秘密にしておきたくないご馳走 - パンとビールの二刀流 茅場町の新店

9月になったとはいえ、まだ残暑というか普通に暑い日が続く。ただし、40度近くに慣れ切った身体としては、30度程度の暑さであれば普通に出歩き出来るものである。

この日は散歩でもしようと清澄白河に集まった。なぜ清澄白河かというと特に理由はないが、なんとなく東京の東側を歩きたくなった。清澄白河というと、ブルーボトルコーヒーという安易な考えでそこまで歩いた。

できた当初はブームで大行列といったイメージだったが、新宿や品川など店舗拡大している中でも、5分くらいの待ちは発生していて意外と人気は根強い、さすがネスレが目を付けた会社だな、と思った。

さて、ブルーボトルといえば清澄白河から南東に向かって歩く。川を越えればすぐに門前仲町だ。なんとなくホルモンが食べたい気分だったので、適当に時間をつぶして門前仲町にあるホルモン屋のどこかにウォークインしようかなと思ったがまだ16時前だったので、越中島公園までいってフラフラして、そのまま戻ろうと考えていた。

行ってみたときにびっくり、数日前の大雨の影響か、道の反対側に行こうと思い、橋の下の小道をいこうとしたところ、遊歩道が水没していた。そのままトンボ帰りするのもシャクだったので清澄通りは相生橋を渡るとそこはもう月島、三月のライオンの舞台でもある佃に行き着いた。

ここまでくると門前仲町に戻る気もうせて、そのまま進み、新川までたどり着いた。茅場町近辺になるのだが、せっかくなので前からの知り合いがやっている茅場町のお店にでも行こうとなった。前置きが長くなったが、それが本日のお店、亀島橋にあるJet Bakerである。

実は今回来るのは二回目で、開店から一か月後になったころに来た。同じ茅場町にあるターブルドットのオーナーが7月に出した二店目である。ここの店長は、ピルゼンアレーという銀座の泰明小学校の近くでスーパードライ一本で勝負しているお店でずっとドライを注ぎ続けた、藤代くんという爽やかイケメンが担っている。

さて、そのピルゼンアレーはというと、ビール好きなら知っているだろう新橋高架下のスーパードライにこだわりを持つドライドックの元店長の佐藤さんが独立して出したお店の二点目で、ビールの鮮度・サーバーやグラスの洗浄に並々ならぬこだわりを持ち、きめ細かいクリーミーな泡と鮮度の高いまさに日本でも最上級においしいスーパードライが楽しめる店である。

ここ一週間パンプアップも上手くいったので減量でもしようと毎日のように朝ごはんのコンビニのサンドイッチ(300kcl)、昼と夜はほとんどサラダチキンかサラダしか食べていない色彩のない食生活をしていた。しかも散歩の適度な疲労と相まうという最高のシチュエーションで飲む一杯目の透き通ったビールは最高だった。

話は戻るが、そんなお店出身なので(?)Jet Bakerでも置いているのはスーパードライで、こちらも引けを取らないクオリティのものが楽しめる。さて、タイトルにあるようにここは飲めるパン屋、ということでパンにもこだわりがある。モチモチした触感が特徴で、こちらもクオリティが高い。何個か種類がありペッパーだったり大納言小豆だったりと、すべて生地に練りこんである。一応、すべてビールに合うように作っているということだった。

17時開店で、一番乗りで入ったが、そのあともウォークインで人がずっと入っており、終始満席に近い状況が続いていた。そして、パン屋でもあるので、パンだけ買って帰るご近所の方も結構いらっしゃった。

パンもビールも絶品、ほかの料理もとても完成度が高いし、ワインの量も豊富である。料理も特段安いというわけではないが、オーナーさんが中途半端が嫌だということで結構ボリュームがあるので満足度はかなり高い。また置いてあるコーヒー豆もこだわりがありエスプレッソをいただいたがこちらも満足できた。

ここまで書いていると、オシのものが多すぎて、逆にアイデンティティがないように感じてしまうかもしれない。それはきっと、最近なにか一つを突き抜けて話題をさらう、というようなお店が増えてきているからかなぁとも思う。

ただ、どの角度から切り取っても満足ができるお店が貴重なのは間違いない。

JET BAKER
東京都中央区新川2-1-31 (茅場町か八丁堀が最寄り)
月~土:ランチ営業とディナー 

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