逆さまの重力
僕は泥の塊で
海水の記憶を餌にバクテリアは活動している
有機物の体温のなかに
宇宙という言葉に収まりきらない宇宙がある
逆さま世界 からっぽの穴
むなしさの底に落っこちないように
大地にへばりつき 根をおろす
重力という垂直運動
温度のない永遠の昼間のなかで
雲のうえに投げられた数字と記号
目に見えないものの信奉者は 僕ではなかった
逆さま世界 からっぽの穴
見える化 見えるか 可視化する仮死化
不確実な果実をつける 逆さまのアカシア
星が舞って砂が降る
逆さまの真下で夜を明かしました
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