石破内閣の残念な記念写真 ー違和感を感じたのはサイズが合っていないから
この写真を見て、違和感を感じたのは私一人ではなかったらしい。SNSが祭りと化していた。何がおかしかったのかというと、単にサイズが合っていなかったのです。
失礼かと思いながらも、分かり易いように写真に〇を描いてみました。
パッと見た感じで上着の丈が短く感じられるのは、多分、ご自身のお手持ちのものだとしても、サイズが合っていないからです。
お腹周りがこのモーニングを新調されたときよりも大きくなっておられたとしたら、ベルトの位置はどうしてもおへその下になってしまいますので、
予定された位置よりパンツが下に下がります。
となると、パンツの裾が余って、靴の上に乗っかるようなことになります。
要するに、お召しになっているモーニングを作られたときよりも、上半身のサイズが大きくなられたので、お腹が出てしまった。
そのために、パンツが下に下がり裾が長く見えてしまった。ということです。
モーニングなどはそうしばしばお召しになるものではないので、いざというとき出して着てみたらこうなっちゃった、ということは想像に難くないことです。今回もそういうことだったのでしょう。でも、これまでの「内閣記念撮影」でこのようなことがなかったのは、入閣された皆さんは、10年近く主流派と呼ばれる派閥で、何回も閣僚を歴任してきた面々か、初入閣に向けてモーニングを仕立て、今か今かとお待ちになっておられた。だから、サイズも、シワもシミも、チェックする機会があったのではないでしょうか。
でも、そうだとしても、お近くにいらした方々で知識のある方はいらしたはず。どなたか配慮をする立場の方がいても不思議ではないのですが、どうしてこの記念撮影になってしまったのか。ハレの場だけに、残念でなりません。
チーム石破の質実剛健っぷり
石破氏が総裁に決まった直後の、議員会館の会議室での石破選対の会合を思い出します。花束の用意すらない祝いの席でした。隣におられた記者さんが「これで古き良き自民党が蘇る」と仰った言葉の通り、地味で実直な印象の総理大臣の誕生は悪いことではないと思って拝見していました。でも、やはり同じ場でお仲間の議員が「これでやっと主流派だ」といって笑いを誘ったことに現れているように、モーニングとは縁遠いと思われてきた場所で、長いこと苦労されてきた方々とお見受けしました。悪いことではないのです。単純に近くにご進言する方がいなかったということなのでしょう。
それにしても、誰かご指南する方が居ても良かったのに。サイズが合っていないなら、レンタルでも何とかなったはずです。外務省にはプロトコルご担当のプロフェッショナルもいらっしゃるのですから。
モーニングと燕尾服
モーニングの正礼装
前裾から後ろにかけて曲線的にカットされたコートを合わせるスタイル。襟はピークドラペルという先が上に尖ったカットがされている。
シャツは、襟先が鳥の翼のように折り返されている「ウィングカラー」に、ネクタイはシルバーグレーか白と黒の縞模様のものなどを絞める。
ベルトはせずに、サスペンダーを着ける。
パンツの裾はシングルカット。
燕尾服
燕尾服は、夜8時以降の正礼装で、同じように燕の尾のようにカットされている形のスタイル。
モーニングとの見分け方は簡単です。どちらもそう込み入ったルールではありません。サクッとこれだけ解説です。女性閣僚の服装については、また別の機会に。