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[テオリアの前に(9)]動詞を見ると何がわかるのか

前回は動詞が現在形か過去形かを見抜くためにはどのような考え方をすればよいのかについて説明しました。今回も動詞を扱いますが、「動詞の後ろ側」について考えていきます。

前回「動詞」が様々な情報を持っているということをお話しました。そのうちの一つが「現在」なのか「過去」なのかが動詞から判断できるということでした。今回は、他にも動詞が持つ情報について読み取れるようにしましょう。

動詞のbuyの過去形はboughtですが意味はわかりますか?「買う」で過去形が「買った」という意味で正解です。実はこれでは十分ではないのです。

みなさんは「買う」という日本語を使うときに「私は買う」で文が通じるときもあると思いますが、普通はよくわかりません。「住む」という動詞で考えてみます。「私は住んでいます」という文はやっぱり変ですよね。
英語でもI boughtやI liveではやっぱり変なのです。

なぜ変なのでしょうか?
「買う」というと「家を買う」「本を買う」「お菓子を買う」など「買うもの」がこないといけません。「もの」を表す語句の品詞は「名詞」でしたね。言い換えると「買う」といったときに「名詞」がセットでなければ意味が通じないのです。buyは「[もの]を買う」という意味で[もの]の部分に具体的な名詞が来るのです。「新しいスマホを買った」であればbought a new smartphoneとなります。他にも「自分の息子に新しいスマホを買った」という使い方もありますが、これについては別の機会に触れます。

次に「住んでいる」という動詞を考えて見ましょう。やはり情報が足りませんね。「中野に住んでいる」とか「オーストラリアに住んでいる」というように「場所」を表す語句が必要となりますね。場所を表す語句の品詞を覚えていますか?これは「副詞」でしたね。「中野」や「オーストラリア」は地名で固有名詞なのですが、これを副詞にすることはできません。ですので【前置詞+名詞】で副詞句にします。つまり、中野やオーストラリアの「中に」住んでいると言うことなのでin Nakanoや in Australiaとします。
He lives in Nakano.(彼は中野に住んでいます)やI lived in Australia ten years ago.(10年前私はオーストラリアに住んでいました)とします。

つまり、動詞を見ると「後ろにどのような情報を引き連れてくるのか」がわかるわけです。liveが出てきたら「次は場所が提示されるな」とかreadであれば「読んだ本や雑誌とかそういうものが出てくるな」と。

もう一つbe動詞について確認します。
He isの後ろにはどんな要素が来ると思いますか?
He is a doctor.のように「名詞」が来る場合と、He is sad.のように「形容詞」が来る場合があります。be動詞は後ろに名詞や形容詞を引き連れて主語の性質や様子を表します

動詞を見たときに、動詞だけの意味を考えるのではなく、動詞の後ろに何が来るのかまでを理解することが単語の勉強にもなります。そうすると次に何が出てくるのか予測しながら修正することなしに読めるようになります。

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