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【新海誠を呼んでこい】ネオンテトラ「ペトリコール」で1.3倍切な美しくなるnote

こんにちは!
アキレスと亀のともきです!

今回はジョイミュー vol.3に参加している4ピースバンド

ネオンテトラ「ペトリコール」

について

雨上がりの匂いは嫌いだ
変わりたいと落ちる滴
ペトリコールとは?

3つのキーワード勝手に深読みしていきます!


雨上がりの匂いは嫌いだ



美メロエッジの効いたギターサウンドが魅力の4ピースバンドネオンテトラ

今回ご紹介する「ペトリコール」はオルタナ的アプローチのギターが轟くロックバラードとなっているわけです。生で聴きたいやつ。

それじゃあ歌詞をつまみ食いしていきましょう。

雨はもう止んだのに
君は夢中で僕の心を探ろうとした
傘閉じるのを忘れて
君は必死に歩幅合わせてきた

雨の日のワンシーン。青春小説のような爽やかで瑞々しいシーンです。
一人称はということで男性目線の歌になるのでしょうか?

雨が止んでいるのに傘を閉じることも忘れて歩幅を合わせてくる君。僕に必死に歩幅を合わせるということで結構小柄な女の子なのかな?

心の中を探ろうとしている。これが青春映画ならなんからの理由で心を閉ざしてしまった少年その心を徐々に溶かしていく少女の決定的シーンです。
このシーンで僕の心は溶け出します。そして後に重大な意味を持つ場面でもあります。

知れば知るほど遠くなってく
君が怖かったんだ

しかしそんな優しくしてくれる君のことを怖がってしまう
そしてついにその手が離れてしまいます。ほんと構成が映画のそれなのよ。

サビの歌詞を見ていきましょう。

小さな嘘も微笑んで
拾い集め 愛してくれた
雨上がりの匂いは嫌いだ
胸が痛くなるから
また君を探してしまうから

とこんな歌詞。怒涛の展開。

小さな嘘も愛してくれた。この過去形が悲しい。
そしてあの雨上がりのシーンを思い出してしまいます。

雨上がりの匂いは嫌いだ。心を溶かされたあの瞬間を思い出して君を探してしまうから。なんて切ない物語を描くのでしょうかこの人たち。

しかもここにもうひとつ仕掛けがあるなんて思わないじゃないですか。

変わりたいと落ちる雫


続く歌詞も見ていきましょう

何故か遠回りする
雲の行方 辿って心に置き換えてみたり
夢見るほど 苦しくて
瞳潤ませる夜 明けない

変わりたいと落ちる滴
ずっと。濡れたままで
雨よりもずっと儚い
夢で君は息してる

何故か遠回りして雲を眺めたりしている。なんだろう。君と歩いた道を通るのが辛いとかだったらドラマチックよね。

そして瞳潤ませる夜明けない変わりたいと落ちる滴。先ほどまでキーワードとして登場していたのイメージにの要素が加わります。

しかも潤ませる夜が明けないだったりずっと濡れたままだったり、涙が止まらない描写が続きます。

そして先ほどのサビで探してしまった君はなんと儚い夢の中ですよ。現実ではもうそばにいない。ほんとに切ない物語が紡がれていくのですがこの後我々はネオンテトラにトドメを刺されますので覚悟していてください。

キーワードは雨と涙とペトリコール

ペトリコールとは?


トドメの前に結びの歌詞を見ていきましょう。

小さな言葉 数えて
拾い集め守ってくれた
雨上がりの匂いは嫌いだ
胸が痛くなるから

また君を探してしまうから

サビの小さな嘘も微笑んで愛してくれたとか小さな言葉数えて守ってくれたとかそういう表現から、いじっぱりで口下手な男の子それを包み込んでくれていた女の子の絵がありありと浮かびます。

この絵を想像させる力はすごい。この歌から上質な映画が作れるよ。

もちろん今までお話ししてきたことだけでも切なくて美しい物語なのですが、そこにもうひとさじだけスパイスを加えていきたいと思うわけです。

みなさまペトリコールってなんだかご存知ですか?
ペトリコールっていうのは雨が降った後地面から上がってくる匂いの成分のことなんです。
雨が止んだ後の独特の匂いってありますよね。

つまりこの曲は雨が止んだ後の歌といってもいいと思うんですよ。

もちろん雨が止んだ後の匂いで心を溶かされた日のことを思い出す。という意味もあると思うんですが、この曲でもうひとつ雨をモチーフにした言葉がありましたよね?

そう。です。

曲中では止まることはなかった涙が引いた後の歌と考えてみたらどうでしょう。
夜を明かしないて、涙も枯れてそこに香るペトリコールってなんなのか?

それは強がった言葉さえ包み込んでくれた君の面影に他ならないわけです。
変わりたいと思って流した涙が止まって変わる決意をした時、生まれ変わった自分を見せたい相手はもういなかったのです。

もちろん僕の勝手な解釈ではありますが、なんて切ない物語…新海誠監督こちらです…


切なくも美しいネオンテトラ「ペトリコール」をぜひお聞きください…


それではまた次回の記事でお会いしましょう!バイバイ!

おいしいビールが飲みたいのです・・・