新カード解説①(デュエプレ25弾)
こんばんははじめまして。海月です。
書いているのがたいてい夜なのでこんばんはとしておきます。
自己紹介はあまり意味を成さないと思うので省略します。
とりあえずデュエプレはサービス開始当初からプレイしていて、毎月マスター到達するくらいです。
25弾の新カードの考察第1弾です。
指標はこんな感じ。
9~10 環境トップレベルのキーカード。
7~8 優秀。環境でもよく見かけるレベル。
5~6 悪くはない。デッキや環境次第で使われる。
3~4 環境外。地雷枠や限定構築向け。
0~2 見なかったことにしていい。
基本的にはグッドスタッフ性とカードパワーを焦点にしているため、コンボ前提のカードはこの評価の限りではありません。
また、評価はするものの、用途の紹介がメインで、時折背景ストーリーでの活躍を織り交ぜていきます。
それでは以下、本題です。
革命編について
TCGの革命編についてはじめにサラッと紹介しています。
興味がない方は各カードの解説まで飛ばしていただければと思いますが、当時を知らない方でも今後の参考となる可能性は高いのでよければお付き合いください。
24弾でドラゴンサーガは終わり、今弾から革命編に突入します。
とはいえ、時系列はドラゴンサーガと地続きになっており、《デッドマン》との戦いの後に《モルト》と《アイラ》が訪れた「ランド大陸」という大地が舞台となります。
そこは《エヴォル・ドギラゴン》の火の国、《聖霊龍王 ミラクルスター》の光の国、《悪魔龍王 キラー・ザ・キル》の闇の国の三国で成立していて、その境界には『壁の森』『壁の雪山』があり、平和な大陸でした。
ところが、突如訪れたXデー「侵略の日」を境に状況は一変します。
一部のクリーチャーの体に謎のマークが浮かび上がり始めたのです。
彼らは欲望のままに暴走し出し、「侵略者」と呼ばれ、平和は崩れ出します。
一方で、長をはじめとした一部のクリーチャーには「革命軍」のマークが現れ、侵略者に立ち向かう存在として決起します。
侵略者と革命軍の戦いの行く末はどうなっていくか。
そもそも侵略者は何をきっかけに現れだしたのか。
その背景には、ドラゴンサーガに繋がる深い因縁があったのだった…
というのが大まかなあらすじです。
ちなみに、導入こそ《モルト》と《アイラ》が登場するものの、ストーリーの主役はあくまで革命軍と侵略者であり、観測者的な立ち位置で登場は控えめです。
実際のゲームに結びついてくるカードの特徴をざっと書き出しましょう。
・テーマは「進化」
革命軍と侵略者共に進化クリーチャーが軸です。
それぞれ性質は異なるものの、強力な効果を持ったカードが多く存在します。
そのどれもが文明参照進化であり、進化条件が非常に緩いのが特徴です。
そのため、様々なデッキタイプで採用候補にすることができ、戦術の拡張に貢献してくれます。
24弾で登場した《母なる星域》の価値も大きく価値を挙げるカードです。
特に「侵略者」の持つ能力・「侵略」は条件を満たしたクリーチャーの攻撃時にコストを払わずに進化することができ、これまでの踏み倒しの例に漏れず強力なカード群となります。
・ビートダウン推し
「侵略」が攻撃時に踏み倒しで出るという特性から導き出せるように、攻撃を推進する=ビートが中心のデザインがされています。
SAの重要性も上がり、《勝利ガイアール》は様々な点で評価を上げるカードとなりました。
特に「コマンド」は侵略の条件に指定されることが多く、その後も含めて大きな意味合いを持ってきます。
侵略者が果敢な攻めを中心としたデザインなのに対し、革命軍は「革命」という一度攻撃を受けたからの反撃の能力を持ちます。
基本は自分のシールドが2枚以下となる窮地になると発揮されるものです。
その達成を狙うため、強力なビートに抗えるようにトリガーのカードパワーも大きく上昇しました。
S・バックのように特定タイミングで手札から使用できるものも登場し、攻めのインフレに負けない優秀な受けカードとして重宝されます。
とはいえ、侵略に比べると受け身な革命は使いづらさが目立ち、一部優秀なカードこそあるものの、侵略の強さには大きく見劣りしました。
「弱くはないけど活躍できるものが限定される」というのは、境遇的にはマナ武装くらいをイメージするとちょうどいいかもしれません。
あちらが武装の軽減などの上方修正がされたように、こちらも何かしらアッパーの入る可能性があります。
・レアリティの変更と封入率の見直し
これはTCGの事情になるので参考情報に留まりますが、ドラゴンサーガは様々な理由からデュエルマスターズ史上過去最悪に売り上げが低迷し、革命編ではその名前の通りの構造改革が求められました。
その一環として、兼ねてよりカード価格の高騰を招いていたビクトリーレアが廃止され、新たにレジェンドレアが登場します。
最高レアの名称が変わっただけと言えばそうなのですが、それに伴う封入率の変更は大きなことでした。
レジェンドレアのカードは1箱あたり2枚の収録でSRよりも少ない枚数ですが、レジェンドレアは1パック2種が基本です。
つまり、1箱買えば必ず最高レアが両方当たるということを意味しました。
そのため、10種以上あるSRやVRよりも入手が容易となり、最高レアながら構築済みデッキのカードの如く安価で購入できるようになります。
強さはVICにも決して引けを取らなかったため、新規ユーザーの確保に大いに貢献しました。(一方でVR以上の封入パックにRが封入されなくなったため、Rの封入率が下がって収集困難という弊害もありました)
TCGでは資産の都合から誰でも強いデッキを組めたというわけではなく、それが環境形成に影響を与えた側面があります。
24弾環境では【モルトNEXT】の爆発的使用率の増加がありましたが、それはTCGでは起こり得なかったことだったのです。
レジェンドレアの生成ポイントはVICと同じになるそうですが、このTCGからの逆転現象がどう環境に影響して来るかは一つの注目点です。
・特殊弾と構築済みデッキ
構築済みでは、スタートデッキと革命・侵略がテーマのデッキを除くと3種のクロニクルデッキ(過去のテーマリメイク)が登場します。
【ボルメテウスコントロール】をテーマにしたカードは既にデュエプレで実装されていますね。
【ロマノフサイン】は《煉獄と魔弾の印》や《ダーク・ライフ》が初登場したデッキでしたが、《ロマノフⅡ世》は未実装。
【サバイバー】についても《オービス》や《キングムー》が実装済みですが、《オメガ・ゴライアス》は未実装となっています。
デュエプレではいずれもスルーに終わりそうな予感がします。
特殊パックでは原作キャラをモチーフにした中身固定のパックと、何でもありのお祭りパックであるブラック・ボックス・パックが発売されました。
前者はファンサービス色の強いものです。
デュエプレに落とし込むのは難しい気もしますが、根強い原作ファンにとっては待望のカードたちと言えます。
環境に大きく影響を与えたカードとしては《オールデリート》がありました。
面倒な説明は省きますが、これを撃てば勝ち確定というデッキが組めるようになります。
極論を言えば1ターン目にTCGで1コストの《ラッキー・ダーツ》からこれを当て、5秒でゲームが終わるということも起こるようになりました。
現代のTCGでも度々注目されるカードなだけに、デュエプレでの処遇は注目事項でしょう。
後者は、TCGを知る人ならば誰しも強烈な印象を抱く、何でもありの超異質弾です。
そもそもデュエル使用不可能なカードから意外に実践向きなカードまで、様々なジョークカードが登場しました。
カレンダーになっているカード、イラストがないカード、QRコードを読んで曜日ごとに異なる能力となるカード、その日の天候によって効果を発揮するモンハンコラボカードetc…
「買うだけで楽しめる」として、売り切れの相次いだパックでもありました。
実践向きなカードとして、MTGコラボの有名カードである《ニコル・ボーラス》が語るに欠かせません。
強力な効果、イラスト人気、封入率の低さで一万円近い価値の付くカードとなりました。
このブラック・ボックス・パックは2013年のエピソード2期にも一度発売されており、そこで新規収録された《デス・マリッジ》や《プレミアム・キリコ・ムーン》などがデュエプレに実装されています。
《ニコル・ボーラス》をはじめ、一部のカードは実装が期待できるかもしれません。
競技シーンではCSの拡大や公認大型大会・GPの開催などもありましたが、そのあたりまで触れていくと歴史を語るに近いことになってしまうのでこのあたりとしましょう。
それでは前置きが長くなりましたが、以下からいつも通りのカード紹介です。
轟速 ザ・レッド
事前評価:5
FT:オラオラオラ!もっと速く!そして轟け!マッハの向こう側、目指すはレッドゾーンだ!!――轟速 ザ・レッド
TCGからの変更点はありません。
淡白な性能をしたカードですが、重要な要素としてコマンドを持ちます。
前述した侵略ギミックですね。
侵略を持つカードは踏み倒しでコストを払わずに出てきますが、だからといって性能が割り引かれているということもありません。
並みの強さを持った進化獣がタダで出てくるのですから、弱いわけはないと言い切っても過言でないでしょう。
この《ザ・レッド》は最も基本的な侵略元として【レッドゾーン】において使用されました。
《トップギア》から繋ぐことで3ターン目に侵略を開始することができ、《ブレイズ・クロー》→《トップギア》→《ザ・レッド》+《レッドゾーン》と繋ぐことで3ターンキルとなります。
一度侵略で高打点を叩き込んだら、あとはトドメ役のSAとして上から引いて来るだけでも十分な性能です。
後々数々の上位互換が登場してきますが、当分は主力としての使用が見られると思われます。
轟速 S
事前評価:5
FT:光の国に爆音が轟いた直後、戦いは終わった。
TCGからの変更点はありません。
《ザ・レッド》が1コスト軽くなった代わりに、SAを失って2つのデメリット効果を持たされています。
SAがないことで《ザ・レッド》と攻撃できる速度が変わらず、他のカードのサポートがなければデメリットの目立つカードです。
使用する場合はSA付与役と上手く組み合わせたいところです。
視点を変えれば、3ターン目に「溜め」としてコマンドを置く動きを考えるることもできます。
2コスト→《轟速S》→2コストの上に《ヴァルブレア》+《轟速S》攻撃時に侵略のような動きは対面によって取りそうな動きです。
・2コスト→《ザ・レッド》+《レッドゾーン》で攻撃
・2コスト→《轟速S》+2コストで1点→《ザ・レッド》+《レッドゾーン》
のどちらも4キルの動きには変わらないので、無理して3ターン目からシールドを割るリスクを負いたくない場合は現実的なプランに入ってきます。
強制攻撃などのデメリットは小さくないですが、5000のパワーは序盤処理に困難なもので、《スクラッパー》で有利交換を取られづらい等有効に働きやすいものです。
4枚確定でなくとも調整で投入したりと、環境を読んだゲームプランを想定する時に悪くないカードだと評価できます。
超轟速 SA-W
事前評価:4
FT:レッドゾーンのスピードには、革命の力に目覚めたミラクルスターでも相手にならなかった。
TCGからの変更点はありません。
名前はスピードアタッカーの略と思われ、その名の通り自軍にSA付与する効果を持ちます。
このカードが2打点叩き込んだ後で後続がSAになるのは強力で、生存すれば相手に強いビートの圧を掛けることが可能です。
とはいえ、侵略の手札消費は激しく、継戦するためのカードが残るかは別の話です。
除去されてしまえば元も子もなく、使用にはなかなか勇気のいるカードとなってきます。
もう一つの問題は、いくら踏み倒しで出せるとはいえ、進化を多くしすぎるとダブついてデッキの動きが鈍くなってしまうということ。
火のコマンドから侵略できるカードは多数あり、次の《レッドゾーン》や実装の決まっている《ターボ3》を入れると、もう1,2種類くらいが限度です。
今後も続々優秀な侵略は登場し、SA付与役やそもそものSA持ちが一定数いるところを見ると、枠の争いに割っていくには難しくなります。
ピックなどの限定構築戦では期待できますが、対戦環境では見られても環境序盤程度に留まるカードと考えられます。
余談がてらに侵略のギミックについて解説を加えておくと、侵略は条件さえ満たしていれば1体の攻撃時に複数の宣言が可能です。
たとえば《ザ・レッド》の攻撃時、手札に2枚の侵略可能カードがあれば、その2枚両方を出すことができます。
画像の状況なら《レッドゾーン》→《SA-W》と出すことで、《レッドゾーン》の出た時効果を使用しながら《SA-W》が一番上のカードとして場に残り、SA付与の常在効果を残せます。
シールドを割る数を抑えたい場合や、《レッドゾーン》の破壊効果に加えて先ほど貼った《ターボ3》の効果を使いたい場合など、何かとプレイの分岐を生み出す特徴です。
侵略の面白さの一つでもあるため、しっかり押さえておきましょう。
轟く侵略 レッドゾーン
事前評価:9
FT:音速を超えた最強の侵略者、その名もレッドゾーン!
TCGからの変更点はありません。
新最高レアリティのレジェンドレアの1枚であり、侵略の顔にして今後長期に渡って使用されるビートのエースカードです。
「バイク」の愛称で呼ばれ、TCGでは登場から10年近くが経つ現在でも一定の愛用者が見られます。
その強さは背景ストーリーでも凄まじいもので、革命軍の《ミラクルスター》を倒した後に《ドギラゴン》を追い込み、これに闇文明が加勢しても退けることができないほどでした。
ようやく撃退されてもしぶとく復活し、存在感を発揮し続けます。
名実共に、という言葉のぴったりなカードです。
その性能は比較的シンプルで、火のコマンド侵略とcipの除去効果を持つのみです。
注目すべきは着地速度と手軽さで、前述の《ザ・レッド》等から侵略することで3~4ターンの速度で3打点を叩き込みます。
【速攻】における3キルや4キルは何も珍しくありませんが、それが12000の高パワーに除去効果を持ってくるとなると急激な進歩です。
とはいえ、リソース消費が激しかったり、トリガーで受けられてしまったりなどの弱点はあります。
侵略元(通称下バイク)と侵略先(通称上バイク)が充実するまでは安定性に欠け、今弾で登場予定のより侵略条件が緩くて安定する【赤単ガトリング】に後れを取りました。
そのため、初期の《レッドゾーン》の使われ方としてはミッドレンジ系や後ろに寄ったデッキに単体で投入して、打点補強や除去役として使われる程度に留まります。
《勝利ガイアール》からの侵略はアンタップキラーを継続することから複数面の除去が可能となり、中盤以降の打点としても十分強力です。
具体的には【赤緑モルト】や【デアリモルト】などを主体に、一部コントロールやビッグマナでも見られると言った感じでした。
6コストでほぼ確定除去を撃ちながら3打点が出るのはコストを払っても十分なほどの性能なので、踏み倒しで出るとならば出張させて通用するくらいのパワーが当時あったのだと言えます。
《ガイギンガ》などのアンタッチャブルや同パワーの並ぶデッキにメタ的に効くこともありました。
コンセプトの前のめりなビートダウンとしては、様々な弱点を克服するカードが登場する中で環境進出を果たし、以降断続的に環境に残るデッキとなっていきます。
【赤単】から始まってタッチ白や青などの王道ビートの形となり、その後は各文明の特性を活かして【赤白】【赤青】【赤黒】【赤緑】などの全文明とくっ付いた【レッドゾーン】デッキが誕生しました。
ビートの性能としては前寄りになっていて動きの柔軟性は小さいものの、長きに渡って通用するのが素のスペックの高さだと言えるでしょう。
デュエプレでもこの歴史は意識されたのか、TCGで基本《トップギア》からしかなかった3ターン《レッドゾーン》のルートを増やすカードが登場します。
・《トップギア》→《ザ・レッド》
・《ビュン》→《轟速S》か《ガイアール・ホーン》を装備した《ストラス・アイラ》
の複数ルートを取れるのは、それなりの再現性となりそうです。
3ターンキルやそれに類する動きは、カウンターデッキ対面でも素で埋まるトリガー次第で受け切れない速度のため、まったく勝てない相手とはならなそうです。
一定数いる【モルトNEXT】などのカウンター要素のない対面であれば有利を取ることができ、環境次第で十分この弾の【赤単レッドゾーン】でも戦えると思われます。
侵略との相性は微妙なものの、《マグナム》などのメタや《ヴァルブレア》という強力なオリジナルカードも存在するため、意外に奥深いデッキとなるかもしれません。
当然、他のカラーリングとの組み合わせも現時点から検討でき、《レッドゾーン》対策が期待される《ロビー》や、カウンターの端緒となる《スーパー・エメラル》を使える【赤青】なども考えられるでしょう。
どちらにしろ、いずれ活躍すること間違いなしのカードのため、期待の高いカードです。
おわりに
ついこの前来たかとおもったドラゴンサーガも終わり、革命編に突入しました。
この時期は競技シーンもどんどん活発化していった時期で、私も環境を意識して情報を追っていた記憶があります。
大学生の頃のことなので、ついこの前とも遥か昔のとも感じる微妙な気持ちになる思い出です。
当時を懐かしみながら今回も書いて行ければと思います。(いつもこんなこと書いているような…)
よければ次回の②もどうぞ。
それではまた。
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