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Picnic: 実店舗を持たないスーパーマーケット

 Picnicはオランダ発の食料雑貨発送サービスだ。実店舗は持たず、全ての取引がオンラインで行われる。独自に開発した小型電動トラックにより送料無料(しかし最低25ユーロの買い物をしなければいけない)が実現可能となっている。2017年の時点で約1億ドルの資金を調達しており、現在ドイツなど周辺国にもサービスを展開している。

 過去にも同じように食料雑貨配送サービスは存在したが(日本にも生協コープのようなサービスが存在する)、配送料が無料であることや、"ほぼ”産地直送型であることがさらに注目を集めている。

 一般的なスーパーマーケットは提携している農家から食料品を一定数取り寄せ、そこから販売する。取り寄せる食料品は、その週の売り上げ、季節などからどのくらい売れるかを「推測」し、その量を発注する。それに対してPicnicは、客がオンライン上で注文した食品の量がそのまま農家へ送られ、農家はその分だけPicnicの配送管理倉庫に送る。そこから週3回運行する電動トラックによって客へ食品が送られる。一度Picnicの配送管理倉庫を仲介するものの、客の需要を農家が直接知ることができ、過剰供給による食品ロスの防止にもつながるのではないだろうか。

 スーパーマーケットでの買い物を毎日する家庭は珍しいだろう。大抵2日に一回、多くても週5回くらいではないだろうか。食料品はアマゾンプライムナウのように即日配達のサービスではなく、Picnicのように定期的な配送をしてくれるサービスで十分であると感じる。

 


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