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黒鉛

削った黒鉛を紙の上にこすりつける
実感 実存を超えた意識の渇望
縦に書きつける声の痕跡 鉛の跡

排泄と循環を繰り返す
臓器の内側をひっくり返して
ほんとのことに つながる瞬間

鉛を飲み込んだ鳥の声
僕の言葉 その曖昧な境界線の上
こすれる黒鉛の雲がかかる

ほんとのことのB面を
Bの鉛筆で書きつける ユニ・ヴァース
表出する世界のB面には聴こえない
A面の歌を聴くために

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