2021シーズン イーグルス9回戦

F 3 - 6 E in札幌ドーム 対戦成績4勝5敗

ファイターズのフェラーリ、満を持して登場。

kkフェラーリと呼ばれたのはラグビー日本代表の福岡堅樹選手と松島幸太朗選手だが。
五十幡はF1クラスではなかろうか…
ファイターズは代々スピードスターを排出しているが、桁もモノも違う気がした。
現在、盗塁王の経験者が2人いて、西川は華麗、中島は堅実な走塁イメージだが、五十幡のそれは風を感じるのだ。※あくまで個人的見解です。
よく採れたな！という逸材。1位の伊藤と共に2020ドラフトが成功だったことを予感させる。
3位の古川と合わせて大学日本代表トリオがファイターズに文字通り新風をふかせてくれるだろう。
この3人が新球場で躍動する姿が楽しみで仕方ない。

涌井、田中という日本を代表する投手から勝利を奪った我らがファイターズの3戦めは池田。中9日、調整が難しかったのではないかとも思えるが…
全体的に見て、硬かった。古巣だからだろうか…開幕カードと似たピッチングに見えた。
ボールが悪いようには見えない。責め方が慎重過ぎると厚澤コーチのコメントにあったがその通りだと思う。3回に先制されたのも四球絡み。エラーがあったため自責は付かなかったが、丁寧すぎるきらいがあった。
味方が勝ち越してくれたあとの5回、先頭の辰巳に一発を喰らう。この一球は甘かった。勝ち越した直後なだけに、そこにこそ丁寧さが欲しかった。その後もランナーを許し、2アウト3塁で降板となった。実に勿体ない。前回のSB戦のような、マウンドを支配し、タイミングをずらすなどクレバーなピッチングを次に期待したい。
ランナーを3塁に置いて登板した河野。タイムリーを打たれ勝ち越しを許す。ランナーは出したが1点で凌いだ。ただしリリーフとしては課題が残る。やはり先発向きなのでは。
6回はアーリン。チームが彼とどこまで話が出来たかわからないが、気持ちが乗らないように見えた。
彼にとっては、右も左もわからない中、合流したばかりのチームでいきなりクラスターが発生して、不安で仕方なかったのではないか。つまりそう思わせるようなフワフワしたピッチングだった。
地に足がついていないから打たれる。タイムリーの後、眠っていた浅村にも一発献上。3失点。
25日の登板で後ろの適性もあり得ると思っていたが、アーリンの場合はメンタル面が課題になるかもしれない。ゴロアウトのピッチャーなので、気持ちが落ち着けばいい仕事をしてくれるはずだ。7回はそれを証明してくれた。
8回は公文。マスクはこの回から田宮が被った。ベンチは左が続くところでアウト2つを考えていたようだが、1アウト1四球。前の打席HRの浅村を迎えたところで降板、井口にスイッチ。攻めた結果ダブルプレーに打ち取る。内容が良かった。今後にも期待出来そうだ。一方の公文は少し課題が残る。井口ばりの攻めの投球を期待したい。
9回は西村。もうブルペン起用で決まったのだろう。本人も切り替えて投げられているようだ。
2アウトまでとったところで谷川にスイッチ。問題なく3アウトめをとる。
投手陣の調整が難しかった中で、ベンチとしてはこのカードでブルペン全員を使い、実戦で調整させる形をとったと思われる。

一方の打線は中田と大田を外し、樋口と今井が名を連ねる。ほぼ代替指定選手の構成。非常時だからこそ上がってきたメンバーを、1軍実戦で見られるのはやはり勝ち越したのが大きい。アピールによっては1軍に残れる選手が出てくるだろう。
その筆頭が万波。4回に一時勝ち越しとなるタイムリー二塁打を放ち5番起用に応える。
そして冒頭の五十幡。前日の反省が活きたか、プロの1軍の球より同期の早川の球の方が見慣れていたか、三打席めに三塁の頭を越すヒットで出塁。即盗塁。速い。まっすぐな走り。しかもまだ出力8割くらいに見えた。四打席めもランナー入れ替わる形で出塁し、再び盗塁。ルーキーの頑張りに答え、杉谷がタイムリー。初ヒット&初盗塁&初得点と初物づくしとなった。残したくなるだろう、これは。
そして、満を持して大王がやってきた。この日も2安打。これは覚醒した…のではないか？
残念なことに、アピール成功はすべて外野手。西川、今川が帰ってきた時どうなるか。
スタメン起用の今井と樋口は、内容的にも残念な結果となった。
今井は2打席で3-1カウントにしたが、もう一球見れる余裕が欲しい。打てば自分のアピールにはなるかもしれないが、チームバッティングにはならない。貢献度を上げないと1軍定着は難しいだろう。
樋口も同様。ランナー1,3塁の場面で引っ張って良いことは起きにくい。右方向へのバッティングが鍵となる。

今回も早川を打てなかった。早川4勝のうち3つを献上しているのだ。新人王レース、伊藤の為にも早川攻略は今後の至上命題である。