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憧れの赤い鳥 アカショウビン

 アカショウビンは、赤色の野鳥です。私にとってアカショウビンは、憧れの鳥。ジョウビタキが、野鳥観察を始めるきっかけの野鳥なら、アカショウビンは、野鳥観察を続けさせてくれる存在の野鳥です。
 毎年、アカショウビンを見たいと思って、出かけるのですが、ここ数年、鳴き声を聞いても姿を確認できていません。

 アカショウビンは、漢字で書くと「赤翡翠」。翡翠は、カワセミを現し、赤色のカワセミ科の野鳥ということで、赤翡翠と名付けられたようです。名前の「しょうびん」は、カワセミの別名です。

アカショウビン(2015/7/19)

 アカショウビンは、東南アジアで越冬して、夏に日本に飛来し、渓流近くの森林で繁殖します。アカショウビンを直接見ることは、難しく、偶然の出会いです。

 アカショウビンの体長は、約27cmで、ヒヨドリぐらいの大きさなので、夏鳥のオオルリやキビタキと比べると、倍ぐらいの大きさです。
 名前の通り全体的に赤色で、頭部と背・翼が赤褐色で、胸・腹が橙色、背中が水色です。後向きになると水色の背中が見えます。嘴は、大きく赤色です。

アカショウビンの嘴は、身体の割に大きくて、がっしりしている(2018/7/1)
アカショウビンの腰は水色(2020/7/5)

 アカショウビンは、特徴的な鳴き声で、一度聞くと忘れないと思います。「キョロロロロー」と大きな声で鳴きながら飛んできます。森林を歩いていると、鳴き声が聞こえてきますが、上を通過していくのがほとんどです。

「キョロロロロー」と鳴きながら上空を通過したアカショウビンが木にとまってくれました(2018/6/17)

 関西周辺でアカショウビンを見ることができるところに「八東ふるさとの森」があります。アカショウビンが営巣できるように森を整備し、繁殖環境を整えているので、その年に園内で営巣してくれたら、給餌の姿なども見ることができます。

 アカショウビンは、樹洞に巣を作って、オスとメスが交替で卵を温めます。抱卵時期は、1日に数回ある交替時期が観察タイムです。交替のために、「キョロロロロー」と鳴きながら現れると、巣の中のアカショウビンが飛び出し、もう1羽が巣に入って、交替完了です。
 孵化すると暫くは、1羽が巣の中に残って、もう1羽が食べ物を運びます。雛が成長してくると、2羽とも外に出て食べ物を運んできます。

巣に食べ物を運ぶアカショウビン(2017/7/8)
食べ物を与えた後は、反転(2017/7/8)

 アカショウビンは、カエルや魚、昆虫などの生き物を食べます。よって、雛に与える食事も生き物です。給餌のために巣に戻ってくると、巣の近くの枝に止まります。その時に、咥えている食べ物が見えます。カエルやカナヘビ、サワガニ、トンボなどを捕まえて、雛に与えています。給餌の様子を見るのも楽しいです。

サワガニを捕まえてきたアカショウビン(2019/7/2)
カエルを捕まえてきたアカショウビン(2019/7/3)
カナヘビを捕まえてきたアカショウビン(2020/7/5)
セミを捕まえてきたアカショウビン(2020/7/5)

 裏山では、さすがにアカショウビンの姿を確認していないですが、渡りの途中に立ち寄っているようです。裏山から「キョロロロロー」の鳴き声を聞いたことも。裏山の東側の谷や裏山の山頂で、アカショウビンが観察されているので、きっと裏山に渡りの途中で現れていると思います。
 そんなことで、渡りの季節には、裏山でオオルリやキビタキを探すと同時に、赤い鳥がいないか探しています。

探鳥地名は、以下のいずれかに該当する場合、本文に場所を記載します。
・探鳥地が、野鳥の会ホームページなどに記載されて、広く知れ渡っている場合
・探鳥地が、野鳥観察を含めて自然観察を目的に作られた場所の場合
・探鳥場所自身が、ホームページなどで、野鳥が訪れることを公知している場合

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