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田舎家で5日間を過ごし、いったんミラノ郊外の自宅に戻っていました。静かな田舎で過ごした後、自宅に戻ると家の周りの音がすっごく気になってビックリした。車の音とかご近所さんの大声とか道路工事の音とか。ずっと自宅にいると気にもならなかったのに、数日田舎に居ただけで耳が超敏感になっていた。

田舎家に思いを馳せながら自宅で数日過ごして、翌週にまたピエモンテ州に戻ってきました。自宅では持って帰った洗濯物を洗ったり、田舎家に持ってく物を鞄に詰めたり。とりあえず夏休みに入るまでは、田舎家と自宅を行ったり来たりして過ごす予定。夫婦ともに仕事はコロナ以降スマートウォーキングなのでどちらでも出来るのはありがたい。一気に生活を変えるのではなく徐々に慣れていく形がまずは良いかなあと思ってます。

というわけで本日、水曜の朝、夫の仕事が終わった後バタバタと出発。先日から夏日のような気候の北イタリア、ドライブ中、初クーラーをつけました。ミラノのグレーの空を後ろに、田舎家のあるランゲ地方に入ると、青々とした森、満開のひまわり畑、空に垂直に伸びる木々、ブロッコリーのようなモコモコした濃緑の丘、垂直に並ぶ葡萄棚、さわやかな風が窓から吹き抜け、空気が澄んできた事が分かります。ここまで来るとクーラーは必要なし。きっちり2時間で田舎家に到着しました。既に愛着を感じる田舎家。Bentornati! (ベントルナーティ、おかえり!)と迎えてもらった気がしました。

簡単なトマトソースと赤玉ねぎのパスタランチの後は、庭で読書。至福だ♥時折、ザザーーッという音がして、風が家の周りの木々を揺らしながら通り過ぎていく。左から右へ、右から左へ、葉が細かく揺れて、空気が動く、木々の薫りが飛んでくる、すごくすごく気持ちいい。風の音がするたび、本を畳んで目を閉じた。目の前にあるミントの茂みを見てふと思い立ち、ガラスのボトルにミントとミネラルウオーターを入れて冷蔵庫で冷やしてミント水にしてみた。見た目も味も爽やかで満足。

夕方にオーナーのご主人が来てくれて田舎家の周りを散歩する、ちょうど日が山の向こうに沈む時間で空気が薄い橙色に染まっていた、黄昏時、1日の中で最も美しい時間。オーナーは道を歩きながら、フルーツの木々の在処を教えてくれる。私達は何度も前を通ってるけど、何の木かもましてやそれが何のフルーツの木かなんて全く分かってないというマヌケぶりだ。オーナーのように、植物を見ながらその熟成具合や成長ぶりを見れる目を養いたいなあと夢みる、頑張ろう。

教えてもらったフルーツの木は何種類にも及ぶ。それぞれが順番に熟していくように植えてあるとのこと。早熟のリンゴ、もぎって渡してくれる。小さい桃くらいの大きさの黄色いりんご、かじってみると柔らかくとても甘い。黄色のすももは食べごろでいくつか家に持って帰る、これからのものは、いちじく、洋ナシ、桜桃など。石壁の上に遠慮がちに生えるタイム、このタイムはレモンの香りがするんだよと言われて嗅いでみると、ほんと、タイムにレモンを振りかけたような爽やかな香り。お肉料理に入れると美味しいんだそうだ、忘れないように試さなくちゃ。入り口のザクロの木には小さな朱色の花が点々と、ラベンダーの一群に、石壁に絡まる大輪の華やかなバラ。ちゃんとお世話できるようになりたい、今はまだなにも分からなくて情けなくなっちゃうけど。道端の花の中で今日すごく気になったのはあざみのポワポワ。触るとふわっふわではらはらと落ち飛んでいく。なんて可愛いんだろう。夕ご飯の後に食べたすももは甘酸っぱくて瑞々しい味だった。

明日は紹介してもらった売り家を一軒見に行く予定。スーパーに行って食べ物も買わなくちゃ、冷蔵庫が空っぽ。早起きできるように小鳥コンサートに目覚まし予約★ おやすみなさい。

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