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【パパパパーン】KaHOの夏の連作で1.3倍二次創作したnote

こんにちは!
アキレスと亀のともきです!

今回はジョイミューにも参加中のアーティストKaHoさんが今夏にリリースした楽曲

「あの夏が溶け出す。」
「夏めく夜風は僕の思想を溶かす」

の2曲について

忘れている事を覚えている
君が生きた世界でのエピローグ
真夏の夢の中

3つのキーワード勝手に深読みしていきます!レッツ最推し!!

忘れている事を覚えている

楽曲のあな氏の前に前提として、僕は今回紹介する楽曲は連作であり同じ世界の中の物語であるというテイで話を進めていきます。MCUみたいなもんです。

ということでまずは「あの夏が溶け出す。」についてお話していきましょう!

サウンドはコロコロとしたピアノが中心で音が詰まりすぎない浮遊感が心地よい!ポップなのにどこか影のある楽曲です。

ちょっとサビの歌詞を拝借しましょう。

この夏が溶け出す頃にあたしはいない
声が喉に絡まって汗ばんで 泣いている
幻を見ようとしたってあたしには描けないよ
咲いたってずっと ああ 忘れている 事を覚えているから

まず覚えていて欲しいのは一人称が「あたし」である事。つまり女性目線の歌詞。

忘れている事を覚えているってどういう事なんでしょう?
(貴方が)忘れていることを(私は)覚えているのかその逆か、それとも忘れてしまったという事実だけは覚えているのか。そのあたりは最後の歌詞を見てみましょう。

あの夏が溶け出している 貴方はいない
あたしの涙をそっと拭っている ごめんね
幻を見ようとしたってあたしには描けないよ
咲いたってずっと ああ 忘れている 事を思い出す

最後で思い出しているということは忘れているという事実だけは覚えていたのでしょうか。

貴方はいないのにあたしの涙を拭っているとは一体?というあたりはこの後じっくり二次創作(笑)していきます!!

今回は記事の性質上、どちらの曲もその曲自体は深く掘れていませんが、表現が詩的で美しい言葉が並びますのでじっくり楽しんでみてください!

君が生きた世界でのエピローグ

さて続いては「夏めく夜風は僕の思想を溶かす」の方に移っていきましょう。
こちらは初音ミクがボーカルの楽曲。KaHOさんもう一つの顔。

サビまでの流れの歌詞がすごく綺麗。

微熱みたいに 解けば
花火みたいにおわっていく
君もきっと、きっと、真夏の夢の中で

それは、君が生きた世界でのエピローグ
染まった海を眺める 僕
合言葉ひとつ耳打ちして 君の指先に触れてみる
熱が溶けてく

こちらは「僕」という男性目線の楽曲。
微熱みたいに解けば花火みたいにおわってくそして君の指先に触れてみる、熱が溶けてくということで何かが花火みたいにおわっているわけです。

やっぱり気になるのは「君が生きた世界でのエピローグ」という言葉。
君の物語の結末部分。ということは君は死んでしまった?でも指先に触れてるよなぁ…というね。

気になる話題は置いといて、先ほどから連作連作言っている根拠みたいなものを提示していこうと思うわけなんですよ。

まずは「夏めく夜風は僕の思想を溶かす」の最後のサビの歌詞

それは、君が生きた世界でのエピローグ
染まった海を眺める 僕
合言葉ひとつ耳打ちして 君の指先に触れてみる
熱が溶ける 夏の果へ 僕を攫ってく

そして「あの夏が溶け出す。」の歌詞

夏の果へと続く今日を終わらせない
ように 心に蔓延って 染み付いた
黒いもの
幻が消えたってもう あたしには歌えないよ
泣いたってずっと ああ 貴方がいる

どちらの歌詞にも「夏の果」という印象的な言葉が使われているんです。
この「夏の果」が何を指しているのか…

さぁ…二次創作の時間だ…!!!

真夏の夢の中

さて「夏めく夜風は僕の思想を溶かす」の歌詞にこんなものがあります。

微熱みたいに 解けば
花火みたいにおわっていく
君もきっと、きっと、真夏の夢の中で

先ほども紹介した部分ですが今度はこの「真夏の夢の中で」というフレーズに注目します。

真夏の夢というのは儚いものの例えとして使われる言葉な訳なんですが、シェイクスピアの喜劇「真夏の夜の夢」が元ネタなんですよ。多分。メンデルスゾーンの結婚行進曲が有名ですよね。パパパパーンのやつ。

「真夏の夜の夢」のあらすじを情緒もへったくれもないほどざっくりと説明すると、二組の男女が妖精の魔法で意図しない相手と恋に落ちてしまうが、魔法が解けてめでたしめでたし。というものです。
つまり真夏の夜の夢っていうのは俗な言い方をすれば一夏の恋に近いものなんですよ。魔法が解ける=夢から覚めるみたいなね。

ちょっと今回の楽曲と重なる部分があるように感じませんか?

夏の魔法にかけられて恋に落ちた男女と仮定してそれぞれの歌詞を見てみましょう。

「あの夏が溶け出す。」

呆れてしまうくらい 愛しかった 明日を見てた
サヨナラ いらないから そばにいてよ ここにいてよ
少しだけ息を止めて 胸が鳴った 数えていた 貴方は
何をみていたの?

「夏めく夜風は僕の思想を溶かす」

僕は
それでも明日へ生きている
時間
は無慈悲に音を立てる
僕はずっと、ずっと 真夏の夢の中を泳ぐ

「あの夏が溶け出す。」

あの夏が溶け出している 貴方はいない
あたしの涙をそっと拭っている ごめんね
幻を見ようとしたってあたしには描けないよ
咲いたってずっと ああ 忘れている 事を思い出す

「夏めく夜風は僕の思想を溶かす」

それは、君が生きた世界でのエピローグ
染まった海を眺める 僕
合言葉ひとつ耳打ちして 君の指先に触れてみる
熱が溶ける 夏の果へ 僕を攫ってく

特にこの最後のサビ2つはものすごくリンクしているように感じます。
恋をしているとき、つまり夢の中にいるときと夢から覚めたときを別の人としてカウントしているとすれば貴方はいないのに涙を拭っていることも、エピローグなのに指先に触れていることも不合理なく繋がってくる。それどころか2曲並べることで初めて情景が鮮明に浮かんでくる気さえします。

恋をしていた男女が、二人で海を見ている。どんな理由で夢から覚めてしまったかはわからないけど。
忘れていたあの日々を思い出したり、言葉を耳元で囁いてみたり。
指先に触れたら熱が溶けて花火みたいにおわっていく。

そうして「夏の果」つまり真夏の夜の夢が覚めた後に向かっていくわけです。

なんか情景的には、女性側はあの日々を思い出してるし、男性側は男性側で合言葉が二人だけの愛の言葉的なものだとするなら、それを言って指先に触れるってちょっと気があるんじゃないの?とか思ったりもするけど、結局すれ違っていくんだろうなぁ…せつな。新海誠さんこちらです。

とまぁバッチバチに二次創作してきたわけなんですが、夏の終わりにぴったりな美し切ない楽曲ですので是非是非聞いてみていただきたいと思います!

楽曲はもちろんイラストも二人の位置関係とかすごくいいよね…
あぁ夏が終わる…

それではまた次回の記事でお会いしましょう!バイバイ!!





おいしいビールが飲みたいのです・・・