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新カード解説④(デュエプレ10弾EX)

こんばんははじめまして。海月です。

書いているのがたいてい夜なのでこんばんはとしておきます。

自己紹介はあまり意味を成さないと思うので省略します。

とりあえずデュエプレはサービス開始当初からプレイしていて、毎月マスター到達するくらいです。

10弾EXの新カードの考察第4弾です。

第3弾についてはこちらをどうぞ。

指標はこんな感じ。

9点~10点 → 壊れ性能。環境トップレベル。

7~8点 → 優秀。環境でもよく見かける。

5~6点 → 悪くはない。癖があったり、デッキや環境次第で採用される。

3~4点 → おそらく環境では見ない。地雷枠や限定構築に活路を見出す。

0~2点 → 見なかったことにしていい。

基本的にはグッドスタッフ性とカードパワーを焦点にしているため、コンボ前提のカードはこの評価の限りではありません。

それでは以下、本題です。


遊撃鉄人アザース

事前評価:6

紙からの変更点は、進化クリーチャーが選べなくなった点です。

この調整は先に登場していた「パイロン」にもなされていますが、デュエプレがDCGとして快適なゲームデザインを標榜する中で、切り札となりやすい進化クリーチャーを対処しづらくしているのかな、と少し考えたりもします。

「パイロン」の破壊効果も有用ですが、インフレが進むと破壊耐性持ちのカードも増えて来るので、「アザース」のフリーズ効果は価値が上がっていきます。

『メカオー』自身が進化クリーチャーを軸に据えたデッキなので、もしも進化を対象に取れたならば『メカオー』ミラーはより深みを増した可能性がある点は少々残念ですが、仕方ないですね。

2コストのメカオーということで、当然『白青メカオー』での採用が検討されます。

どこまでこのデッキは選択肢を増していくのかと感じさせますが、さすがにすんなり入るというわけにはいかないでしょう。

「エル・カイオウ」「オボロカゲロウ」あたりは今後も固定枠になっていくと思われるので、その上で1~2枚入る可能性があるか、といったところだと思われます。

具体的には『メカオー』で抑えきれないビートダウンが環境に多い状況でしょう。

攻め込んできた「武者」や「ガントラ」、止めようのない「ツヴァイ」などを遅延させるような使い方が現在は主になっていくと考えられます。

インフレが進むと、ビートダウンのデッキは殴りながら除去をするという手段を身に付けていく場合が多いので、その対策としてアンタップさせないフリーズ効果が活きる場面は将来的にありそうです。

種族と「ピラミリオン」の存在が、このカードを一段階も二段階も大きく評価させてきます。

注意点は「アガピトス」から出した場合の処理順ですね。

デュエプレはバトルゾーンの右から順(バトルゾーンに出た新しい順)に効果処理を行っていくので、この場合「アザース」→「アガピトス」の順で処理がされます。

「アガピトス」の効果でタップしたクリーチャーを即時「アザース」でフリーズということはできませんので、注意しましょう。

同じケースは「オービス」がいる状態で「アガピトス」から「アマリン」を出した時にも当てはまりました。

普段使っていないと類似ケースで必ず戸惑う場面があるかと思うので、兎にも角にも効果処理は右から順に、と覚えておきましょう。


コーライル

事前評価:8

紙からの変更点は「コーライル」と進化クリーチャーを選べなくなった点です。

こちらも「アザース」同様の弱体化を受けていますね。

「コーライル」を選べないのは、互いの場と手札が「コーライル」1枚になった際に、「コーライル」を戻し続けることによる手詰まりの状態を防ぐためだと思われます。

紙では2弾で登場したカードなので、相当古いカードです。

1弾に「アクア・サーファー」が存在したので、それの相互互換のように感じていた人も昔触っていた人には多かったかもしれませんね。

「サーファー」と比べると1コスト下がったもののトリガーがなくなり、効果がより強力な山上送りとなっています。

似た位置づけのカードには「キング・ケール」が存在しましたが、似通ったところで使われ方が大きく異なってくるのは面白いところです。

今しがた似ていると言ったところでなんですが、この「コーライル」の山上に戻す効果は普通のバウンスと比べても極めて強力です。

山上に戻すとは次のドローがそのカードになるということで、本来引けていたはずのカードが引けず、1枚アドバンテージを損させているということになります。

つまり、バウンス+ハンデス1枚を行っているのとほぼ同義です。

バウンス効果はしばしば実質的なアドバンテージをもたらさない点で敬遠されますが、こと「コーライル」に関してはその例から漏れることをしっかり認識しておく必要があるでしょう。

この実質ドロースキップ効果が強力で、特に詰めの段階では相手のトップドローによる解決の可能性を完全に潰すことが可能です。

この効果はデュエマでは珍しい部類ですが、同種のカードで長く使われているものが紙でもありますね。

「コーライル」の方も「バキューム・クロウラー」というカードと併用した使い回しが愛用されていたことがありました。

デュエプレではいかにも敬遠されそうな効果ですが、このカードは戦国編のカードで今のデュエプレのペースと一致するため、運営の匙加減次第で登場するかもしれません。

少し回り道が過ぎました。

「コーライル」は意図的に実装を先送りされてきたと思われるカードですが、決して時代遅れということはないと考えられます。

今の環境を見ても、青の入ったビート系のデッキなら十分採用に値するカードでしょう。

たとえば『武者』はパワーの高いブロッカーを筆頭に、「ゲキメツ」や「ゼンアク」などの大型クリーチャーを苦手とする側面があります。

「コーライル」はこうしたカードを除去して十分なテンポを稼ぐことができ、採用検討できると言えます。

『武者』は現在黒入りの『デイガ』が主流ですが、ナイトの強力なハンデスカード「バレットバイス」の実装が決まっていることからも、対策札が存在する青入りが今後増えていく可能性はありそうですね。

その他には種族がサイバーロードであることを鑑みても、「マルコ」とは好相性です。

5コストであることから当然、ビートデッキのパワーカードである「アルバトロス」との組み合わせも考えられますね。

クリーチャーによる除去である点を鑑みれば「スペル・デル・フィン」の対抗手段にもなり、「バキューム・クロウラー」で挙げた使い方のようにコントロールデッキで使用することも可能です。

広く使い方が検討できる、優秀なカードだと評価できるでしょう。


魔弾グローリー・ゲート

事前評価:8

紙からの変更点は基本的にありません。(山下に置く順番がランダムになった)

ただ、紙では金枠仕様のフルフレーム版しか存在しなかったので、イラストに違和感を感じる人も多いかもしれません。

能力はシンプルなものですが、他のナイト呪文の例に漏れず、ナイト・マジックを使用できればパフォーマンスは高めです。

山上6枚を見て2枚の任意のカードを手札に加えられるとなれば、ナイト専用と言えど「エナジー・ライト」の上位版といって過言ではありません。

「ブラッディ・シャドウ」を拾ってきて即座にG0で召喚するのはドローの隙を晒さず、序盤の防御を安定させることができます。

「グローリー・ゲート」に関してはこの後紹介するカードとのコンボが想定されているデザインですが、「アヴァラルド公」と併せてナイトの初動枠として考えられるでしょう。

白単色で複数枚のリソース確保手段が2種類あるとなれば、いっそ青を抜いた構築も十分に検討していけそうです。

10弾でも少なからず見られた『デイガナイト』の補強はもちろん、『白黒ナイト』や『白黒天門』、緑を入れたネクラカラーのデッキなど、これまで存在しなかったデッキタイプの構築も考えられそうです。

欠点というより気をつけておかねばならないのは、このカードを採用するデッキに、ナイト以外のフィニッシュ力があるカードを採用しづらいことです。

たとえば各種「アルカディアス」や「デル・フィン」、ゴッドなどが挙げられますが、「アヴァラルド」が呪文しか回収できず、「グローリー・ゲート」がナイト限定なこともあって、山下にフィニッシャーが埋まってしまっていくということが普通に構築をすると起こり得ます。

場合によっては山札をシャッフルする効果を持ったカードを採用するなど、若干の工夫は必要となるかもしれません。


魔弾アルカディア・エッグ

事前評価:7

紙からの変更点はありません。

こちらも「グローリー・ゲート」同様に金枠フルフレームしか存在しなかったので、普通のカードとして見ると違和感がすごいですね。

一つ目の効果は既に存在した「デス・チェイサー」と同じため、プラスの効果に加えてナイトの種族を持つこのカードは完全上位互換と言えます。

『デイガ武者』や一部の除去コントロールに採用されており、「デス・チェイサー」は未だデュエプレ現役のカードでした。

「デス・チェイサー」自体が5枚目以降の「デーモン・ハンド」として採用されるケースが多かったため、今後は構築偽装が少しでも可能な「アルカディア・エッグ」へシフトされていくでしょう。

この後紹介する「ネロ」を軸としたデッキを考える場合、「グローリー・ゲート」と「アルカディア・エッグ」を採用するところからたいてい始まっていきます。

それぞれ4枚ずつ投入する場合は12枠を消費し、色配分やトリガー比率など、ある程度構築力が求められてくるでしょう。

「デーモン・ハンド」を採用する余裕がないケースもあり、「アルカディア・エッグ」が狙ったクリーチャーを破壊できない場合がある点も含めて、デッキ構築に難しいところは出てきそうです。

「ネロ」のデッキが5枚目以降の「デーモン・ハンド」でなく、まず「アルカディア・エッグ」を採用した上で5枚目以降に「デーモン・ハンド」などのトリガーを採用していく点は意識しておくべきだと言えます。


魔光大帝ネロ・グリフィス

事前評価:8.5

紙からの変更点は以下。

・パワーが1000上がった

・唱える呪文の文明制限がなくなった(紙では光か闇のみ)

・効果がターン1のみになった

パワーの上昇はおそらく「ザンゲキ」をクロスした「武者」と相打ちを取れる値まで引き上げるためでしょう。

文明制限の撤廃によって「オープン・ブレイン」などの光と闇以外の呪文も対象にできるほか、「ナチュラル・トラップ」などの除去カードも使用できるようになりました。

勘違いしやすい点ですが、”コスト6以下の”という記述は”ナイト呪文”と”「S・トリガー」を持つ呪文”の両方に係っているため、7コスト以上の呪文、たとえば「ヘヴンとバイオレンスの衝撃」などは使用できないので注意です。

ターン1制限については後々ループに使用される可能性を潰したのでしょうが、単純にこのカードの現環境での性能を鑑みてのことかもしれません。

この点から説明をしていくと、10弾環境で「武者」が猛威を振るっていく一方で「魂と記憶の盾」が殿堂入りしたことで、大型のクリーチャーは単純に処理されづらくなりました。

同じパワーのブロッカーという点で見ても「ゼン」の生存率は10弾以前と以降で大きく変わっています。

「ネロ」は「アルカディア・エッグ」によって早期着地が可能で、ナイトの墓地回収手段に比較的優秀な「ソウル・キャッチャー」があることからも、しぶとく場に出し続けることができると予想されます。

「ネロ」でチャンプブロック→「ソウル・キャッチャー」で即時「ネロ」回収の動きをされると、ビート側にはかなり重いですね。

そうした場合、8000のブロッカーに加えて破壊された時に手札から呪文を使える効果は、かなりの防御力となってくるでしょう。

もちろん除去系の「デーモン・ハンド」や「デュアル・ザンジバル」、「プラスワン」や「ホーリー・スパーク」による耐久、果ては「アルカディア・エッグ」を使用してさらなる「ネロ」を出すことも可能です。

盤面での動きをイメージしてみると、一体で止められる面の数が多く、一度使えるだけでも十分だと判断されたのだと考えます。

もちろん「ネロ」以外のナイトが破壊された場合も使えるため、おあつらえ向きな「ブラッディ・シャドウ」や優秀なナイトのブロッカー「デ・バウラ伯」などと相性が良いです。

ナイトデッキの主力として、強力な性能を持っていると評価できます。

ブロッカーを持っていることから、もちろん「ヘブンズ・ゲート」と採用して「アルカディア・エッグ」と2段構えの踏み倒し手段を用意するのも良いでしょう。

もちろんこれも「ネロ」の効果対象になる呪文です。

今までも「オービス」「パーフェクト・ギャラクシー」と「アガピトス」に肩を並べられるブロッカーが登場する中で、今回強力な「ミルザム」も登場します。

今までとはまた一風変わった『天門』のデッキの確立が期待されますね。

難点はやはり、ナイトのフィニッシャー不足です。

「グローリー・ゲート」でも触れましたが、仮に白黒で組んでナイト軸にしていくと、決定力のあるフィニッシャーがどんどんデッキ底に沈んでいってしまいます。

フィニッシャーを採用してそれに寄せていくと、「ネロ」周りのパーツが抜けていくという逆転現象も起こり得そうです。

単体の性能と使用情景をイメージすると十分優秀なカードなのですが、構築難易度はなかなかに高く、使いこなすのもそう簡単ではないと予想されます。


砕神兵ガッツンダー

事前評価:6

紙からの変更点はありません。

「砕神兵」という名前であるものの、ゴッドカードと実装時期は全く異なる紙の10弾(「ボルバル」と同期)に登場したカードです。

よくよく考えると殴り合いで大型をメタろうという発想は、初期のゆったりとしたゲームスピードに近い性質を感じさせますね。

デュエプレではアンタップキラーに対してかなり慎重な側面があったので、このカードも「ファントム・ベール」などと同様に、今なら実装できると踏まれたのでしょう。

紙で親しまれていた初期アンタップキラー組は実装されてさえいません。

この効果が極めて強力なものであることを、まず理解しておきましょう。

「ガッツンダー」は大型を攻撃する時のパワーは10000となって、W・ブレイカー級なら大抵破壊できるラインとなります。

神を想定するなら、リンク前の「ゲキメツ」の「ゼンアク」どちらも上回ることができますね。

勘違いしやすいところですが、「ガッツンダー」のパワー増加は攻撃時に発動してターン終了時まで継続するものです。

たとえば「無限掌」で無限攻撃効果を付与すると、攻撃するたびに+9000を繰り返して10000→19000→28000…とパンプし続けていきます。

素のパワーが低いので盤面維持は難しいですが、うまくSAを付与できたりすると絶対不可能な盤面を覆すことも可能です。

「崩壊と灼熱の牙」と組み合わせたりと、ロマンコンボは色々と考えていけるでしょう。

要は攻撃やクリーチャー破壊時の効果と相性がいいため、強力な効果を付与するクロスギアが登場すれば使い道も増えてきそうです。


轟剣レイジング・ザックス

事前評価:3

紙からの変更点は、クロスコストが1になった点と、下記の効果が削除された点です。

”これをクロスしたクリーチャーが、各ターンはじめてゴッドを攻撃する時、これをクロスしたクリーチャーをアンタップする。”

デュエプレではゴッドが1枚のカードに統合され、ゴッドリンク解除時に1枚が場に残るという効果もなくなったことから、連続攻撃のこの効果はなくなったのだと思われます。

明瞭なゴッドメタカードで、ゴッドカードが軒並み優秀なデュエプレでは活躍の目も見えるカードです。

先ほどの「ガッツンダー」にクロスさせれば最大22000となり、ゴッド最強格の「ゲキメツ」も討ち取れますね。

が、それでもいささかメタに寄りすぎた効果で、汎用性が高いとは言えません。

ビート系のデッキならこのカードを使わずに先に殴り切る方が効率的で、コントロールでもこれを介して処理をするくらいなら素直な除去札を採用するでしょう。

せめてパンプ効果がパワーアタッカーでなく常時だったらと感じられますが…元のデザインがこうなので仕方ないですね。

残念ながら、あまり使用されることはないと想定されます。


暗黒の騎士隊長ZAGAAN

事前評価:6~7

デュエプレオリジナルカードとして登場しました。

1周年を記念した人気投票で1位となった「ザガーン」のリメイクがようやく実装されます。

名前の感じや効果から「BAKUOOON・ミッツァイル」を意識している可能性が少なからずありそうです。

さすがにゲーム外から「ザガーン」を出すのは調整上難しく、DCGとはいえ見える範囲のカードだけで戦うデュエマの長所を潰さなかったのだと想像されます。

場の役目を終えたクリーチャーを、あの「ザガーン」とはいえ、W・ブレイカーのブロッカーに変換できる効果は端的に強力です。

普通に考えると、白青黒のドロマーカラーを軸にした構築で、「ビューティシャン」や「ベガ」でコントロールした後にそれらを「ザガーン」に変換する形となると考えられます。

コンボ寄りに考えると「ペンチ」と組み合わせてみるのも面白いでしょう。

「ペンチ」がいる状態で「ザガーン」を3体出せればワンショットになり、場に用意できていなくとも「アルバトロス」を「ZAGAAN」で破壊して「ザガーン」と「ペンチ」を同時に揃えることも可能です。

これも「アルバトロス」が2体釣り上げていれば6打点は形成されますね。

もちろんブロッカー付与効果を活かして無理に攻めずとも、強力な布陣を敷くことができます。

デーモン・コマンドが複数並ぶことを考えれば「デュランザメス」や「ネプチューン」との組み合わせも考えられるでしょう。

『天門』が1ターンでW・ブレイカーを2体揃えるだけでもかなりの圧があることを考えれば、兎にも角にも、2,3体の「ザガーン」が出るだけで十分な脅威だと言えます。

理想的なムーブを想定した場合、このカード自体のパワーは高めであると評価できるでしょう。

1枚のカードで複数体自分のクリーチャーを破壊する効果を持つカードはこのカードが初のため、後々そこに使い方を見出される可能性もあるかもしれません。

懸念点は何と言っても「ザガーン」を複数入れる必要がある点です。

山札・墓地・手札からと非常に広範囲から出すことができますが、盾落ちとマナ置きはケアすることはできません。

仮に「ザガーン」を4枚入れた場合、約43%の確立で1枚は盾落ちしてしまう上に、「ZAGAAN」の着地までに「ザガーン」を引いて手札が渋滞する、といったこともしばしば起こり得るのは想像に難くありません。

「ザガーン」と「ZAGAAN」が両方黒単色でデッキスペースを取る点からも、構築の工夫はかなり求められそうです。

「ザガーン」を4枚フル投入せずとも、2,3枚の採用にして1,2体出せれば十分という考え方もできそうですね。

誤解をしない方がいいのは、「ザガーン」自体は低スペックでデッキパワーを落とすものの、「ZAGAAN」自体は比較的高スペックである、ということです。

「ザガーン」を取り入れなければいけないデメリットは大きいですが、一度「ZAGAAN」の着地を許すと苦境に陥る場面というのは今後散見されると想像されます。

登場までに様々な賛否の声を集めたこのカードが、今後どういった評価をされていくかは見物ですね。

忘れ去られるということだけはなければ、と思います。

また、このカードは考察すればするほどに、性能から背景まで妙だと思わせることが非常に多くあります。

まとめようかと思ったのですが、それだけで一記事になっちゃいそうなのと、他に綺麗にまとめた方を見つけてしまったので、そちらを示すことで省略させていただきます。


他、注目カード

諸事情から記事の作成に時間がかかって、先に全リストが公開されることとなってしまいました。

そのため、一部の未公開だったカードについて目についたものをピックアップしてみます。

全体的な外観として、この10弾EXパックは平均的なカードパワーが高く、若干メタに寄りすぎている部分もあるものの、研究が進む中で採用検討できるカードが比較的多いと感じています。

・エンペラー・キンタ

紙からはサイバーロードが進化元に追加された点と、相手が呪文を唱えた時の1ドロー効果が追加されています。

強い、の一言です。

進化元が広い上にコストが低く2打点持ちで、「スパーク」系のトリガーをケアしつつ、ドロー効果でアドバンテージを取ることもできます。

「武者」の火力範囲である点などは気になりますが、このカードもサムライであることから『武者』などの構築に組み込んでミラーの「スパーク」メタに使うことも可能です。

元から進化速攻をしやすい軽さですが、各種コスト軽減を絡めればより奇襲性を高められるでしょう。

VR以上のレアリティでも何の違和感もないカードです。


・緑神龍ドルルガン・ムラサメ

紙からはクロスギアもマナに置けるようになったほか、攻撃時の効果が追加されました。

豪快な効果に目を付けた人も多いかと思います。

サムライは前のめりにビートをしていくデッキタイプが主流のため、長期戦をイメージしたこのカードは若干のアンチスペックです。

ただ、相手にハンデスを多用された場合や除去コントロールを続けられた場合には当然強く、「ザンゲキ」の存在から2つ目の効果の起動も容易です。

むしろ、前の効果はオマケ程度に2つ目の効果をリソース確保手段として用いることもできるでしょう。

これだけのアドバンテージの可能性を持ちながら、ほぼ標準のステータスを持っている点でも良いカードです。

殿堂入りしているために無調整で登場するとは思えませんが、紙で同時期に登場していた「カラフル・ダンス」が実装されれば豪快なコンボデッキを考えられそうです。


・予言者ヒョウ

紙からの変更点はシールド・プラス効果が撤廃されたことで、純粋なシールド追加となった点です。

標準的なパワーを持ちながら、pigとはいえ3コスト程度に相当するシールド追加を行うことができ、スペックは高めです。

種族が弱い点やこのカードを蘇生できる「竜極神・ゲキ」が殿堂入りしてしまう点が残念ですが、活躍の可能性は十分にあります。


・ブレイン・タイフーン

「エマージェンシー・タイフーン」に比べるとトリガーを失って2コスト上昇した割に+1ドローと物足りなさを感じさせますが、ハンドアドバンテージを取りながら墓地を活かしたい場合には十分選択肢とできます。

「ライフ」→「ブレタイ」という動きは、カジュアルデッキながら私も紙でやっていたので少々懐かしいです。

余談ですが、このカードのイラストをよく見ると「祝50弾」の文字が見えます。

紙で50番目のエキスパンションに収録されたことによるネタですが、デュエプレではこの意味を「マクシミリアン王」に掛けているのがフレイバーテキストから確認できます。


・ピクシー・コクーン

紙からの変更点はありません。

紙でも長らく器用なカードとして愛用されているカードですが、デュエプレでも同じように扱えそうです。

ゴッドカードを多めに入れたりして構築の工夫も考えられるでしょうが、そこは「竜極神」が殿堂入りしてしまうのが少々残念ですね。

「ダイヤモンド・ブリザード」とは色が合う点と効果がまあまあ噛み合っているため、採用検討ができそうです。


竜極神の殿堂入りについて

まあ納得した人が多いでしょう。

妨害から防御、フィニッシャーまで務めるこのカードは、あまりに万能すぎたという他ありません。

かの「ボルバルザーク」に肩を並べるとすれば、現在までにこのカードを除いて存在しないと私は考えます。

ちなみに、私はこのカードの登場時の事前評価で、8弾カード中最高クラスの得点(9.5点)を付けていました。

この記事内で「G・A・E」の評価を低くしていたりと、まだ当時の甘い視点は感じられますが、ことこのカードに関しては目玉が飛び出るほどの衝撃を受けた覚えがあります。(なら10点付けていろよ)

このカードは弱体化よりも殿堂がふさわしかったですね。

なぜなら、このカードの調整はかなり難しいところがあるからです。

それにはまずは紙の「ゲキ」と「メツ」の効果を把握する必要があるでしょう。

紙と比較して変更された効果は、それぞれcip(場に出た時効果)を得た点と、「メツ」の攻撃トリガーの火力幅の上昇と、パワーの向上です。

仮に弱体化で調整をできるならばこの変更された点になってきますが、「ゲキ」のリアニメイトはコストを2,3に下げても十分な可能性があり、「メツ」の2000火力も1000にすると違和感が大きいです。

かといってこのcip効果自体無くすのは、片方だけであればアンバランスでデザインとして美しくなく、両方無くすのは極端に使い勝手を悪くしてしまいます。

「メツ」の攻撃トリガーについては調整しても効果が薄く、パワーはそれこそ12000以下にしてもらってようやく意味があるかというラインです。

Q・ブレイカーを持っていることからも、この点は下手にいじっても美しくありません。

上記以外の部分について変更を加えるのはほぼほぼあり得ないと考えます。

元のデザインは尊重しなければならない、というのは二次創作の暗黙の了解であるからです。

つまり、元のコストを上昇させる、リンク時の2ランデスを減少させるといった根幹に関わる弱体化の調整は、デュエプレが本家デュエル・マスターズに敬意を払う限りは絶対にあり得ないことだと言えます。

こうした諸々を鑑みると、採用率の高さから一時代を作った象徴という意味も込めて、栄誉ある”殿堂入り”の措置が正しいと私は考えます。

これによる環境デッキへの影響は、間違いなく大きなものでしょう。

『5cコントロール』『5cフュージョン』『青抜き4cコントロール』『緑抜き4cコントロール』『天門』『カチュア』『グール』『デイガ武者』『ガントラ』『ドルバロム』『ロマノフ』『自壊コントロール』『リーフメビウス』…

ざっと思いつく限りを挙げてみましたが、大小あれど「竜極神」が入っていたデッキの数は計り知れません。

一部の依存性が高かったデッキはリペアも不可能と言えるレベルで、新パックにリリースがなくとも十分な環境変化を起こしうると想像されます。

構築の話でいくと、「ゲキ」を使える機会が減ったことから4コスト以下のクリーチャーは相対的に評価が下がったと言えます。

頭一つ抜けた汎用性を持つ「ジャック」だけじゃ物足りないから、あともう一種類だけ蘇生対象を入れておこう、と考えたことのある人は多いことでしょう。

これからはその迷いが軽くなるかもしれない一方で、これまでの4コストの枠を別のカードに譲るところで苦悩する、ということも起こり得そうです。

逆に評価の向上が期待できるのはゴッドカードのサーチや再利用カードです。

「ボルバルザーク」ほどの爆発力はありませんが、「竜極神」は十分にゲームの決定打となり得るカードです。

これからはアドバンテージ製造機として雑に投げるカードではなく、切り札に値する慎重な使い方を求められるカードになっていくと考えられます。


まとめ

リリース2日前となってしまいましたが、ようやく10弾EXの事前カード評価を終えられました。

プライベートが忙しくてこの記事を出すのはかなり遅くなった点で悔いがありますが、ひとまずは安心です。

ちょっと最近は思ったようにできないことも多くてTwitterで嘆きが漏れることもあったのですが、色々な人に励ましを頂いてがんばれています。

誰に求められているわけでもなく自分が好きでやっていることなのですが、私が価値を感じて続けられているのは幸せなことです。

…ちょっと語りが入っちゃいそうなのでここまでで。

癖が強めのカードが多いですが、全体的なカードパワーは高めの水準にあると感じるのが率直な感想です。

1か月ほどの短い環境ではありますが、しっかり研究して楽しんで行きましょう。

考察記事は余裕があれば書いて行こうと思います。

ここまで読んで下さり、本当にありがとうございました。

それではまた。

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