段階の言語化

はじめに

おはこんばんにちは、Hayaseです。
私この前『教える側の注意事項』という記事を書いたんですよ。
あ、まだ見ていない方は是非見てみて下さい。
人に何かを教える際の陥りがちな罠について話しているので普段特に意識していない方は見てみると得られるものがあるかもしれません。

今回はこの記事を書いたしばらく後にこれ書いておけば良かったなと思った話を思い出したので、その話を中心に話していこうと思います。

短期的

突然ですが、あなたの目の前にお腹が空いて倒れてしまいそうな子供がいるとします。
どうしますか?

加えてもう一つ、あなたの目の前に数学の問題の答えがわからなくて困っている学生がいるとします。そしてあなたはその問題を解くことが出来ます。
どうしますか?

答えは出ましたか?
自分の中で決まったら続きを読んで下さい。



この二つの質問にはある少し卑怯なトリックを仕掛けました。
まず一つ目の質問の答えは、多くの人は食べ物を分け与えると回答すると思います。
もちろん子供を助けるためには当たり前の選択肢ですよね。
では二つ目の質問の答えはどうでしたか?
多くの人は解き方を教えるような想像をしたと思います。

実はこの二つの問題ではわざと矛盾が発生するように仕掛けました。
説明します。

まず、数学の問題がわからなくて困っている学生を助ける際には解き方がわからなくて困っていると想像しますよね。
なので答えの数字をそのまま教えるだけで終わることはないと思います。
最初から最後まで丁寧に解き方を教えて初めて学生を助けることが出来ると思います。

ではお腹が空いている子供の例ではどうでしょうか。
確かに子供に食べ物を分け与えるのは重要ですし、助けるためには必要な行為です。
ですが先程の学生の例を思い出してみて下さい。
数学の答えだけを教えるのではなく、答えを導くための方法まで教えますよね。
それと同じで、お腹を空かせて倒れそうな子供は食べ物を得ることが出来なかった子供なんですよ。
なので今この一瞬だけを助けるのであれば食べ物を分け与えるだけで良いのですが、長期的に見て子供が食べ物に困らないようにするためには食べ物を得る方法も教える必要があります。

つまり人に何かを教える際にはその場の答えのみを教える短期的なものだけでなく、何故その答えに行き着くのかの思考のプロセスも合わせて長期的に見て教えるべきなんです。

意外と

これは案外簡単に出来そうに見えて出来る人が少ないものだと思います。
実際食べ物の例で引っかかった人も多いと思います。
では何故引っかかってしまうのか。
これは少し考えれば単純な話で、相手の立場になって考えることが出来ていないからですね。

数学の話では解き方から教えることが出来たと思います。
それはあなたが『数学の問題を解いた経験』があるので、答えを教わっただけでは意味が無いことがわかるからです。

なので教える際には、その場限りの短期的なものになっていないか相手の立場に立って考えると良いと思います。

言語化

また、長期的に見て役に立つ教え方をするためには思考の言語化が必要です。
そして思考の言語化をするためにはその事象を理解している必要があります。

私はよく『教えてもらう人は選んだ方がいい』と言います。
それは、問題に対する答えだけを学び、答えに至るまでの段階を知らない人間が教える立場に回ろうとすることが非常に多いと思ったからです。
また、思考のプロセスを言語化する能力が著しく欠けている人間も教える立場として向いていません。

そういった人達に教えてもらっても自身の成長に繋がりづらいと思います。
一応、答えだけ教えてもらってそのプロセスを考える特訓にはなりますが、それは自分の求めているものではないと思うので、その能力が必要だと思った場合にやればいいと思います。

余談

私はよく『なんでも出来る人』と呼ばれます。
実際イラストや動画制作、ゲームや作家等色々とやっているのでそう見えるのだと思います。
そうなった原因の一つに、前述の『思考のプロセスを言語化出来る人間』が私に対して教える立場にいる人間の中に全く存在しなかったことが挙げられると思います。

現れた問題に対して答えのみ教えられるので、基本的に自分で答えまでのプロセスを導き出さなければならないんですよね。
なので様々な問題に対して答えに辿り着く方法を学ぶ力が凄まじく鍛えられていて、何に手を付けてもある程度の能力を発揮することが出来るのだと思います。

実際この『なんでも出来る人と呼ばれる理由』もこうして思考のプロセスを言語化して答えを導き出しています。

なんかプロセスって言葉便利すぎてよく使ってしまうのですが、専門用語を使いたがるちょっとウザめな人間に見えていないか心配になってきました。
『段階』って言葉より『プロセス』の方が言葉の響き良くないですか?
まあどうでもいいか。

おわりに

人にものを教える際には問題の解き方から教えるべきだよねって話でした。
今回は僕が常日頃思っていたことを言語化出来たのでとても満足しています。
こういうことを思い付く人間がもっとこの世にいてくれたら私はもっと生きやすい世の中になっていただろうなとも思ったりしています。
今回はこの辺りで終わりにしますか。

良ければこの記事の『スキ』ボタンや記事の共有等よろしくお願いします。

ではまた別の記事でお会いしましょう。

じゃあの。

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