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祖父母のためのテレビ通話環境

新型コロナウィルス(COVID-19)の影響により、祖母が人と合わない生活が続いているようで、地元のおばあちゃんコミュニティもデイサービスもなく、実家の母が会いにいく時もほとんどコミュニケーションを取らないようにしているそうです。

そうなるとコミュニケーションを通じて頭を使う機会を失うことで何か病の元になるなどの懸念もあり、何より祖母が人と話す楽しみが持てないというのが孫としてかわいそうに思っています。そんなわけで祖母のためのテレビ通話環境を作ってあげることにしました。環境の選定条件はできるだけ祖母の覚えることが少なくなることを重視しています。

同じようなことを考えている人の助けになればと思い、自分がやったことを公開しておきます。

TL;DR;

- 端末はLenovo Yoga Smart Tab
- DMM(現楽天)モバイルのデータプランSIMにSMSとSNSフリーの追加
- 親族のLINEグループに親戚アカウントを招待し、友達追加

端末とSIMカード

端末はLenovoのYoga Smart Tab。単体で自立するため、テレビ通話のときにスタンドを用意してもらったり、角度を気にする必要がないことが決め手です。3万円という高いけど高すぎない値段感も良い点でした。

祖母の家にはインターネット環境がないので、何かしらネットワークを準備してあげる必要があリマス。ポケットWiFiも候補に上がったものの、それ自体の充電や電源のON/OFF、Lenovo本体との接続など、何かあったときの問題の切り分けが遠隔だと難しかったり、何より祖母にいろいろ管理させないでも使えることを考えると煩雑なので今回は不採用としました。

自分が普段使っているSIMがDMMモバイルで、もう一枚SIMを増やすことができたので今回はそれを採用。いろいろ調べてみると月額250円でSNSフリープランとしてLINE電話が制限なく利用できるとのことで同時に契約も済ませておきます。

本体の設定

まずはGoogleアカウントを作ってあげ、パスワードなどの情報は自分のパスワード管理ソフトに控えておきます。文字サイズや画面表示サイズを最大まで大きくすることも忘れずに。

スリープからの復旧を画面のダブルタップでできるようにし、また利用が終わった後も1分間で勝手にスリープになるように設定。祖母は極力電源ボタンに触れずに利用できるようにしました。

なにげに大事だと思うのが、画面のロック自体をさせない設定にすること。これでパスコードも顔認証も求められないし、さらに画面起動の度に余計な画面が挟まることもなくなります。画面をダブルタップするだけですぐに端末のホーム画面が使えるようにしました。

LINEに親戚を招待する

MVNOの場合、LINE IDでの友達登録ができません。QRコードでの友達追加で親族を集めようと思ったものの、LINEで送られてきたQRコードをその端末のカメラで読み取らせるのは実家の母には難しそう。。

今回は "祖母と友達になるためのLINEグループ" を作成することで解決しました。グループにいるメンバーとは友達になることができることを利用し、まず自分と祖母が友達になりふたりのグループを作成します。そこに親戚を招待し、もし足りなければ芋づる式に親戚を集めていき、そして祖母の端末で各親戚を個別に友達に追加していきます。これでテレビ通話をしたい親戚と祖母が友達になることができました。

LINEの通話確認

親戚はあまりITに詳しいとは言えなかったので、通話したい親戚一同と通話の確認をしておくことにしました。映像は届くもののお互いの音声が聞こえないということが発生しましたが、祖母の端末のLINEアプリで、「テスト通話」機能を使ってテストしたら問題が解消できました。

誤算

Androidのタブレット版LINEが横画面に完全対応していません。トーク画面や通話画面は横になるものの、トーク一覧などは縦表示になってしまいます。ただ、祖母には端末を操作してもらう必要ないので今回は目をつむることにしました。

手順書の作成

元々覚えてもらうことを少なくできる工夫をしてきたものの、母の要請により祖母のための手順書を作成しました。文章は、自分が祖母に説明するように書いています。

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端末の受け渡し

今回は端末を父に車で取りに来てもらうことで、人との接触を最小限にして祖母まで届けてもらいました。もし遠方に送る必要があるのであれば、端末に充電コードを挿すなど済ませ、祖母がコンセントに挿すだけで完了するようにすると良いと思います。

さいごに

端末は祖母の元に無事届き、テレビ通話することができました。電話以外は考えずに利用できるようにしていたものの、祖母はLINEでのチャットなど新しいことに触れられて楽しんでいるようでした。

文中にある手順書原本のURLを以下に公開しておきます。文章が増えるわけでもないですが、自由に印刷したりコピーして文章の手直しなどしていただければと思います。

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