The Breadwinner

2018.09.10 13:40
The Breadwinner (家族のために金銭を提供する人)

タリバンがカブルを制圧している時、御伽噺好きの少女のお父さんがある日、理不尽な理由で刑務所に連れていかれる。残った母、姉、妹で交渉を試みるが、話も取り合ってくれない。女性であるだけで、水も汲めない、食べ物も買えない、そして理不尽な暴力。女性であるだけで、社会地位が低く、何も出来ない男尊女卑の世界が描かれている。このままでは生活が出来ないため、主人公が髪を切り、男装を始める。そこで出会うのは、昔の友達、彼女も男装していた。男装を始めれば違う世界が広がっていた、食べ物は買える、非力ながらもお金を稼いでいく、そうして友達とやりくりを始め、なんとか父親に会おうとする。

“Stories remain in our hearts, even when all else is gone”(ストーリーは心に残る、全てがなくなったとしても)お父さんはいう。この理不尽な世界で心を豊かにするものがお伽話の役割である。精神性を豊かにするもの、現実的世界への抵抗、このお伽話は生きるための大切な役割がある。いつも寝る前に弟を寝かせるために聞かせるのだが、実は自分にも聞かせている。そうして安らかに眠る。自分と御伽噺がだんだんと距離が近づいていくに連れ、核心に近づいていく。主人公パルヴァナの強さはお父さんへの愛が原動力、その印に保守的な母、姉の忠告を無視して突き進んでいく。この強さに心打たれる。

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