賃貸不動産経営の今

賃貸不動産経営を考えられている方、
または今現在賃貸不動産経営をされている方、
そのどちらに対しても、実務を預かる身として苦言を呈さなければいけません。

賃貸不動産経営は 儲 か ら な い!

現在、23区内においても江戸川区、北区での賃貸不動産は空室が増え始め、城南地区(世田谷区、目黒区、品川区など)においても物件の立地(駅近か)が重要なファクターとして問われます。

東京都内しか私にはわかりませんが、東京都内においてさえ、借り手市場で設備投資がかさみます。

このような状況で賃貸不動産経営が儲かるという人ははっきり言って無責任営業です。

では、なぜそれでも賃貸不動産経営で生計を立てている人がいるのか?
その原理をこれから説明したいと思います。

(1)税金対策

賃貸不動産経営における主目的です。
本来、賃貸不動産経営の目的とは自己資金が余る中でのメジャーな節税方法として知れわたっております。
第一に資産として子孫に残す場合、土地または有価証券などで相続を行うことにより、評価額と実際の価値との相違が発生するため相続税を抑制することができます。
他にも住宅ローンが残っている間は各種の減税措置も受けられますし、現金をそのまま持っているよりはお得に資産を後世に残せます。

(2)土地の有効活用

こちらはあまり多くはないケースですが、土地を所有していても遊休地として眠らせている場合があります。そのような場合に建物を建てて人に貸すということがあります。
だいたいは駐車場になるので多くはないケースではありますが、立地次第では建物を建てる方もいらっしゃいます。

(3)サラリーマン大家

あまりオススメはしませんが、不動産投資の一環として分譲賃貸などに手を出して成功されている方々もいます。
業界に身を置く私も、一時期は転貸借契約を結んで小遣い程度の収益にはなったので、本気で勉強してサラリーマン大家で副収入を得たいという方ならできると思います。
よっぽどの人脈がない限りオススメはしませんが。

以上のような観点から賃貸経営を行っている方々はいますが、重々承知してほしいのは

知識なくして大家はできぬ

不動産という高価な買い物には、法律、金融、行政といったあらゆる分野の知識が必要になります。
私たち不動産管理を営む者は、常にこれらの情報に神経を研ぎ澄ましております。

ただ同時に、そういったあらゆる情報に携われる仕事でもあります。
だからこそ、不動産経営を考えている方に、不動産経営のリアルな現場をお伝えしていきたい所存です。

これからよろしくお願い致します。

令和元年12月11日

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