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冬の人気者 ニシオジロビタキ

 冬になると関西に現れる野鳥の中で、可愛いらしさのトップクラスと思うのが、オジロビタキです。夏鳥は繁殖するために現れても忙しなく動きまわっています。対して冬鳥は越冬地で数ヶ月過ごすので、慣れてくるとのんびりした姿を見せてくれます。オジロビタキものんびりした姿を見せてくれます。

ニシオジロビタキ(2015/1/11)

 オジロビタキが、可愛いと思うのは、尾羽を上下に動かすしぐさです。当然、人気者になるので、公園などに現れると多くの人が観察に訪れます。
 オジロビタキを漢字て表すと「尾白鶲」漢字の通り、尾羽が白色のヒタキ科の野鳥です。尾羽を上げると白色がわかります。

尾羽を上げたニシオジロビタキ(2022/12/25)

 オジロビタキと書きましたが、正しくは、ニシオジロビタキ。例年、オジロビタキが現れると、ネットでは、オジロビタキか、ニシオジロビタキかの推測があって、最終的にニシオジロビタキになることが多く、オジロビタキはあまり現れていません。
 私も2015年に初めて観察してから、毎年、色々な場所で観察しましたが、すべてニシオジロビタキということで、オジロビタキは観察できていません。

 オジロビタキとニシオジロビタキを判別するポイントは、嘴と尾の上面の色です。嘴は、オジロビタキが黒色に対して、ニシオジロビタキが灰色ぽい黒色です。尾の上面も同様です。この判別方法では、確かに、これまでに出会ったのは、ニシオジロビタキです。
 でも、なんとなく合点がいかない点も。オジロビタキの繁殖地がヨーロッパ東部からロシア、シベリア、カムチャッカ半島までであるのに対して、ニシオジロビタキがヨーロッパ東部です。繁殖地と日本との距離を考えると日本に近いオジロビタキではなく、遥かに遠い場所で繁殖するニシオジロビタキが日本によく現れるというところです。ニシオジロビタキという名前もオジロビタキのニシにいるということでつけられたということです。
 もしかすると、オジロビタキも日本に飛来しているのだけど、シャイなので、あまり姿を見せてくれないのかも知れません。また、日本に来るオジロビタキは、メスや若鳥が多く、まだ成鳥になっていないオジロビタキが、ニシオジロビタキのように見える場合もあるのかなと思っています。

 ニシオジロビタキのオスは、頭・背・尾・翼が灰褐色、喉が橙色、胸・腹は、白っぽい色てす。メスは、喉が胸と同じく白っぽい色をしています。

オスのニシオジロビタキ(2016/2/14)
メスのニシオジロビタキ(2019/1/12)

 関西では、街中にある公園で姿を見ることがあります。公園内の樹木の間を飛び回り、木の皮や葉に隠れている虫などを食べています。
 ニシオジロビタキは、稀に見られる野鳥とされていますが、2015年に初めて観察してから、毎年、観察しています。続けて同じ場所に現れることもあれば、1年だけしか現れなかった場所もありますが、コンスタントに現れてくれています。

2015年に現れたオスのニシオジロビタキ(2015/1/24)
2015年に現れた同じ場所に2016年もオスのニシオジロビタキが現れました。同一個体のように思われます。(2016/2/14)
虫を捕まえたニシオジロビタキ(2016/3/6)
公園に現れたニシオジロビタキ(2017/1/14)
2022年に現れたオスのニシオジロビタキ(2022/12/25)
2022年に現れた同じ場所に2023年もオスのニシオジロビタキが現れました。同一個体なら、喉の橙色が濃くなったように思えます。(2023/12/2)

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