場合でもマナカーブの繋がる「Nワールド」で山削りを帳消しすることは可能です。

普通に使うには癖の強いカードですが、上手く扱うならばコストに対して高いパフォーマンスを出す、あるいはヘイトを買いうる可能性をも秘めたカードです。


悠久を統べるもの フォーエバー・プリンセス

事前評価:7
FT:プリン様!再び巡り合えた、デスティニー!

紙からの変更点は、墓地に置かれた時に山札をシャッフルする効果が置換から置換でなくなった点です。

あまり大した修正ではないですが、”置換効果は他の効果処理に割り込む”というルールがあるので、微妙に違いが出てくる部分があります。

具体的には

・「偶発と弾幕の要塞」などの呪文の効果によって墓地に行った時、呪文の解決後に効果が発動するのでその呪文ごと山札に戻るようになった
・同様に「ヴォルグ」の1枚目で墓地に置かれた際は2枚目が置かれた後で山に戻るようになった(置換ならば1枚目で落ちた時点で山回復が割り込んだ)
・山の最後の1枚がこのカードで山が0になった時、LOで負けるようになった(置換であれば割り込めた)
・「ボルメテウス」の焼却などの置換効果によって墓地に行っても効果が発動するようになった(置換効果は連鎖しないルールに該当しなくなった)

といった例です。

置換効果かどうかというだけでこれだけ違いが出てくるのはすごいですね。

背景ストーリーでは、「プリンプリン」と「リュウセイ」が再開を果たした姿です。

②で書いたようにゴールデン・エイジがゼニスたちと交戦する頃、「プリン」は敵味方なく周囲を攻撃する”ドラゴンの亡霊”の噂を耳にし、心当たりを感じてアンノウンとの戦いに参戦します。

しかし「シウバ」の裏切りによって敵に囲まれ、絶体絶命のピンチに陥りました。

その時、”ドラゴンの亡霊”が突如現れ、敵を倒していきます。

その正体はかつて「シャーロック」との戦いによって記憶と視力を失った「リュウセイ」だったのです。

「プリン」と再び相見えたことで「リュウセイ」は記憶を取り戻します。

かなりシリアスで感動的な再開なのですが、紙での記憶を取り戻した「リュウセイ」単体のFTはこんな感じです。

なにも思い出せない、自分が何者なのかすら、ホワット。気が付けば世界はアンノウンに支配されていた。でも、唯一、忘れられないことがあるリメンバー。それは俺がプリン様を守り続けるってことだぜ!当たり前だのオフコース!

空気読めなそうな感じが却って愛おしいです。


効果の一つ目は長く待ち望んだ人も多いであろう、踏み倒しメタ効果です。

”コストを支払わずに~”という文面に歓喜した方もいるのではないでしょうか。

カードの効果によって出るものは軒並みコストを支払っていないため、「刃」や「ライゾウ」などの踏み倒しはもちろん、「母なる大地」や各種超次元呪文から出てくるサイキックなどもすべて対象となります。

これが場に出るとぴたりと動きが止まるデッキもあるでしょう。

ただし、置換効果ではないため、クリーチャーの出た時効果は使われてしまいます。

『ライゾウ』はともかく、『刃』からは除去効果の「銀の掘師」が出てくるため、メタとしての効果は薄そうです。(一応、1体目の「刃」からでるクリーチャーはすべてマナ送りにできるので、2体目の「刃」が来ないなら抑止力になる)

ちなみに自分のターン中にトリガー「母なる大地」から「刃」が出て大量展開された場合、同じ誘発効果の処理がターンプレイヤー優先となる都合で、

・「刃」が出る→マナに行く
・「刃」の効果でマナのハンターが出る→すべてマナに行く
・「刃」効果で出たハンターの効果処理

の順になります。

「刃」の効果が発動する時にはすでに「刃」がマナにいるので、1枚で「刃」をループさせることが可能です。

当然追加で出てきた「刃」もマナに行きますが、再び「刃」のcipは使うことができるので…と、「刃」側が諦めない限りループ状態に陥ります。

「四つ牙」を絡めれば任意の無限ブーストができたり、「俊足の政」で山から無限クリーチャー回収もできますが…どうなるのかは実装されてからですかね。

このカードがSAを持っていることから『刃』対面で一気に攻める時に出す可能性もあり、頻発する事態にならないとよいですが。

若干脱線してしまいましたが、メタ効果としては全般的に優秀なものの、問題となって来るのはそのコスト。

ブーストして相手の踏み倒しに間に合うという値ではなく、メタとして機能させるのに期待できるものではありません。

状況を見て出せれば強いというくらいで、この能力に頼り切るような構築は難しいと考えられます。

山札回復効果は専らLOを回避するためのもので、相手のデッキ破壊戦術に対策するためのものでした。

紙と違って相手は選べなくなっちゃいましたね

むしろこれのために採用率が高かったと言っても過言でないカードなので、現状山削りを戦術するデッキがない以上、このカードの価値はだいぶ落とされていると言えます。

そのための「偶発と弾幕の要塞」なのでしょうが…何とも言えない気分になりますね。

色の合うビッグマナ系統のデッキが採用候補になってくると考えられます。

その他では「ドラゴンフレンド・カチュア」が相性が良く、墓地に置かれたドラゴンをまとめて山に戻すことが可能です。

余談ですが、紙では週刊少年サンデーの付録として登場したプロモーションカードでした。

300円弱で買えた雑誌のオマケとしては広く「ヴォルグ」対策として使われて環境入りし、元値以上で取引されることとなります。

紙での活躍の印象が強いカードですが、「ヴォルグ」が変わった世界戦でどうした立ち位置になるか期待と不安が混じります。


希望の親衛隊ラプソディ

事前評価:8

紙からの変更点はありません。

見ての通りのバニラで、「クルト」の相互互換となります。

白の1コストが2種8枚積みできるようになったので、白入りの速攻には大幅強化です。

また、「クルト」よりも種族が明確に優秀なものとなっています。

一番地味に感じられるイニシエートですが、実はこのE2以降は強化の入って来る種族です。

一部進化も登場し、速攻系の戦術がかなり強化されます。

「シュライバー」は少し先になりますが、「サグラダ・ファミリア」は同じE2なので登場に期待したいですね。

ハンターは今も『赤緑ハンター』がありますが、当初は白入りも見られたので「サグラダ」も来るようなことがあれば『リース』型への回帰がいよいよ現実的になります。

エイリアンは活きる場面が少ないかもしれませんが、それでもライトブリンガーよりは活躍の目がありそうです。

1コストアタッカーとして、他のカード同様長く環境で見られる可能性を持っています。


剛勇提督ゴスティーヌ

事前評価:6

デュエプレオリジナルカードとして登場しました。

ワイルド・ベジーズの提督であり、マッドネスのタイプとしては「永遠リュウ」と同じ新型となっています。

タイミングは選ばなくなったものの、旧来の提督と出し方が異なって来る点は注意ですね。

ワイルド・ベジーズはこのあと紹介する切り札から考えるデッキ性質からしてもリソースを必要とするため、構築によってこのカードは重要な役割を担うことになります。

シンプルな提督故に触れることが非常に少ないです…

ワイルド・ベジーズは今回テーマ化されることとなりましたが、ベジーズの名前の通り実在する野菜や植物が元となっています。

これはマンゴスチンらしいです。


グレイト・カクタス

カクタスはサボテンのことです

事前評価:6
FT:うーん! グゥゥゥレイト!テイスティ!――グレイト・カクタス

紙からの変更点は、デッキからのサーチ効果がデュエプレ仕様になった点です。

ただし、「バンジョー」などとは違って非進化と進化は選べるようになったことからより使いやすさは増しています。

役割はあちらと同じように、種族デッキの要となるカードをサーチしてくることです。

切り札になるカードは進化なので、それが必要な時は進化の方を選ぶことで構築次第で確実に持ってくることができます。

非進化の方についてはワイルド・ベジーズのデッキを成すようにすると濁りは発生してしまいますが、「バンジョー」がその点を考慮しても十分に強かったところを見ればさほど気にならないのかもしれません。

この後紹介するカードを引っ張ってきて順調な展開に繋げるか、それから踏み倒す候補のカードを持って来るのも良しでしょう。

良くも悪くも中継ぎのカードのため、デッキとしての強さはその先のカードにあります。

進化がせっかく3種類まで積めるようになるので、他にもいい候補がほしいですね。

余談ですが、紙では19弾(不死鳥編1弾)に収録されたかなり古めのカードです。

その時のレアリティはなんとSR。

信じられますか、このカードが最高レアリティだったのを。

更に驚きなのが、E2に入ってワイルド・ベジーズがプッシュされたことに伴い再録された際、そのレアリティをRに降格されていることです。

自然と受容してしまっていることですが、デュエマは基本的にレアリティが変動することはありません。

再録の際にも同じレアリティのままされるのが原則となっています。

「バルキリー・ドラゴン」もSRから再録時にRに落とされた経験がありますが、あちらは中身固定の100%「バルキリー・ドラゴン」が当たるパックのSRだったたので、通常弾のSRであったこのカードとは大違いです。

そしてまさかのデュエプレではさらに1段階下がるUCとなりました。(「バルキリー・ドラゴン」はVR)

おそらくですが、紙からデュエプレでの実装にあたって3段階のレアリティ降格をしたカードはこれが初です。

とどめの一撃を加えると、互換効果を持った「バンジョー」(レアリティはR)のパワーは本来1000でしたが、デュエプレでの実装時に3000に上方修正されたことでこのカードのパワーを上回ることとなりました。

こんな不遇なカードがあっていいものか…


バロン・ゴーヤマ

ゴーヤの苦みが好きな歳になってきました

事前評価:7
FT:その苦みに皆、苦しむ!

紙からの変更点は、山札を見て任意のカードをマナに置けた効果が、山上5枚からに変わった点です。

狙ったカードを置きづらくなったので基本的には弱体化ですが、山下のカードが固定される点で完全に弱くなったわけではありません。

効果の要所の部分は変わっていないので、まあ良しとしましょう。

イメージ的には「ダンディ・ナスオ」「ジオ・ナスオ」の上位種といった感じです。

1枚マナに置いた後で2枚マナがなくなることになるので、実質的に1ランデスとはなってしまいますが、非進化のベジーズをコストに関係なく踏み倒せる効果は強力です。

筆頭は先ほどの「ゴスティーヌ」で、これで2面展開をしながら手札補充していくことができます。

「ゴスティーヌ」は効果としてかみ合いがいいものの、マッドネスのためにコストの割にカードパワーは抑えられているので、これと「グレイト・カクタス」以外でももう一つくらい優秀な踏み倒し候補があると嬉しいですね。

紙ではベジーズのマナと他ゾーンを行き来する効果を活かしたループデッキの重要カードとなり、今なお殿堂入りしています。

デュエプレで同じ方向に進むことはまずないでしょうが、ベジーズ全般として単体で器用で強力な効果を持ったカードは多く、それらを踏み倒せる効果もまた優秀です。

種族間意識が高めかつ見た目が弱そうに見えるということもあって侮られがちですが、単体としてのカードの強さをよく気づかせてくれる種族です。


味頭領ドン・グリル

ドングリからのFTから溢れるム〇カ大佐感

事前評価:8
FT:我らドングリ一族は滅びん!何度でも甦るぞ!―― 味頭領ドン・グリル

紙からの変更点は、条件付きのブロックされない効果を得た点です。

ワイルド・ベジーズのフィニッシャーとして登場しました。

効果の特性からほとんどの人が「ツヴァイ」を思い浮かべると思うので、わざわざ触れるまでもありませんね。

単体スペックは「ツヴァイ」に劣るといって間違いありませんが、デッキとしての強さとして見た時に『ツヴァイ』に劣るかはわかりません。

『ツヴァイ』と比較した際の違いを考えてみましょう。

長所
・あちらのG0条件が5体のため、1体少なくフィニッシャーが出せる
・サーチ、展開手段が豊富
・そのため、サブカラーとの取り合わせが容易
・リキピのパワーが軒並み低いが、「バロン・ゴーヤマ」をはじめとして中パワーが複数いる
・提督がいることでハンデス対策ができる

短所
・「ツヴァイ」より打点が低いことでワンショット力が低い
・そのため、最速の始動ターンは4ターンで同じだが、「ツヴァイ」よりもキルターンは遅くなりやすい
・「マーキュリー」のサブプランおよびトリガーケア策がない

と、意外なことに一長一短で遜色ありません。

『ワイルド・ベジーズ』の基本ムーブとして、「ワカテ・キャロット」→「グレイト・カクタス」→「バロン・ゴーヤマ」+効果で「ゴスティーヌ」or「グレイト・カクタス」で手札補充+「ドン・グリル」

という流れがデザインされているのでしょう。

これを本筋として、かつての種族デッキの例に漏れずサブカラーとの取り合わせが豊富だと考えられ、

・白
→カウンターの基本。「スパーク」系はもちろん、メタ兼カウンターの「サプライズ・ホール」や、このデッキとかみ合いのよい「湧水の光陣」を使える。

・青
→「吸い込む」や「サーファー」の優秀なトリガー、サブプランに優秀かつ展開補助にも有用な「Λ」、メタ効果である「エクストラ・ホール」「ゴーゴン」が使える。

・黒
→紙では「デスマーチ」や「コダマンマ」と併用して『速攻』に寄せた形や、『黒緑超次元』の派生としてそこそこに戦えた実績あり。

などの様々な派生が可能でしょう。

特に「湧水の光陣」は条件を自然と満たせる上にエンジンである「バロン・ゴーヤマ」はもちろん、「ドン・グリル」を蘇生することもでき、墓地を肥やせるベジーズの性質を見てもタッチするだけでも価値があります。

「Λ」も範囲に入りますし、青を入れたトリーヴァカラーの3色構築も可能かもしれません。

採用色と固定枠の少なさに柔軟性があることから環境を読んだ構築も可能で、意外にやれるのではないか、と思わせます。

弱点になってくるのはやはり、「勝利ガイアール」による盤面処理力と、ビートダウンの天敵である『天門』です。

併用候補にもなる「Λ」が当初芳しい活躍ができなかった要因として「リュウセイ・ホール」からの「勝利ガイアール」があり、17弾環境後期ではこのパッケージを採用した『Nエクス』が立ち位置を悪くする中でようやく日の目を見ることができてきました。

「ドン・グリル」はG0条件を見てもよりこの盤面処理力がきついのは間違いなさそうです。

『天門』は言うまでもなくビートする中で見たくないカードであり、アンブロッカブル効果が9000以下であることからも「エルドラード」は高い壁として立ちはだかります。

どちらも「パックン」や「ゴーゴン」を使うことで対策は可能ですが、できれば対峙したくない相手となってくるでしょう。

総じて抜けた強さは感じられませんが、構築次第では環境トップとは言わずとも特別な不利対面を持たないTier2くらいの位置に入り込む強さはあると感じられます。

「ツヴァイ」との比較からかなり不評を買っているので不安にはなってきますが…野菜を信じましょう。

『Λ』ほどではありませんが、可能性は感じられるカードです。

ちなみに採用候補になるかは別として、打点に関してはおそらく登場する呪文によって強化可能です。

ベジーズの打点を見る限りこの追加打点は大きな差となりうるので、あるいは期待の1枚かもしれません。


おわりに

若干地味目のカードが多めになりました。

多忙もあって少し更新が遅れていますが、どうにか最後までは書いていきます。

ベジーズはやはりかなり先行きを不安視されていますが…どうですかね。

目立った強さこそないものの、G0という能力は常識をぶち破って来る可能性を秘めているため、評価が難しい部分があります。

もし活躍することがあればかなり構築は遊べそうなので楽しみにしたいです。

よければ次回の④もどうぞ。

それではまた。

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