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[テオリアの前に(16)]第4文型とは

第4文型が表す意味は「主語が[ひと]に[もの]を与える」というものが根底にあります。「彼があなたたちに英語を教える」という場合「あなたたちに英語という言語に関する知識を与える」と考えてもいいですよね。

そうすると、第4文型は次のような語順になるのです。
「主語」+「動詞」+「ひと」+「もの」
言い換えると
「主語」+「動詞」+「目的語1(ひと)」+「目的語2(もの)」
目的語1を間接目的語、目的語2を直接目的語とも言います。

では、「彼があなたたちに英語を教える」という文を英語にしてみましょう。

He teaches you English.

「英語を教える」というのでteach Englishという表現もありますが、「ひと」を表す場合はteach English to youのようにします。

この「主語」+「動詞」+「目的語1(ひと)」+「目的語2(もの)」というパターンは「主語」+「動詞」+「目的語2(もの)」+to /for「目的語1(ひと)」という第3文型の文でも表すことができます。

第4文型から第3文型に書き換えるときにto+人となる動詞
give(人にものを与える)
lend (人にものを貸す)
hand (人にものを渡す)
send (人にものを送る)
show (人にものを見せる/教える)
pay (人にお金を支払う)
teach (人にものを教える)

第4文型から第3文型に書き換えるときにfor+人となる動詞
buy(人にものを買ってあげる)
cook (人に料理を作ってあげる)
find (人にものを見つけてあげる)
make (人にものを作ってあげる)
save (人にものを取っておいてあげる)

このtoとforの違いは「相手がいなくても成り立つか」という判断で対応できます。
例えば、giveの場合、相手がいないとモノをあげることができませんよね。handも受け取る相手がいないと成り立ちません。
ですが、buyは自分のためにモノを買うことができます。makeも相手がいなくても作ることができます。

次の文はどうでしょうか?
Tom allowed her 10,000 yen.
文型を考えましょう。
Tomが主語、allowedが動詞ですね。次のherですが、目的語か補語かを考えると、Tomとherはイコールではないので、目的語です。そして、herと10,000 yenの意味関係も同じくイコールではないので10,000 yenも目的語です。
allowの意味がわからなくても、もしかしたらトムが彼女に1万円与えたという意味かも知れないと推測できます。これが第4文型の特徴です。
allow ひと お金/時間/食べ物 という語順で「ひとに金/時間/食べ物を与える」という意味があります。


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