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日本人ハリウッド俳優・松崎悠希の新プロジェクト/国内マイノリティ俳優を支援

米ロサンゼルスで20年間活動し、数々のハリウッド作品への出演で知られる日本人ハリウッド俳優の松崎悠希さん。自身の人種的マイノリティ俳優としての経験を元に日本のマイノリティ俳優が出演する“多様性”をテーマにした作品を制作するプロジェクトを立ち上げた松崎さんと、キャストのインタビューをお届けします。(※この記事は2021.10.27に映画boardにて掲載されました)

「MOSAIC STREET(モザイク・ストリート)」

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出演:
徳留貴徳役/KOTA
安藤真優美役/Ami Ide(アミ・イデ)
御手洗若葉役/Ema Grace(エマ・グレイス)
脇田役/松崎悠希
マスター役/渡辺裕之

企画、脚本、制作総指揮:松崎悠希
監督、エグゼクティブ・プロデューサー:深田志穂
制作プロデューサー:髙野力哉
エグゼクティブ・プロデューサー:KOTA、エイジ・レオン・リー
エグゼクティブ・プロデューサー、キャスティング・ディレクター:岩上紘一郎
撮影監督:キース・ベッドフォード
制作アドバイザー:山本康士

概要:
多様性が受け入れられた日本を舞台にした新映像プロジェクト「MOSAIC STREET(モザイク・ストリート)」とは、米国ロサンゼルスで人種的マイノリティ俳優として20年間活動してきた松崎悠希が、自身のマイノリティ俳優としての経験を元に立ち上げた、マイノリティ俳優の支援を目的としたプロジェクト。その第一弾として、約10分間弱のパイロット版短編映像を撮影。「モザイク・ストリート」の世界観の特徴は、登場人物の人種、民族、障がいの有無、性的指向、性表現、性同一性がストーリー展開の要素として特別視されず、それぞれのキャラクターが、それぞれの属性を保ったまま、その属性が既に社会に受け入れられた状態として登場する点だ。
「モザイク・ストリート」の世界では、マイノリティのキャラクターは当事者の俳優が演じることが前提となっている。これにより当事者自身が、自身の社会的属性を発信する(レプレゼント/REPRESENT)することが可能となる。

多様性が受け入れられた日本を舞台にした新しいコンセプトの探偵ドラマ「モザイク・ストリート」の主人公、私立探偵のトランスジェンダーの女性である徳留隆徳は、実際にトランスジェンダーの女優であるKOTAが演じる。レズビアンの女性であり、主人公の右腕的な存在である安藤真由美は、レズビアンの女優であるAmi Ide(アミ・イデ)が演じる。そして、黒人の日本人女性である助手の御手洗若葉は、黒人の日本人女優であるEma Grace(エマ・グレイス)が演じる。

本作の企画、脚本、制作総指揮は松崎悠希が、制作は髙野力哉が、キャスティング・ディレクターは岩上紘一郎が、そしてパイロット版短編映像の監督は、世界で活躍するドキュメンタリー監督の深田志穂が務める。そして、エグゼクティブ・プロデューサーとしてKOTA、岩上紘一郎、エイジ・レオン・リーが参加する。

Mosaic Street | Official Teaser Trailer


松崎悠希

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俳優/脚本家/プロデューサー/声優/英語演技指導/英語発音コーチ/日本語発音コーチ

ハリウッドで活動する宮崎県出身の日本人俳優。人種的マイノリティ俳優としてハリウッドで20年間活動し、『ラストサムライ』『硫黄島からの手紙』『ヒーローズ』『ピンクパンサー2』『パイレーツ・オブ・カビリアン 生命の泉』「報道バズ」など40本以上の作品に出演する。日本人が苦手な英語の発音は辞書を丸暗記することで克服し、声優として『ミュータント・ニンジャ・タートルズ』や『ぼくらベアベアーズ』などにも出演している。2015年頃から、ハリウッドを目指す日本人俳優と映像制作者のサポート活動を始め、日本人俳優に英語の発音を指導したり、映像制作者の世界に向けた作品作りのサポートなどもしている。2021年8月に放送された鈴木亮平主演の「TOKYO MER~走る緊急救命室~」第7話で英語監修&英語指導を担当した。現在ストリーミング配信中のインディドラマ「報道バズ」では柴田編集長役を演じている。

――日本で活動するマイノリティの俳優たちをメインにした作品「モザイク・ストリート」の制作の経緯を教えてください。

◆深田志穂監督が撮られた、KOTAさんを主演にした10分くらいの短編ドキュメンタリー『バタフライ』を観て、なんて素晴らしい作品だと感動して、志穂監督に「もしかしてこれ、2時間の長編ドキュメンタリー映画のフッテージですか?」と聞いたところ、長編はないというお返事でした。僕は、KOTAさんみたいな才能溢れる女優さんが、今の日本の業界構造の中では活躍できないということをおかしいと思っていました。そこで、志穂監督にドキュメンタリー作品以外のドラマ作品を撮ったことがあるかお聞きして、まだないということだったので、「じゃあ、僕と遊びで撮りましょうよ! KOTAさん主演で!」とお誘いしてみました。ノリで(笑)。そのまま、僕の勢いに志穂監督は押し流されてここまで来た感じですね(笑)。

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深田志穂監督(手前)

――それから、KOTAさん、アミ・イデさん、エマ・グレイスさんの参加が決まったのですね。

◆そうです。アミさんとはLA時代からの知り合いで、以前から、まるでレズビアンが社会に存在しないかのような日本の映画やドラマの社会の描き方に違和感を感じる、という話をしていました。そしてエマさんとはTwitterでのツイートなどを通じて、黒人の日本人のキャラクターが、人種ネタでいじられない作品が、日本ではほぼ存在しない事の違和感について話していました。

◆僕は、日本の映画人は比較的進歩的な考えを持つ人が多いというイメージを持っていたんですが、映画の作品としてのメッセージでは「マイノリティの社会進出」を謳っていても、その作品のキャスティングを通して、現在の日本の映画界で不当な扱いを受けているマイノリティの俳優を使うことはしない。つまり、それらの俳優たちの「社会進出」のヘルプをしてあげていないということに、すごく違和感を持っていました。何で「差別をやめよう」というメッセージを謳っているのに自分自身は実行しないのかと。もしも自身の行動が伴わないのであれば、それは差別を自身のクリエイティブ欲求の発散のためだけに利用する、自己満足的な行為なのではないかと。マイノリティの人たちが社会で受け入れられるべきだというメッセージを発するなら、まずは自分たちが見本となって受け入れて、その状態を発信すべきだと思ったんです。

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◆それから、マイノリティへの差別を描くだけでは、マイノリティの方々の社会進出にはならないんです。社会で受け入れられるということにはつながらないんですよ。すでに受け入れられた後の世界を実際に見せてあげて、視聴者がその状態が「普通」だなと感じるようにしてあげないといけないんです。そういう作品が次々に生まれないといけない。そして、僕自身がこういう主張をしましたので、僕も行動で見せなければ口だけになってしまうと思い、実行することにしました。

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「モザイク・ストリート」キャスト:右から松崎悠希、エマ・グレイス、KOTA、アミ・イデ、渡辺裕之


感覚を変えてもらう作品を制作する

――実行するにあたって、松崎さんは企画、脚本、制作総指揮を務めたのですね。

◆そうです。そもそもマイノリティの俳優は、活躍の場自体を奪われているから、経験が積めないんですよ。経験が積めないと、オーディションにも勝てないし、主役級を演じさせてもらうこともまずない。すると、悪循環が起きるんですね。ニワトリが先か卵が先かみたいな。今回は、まずその障壁をぶっ壊すため、このお三方に関しては、1カ月半くらい、演技について僕が知っている事をみっちり教えました。僕が20年間ハリウッドで学んで来たことを全部教えたんです。そうすることによって、お三方とも最初からちゃんと闘える状態で参加できる。そして、この作品の後にもつながるわけです。どこか別の現場に行った時にも、ちゃんと活躍できる。その階段を作るということ。これも今作を制作した目的の1つです。

https://www.instagram.com/p/CRIycRoJgJX/

――この作品は短編映画でしょうか?

◆これは「Proof of Concept(PoC)」といって、ドラマの1シーンだけをとりあえず撮っています。このPoCをもとに、例えばスタジオに見せて、「どうですか? このドラマを一緒に作りませんか?」という話をするんですけど、もうこの企画をやると決めた瞬間から、実はスタジオの方々にこういうことをやるとお伝えしていて、すでにドラマ化に興味があるというスタジオはいくつか出てきているんです。でも僕の真の目的は、実はドラマ化ではないんです。まず、有言実行で多様性に富んだ作品を制作すること。そして日本でも制作できることを映画人に示すこと。そして、実際に多様性に富んだ作品の魅力に気づいてもらうこと。観客、視聴者、一般の方々に、多様性に富んだ作品に触れてもらい、感覚を変えてもらう。つまり、「自分たちはもっとこういうのが欲しい」という欲求を持ってもらうこと。そういう欲求を持つ人が増えれば、制作者側が多様性に富んだ作品を作りたくなるんです。

Behind the scene(メイキング映像)

◆それで、何が起きるかというと、この作品がどこかの会社に行ったとしても、この作品に興味を示したスタジオに芽生えた「多様性に富んだ作品を作りたい」という欲求はもう消えないんです。すると、僕の作品とは別の多様性に富んだ作品が次々と生まれ始める。連鎖が始まるんですね。それによって、こういうマイノリティの俳優たちは、ここから先に出演ができる作品が増えていくわけです。キャリアを積めるということです。それが、この作品の真の目的です。だから、完成品ももちろん大事なんですけど、このプロセス自体を公開し、それによってインスパイアすることがすごく重要なことなんです。

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キャリアアップにつながる作品

――このPoCは、どうすれば観られるんでしょうか?

◆ネット上で無料公開する予定です。今年中の公開を目指しています。誰でも観られるようにしますので、ぜひ観てもらって、皆さんの意識が変わることを願っています。

――10分くらいの映像になるんですか?

◆そうです。ドラマの第1話の1シーンを撮っているんですが、この1シーン自体がお三方のデモリールになるように構成しています。日本語のシーンが1分間、英語のシーンが1分間の演技デモ映像になるように脚本を書きました。そうすれば、この作品がどうなったかに関係なく、お三方は今回の撮影で学んだお芝居に対する知識と経験と、このデモリールがあるので、この先のキャリアアップにつながるわけです。ただ作って満足するのではなく、ちゃんとマテリアルとしてヘルプになるようにということを念頭に入れて作っています。

――松崎さんはすごい才能の持ち主ですよね。脚本も書かれて、演技指導もできて。

◆(小道具を手に取って)これも僕が作りました(笑)。

――しかも、手先も器用!(笑)

◆学生映画からずっと下積みをやってきて、長年アメリカで俳優をやっていると、こういうことも出来るようになっちゃうんです。本当に何もないところからやってきているので。

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――そもそも、英語をマスターされたところから尊敬します。

◆あっ、英語で思い出しましたが、この作品はその部分も重要で、日本で作られるドラマや映画って、時々登場する英語のセリフでのお芝居のクオリティがかなりマズイんです。変に綺麗に発音しようとしたりとか、英語自体のお芝居が重視されていなかったりとか、英語ネイティブの方々が観ると、なかなかキツイものになっています。これを変えたくて、日本発の作品でも英語ネイティブスピーカーが観て楽しめる英語のドラマを作れるということを証明したいです。多様性に富んだ作品、そして英語のドラマ、この2つを一緒にやることによって、「これだったら世界の人も楽しめるよ」というものを見せることを目指しています。ちなみに、先日放送されたTBSのドラマ「TOKYO MER」では、英語のセリフが登場する第7話の英語監修と英語指導を担当したのですが、これは制作者の方々がこのドラマを世界に通用する作品にしたいという意志を持った方々だったからです。こういう作品がどんどん増えれば、日本の作品がどんどん世界に羽ばたけるようになると思っています。

――完成がとても楽しみです! 公開されるのを期待しています。

◆志穂監督に頑張ってもらいましょう!


⇒完成版が届きましたので掲載します

MOSAIC STREET - Proof of Concept Scene

期待を遥かに超える完成度!ぜひお楽しみください。


キャスト インタビュー

KOTA

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幼少期からロンドン、ニューヨーク、ニューデリー、ロサンゼルス、サンディエゴで育つ。元ダイエー・ホークス(現ソフトバンク)、西武ライオンズ、ニューヨーク・ヤンキース、ニューヨーク・メッツ、読売巨人軍等の渉外担当。ニューヨークで事務所を開き、ヤンキースの業務提携に尽力。日米野球やWBCにもかかわる。2004年からホルモン治療を始め、性別適合手術を受け女性に。現在は女優、俳優・長谷川初範のバンド「Parallel World」のギタリストとして活動。


Ami Ide(アミ・イデ)

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神戸出身。高校卒業後すぐに映画の勉強のためにカリフォルニア州立大学に留学。主にディレクションを学ぶ。母親がオペラ歌手で、幼少期から音楽に触れてきたため、音楽の夢を諦めきれず、大学卒業後日本に帰国。Apple MusicやSpotifyなどで合計100万回再生以上を誇るHipHopグループとして活躍。現在はAmiideという名義でソロ活動をしている。また、オープンなレズビアンとしてBuzzFeed JapanのYouTubeチャンネルで、LGBTQのゲストを招く番組「オトマリカイ」の司会を担当。


Ema Grace(エマ・グレイス)

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ガーナと日本にルーツを持ち、「映像研には手を出すな!(映画、ドラマ)」「歴史迷宮からの脱出」に出演。


――「モザイク・ストリート」は、“多様性キャスティング”をテーマにした作品です。ハリウッドの現場などでは、日本人をはじめアジア系の俳優全般はマイノリティであるのが現状ですよね。そして、日本ではゲイ、トランスジェンダー、ミックスの俳優はマイノリティとして扱われ、キャスティングされ難いという状況です。日本で活動する際、“マジョリティ側の日本人”が作るコンテンツに対し、どのような感想を抱いているか、率直なお気持ちをお聞かせください。

KOTA◆ご存知の通り、日本は広告媒体が非常に力を持っていますよね。そのような中で、プロダクションとカンパニーが一緒になってタレントを売り出す時に、多様性というサブジェクトを取り扱う場合も、トランスジェンダーではない俳優がトランスジェンダーの役をやるというのが現状です。有名な俳優が演じれば、お客さんも入るし、話題性も上がるでしょう。でも、そういうことではなく、我々のような実際の人間たちがいるので、この現状を打破したいです。それが、悠希さんが考えていることだと思います。

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KOTA◆また、我々3人も日本だけじゃなく、ほかの国にも行ったことがありますし、当然そこに行ったらジェンダー以前にマイノリティなんですよ。私が育った60~70年代のアメリカ、特に西海岸では、1日たりとも「ジャップ」とか「ニップ」と呼ばれない日はなかったです。2008年に私が帰国した時、まだ日本ではトランスジェンダーに「ニューハーフ」という言葉が使われていました。もう死語ですよね。それ以前は、テレビでも「オカマ」という言葉も使っていました。セクシャルマイノリティだけじゃなく、色々な形のマイノリティの人たちがいて当たり前なんだという形にしていかなければいけないと思います。「ニューハーフ」という言葉が、我々に使われることがなくなったように、いずれトランスジェンダーとかレズビアンといった言葉もない、色々な人たちがいて、普通に当たり前に生きている世界にしていきたいと思っています。


ごく普通のレズビアンの物語を撮りたい

――近年、日本では男性の同性愛の物語が注目を集めていますが、女性同士の物語は圧倒的に少ないというか、ほとんど見ることがないです。そういったことへの意見などをお聞かせください。

Ami Ide(アミ・イデ、以下、アミ)◆女性同士の物語はそもそも少ないですし、レズビアンというのは男性の目線からはフェチみたいな感じで扱われやすいと思います。AVの中のファンタジーみたいな感じで。最近も、日本で作られたレズビアンの映画を観たんですけど、すごくガッカリしました。なぜこういうセクシュアルな捉え方をされてしまうんだろうと…。そういうことを、すごく残念に思っています。

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――もっと普通のお話があっていいですよね。

アミ◆そうなんです。将来の自分の夢は、監督として、ごく普通のロマンスコメディみたいな作品を、レズビアンを主演に撮ることです。海外では、普通にレズビアンの女の子が出てくる作品がだいぶ増えてきていると思います。特に、ヨーロッパでは増えてきているし、アメリカでも徐々にという感じでしょうか。3人メインがいたら、その内の1人はレズビアンの子だったりとか、そういうのはどんどん増えてきていますね。そういう風に自然に、日本でも増えていけばいいなと思います。

――日本の女優さんでレズビアンについて発言される方はいないですよね。

アミ◆いないですね。日本では聞いたことがないです。

――もっと発言できるようになるといいですよね。

アミ◆そうですよね、絶対にいますからね、周りには。

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制作側にも色々な人種の人がいるべき

――ミックスの俳優さんは、キャスティングされ難いというお話をよく聞きます。エマさんはどう感じていますか?

Ema Grace(エマ・グレイス、以下、エマ)◆漫画の舞台化などの場合、褐色の肌のキャラクターを演じる人が黒塗りされていたりするんですよ。あれは、見ていてすごく苦痛です。映画とかになると、もともと原作では褐色の子や色々な国の子がいても、ストーリーごと変えられてしまって、いなくなっていたり…。ちゃんとオーディションを開いてキャスティングすれば、絶対に演じられる人がいるのに。私もいるし、そういうのを普通にちゃんとやってほしいと思います。ミックスの子は、学校に1人か2人は普通にいますよ。

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――当たり前のようにいるのに、物語に出てこないのはおかしいですよね。

エマ◆失礼ですよね!

――この現状を記事で幅広く知ってもらいましょう!

エマ◆今日のこの現場みたいに、制作側にもっと色々な人種の人を取り入れれば、変わってくると思います。制作サイドに日本人しかいないから、キャスティングもそうなっちゃうんですよね。

KOTA◆この現場は、監督は女性ですし、撮影監督はアメリカ人の方です。

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――映画会社やテレビ局も、多様性を取り入れていくべきだということですよね。

KOTA◆そうです。

エマ◆ドラマで、街中を横切ったりする人を演じるエキストラの方たちも日本人ばかりですよね。現実世界と違って不自然だと思います。

アミ◆量産型ロボットが歩いているみたいですよね(苦笑)。


現実は日本の固定観念とは違う

――ほかに、言い足りないことはありませんか?

KOTA◆先ほど、アミさんがおっしゃっていたことに1つ付け加えると、私、男性時代はプロ野球の世界にいたんですね。これも日本の固定観念ですが、野球の世界はマッチョな男たちばかりだと思われていますが、社会の縮図で、野球であろうが、フットボールであろうが、どこに行ってもゲイの人はいますし、トランスジェンダーの人もいます。ただ表に出さないだけで。実際、フットボールのNFLでは発言する人が出てきています。野球のMLBでは引退した人しかまだ出てきていないですが。そういったところでも、だんだんと変わってくると思います。

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――日本では、なかなか発言する人が出てこないですね。

KOTA◆日本の選手にもいっぱいいますけどね。特に、野球は筋肉を必要とするスポーツじゃないんですよ。まあ鍛えてはいますけど。すごく繊細な人が多いです。ただ、日本では報道することがタブーとされていて、言ってはいけないと。その反面、芸能界には美輪明宏さんやピーターさんといった方もいらっしゃいます。それは、日本の読めないところですね。

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――今日は、撮影の合間にお時間をとっていただき、お話を聞かせてくださって、ありがとうございました。「モザイク・ストリート」を観るのを楽しみにしています!

KOTA、アミ、エマ◆ありがとうございました!


取材・文/清水久美子


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