2021シーズン マリーンズ9回戦
F 6 ‐ 1 M inZOZOマリンスタジアム 対戦成績2勝6敗1分
ラストサムライ。
マスコミやらネットやらで付けられた、彼の新しいあだ名。(呼び名?)
そもそも最初から選ばれて良い選手である。
侍首脳陣(ほぼ身内だが)が、理解出来るような出来ないような謎の人選をしただけのことで、
ラストと付けられるのは何か腑に落ちないのだが、
最後がいちばん強いと考えれば納得は行く。
そしてそれを証明するかのように、彼はバッタバッタとマリーンズ打線を斬っていった。
まず野球ファンの話題に上るであろう、佐々木朗希vs伊藤大海の期待の若手17対決。
この日のマリンは、細かい雨が降ったりやんだりしていた。
しかもかなり珍しいことに、ほぼ無風。
雨の登板は前回に続きだし、風に頼らずとも変化球はキレている。
彼の頭にあったのは、チームの連勝を延ばすためのピッチングだけだったのではなかろうか。
初回に自らのグラブに収められなかった打球が内野安打になった(悔しそうだった)もの以外、
ヒットを打たれなかった。いや、打たせなかった。
フライが欲しい場面でフライを打たせ、
Wプレーが欲しい場面でWプレーが取れた。
7回1安打3四球7奪三振無失点。
HQS達成で、規定投球回に達し防御率·勝利数ともにリーグ3位に躍り出た。
思い描いていた道を一歩一歩、思い描いた通りに歩めているのだろう。
4月21日、
初勝利が掴みかけた手から零れ落ちていった夜から2ヶ月半、
同じマウンドに立った彼は、同じ投手とは思えないほどひと周りもふた周りも大きくなってその場所に君臨していた。
登板13試合のうち9試合がビジター。
ホームチーム優先の中継が常だが、彼が登板すると、カメラが彼を追わずにいられないのだ。
その魅力を遺憾無く発揮して、世界にその名を知らしめて欲しい。
ホールドもセーブも付かない場面ながら、ロドリゲスと杉浦もよく投げた。
ふたりとも守備に足を引っ張られたが、強く、マウンドを支配できていた。
連投が続いているがあと4試合、
もうちょっとだけ、がんばって下さい。
打線は伊藤が投げるとよく打つ。
シーズン当初は援護してやることが出来なかったのだが、
伊藤の連勝が始まったドラゴンズ戦(16安打10点)から、投打が噛み合いだした。
捕手石川以外は全員安打。複数安打が3人。
ベンチに「ちょば!」が響き渡る。
感じるのは、見てる方向が同じだということ。
目の前の勝利のために、自分が出来ることをやる。
そんなシンプルな目的が、チームをひとつにしているように見える。
今もし中田が帰ってきたとしても、今の打線に入れるのは難しいだろう。
そのくらい、まとまりが見えてきた。
守備のミスはいつものことだが、
中島の送球エラーには涙が出た。
ミスをしたからではない。
今までならあれで何の問題もなかったはずなのに、
彼の筋力はそれだけ落ちているのだ。
恐るべきコロナウイルス。
最後のアウトもセカンドへ飛び、
今度はちゃんと調節して2塁へトスした。
よかった。
さて。今日はマリーンズ戦7連敗中の上沢。
しばらくぶりに勝って、オールスターに臨みたい。
天気予報はくもり。31℃。
暑い闘いになりそうだ。
現地で応援の皆様、熱中症には充分お気を付けくださいね。
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