ハンバーガー
私はハンバーガーが好きだ。
ハンバーガーが食べたい食べたい、と切望する。
パサパサしてないバンズに牛みが強いパティを挟んで、瑞々しいレタスと、全体バランスを崩し圧倒的に食べにくさを増すことになるトマトを挟む。
それに謎のソースとマヨネーズっぽい何か。
高さがあるハンバーガーは食べる前に軽く押し付ける必要がある。
私はそれが苦手なので少し遠慮がちに潰す。
決して好きな男性の前では見せられない大きな口をあけてガブリと頬張る。
ここがピーク。
ハンバーグのピークはここ。
私はハンバーガーの味を知っている。
美味しいハンバーガーの味を想像することができる。
実際のハンバーガーはその想像を超えてはこない。
想像のハンバーガーは確かに存在し、私の舌に残っているのに
そのハンバーガーには出会うことができない。
私はハンバーガーが好きだ。
いつでもハンバーガーが食べたい食べたい、と切望している。
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