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誰でも知ってる野鳥 フクロウ
フクロウと言えば、誰もが知ってると思います。イラストなどで、小さな2つの足に楕円形の身体、平べったい顔に大きなまん丸の目。そんなイメージです。じゃあ、実際にフクロウを見たことがあるという人は?と言うと、少ないのではないかと思います。
ここで、「フクロウ」という言葉を再確認。フクロウは、①フクロウ科の一種であるフクロウ、②フクロウ科の鳥の2つの意味を持つと思いと思います。ここでは、①のことです。ペットとして飼われているフクロウの大部分は、②を指すと思われます。
フクロウは、留鳥として森林などで生息しています。全長50〜60cmで、ネズミなどの小動物を主食としています。夜行性であるため昼間は樹洞や木の高いとこにとまって動かないので、なかなか出会うことができません。
私がフクロウを観察したのは、巣から出てきたフクロウの幼鳥がほとんどです。
関西には、誰でも行くことができる有名なフクロウの営巣場所がありました。過去形で書いたのは、フクロウが毎年、営巣する樹洞が朽ちて、危険な状態になったので、安全のために一部が切られて、営巣出来なくなったためです。
その場所は、大阪府能勢町にある野間の大けやきです。野間の大けやきは、樹齢1000年以上で、高さ約30m、幅約40mの巨木です。
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巨木にできた樹洞にフクロウが何年も営巣し続けてきたと思われます。しかも、何十年という単位ではなく、何百年という単位かもしれません。
今、野間の大けやきには、数箇所の樹洞があり、アオバズクが営巣しています。アオバズクは、フクロウより小型なので、今はアオバズクしか入れない樹洞かも知れませんが、月日が経過して、樹洞が大きくなったら、フクロウが営巣するかも知れません。
樹齢1000年以上の歴史の中で、大けやきには、樹洞ができたり、枝が折れたり、様々な出来事が発生して、その都度、営巣できなくなったり、できるようになることが繰り返されたと思われます。大けやきは、フクロウの営巣の長い営みを見守ってきたと考えると感慨深いものがあります。
大けやきのフクロウの幼鳥は、5月中旬前後に巣から出てきます。フクロウの抱卵期間が約30日、孵化から巣立ちまでが約30日ということなので、3月中旬頃、夜中に人知れず、巣に入り、産卵・抱卵を開始するようです。
幼鳥が出てくるまでの間は、外から様子が伺えないので、巣立ち時期を予測して訪れます。ただ、野間の大けやきのフクロウの営巣場所は、損傷のため金網で枝の周囲を覆って、壊れないようにしているので、巣の中の様子が金網越しに見えることがあります。親鳥や幼鳥の様子が運が良ければ見れます。
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巣から出てきた幼鳥には、外界の厳しさが待っています。カラスに突かれて、地面まで落ちている幼鳥の姿を何度か見ました。人が木の根元まで戻してあげると、自力で木の上まで戻っています。
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夜行性のフクロウは、昼間はお休みタイムです。大けやきには、幼鳥だけが残っています。幼鳥は、枝で隠れて見えにくいところにとまり、親鳥は周囲の山の中で、幼鳥を見守っています。フクロウは、人間の10倍の視力を持つと言われているようなので、山の中からでも幼鳥の様子を確認できるのだと思います。
一度だけ、大けやきが望める山中にいるフクロウの親鳥を見ることができました。
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野間の大けやきのフクロウの幼鳥は、巣立ちした後、数日間、けやきの木に留まってくれます。私のような週末にしか、野鳥観察できない者にとっては、貴重なフクロウ観察場所です。
巣立ちしてすぐは、比較的、低い位置に留まっています。可愛らしい姿を見せてくれます。
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日数が経つと、木の上に移動していきます。やっと、土曜日になって、行ってみると、木の最上部に近いところに、フクロウの幼鳥がいて、なかなか観察できないということもあります。
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他にフクロウの営巣場所がありますが、巣立ちしたらすぐに飛んでいってしまうようです。1度だけ、巣立った日に近くまで来ていたので、フクロウの幼鳥を見たことがあります。巣立ちした直後なのに成長しているなという印象を持ちました。巣の中で、成長させて、すぐに森に飛んでいけるようにしているのかなと思いました。
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野間の大けやきは、しばらくフクロウは戻ってこないかなと思っていますが、いつか戻ってきて欲しいと思います。
また、フクロウの成鳥と出会いたいと思いますが、昼間にフクロウに遭遇したとしたら、ゲガをして弱っているとか、何か緊急事態が発生しているということなのだろうから、複雑なところです。
探鳥地名は、以下のいずれかに該当する場合、本文に場所を記載します。
・探鳥地が、野鳥の会ホームページなどに記載されて、広く知れ渡っている場合
・探鳥地が、野鳥観察を含めて自然観察を目的に作られた場所の場合
・探鳥場所自身が、ホームページなどで、野鳥が訪れることを公知している場合
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