新カード解説⑥(デュエプレ24弾)
こんばんははじめまして。海月です。
書いているのがたいてい夜なのでこんばんはとしておきます。
自己紹介はあまり意味を成さないと思うので省略します。
とりあえずデュエプレはサービス開始当初からプレイしていて、毎月マスター到達するくらいです。
24弾の新カードの考察第6弾です。
第5弾についてはこちらをどうぞ。
指標はこんな感じ。
9~10 環境トップレベルのキーカード。
7~8 優秀。環境でもよく見かけるレベル。
5~6 悪くはない。デッキや環境次第で使われる。
3~4 環境外。地雷枠や限定構築向け。
0~2 見なかったことにしていい。
基本的にはグッドスタッフ性とカードパワーを焦点にしているため、コンボ前提のカードはこの評価の限りではありません。
また、評価はするものの、用途の紹介がメインで、時折背景ストーリーでの活躍を織り交ぜていきます。
それでは以下、本題です。
ν・龍覇 メタルアベンジャーR/超龍素要塞 エビデシュタイン
事前評価:メタルアベンジャーR→5 エビデシュタイン→4
FT:ウォォォォ!説得が終わっただけじゃまだ証明完了じゃねぇ!俺が証明を完了させてやる!――ν・龍覇 メタルアベンジャーR
TCGからの変更点は、《メタルアベンジャーR》のドロー効果とドラグハートを出す効果の順番が入れ替わった点です。
名前の「ν」はニューと読みます。
5コストのドラグハートを出す効果は他サイクルと同じため、出せるドラグハートの強さとこのカード自体の強さに評価が左右されてきます。
結論から言えば、あまり高く評価できるカードではありません。
このカードは《ヘブンズロージア》のように早期に出す手段がなく、水のドラグハートの最も強力なカードは《エビデゴラス》だからです。
基本的には4コストまでのドラグハートを出せて、1コスト軽い《MAS》で十分なため、TCGでこのカードが使われることはありませんでした。
デュエプレでも同じ道を辿ると現時点では考えていますが、一応注目しておきたいのはこのカードに1ドローが付いていること。
腐りづらい効果ということは間違いなく、その上《エビデゴラス》の龍解に貢献することができます。
《エビデゴラス》が4枚ドローでの龍解に調整されたのが大きいですね。
これを気にして、TCGからはドローとドラグハートを出す順番が逆にされたのかとも思えます。
3コスト以下ドラグハートの使い分けで器用な立ち回りもでき、柔軟な割に打点もそこそこあることからカードパワーは低くありません。
《エビデゴラス》の早出しに囚われないデッキの場合、こちらが《MAS》よりも優先できるということもあるかもしれません。
《エビデシュタイン》は呪文軽減を持ちます。
このカードを出せるドラグナーは《メタルアベンジャーR》と《グレンモルト「覇」》程度で、後者が呪文に関する効果がデッキ特性上合わないことから実質《メタルアベンジャーR》専用です。
ただ、それも7コスト払って出すカードが《フランツⅠ世》と同じというのは心許ないです。
どうにか早めに龍解したいものの、その条件は呪文3枚詠唱となかなか重めなもの。
普通に達成しようとすればコストはともかく手札に3枚の呪文を要し、骨の折れるものです。
G・ゼロをはじめとして、今弾で登場する呪文で呪文を唱えるカードや、リサイクルとの併用で工夫したいですね。
龍解すると呪文アンタッチャブルを耐性として持ち、呪文を階段式に連鎖して唱えることができます。
耐性効果は初代《QED》と同じため、さほど強みとできるものではありません。
あちらの方が場に出しやすく、龍解もしやすいことを踏まえるともう一つの効果を強みとする必要があります。
その呪文連鎖の効果は強力ではあるものの、複雑性を持ったものです。
TCGでできたコンボのいくつかはデュエプレではカード不足でできませんが、超次元呪文は相性良く使えます。
《ガロウズ・ホール》→5コストホールと繋いでサイキックリンクを狙えますね。
フォートレス面と違って文明の縛りもないため、《バイス・ホール》などを絡めてゲームエンド級のカードを出すことも難しくありません。
元のコストが高めに設定される傾向にあるアタック・チャンス呪文と組み合わせてみても面白いでしょう。
フォートレス面と相性の良かった《龍素知新》も、連鎖数を増やしてコンボを狙っていくことが可能です。
ビルド力の試されそうな効果です。
ゲームを終わらせるほどに強力な効果であるものの、ある程度準備が必要な上に構築も曲げる必要があって、相当強い癖があります。
ここに《メタルアベンジャーR》でしか出せない点や、フォートレス面の弱さを加味すると、高い評価はしづらいカードです。
TCGでもそうであったように、ガチ対戦環境で輝くということは想像されにくいと思われます。
封印の精霊龍 ヴァルハラ・パラディン
事前評価:8
FT:いよいよ最終決戦です。私の真の力、目に焼き付けよ!――封印の精霊龍 ヴァルハラ・パラディン
TCGからの変更点はありません。
出た時に盾追加を行い、盾追加が行われるごとに相手クリーチャーをフリーズさせる常在効果を持ちます。
この手の効果では珍しくタップが最小パワーではなく、任意クリーチャーにされていますね。
フリーズは実質除去と同等に働く場合もあるほどに強力な効果であることは、今更説明するまでもないでしょう。
盤面上限によって、実質的に強化されている能力です。
効果は盾が追加されるごとに発動するため、《エメラルーダ》などと組みあわせて何度も狙っていきましょう。
特にシナジーのあるのが《ラ・ローゼ・ブルエ》。
《ヴァルハラ・パラディン》の効果でフリーズしたクリーチャーに攻撃することで《ラ・ローゼ・ブルエ》の盾追加が発動し、更にフリーズさせることができます。
《ヴァルハラ・パラディン》のパワーが高いことから広範囲に対応することができ、更に呪文による除去には《ラ・ローゼ・ブルエ》が耐性を付与したりと、高い相乗効果があります。
多くの人が思い浮かべたであろう《ミルザム》も相性の良いカードで、盾を増やした数だけタップが可能です。
攻めと守りを両立した性能で、【天門】では有力な選択肢の一つの選択肢になってくると思われます。
TCGでは登場初期に【天門】で使われたことが少々あったものの、1~2枚の採用が多く、目立つカードではありませんでした。
というのも、このカードが登場した頃の【天門】はループによって勝利する形が一般化しており、こうしたグッドスタッフ的なブロッカーは日陰よりだったからです。
デュエプレでは23弾環境で普通に殴る形の【白単天門】【白青天門】が環境入りしており、《ヴァルハラ・グランデ》が使用されているところを見ても、活躍が十分考えられます。
堅実な効果を持った大型ブロッカーとして期待できるでしょう。
このカードのDramatic版はかなり愛用していたので、万が一来ることがあったら嬉しいですね。
《ヴェルベット》や《プレミアム・マドンナ》などの例を見てもレアリティを下げられるものだと思い込んでいたので、SRのまま来てしまったことでかえって希望がなくなってしまったのが残念です。
邪帝類強欲目 カリグラーティ
事前評価:4
TCGからの変更点はありません。
cipでドローする点が《A・アイアンズ》、マナの文明でパワーが変わる点が《エリクシア》のようなカードです。
《A・アイアンズ》が《トワイライトΣ》、《エリクシア》が《ヘブンズ・ゲート》で出せることを強みとしていたところを見れば、このカードを使うにしても何かしらのサポートが欲しいところです。
結論を言ってしまえば、そうしたカードは存在しないため、あまり高い評価のできないカードとなります。
単なる打点が強いゲームでは既になくなっている上に、ドローのみで盤面干渉できないのは9コストでは苦しい性能です。
1コスト上に強い妨害能力を持った《レディオ・ローゼス》が存在することもこのカードの評価を苦しくしています。
使用するならば、1コスト軽い点や自然である点、踏み倒しに反応する点や種族を活かすべきでしょう。
特に自然の多量ドローカードは《口寄せの化身》くらいしか今までに存在しなかったため、この点は強みとできるところです。
《デッドマン》とそれから出せる《ニガ=アブシューム》はマナカーブが繋がる上にマナを5色化でき、除去の対象となりやすい《デッドマン》を囮にしてこちらの着地に繋げることができます。
あまり環境向きではないでしょうが、独特な効果を持ったカードとして【5cミラクル】などビッグマナ系のデッキで候補とできることはあるかもしれません。
プロテクション・サークル
事前評価:7
FT:ドラグハートの魂は浄化され、世界からドラグハートはなくなった。だが、新たなる悪意が侵略の時を待っていた。
TCGからの変更点はありません。
脈々と受け継がれてきた、《ホーリー・メール》の上位互換カードです。
手札から盾を仕込めるカードの強力さは、《スーパー・エメラル》や《エメラルーダ》の活躍する現デュエプレにおいて、殊更主張するまでもありません。
このカードはかつての《ストロング・ガード》同様に条件付きのドローを持っており、扱いやすい部類だと言えます。
その条件も「相手より盾が多いこと」で、ゲーム序盤でまだブレイクされていなければ基本的に満たされます。
ブレイクされている場合はその分手札が増えているのでドロー効果が使えずともあまり問題にならず、構造的に上手くデザインされたカードです。
軽量の仕込みということで注目しておきたいのが《エメラルーダ》との組み合わせです。
こちらも仕込む効果を持ったカードですが、忘れてならないのは盾を回収してそのトリガーを使えるということ。
《プロテクション・サークル》によって仕込んだ《ヘブンズ・ゲート》を《エメラルーダ》で能動的に使う、いわゆる「暴発」というギミックは、併用する場合に必ず意識しましょう。
他にも、今弾登場する《エンドレス・ヘブン》の龍解を補助したり、逆に相手のものを妨害したりといったこともできます。
先ほどの《ヴァルハラ・パラディン》のフリーズ効果起動にも使えますね。
今弾の目玉となる《モルトNEXT》が2点、3点、2点のリーサルプランを持つデッキであることから、盾を6枚にできる意味も生まれてきます。
単なる盾仕込み以上の役割にも期待できる、有望なカードです。
TCGでは【天門】やそれに類するカウンターデッキの防御手段として採用が見られました。
《ホーリー・メール》の効果もコスト論的にはこれ以上強化のしようがなくなってくるために上位互換が出づらく、合うデッキでは比較的長い期間採用候補となったと記憶しています。
このカードがどれくらいビートを牽制するかが、環境の鍵となり得ることもあるかもしれません。
龍覇龍 デッドマン=THE END
事前評価:デッドマン→3 レッドゥル、ホワイティ、グリーネ→7 ブルニカ、ブラックロ→5 オール・オーバー・ザ・ワールド→6
FT:サァ、最後の仕上げと行こうカ。――龍覇龍 デッドマン=THE END
《デッドマン=THE END》はデュエプレオリジナルカードとして登場しました。
ドラグハートにTCGからの変更点はありません。
背景ストーリーでは、《オール・オーバー・ザ・ワールド》は本編の黒幕である《デッドマン》によって生み出され、《デッドマン》の手で操られた存在です。
龍解時の衝撃で世界の半分を破壊しており、ラスボスの如く《グレンモルト》たち五文明のドラグナーの前に立ちはだかります。
さて、《デッドマン=THE END》は出た時に自分の盤面のカードをコスト3以下のドラグハートに変換します。
基本的にはこの後の《オール・オーバー・ザ・ワールド》の完成を目指しに行くものです。
デュエプレのオリカということもあり、具体的な運用は公式番組を見る方が早いかもしれませんね。
性能に関しては、正直厳しいと言わざるを得なく感じます。
・5色である
・8コストの進化である
・破壊対象を選べない
・効果対象になるクリーチャーが軒並み重いか場持ちが悪い
・《オール・オーバー・ザ・ワールド》を作るには5体揃える必要がある
・《オール・オーバー・ザ・ワールド》を作って勝ちとは限らない
・超次元ゾーンを大幅に圧迫する
挙げようと思えばもっと挙がる気がします。
とにかくマイナスとなる要素が多すぎて、正直書くのが辛く感じてくるほどです。
端的に言えば、「出して勝ちと限らないカードが8コストの進化で、メインギミックになるのに4枚積むこともできず、《母なる星域》も活かしづらい5色である上に効果の柔軟性もない」ということになります。
どうにか《オール・オーバー・ザ・ワールド》の着地にこぎ着けても、そちらの効果でこのカードも即座に場を離れてしまうというデザインの歪さも気になるところです。
進化元が《シータ・トゥレイト》同様最大限に緩いのに対して、効果の対象にはやたらと制限かけてくるのもどうかと感じます。
背景ストーリー等を踏まえると仕方なかったところもあるのかもしれないですが…
《ザビミラ》と比較すると、もう少しどうにかできなかったのかと思わざるを得ませんでした。
悲しくなってきてしまうのでこのあたりにしようと思います。
過去のパックを遡っても、比較対象が思いつかないくらいには活躍の難しいカードに感じます。(SRで4以下の点数を付けた覚えも3年記事を書いていてないです)
もし活躍を見るのであれば、よほど強力なサポートカードが必要だろうというのが現時点の感想です。
5文明の龍魂フォートレスはそれぞれ文明ごとの特性に合った効果を持ちます。
この5種類で1セットとなってバトルゾーンに出て、同名を複数出す場合はその分だけ盤面を取るようです。
それなりに有用な効果を持ったカード群として、TCGでは出せる場合は様々なデッキで超次元ゾーンに忍ばせるものとなりました。
よく使われたのが光の《ホワイティ》、火の《レッドゥル》、自然の《グリーネ》です。
特に目立ったのが《レッドゥル》でSA付与を火が主体でないデッキでも使えるということから、さながら《勝利ガイアール》のような汎用性でドラグハートを使うデッキに迎えられました。
環境級だった動きの代表は、5コストドラグナーからの連撃でしょうか。
ドラグナーの攻撃に反応して蘇生が行えるカードと共に、墓地の《ニンジャリバン》の数だけ展開と攻撃ができるギミックがありました。
その他にも①で書いた《ヘブンズロージア》をSA化して大型に変化させたり、現在のカードプールでも《シューゲイザー》からドラグナーを出して、《レッドゥル》を呼んで《シューゲイザー》にSAを付与するといった使い方もできます。
デュエプレでは《レッドゥル》の性能自体は変わらないものの、複数出した場合にその分盤面を圧迫してしまうので、ここがどう評価に絡んで来るかは難しいところです。
少なくとも《ニンジャリバン》で大量建設というわけにはいかなくなったので、TCGよりも評価が落ちるのは確実だと思われます。
その点、《ホワイティ》はフリーズ効果が相手の盤面上限にも関わって来るため、弱体化を受けながらもプラスになった点も持ち併せています。
要領的には《勝利のプリンプリン》のように1ターンクリーチャーを抑える効果を、どの文明でも扱えるようになるのは悪くありません。
《グリーネ》は直接アドバンテージを取る手段としては最も堅実で、何もすることがない時や、マナを伸ばしたい時に使われる選択肢でした。
デッキによりですが、いずれも1~2枚くらいを場に出すのなら許容できるということもありそうです。
《ブルニカ》《ブラックロ》に関しては取れるアドバンテージの質が高くないため、あまり使われることはありませんでした。
盤面を圧迫することを考えると、デュエプレでもTCGと同じ立ち位置になると考えられます。
5枚が揃うと《オール・オーバー・ザ・ワールド》となります。
互いのシールド以外のゾーンがすべてリセットされ、このクリーチャーのみが場に残ります。
強固な耐性とパワーを持つため、出せばほとんど勝利に近い状況を作れるのは間違いありません。
ただ、完璧かと言われればそうでもなく、意外に穴も多くあります。
・《勝利のプリンプリン》で選ばれるとあっさり除去されてしまう
・ブロッカーで耐久されてしまう
・耐性を使うためにワールドブレイクをする必要がある
・ワールドブレイクすると相手の手札に逆転となるカードが入る可能性がある
・自分の手札もないため、その後の動きに柔軟性がなくなる
・このカード自体に攻撃誘導などの防御性能がない
早い話が結構脳筋カードということです。
このカードを立てるまえに盾を削り切れていれば安全なフィニッシャーとなりますが、デッキ構築上そういったことはなかなか難しいでしょう。
返される手段がないことを祈りながら攻撃し続けるのが基本となります。
TCGではやはり5枚のカードを場に揃えることが難しく、そうまでもしても勝ち確とならないことから環境には進出しなかったカードでした。
デュエプレでは盤面上限の問題は解消したものの、元々そんなものがなかったTCGでも活躍しなかったところを見れば、あまり期待はできないと思われます。
せめて超次元ゾーンを圧迫しなければと思うところはありますが…仕方ないですね。
《デッドマン=THE END》同様、予期せぬ活躍があったら喜びたいです。
おわりに
《ヴァルハラ・パラディン》や《カリグラーティ》など、「スーパーレア100%パック」に収録されたカードは友人たちと遊んでいた頃のものであり、懐かしいです。
《ヴァルハラ・パラディン》なんかは特に性能の割に日の目を見られなかったカードなので、真っ当な【天門】が闘えるデュエプレでの活躍が期待されます。
オリカの《デッドマ=THE END》はどうなんですかね。
私はよく低評価したカードに「活躍することがあれば嬉しい」といったことを書きますが、このカードについてはよりいっそう深く思います。
公式番組でのネタ的な使い方を見ても、あまりに最初から諦められたカードに見えてしまうからです。
個人的な感情ですが、度が過ぎてしまうとそれはカードやキャラクターに対する冒涜のようにもなってくると思うので、活躍して侮った我々を見返して欲しいという思いが出て来ます。
ビルダーの手腕に期待ですね。
上方修正という結果にならなければ良いですが…
よければ次回の⑦もどうぞ。
それではまた。
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