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[テオリアの前に(18)]5文型のまとめ

これまで5つの文型を見てきました。大切なことをもう一度復習しておくことにしましょう。

次の英文の文型を考えながら日本語に訳してみましょう。
(1) I'm leaving for Paris this evening. 
(2)The train left Tokyo for Kyoto at 7:00.
(3) I left my smartphone on the bus yesterday.
(4) My father left me a large fortune.
(5) He left the window open all night. 
(6) I left home without my wallet.

すべての文の動詞はleaveが変化したものになっていることは気づきましたか?「○○という動詞は第△文型になる」という覚え方も大切なのですが、ちゃんと動詞の後ろの要素を確認するということを徹底しましょう。

さて、確認していきます。
(1) I'm leaving for Paris this evening.
主語はI, 動詞はam leavingです。is/am/are+動詞のing形で「現在進行形」と言います。現在進行形にはいくつか意味があり、未来の時間を表す副詞を伴うことで、「すぐに行われる未来のことがら」を表します。
ここまでで「主語」+「動詞」となっていることは確認できました。
次はfor Parisという場所の表現が来ました。「パリに向かって」という意味ですね。これは「副詞句」と言いましたね。副詞句は文の主要な要素になることができませんthis eveningは「時」を表す副詞でした。
ここで文が終わりました。文型は「主語」+「動詞」+「場所を表す副詞句」+「時を表す副詞句」の第1文型です。これから「主語」をS、動詞をVと書きますね。それから、「副詞句」などの修飾語句をMとします。
ですのでSVMの第1文型といいます。for Paris this eveningと2つの副詞句があるので、SVMMと書いてもいいのですが、ここでは修飾語句をまとめてMとしています
意味は「私は今日の午後パリに向かいます」

(2)The train left Tokyo for Kyoto at 7:00.
The trainがS、leftがVですね。次に来ているTokyoは場所を表しています。場所を表すから副詞でしょうか?そうではないのです。東京とか町田とか関城町というのは地名で「固有名詞」と言います。ですので、名詞です。ちなみに(1)のParisですが、これはfor Parisというように【前置詞+名詞】の形になっていました。つまり、【前置詞+名詞】だから「副詞句」だといえたのです。
ここでは、Tokyoが名詞で前置詞が前にないので、補語か目的語のどちらかになりますThe trainとTokyoはイコールの関係にはありません。「その列車は東京です」ではおかしいですよね。したがって、このTokyoは「目的語」となります。
ここまで、S+V+目的語となっていることは確認できました。
次にfor Kyotoですが、これが【前置詞+名詞】の形になっていますので、「場所を表す副詞句」になるわけです。ですので、これはMとします。
そして、at 7:00は【前置詞+名詞】の形になっていますので「時を表す副詞句」になるわけです。ですので、これはMとします。
ということでこの文型はS+V+目的語+Mとなっている第3文型です。これから「目的語」はOと書きます。ですので、SVOMの第3文型となります。Mはあってもなくても良いので、普通はSVOが第3文型だと考えます。
意味は「この列車は7時に東京から京都に向けて出発した」

(3) I left my smartphone on the bus yesterday.
IがS、leftがV、my smartphoneはIとイコールではないのでOになります。on the busは【前置詞+名詞】の形になっていますので、「場所を表す副詞句」、yesterdayが時を表す副詞。
ということでSVO(M)の第3文型です。
意味は「私は昨日バスに自分のスマホを忘れた」

leaveという動詞は様々な意味があるのですが、後ろにどのような要素が来るかによって意味が決まります。

(4) My father left me a large fortune.
My fatherがS、leftがV、meはmy fatherとイコールではないのでOとなるところまでは大丈夫ですね。次にa large fortuneという名詞句が来ています。meとa large fortune(莫大な遺産)はイコールではありません。「私は莫大な遺産です」という意味関係はありませんね。ということでこれもOとなります
SVOOの第4文型ですね。思い出してもらいたいのはこの文型はSVひと・ものという語順で「ひとにものを与える」という意味が根底にありました。ですので、私の父は私に莫大な遺産を与えたという意味になりそうだという推測はできます。
意味は「私の父は私に莫大な遺産を残した」となります。

(5) He left the window open all night. 
HeがS、leftがV、the windowはheとイコールではないのでOとなります。次のopenは気を付けなければならないのですが、動詞ではありませんね。SVOVというような文型はありませんでした。このopenは「開いている状態」を表す形容詞です。SVOの後ろに形容詞が単独できた場合は「補語」になります。the window is openという意味関係も成り立ちます。all nightは一晩中を表す副詞です。ですので、この文はSVO+補語+Mという形の第5文型です。今後「補語」はCと書きますので、SVOCの文型だと言えます。
意味は「彼は一晩中窓を開けっぱなしにしていた」です。

(6) I left home without my wallet.
IがS、leftがVです。homeも間違えやすい単語で気を付けなければなりません。homeは「副詞」だということを頭に入れておいてください(例外はありますが、とりあえず今はhomeは副詞としておきます)。without my walletは【前置詞+名詞】の形になっています。ですので、SVMM、すなわちSVの第1文型です。
意味は「私は財布を持たずに家を出た」となります。

それでは、あと3つの文で確認しましょう。
(1) He turned toward me.
(2) His face turned pale.
(3) He couldn't turn the cap of a bottle.

文型と意味を考えてください。

(1) He turned toward me.
HeがS、turnedがV、toward meが【前置詞+名詞】の形になっているのでSV(M)の第1文型です。意味は「彼は私の方を振り向いた」となります。

(2) His face turned pale.
His faceがS、turnedがV、paleは形容詞で「青白い状態」という意味。単独で形容詞が使われるとCになるので、SVCの第3文型。意味は「彼の顔は青白くなった」となります。

(3) He couldn't turn the cap of a bottle.
HeがS、turnがVです。ここでcouldn'tは「〜することができなかった」という意味を表す助動詞です。助動詞の後ろは動詞の原形になるので、couldn't turnとなり、これをひとまとめでVとしても良いです。
the capはheとイコールにならないのでO、そしてof a bottleは【前置詞+名詞】の形になっているのでM。従ってSVO(M)の第3文型です。
the cap of a bottleで「瓶のふた」というひとかたまりで名詞句と考えても問題ありません。これは【名詞 of 名詞】という形になっている場合は、ひとかたまりの名詞句と捉えることができるからです。
意味は「彼は瓶の蓋を回すことができなかった」となります。

これで、基本5文型の考え方はある程度理解できたと思います。これが英文の骨組みになります。


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