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ナポリ人と暮らしてみれば

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大阪でナポリ料理レストランを営む僕のパートナーのモニちゃんとその父エンツォはナポリが故郷。ナポリに縁もゆかりもない僕がナポリに長期滞在してナポリ人と暮らしてみた率直な感想を淡々と…
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#アルベロベッロ

【はじめに】ナポリ帰省・前日譚

「イタリア人にタイチみたいな髪型の人はいない!」エンツォは僕の髪型を見てそう断言した。僕はハハハと受け流しながら、肩の下まで伸びた髪を頭上で結んで、エンツォが作ってくれた白インゲン豆のパスタをスプーンですくってハフっと頬張った。 エンツォが主語を「イタリア人」にして話すときは脳内で「“ナポリに住む”イタリア人」に変換しなくてはいけない。彼にとっては地元のナポリこそ真のイタリアなのである。 同じく白インゲン豆のパスタを食べた僕のパートナーのモニカ(以下、モニちゃん)はエンツ

夢のアルベロベッロで気ままなトゥルッリ暮らしも楽じゃない?

今回の旅ではパートナー(以下、モニちゃん)の父型の実家であるナポリに長期滞在しているのだが、番外編として数日だけプーリア州のアルベロベッロに国内旅行をした。 きっかけは僕らが旅程を練っていると、モニちゃんのパパ(以下、エンツォ)が、 「アルベロベッロめっちゃキレイ!ナポリからすぐ行ける。友達がいるからそこに泊めてもらったらいい。(おもむろにその友達に電話しはじめる)オッケーだって!」 といったノリで、僕らがアルベロベッロになにがあるのかもわからないままにエンツォはディー