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EOS一眼レフからLUMIX Sにシステム移行を考えている話

クマザワです。

現在Canon EOS5D MarkⅢを使用して写真撮影を行っており、映像撮影ではLUMIX S1Hを使用している。

カメラを使用する受託案件の比率は『映像9:写真1』となっており、LUMIXに触れる機会が圧倒的に多い。
駆け出しの頃は『iVIS HF G20』という1/2.3型センサーの民生カムコーダを使用しビデオマンとしての仕事をこなし、さかのぼること2014年に『GH4』を手に入れるまでは『EOS7D』で写真と映像の双方を撮影していた。

現在、LUMIXを使った映像撮影ではほとんどLogガンマを使用する。
映像収録カメラとしてのLUMIX、とりわけS1Hは優れた放熱性による『無制限記録』豊富な『撮影アシスト機能』、また『生命力・生命美』を打ち出した画作りが、非常に柔らかく自然で空気を捉える素直なもので、主としてはなくてはならないクリエイティブツールである。
一方でEOSは写真撮影カメラとして長年に渡って使用してきたため、LUMIX以上に親しみが深い。
とりわけCanonの画作りと主が写真に求めるコントラストやカラーサイエンスとで非常に収まりが良いのである。
使い分ける中でマウントはユニバーサルマウントである『EFマウント』で運用している。
これまでの『EFマウント』レンズの資産を生かし、貧乏ながら最大限のパフォーマンスが発揮できるからである。

自身が音楽業界で音楽アーティストを主題とした撮影を行うため、ライブ写真の撮影ではレンズ交換を可能な限り避けた。
暗く、狭いライブハウスではレンズはつけたままが好ましいからである。
となるとボディはレンズ使用本数だけ必要になるわけだ。
そのため、メインに5D3と70-200mm/F2.8、S1Hに15mmフィッシュアイというセッティングが鉄板となる。
S1Hをマウントコンバータ経由で使用するため、コンティニュアスAFは使えない。
ただ、広角のロングな画であれば、じっくりマニュアルでピントを取って良いのである。
元々、LUMIXのピーキングは非常に信頼が出来る。
実用上、今までピントを外したことが一度もない。

というのが主の受託案件での実情である。
ただ、スナップや自身の作品撮りでは事情も異なるのだ。
EOSもLUMIXもどちらも好きだからこそ、その日の気分によって持ち出すカメラを替えている。
そしてここ1年半ほどはS1Hを持ち出す機会が増えているのだ。
S1HのRAWは本当に凄まじい。
映像でLogを扱った時とまさに同じようにLUMIXの掲げる画作り思想がそこにある。
柔らかさ、立体感、空気感。
JPEG撮って出しで充分なほどのフォトスタイルと調整幅で、RAWで撮る必要性すら感じなくなる。
素直でサラッとした、それでいて芳醇な質感は、RAWでの調整幅もある。

資金がないために、可能な限りEFレンズ資産を活かしながら、納得のいくカメラ選択の結果が今に至るわけなのだが、これはもうLUMIXでいいのではないだろうか。という気にさえなってしまっているのだ。
S1Hを保有しているのだから、それでいいじゃないか。
そう思われる方もおられよう。
それがそうもいかないのである。
S1Hをシネマカメラと捉え、ケージで覆い、リグを組んでいる手前、写真撮影に持ち出すには結構不便なのである。
一眼カメラの小型さを捨ててまで、大型化し利便性を高めているため、やはりちょっと重い。
となると、スナップや作品撮りをするためだけにでも別の『S』が欲しくなってくる。写真専用機として。

主が受託案件で主題にする被写体は人物で、とりわけ動きモノとなればライブ撮影くらいだ。
弾き語りやバンドであれば差し詰問題はないのだが、オケシンガーだとステージを縦横無尽に動き回るため『位相差分』の早い測距が必要になってくる。
ライブはコントラスト方式にとって分が悪い。
望遠域を使った撮影であればなおさらである。
しかしながら、ショット数を稼ごうとさえ思わなければ、MFで対応出来るくらいには、ある程度の予測と観察で賄うことも出来る。この辺りは経験値でカバー出来る範囲だ。
映像で70-200mm F2.8 MFなんてことさんざやってきた故に、仮に歩留まりが悪くともショット数は稼げるだろう。
また、時期Sシリーズでは『位相差』方式を採択する可能性が高まっている。
であれば、今からシステム移行しておいていいのではないだろうかとそういう腹心算だ。

現行で原種『S1』、高画素『S1R』、小型『S5』がラインナップされている。
写真を撮るなら『S1』『S1R』の二択だと個人的に思っている。
ひとつ目の理由はフルサイズのレンズはデカいから、ボディとのトータルでのバランスを考えるとある程度デカく、重い必要があるというところ。
ふたつ目の理由は『S5』は幅広いユーザー層をターゲットしているためバリアングル液晶なのに対し、『S1』『S1H』はチルト液晶を搭載しているところ。写真撮影でバリアングルは個人的には使いづらい。
余談だが、個人的にはチルトしなくてもいいと思っている。固定液晶でいい。
みっつ目の理由にLVFが『S1』『S1R』は『S1H』同様約576万ドットなのに対し、『S5』は約236万ドットと半分程度なのである。

そんなこんなで、あくまで理想論なシステム移行後の機材を皮算用してみる。

LUMIX S1 約26万
LUMIX S1R 約34万
LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S 約14万
LUMIX S PRO 16-35mm F4 約19万
LUMIX S PRO 24-70mm F2.8 約28万
LUMIX S PRO 70-200mm F2.8 O.I.S 約31万

概算152万、、、。
ここにスピードライトや縦グリを追加していけばさらなる増額。
駆け出しの頃
「100万でプロになれる」
と、ボディ2台、大三元を手に入れられていた気がするのだが、まあ程度のいい中古で見繕った100万だったりしたので、妥当といえば妥当な金額である。
しかし、買えるかと言われれば、買えるわけがない。
自慢ではないが、金稼ぎが苦手な極貧フリーランスクリエイターなのだ。
良く言えば『浪漫に生きている』、悪く言えば『バカ』である。

諸先輩からは『仕事道具なんだからローン組まんかい!』とどやされそうだが、『漢ならキャッシュで買うんだよ』と強がっておきつつ、実際のところはローンなんぞ組んで先立っては、家族に借金を残すことになるという本当の理由は隠しておきたい。

とまあ、つらつら理想論を述べてきたが、それほどの熱意で写真撮影のメインシステムをLUMIXに鞍替えしたいのだ。

とりあえず、S1R × S PRO 50mm F1.4を当面の目標に掲げ、今日もカメラケージのついたS1Hを持ち出し浪漫にひた走る。

LUMIX S1H × EF50mm F1.8で撮影。
CaptureOne22にて露出微調整のほぼ撮って出し。

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