私を構成する5つの漫画(後編)

このタイトルの前編を書いてから、2年近くも経ってしまってた…
この約2年の間に私はBTSのファンになり、色んなことがあったけどBTSとアミ友のおかげでとても楽しい毎日を過ごしている。
漫画の話もできる友達が増え、このnoteを書いてたことを思い出し、続きを書いてみようかな…と思いnoteを開いてみた。

前回はバナナフィッシュ、ガラスの仮面、お父さんは心配症について書いたので、今回は残り2冊、少年少女ロマンスとぼくんちについて書いてみようと思う。


ジョージ朝倉の初連載漫画「少年少女ロマンス」は本気で王子様を夢見る姫体質女の子の蘭と王子様を絵に描いたような見た目の男の子右京との恋愛漫画である。

こう書くと、王子様との胸キュンのラブストーリーが繰り広げられるのかと思いきや、さすがジョージ朝倉…全くそんなことはなくて。蘭はかなりぶっ飛んだお姫様憧れキャラとして描かれ、そんな蘭のことが実は大好きな右京(蘭のために王子様のような見た目にしている)は大好きなのに蘭を見ると素直になれずとんでもなくいじわるをしてしまうという、すれ違いドッタンバッタン恋愛漫画になっている。そこにジョージ朝倉のセンス光るギャグ描写も組み込まれめちゃくちゃ傑作だと私は思う…

とにかくこの漫画の疾走感が大好きで、どこまでも突っ走る蘭と右京が面白くて愛しくて、そしてセリフ回しがすごく私の好みなのだ。特に1巻の最後はめちゃくちゃ好きで、読むたび意味のわからない涙が出そうになる。

私はどうしても上手く生きれなそう人が気になってしまうし魅力を感じてしまうようだ。
蘭も右京も宗ちゃんもみんなめちゃくちゃに不器用でそこがとても愛しく感じてしまう。

某遊べる本屋で働いてた頃、一緒に働いてる人たちはほんとにみんなおかしな人ばかりだった。みんな普通には生きづらそうな人たちだったけど、とても優しくて愛のある人たちだった。クドカンのドラマに出てくる人たちに少し通じるような、どうしようもないところもあるけど愛すべき人たち。私はそういう人が好きだ。足掻いてる人が好きだ。


まさにそんな人たちしか出てこない。そんな漫画が次に紹介するぼくんち、なのである。

これは絵の時点で好き嫌いが分かれそうだし、内容も好き嫌いはっきりわかれる気がする。
ただ、私にとってはこんなに素晴らしい漫画はそうそう出会えないと思ってるほど、すごくすごく大好きな漫画だ。

人の幸せは他人が決めることではない。これは私がいつも心にとめて生きて行こうと思ってる言葉なんだけど、この漫画からそれを感じたことは数え切れないほどある。

舞台は山と海に囲まれた貧乏人しかいない町。
そこで暮らす兄妹を中心に、周りの人との交流を描いたお話だ。
出てくる登場人物の9割以上がどうしようもない人たち。悪いことをしてお金を稼ぐなんてことがそこらじゅうでおきてるような町。

みんな、ただ幸せになりたいだけで、それだけなのに、うまくいかない。
それはこの町が悪いのか、自分の弱い心なのか、1人で生きていくにはしんどすぎる町で、みんな誰かを頼りに生きてる。

どうしようもない人たちにだって大切な人はいるし、そのどうしようもない人のことが大切な人もいる。普通に考えたら何で?と思うようなことも誰かにとっては幸せだったり大切だったりする。
幸せってなんだろうと何度も思ってしまう。そんな漫画だ。

この漫画ほど、読むたび涙が止まらない漫画はない。いつ何回読んでも涙がボロボロでてきてこの漫画に出てくる人たちみんなの幸せを願いたくなる。特に、ラストの主人公の兄妹の姉が出す結論は嗚咽が出るほど泣いてしまう。そして最後に主人公の二太が言うセリフ。これほどこの漫画を象徴している言葉はないかもしれない。


私自身、いわゆる普通とは違う家庭環境で育った。いつの間にか自分の家のことを人に話す時はヘラヘラと笑って話すクセがついた。でないとかわいそうと思われそうだったし、その場が暗くなるのも嫌だったから。それに、ネタぐらいにしないと自分まで自分のことをかわいそうだと思ってしまいそうなのもあった。
だから、つらいことを笑って話す人の気持ちがなんとなくわかる。笑ってしまうのだ、笑わないと泣きそうになってしまうから、それがもうクセになってるのだ。何度か今の夫に何でそんなこと笑って話すん?って言われたことがあるが、そうやって自分を守ってきたのでそうしかできなくなってるのだ。

ぼくんちの中のセリフに、「泣いたらハラがふくれるかぁ。泣いてるヒマがあったら笑え!」というセリフがある。ぼくんちの登場人物はみんなよく笑っている。とんでもない状況なのに、笑ってる。私はそれを見る度、ギューーッッとなる。………うーん、感情移入しすぎかもしれん……。


とにかくこの漫画は、私の人生観に大きく関わってると言っても過言ではない1冊だ。大袈裟やな今日も…でもそれくらい私にとっては大切な漫画。でも好き嫌いあると思う(しつこい)


もっと読みたくなるような文が書けたらいいのに語彙力も表現のレパートリーも乏しすぎて嫌になるけど、この5作品が私を構成する5つの漫画だと、2年近くたった今でも思う。私の好きが詰まりに詰まった作品たち。
 

もしも読んでみようかな…とほんのちょびっとでも思ってもらえたら嬉しいです。

…………長いな!!!

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