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ささぼーNYCから見る環境考察(デュエプレ7弾環境)

こんばんははじめまして。海月です。

書いているのがたいてい夜なのでこんばんはとしておきます。

自己紹介はあまり意味を成さないと思うので省略します。

とりあえずデュエプレはサービス開始当初からプレイしていて、毎月マスター到達するくらいです。

さて、今回は1/24に開催されたユーチューバー「ささぼー」さん主催の512人規模の大会「ささぼーNewYearCup」の考察を行っていきます。

決勝トーナメントのアーカイブはこちらを、参加者のデッキリスト一覧はこちらをご参照ください。

デッキ公開制という特殊なレギュレーションではありましたが、BO3(2本先取制)だったこともあり、実力とメタ読みが結果に現れやすかった大会と言えるでしょう。

その結果はあらゆる意味で面白いものとなりました。

以下で分析と考察を行っていきますが、BATTLE ARENA 3rdを控えた今日、少しでも多くの方の役に立てば幸いです。

なお、今回の記事作成にあたって、ぱぱぼー@ささぼーCup運営さんに許可をいただいております。

快く承諾して下さったこと、何よりユーザー主導でこのような大規模大会を開いて下さったことに、感謝申し上げます。


全体外観・ベスト8・上位85名デッキ分布

参加者512人デッキ分布(【デュエプレ】ささぼーNewYearCup デッキ分布動画【デュエルマスターズプレイス】より借用)

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ベスト8(【デュエプレ】ささぼーNewYearCup 決勝トーナメント【デュエルマスターズプレイス】より借用)

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上位85人デッキ分布(筆者作成)

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※86位からが4勝5敗ラインとなるため、85位までの統計としています。

※8位までが8勝1敗、32位までが7勝2敗、63位までが6勝3敗です。

※以下考察含め人力で数えているため、多少の誤差はご容赦ください。

※その他は2件以下のデッキすべてです。

天門、完敗。

下馬評通り、現環境最大のデッキパワーを持ち、すべてのデッキに対応可能な『天門』は使用率24.1%の圧倒的最大母数でした。

ところが蓋を開ければベスト8まで残った『天門』はゼロ。

言うまでもなく、環境最強候補である『天門』への対策がされていた大会結果となりました。

使用率2位の『メカオー』に目を向けると、『天門』に対してある程度有利を取ることができ、苦手とする『カチュア』以外には五分以上かせいぜい微不利程度で戦うことが可能です。

9回戦のBO3となると振れ幅の大きいデッキである『カチュア』が避けられると読めば、安定性と総合力を持ち合わせている『メカオー』が使用するに最も無難なデッキであったと言えるでしょう。

続く使用率12.7%の『ツヴァイ』は『カチュア』ほどの不安定さはなくとも爆発力を持ったデッキで、苦手とする『除去サファイア』がまず最大母数となり得ない現環境を鑑みれば、これも良い選択となり得ます。

そしてほぼ同率の12%の『ブリザード』も『メカオー』同様各対面に対して一際苦手というものはなく、シェアを伸ばさないであろう『アポロ』系統に当たりづらいことを考えれば、歴史のあるデッキということもあってプレイに自信のある人ほど選んだデッキだと推測されます。

『ブリザード』に関しては全体の使用者が12%にもかかわらず、85位以内ではなんと19%と極めて高い比率を占めていることが答えと言えるかもしれません。

続く『カチュア』の6.9%は想定以上に低く、驚いた使用率でした。

事故の要素を抱えるとはいえ、BATTLE ARENA 2ndの台風の目となった『カチュア』は7弾でさらに強度を高め、大型大会でもシェアを伸ばすと考えただけに意外です。

その他のデッキは概ね想定通りの使用率ですが、『アポロ』などはより門戸の広くなるBATTLE ARENA 3rdでもう少々増えるかもしれませんね。

では、以下で個々のデッキの注目カードを見ていきましょう。


『5c天門』『4c天門』

まずこの二つの『天門』デッキの内、最高成績を収めたのは9位の『4c天門』でした。

ただ、使用者が多かったのは『5c天門』の方で、10~40位あたりには多くの『5c天門』使用者が団子状態となっています。

上位85人のデッキ分布でも『天門』の使用率は計20%と順当なため、器用デッキの弱点が出てしまったと考えられます。

さて、そんな『天門』で広く採用されていたカードが「腐敗勇騎ガレック」と「デモニック・バイス」です。

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「ガレック」は上位85位の『天門』使用者17名の内8名、「バイス」は6名が採用していました。

同程度によく見られたカードが「アクア・サーファー」。

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こちらは17名の内、8名が2枚採用していました。

また、上記3枚ほどの採用率ではありませんが、『天門』使用者の成績トップ4名(9位、12位、17位、24位)はいずれも「腐敗勇騎マルドゥクス」を1~2枚採用していたのは興味深いところです。

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稀に見かける程度の採用カードであったため、この採用率は驚きました。

また、25位、33位、34位の方が採用していたのが「クリムゾン・チャージャー」です。

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これらがすべて『除去サファイア』が定番として採用しているカードである、というのは非常に面白いところですね。

他、「ファントム・バイツ」や「エクストリーム・クロウラー」を採用している方もいました。

枠の苦しい『5c』が多かったということもありますが、直近の『天門』のテンプレートとなりつつあった「ロスト・チャージャー」と「インフェルノ・ゲート」を採用した型は少なく、勝ち上がるにはデザイナーズコンボを止める除去コントロール要素が欠かせなかったのだと推測されます。

他、17位、39位、40位の方が『5c』にピン投していた「ナチュラル・トラップ」なども考え抜かれた跡を感じられる札です。

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これらとは別方向で面白かったカードが17位、39位の方が採用していた「神楽妖精パルティア」をピンで採用した型です。

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86位以下まで見ればもう何人かいるのですが、緑マナを確保しつつライブラリアウトを戦術として取り込む型は、間違いなく上級者がさらなる一歩に踏み込んだ調整だと感じられました。


『青白メカオー』

このデッキタイプが決勝トーナメントに2名残れたのはその安定した強さもあるのでしょうが、とにかく『天門』を意識した構築が効いたのだと思われます。

如実に表れていたのが「キャプテン・ミリオンパーツ」の4枚採用。

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一般的に3枚採用が多いこのカードを4枚投入した人は、上位85位の『メカオー』使用者18名の中で11名いました。

ミラーや『ツヴァイ』対面で強いカードでもありますが、第一の理由は『天門』の高シェアを読んでのことでしょう。

他、目立ったところは「魔鳥機フェニコーラー」以外のドローソースを採用した型が18名中10名いたことです。

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定番なはずの「フェニコーラー」の採用は見送られる構築も多く、『メカオー』の使用者トップ3名では3番目の11位の方がピン投しているだけでした。

また、それに合わせて「超神星」の採用枚数にも人によってかなりの差があります。

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一般的に見る型が「両方3」次に「計7」ですが、ここでの最大はまさかの「5」。

7弾環境後期になって固まってきた「フェニコーラー」の採用と「超神星6枚」の通念が、ここにきてまた変革を迎えているのは非常に面白いところです。

また、低コストのドローソースを採用したためか、定番のドローソース「装甲支援ガトリンガー」を3枚採用にしている方も2名いました。

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極めて採用が少なかったのが「埋め立てロボ・コンクリオン」で、18名の内採用していたのは1名のみでした。

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「インフェルノ・ゲート」を採用した『天門』が減っているのを想定してのことでしょうが、ここまで極端だと各人のメタ読みの上手さに驚きます。

他、目に留まったのは「光器ペトローバ」を採用した型が28位と52位の2名いたこと。

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これも7弾初期に見られた採用ですが、ここに来て不意を突ける一枚となっているところがいいですね。

他デッキタイプと違い、一つとして同じデッキがない、と言っていいほど多様な構築が見られたのが今大会の『青白メカオー』でした。


『ツヴァイ』

ベスト8に2名輩出したデッキタイプであることから快進撃が窺えますが、上位85位で見るとその比率は13%。

全体の使用率が12.7%であることを考えると、至って順当な比率を占めています。

やはり振れ幅の差があるデッキのため、よく勝てる人と思うように勝てない人が別れた結果なのだと考えられます。

ただ、「クリスタル・ツヴァイランサー」という上振れ要因だけでなく、実は今環境では珍しい「ホーリー・スパーク」を積めるデッキであった、ということも大きいのではないかと思います。

なんだかんだと「スパーク」を積極的にケアできるデッキは『メカオー』『ツヴァイ』『アポロ』『サファイア』『4c天門』で、『アポロ』『サファイア』『4c天門』がそこまで多くないことは読めていたことでした。

そうなると全体の60%程度の対面に優秀なトリガーとして機能する「スパーク」は正解であったと考えられます。

スパークケアとして盤面掃除をされてから盾を詰められた場合でも、『ツヴァイ』が返しの1ターンで抱えた手札から攻めることが可能なデッキであることも重要ですね。

前置きが長くなりましたが、注目のカードはまず2位の方が使用していた「封魔バルゾー」でしょう。

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確かに足止めと展開を行いつつ「ギガブリザード」の進化元となる「バルゾー」を採用するアイディアはありましたが、なんと上位85名でこのカードを採用していたのはこのデッキのみ。

使用感をぜひ伺いたいところですが、2位という結果がこのカードの採用が「アリ」なのだと多くのプレイヤーに印象付けたことでしょう。

一方、次点の4位の方の採用で目を引いたのは「クリスタル・ブレイダー」の3枚採用。

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1枚、2枚採用の方は85位以内の『ツヴァイ』使用者11名中4名おり、まあ納得のいくところでした。

ところが、この3枚投入はもう恐ろしい、真似できない、と思わされます。

そのほか、11名の『ツヴァイ』の中で3名が採用していたのが「トリプル・ブレイン」です。

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私は7弾リリース直後に試して「ダメだな…」と思いそれきりだったのですが、ここにきて3名が使用し、ランクマッチでも見かける機会が出てきたのは驚きでした。

たしかに『天門』を仮想敵とした際に輝くカードと言えるでしょう。

『ブリザード』の次くらいに構築が固まりつつあるデッキだと思っていたのですが、「スパーク」の採用枚数を見るだけでも使用者の練りに練った作品なのだと感じられました。


『白緑ブリザード』

構築が固まりつつある、なんて書いた直後ですが、『ブリザード』こそデッキ中1枚、2枚のカードで個性を魅せていたデッキタイプであったと言えます。

まずは4位の方がピン投していた「雪渓妖精マルル」。

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この構築は多くはないもののちらほら見られて、テンプレとされる4×10の構築から「進化の化身」「転倒専機コロビナー」「純潔妖精コスモス」のいずれかの枠が1枚「マルル」となっていました。

また、8位の方が「ソーラー・コミューン」1枚を入れ替えていたのが「ミリオンパーツ」です。

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これも「マルル」同様の枠を争って採用されていたカードですね。

短期決戦を挑む『ブリザード』の場合、『天門』ならずとも『ツヴァイ』に対しても有力な札であったと言え、2枚以上の採用者もいました。

その他見られたのが「怒号するグリンド・ホーン」。

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以前よく見かけた「アポカリプス・デイ」など。

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いずれも1枚、2枚のデッキ全体から見れば些細なところなのですが、それぞれの制作者がどんな対面を想定してこれらを採用していたのか?と考えると、とても深く感じられます。

優秀な基盤の上で個性を出していて、そういった意味でも上級者が使うほどに強いデッキなのだと思わされました。

もう一つ、面白いと思ったのは「レベリオン・クワキリ」を採用した型。

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採用者は1名でしたが、「パンダ」の通りがいいならこのカードもある程度通用すると想定ができます。

ブリザードミラーした時にひたすらムキムキになっていくのは面白いですね。


その他デッキ

他デッキの印象的なものをいくつか見ていきましょう。

まず上記デッキたちに次ぐシェアを持った『カチュア』ですが、やはり採用が増えていたのが「マイキーのペンチ」でした。

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色の問題もあって「チャミリア」が優先となりますが、それでも85位以内の『カチュア』使用者7名の内、3名が採用していたカードでした。

また、ここでは1名のみだったものの、ランクマッチで見かける機会が出ているのが「コメット・チャジャー」。

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3→5と「カチュアに」繋がる枠でもあるため、十分採用検討可能なカードと言えるでしょう。

また、ささぼーさんも使用していた『ドリームメイト』は85位以内に3名と、全体の使用率としてはなかなかの成績を出しています。

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いずれも基本は赤緑が軸であるものの、タッチしている色が異なったりと三者三様で今後の可能性を感じさせます。

85位以内で「その他」に分類されるデッキタイプでは、32位の方が使用していた『赤白アポロ』は『アポロ』系統で最高順位で、2投の「ドラコ・バリアー」とピン投の「フレイムバーン」が目を引きます。

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35位の方が使用していたのは『緑抜き4cサファイア』で、『除去サファイア』系統では最高順位となり、この大会ではかなり異質なデッキタイプであったと言えます。

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同じタイプで特異だったのが41位の方が使用していた『白抜き4c牙サファイア』で、6勝3敗の成績は率直に素晴らしいと思います。

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50位の方が使用していたのが『リーフコスモビュー』で上方修正されたばかりの「テクノロジー」型でないところが最高に粋に感じました。

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『青黒ツヴァイ』は最高成績が61位と振るわなかったものの、72位の方の構築にはまさかのこちらで「テクノロジー」が2投されています。

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あとは何と言っても1位の『ネクラウェーブストライカー』でしょう。

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上位85名中の使用者は1名で、あらゆる意味で素晴らしいデッキの優勝であったと思います。


まとめ

本来であれば512名全員のデッキを俯瞰した考察を行いところですが、さすがに人力の限界を突破しそうなので今回は85名の分析としました。

ユーザー主催の大会であったとはいえ、この大会から得られるデータは大変有用で、BATTLE ARENA 3rdに影響すると言っても過言ではないでしょう。

ガチ勢から最近デュエプレを始めたばかりという人まで、一人でも多くの人にこの考察が役立てば幸いです。

ここまで読んで下さった方はありがとうございました。

また、改めて本大会を開催して下さったささぼー軍団の皆様、最後になってしまいましたが参加された皆様、観戦していた皆様に心より感謝申し上げます。

それではまた。

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