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VOICEROID動画投稿者が「CoeFont」と出会った話

※現在、「CoeFontSTUDIO」(https://CoeFont.studio)は「CoeFontCLOUD」(https://coefont.cloud)となっています。

はじめに

 まずはこのウェブサイトを見て欲しい。一言で表現すると「ウェブブラウザ上で動く音声合成ソフト」だ。好きな文章を入力したらAIが喋ってくれる。SFみたいだろ? 現実なんだぜこれ。

 音声合成ソフトと言えば、「VOCALOID」や「VOICEROID」、「Cevio」などが有名だろう。よく知らない人も「初音ミク」とか「結月ゆかり」の名前は聞いた事があるかな?

Q:ボカロとかボイロですか? 知ってる! ボカロ曲ならTikTokで聴いてるよ!

A:その通り……って、え? TikTok? ニコニコ動画とかじゃなくて……?

 かく言う私もボカロやボイロの愛用者。特に結月ゆかりが大好きで、ニコニコ動画で貪るようにボイロ動画を視聴していた。ボカロ曲もニコニコ動画で死ぬほど聞いた。私の青春はボカロと共にあり。でも最近はボカロ曲と言えば他サイトが有名なんですか? マジ? ニコニコ動画勢、いるなら返事してくれ!

 閑話休題。寒い自分語りは程々に。
 今日の本題は「CoeFont」についてだ。

 CoeFontは上記のVOICEROIDやCevioのような、自在に言葉を喋らせるサービス。生成した音声を実況動画や解説動画に利用出来る。無論、動画制作以外にも用途は無限大。フードコートの呼び出しにも使われているそうですよ。
 そしてCoeFontも様々な用途が可能。VOICEROID実況動画投稿者である私も、試しに実況動画を作ってみた。今のところ、2本ほど。


 動画制作にかかった時間は、一つ目は4時間程度。二つ目は1時間半程度。これを遅いと見るか早いと見るかは人によるが、本格的に動画を作っている方々にはおそらく「早っ!」と思われることだろう。
 そう、早いのである。これは私の動画制作技術が高いからではない。CoeFontの手軽さの賜物である。

 VOICEROIDとCoeFontとの違いは何か。両方を愛用する私が、長所と短所に分けて語ろうと思う。

【CoeFontの長所1】手軽で、早い

 上記の動画の会話を聞き、何人かの視聴者は、本物の人間が喋っているような流暢さを感じたのでは? その感覚は間違いではない。だが、「きっと投稿者が血の滲むような努力をして声を調整して聞きやすくしたんだろうな」と思ったのなら、失礼ながらその間違いを指摘させてもらう。

 私は文章入力箇所にセリフを書いて、その音声を保存しただけだ。他に大層な作業はしていない。少しアクセントを弄った場合もあるが、それも数えるほど。
 [文章を入力→音声を確認して保存→それを動画編集ソフトに貼り付け]
 これを繰り返すだけで動画が完成していた。文章入力後に声の調整を細かく行う必要は無かった。聞き取りやすくて魅力的な声が、1秒で完成していたのである。

 VOICEROIDを触った事のある人なら、この凄さが分かるのでは? うちのゆかりさんは変な読み間違えとかアクセントが滅茶苦茶だったりとかするからね。(まぁ、それも可愛いんですけどね!)
 言葉の読み間違えなどを修正したりアクセントを変える手間が殆ど必要無し。頭に浮かんだ音声がそのまま出力される。この手軽さが編集スピードを生んだのだ。

【CoeFontの長所2】ウェブブラウザで動く

 これが一番凄い。何せ私はmacユーザー。一応windowsのPCも持っているが、低スペックなために動作が重い。出来ればmacだけで作業をしたいと常日頃から思っている。

 世の中には、macしか持ってない人もいるだろう。「macしか勝たん!」と言う熱心なApple信者もいれば、「MicrosoftはVisual studio codeだけ作ってろ」と怒る過激派windowsアンチもいるかもしれない。(いるのか?)
 そんな人達にも優しい! windowsもmacも両対応! スマホでも使える! Chrome,Safari,Firefoxなら動くらしいですよ。凄え!(筆者は他環境で動作を試してないので、間違ってたらすみません。)

 VOICEROIDとCevioは基本的にはmacで動かないんですよね。残念ながら……。
 もし対応バージョンがリリースされたら即ポチります。

【CoeFontの長所3】無料で始められる

 正直驚いた。本格的に使用するには会員登録が必須だから、「あぁ利用料がかかるんだろうな」と最初は思ったし、それに忌避感は無かった。素晴らしいサービスが有料なのは当たり前。VOICEROIDやVOCALOIDに課金した私が、今更音声合成ソフトの課金に戸惑ったりはしない。

 だが、驚いた。CoeFontは無料で使えるのである。期間限定とかではないし、食傷気味のウェブ広告が流れてくる事も無い。あの快適でオシャレで実用的なサイトが、利用無料なのである!

 感謝っ……! 圧倒的感謝っ……! 株式会社Yellston様っ……!(CoeFontの開発元)

 有料と無料の差は大きい。大抵の人間は、少しでも有料だと手を出しづらいものだ。世間の人々は、私のようにボイロを同時に三つも買って食費を半分に切り詰めるような異常者では無い。財布の中身と相談して買い物の出来る正常な人間にも、優しく手を伸ばす「無料」の二文字。これ以上甘美な響きがあろうか。

 音声合成沼に興味のある諸君! こっちへ来い! オラッ、沼に沈め!(オタク特有の過激勧誘)

追記)現在、CoeFontSTUDIOはCoeFontCLOUDと名前が変わっている。個人利用の場合は無料プランも有料プランもあり。(法人の場合は有料のみ)
無料版でも機能しては十分であり、初めての方も気軽に手を出せる。



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以下は短所に関する説明だ。
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【CoeFontの短所1】音声の細かい調整が出来ない

 上記で「細かい調整の手間が無い」と述べたが、それは逆に言えば「細かい調整がしたい場合は不便」とも言える。執筆当初(2021/5/5)、CoeFontで出来る調整は
1・発音する文字の変更
2・アクセントの変更
3・発音速度の変更
4・音の高低の変更
だけだ。(文章に句読点を挟み込んで音同士の間隔の調整も可能だが、それは1番に含むとする。)

 そして、今のところ音声の種類は二人だけ。「アリアル」と「ミリアル」の二人だ。(上が姉のアリアル。下が妹のミリアル。双子ちゃんだよ。かわいいね。)

画像1
アリアル
画像2
ミリアル

 種類の多いVOICEROIDやCevioに比べ、声のバリエーションが少ないのは欠点だ。だが、これはリリース直後のため仕方がないだろう。

追記)CoeFontCLOUDとしてサービスが開始するにあたり、声の種類は非常に増えている。CoeFontCLOUDはCoeFontを使うだけでなく、新たなCoeFontをユーザが作り、投稿して収益を得る事が可能だからだ。「自分の声でCoeFontを作れる」事も長所ではあるが、この記事は「CoeFontを使う人」視点での記事であるため詳しい説明は割愛する。
また、編集の機能も向上している。感情の変化や抑揚の変化、句読点によって黙る時間の調整などが可能。
API連携で「ゆっくりMovieMaker」で使用できたりと、CoeFontの進化は続いている。

【CoeFontの短所2】インターネットに接続していないと使えない

 これはウェブブラウザで動く以上仕方がない事ではある。ネットの断たれた山奥では使えない。山で遭難した時はどうすればいいんだ。

 遭難中に音声編集するな。


さいごに

 以上が、VOICEROID実況者から見たCoeFontのお話だ。正直、新しい時代が始まる気がする。色んなデバイスで、しかも無料で使えるのだから。

 もちろん、私はVOICEROIDへの熱を冷ましてはいない。これ以上CoeFontの話ばかりしていると、うちのゆかりさんと愉快な仲間達が嫉妬するので、私はこれで失礼する。今晩はゆかりさんの囁き声を聞きながら寝ます。


【結論】ボイロとCoeFontをすこれ

(ヘッダー画像、キャラクター画像はhttps://coefont.cloudの利用規約に従って引用させて頂いています。)

CoeFontのTwitter
https://twitter.com/coefont

2022/7/30:執筆当時の情報では流石に不正確な記事になってきたので、追記と変更。

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