黎の軌跡2 ネタバレ感想③断章というには長すぎる断章。「たまんねぇな!」
この感想は、プレイ行程を個人的に振り返り、盛大にネタバレしています。
知りたくない方は速やかにお戻りください。
感想② https://note.com/kuin_2045/n/ncabdd8e13898
バグった世界地図
おなじみの水着回、だけだったらまだよかったのだが、長い。
本編までの箸休めどころか、グングン展開していく。でも話は進んでない。
結社の渋いオジサン(ひたすらに顔と名前を隠されるが例によって声とシルエットで丸わかり)にお誘いを受けて、いざ南国リゾートへ。
インディ・ジョーンズ方式で飛行船でビューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン、、、え、南の島、遠すぎない?
確か、この大陸は地平線にたどり着けない(球体ではない?という考察多数)という設定だったが、とっくに世界一周するぐらいの長さあったよね。
何リジュだがセルジュだか知らないが、この距離感はさすがにおかしすぎるだろう?そもそもどこの国の領土なの?
南の孤島だからすげえ遠くでいいや~、という適当さが垣間見える。
それは、この島の謎が明かされて、さらに明白になる。
前半:バカンス休暇 無駄アクティビティ
とにかく広い島、解決屋以外にも既出組織が全員勢ぞろい!
仲間を選んで、さあ遊んでください!
で、選べるのが、
昼:ドライブ or パラセーリング
夜:カクテル作り
この3つだけ。ウソだろう?
サブストーリーで水鉄砲やらビーチバレーやらバイクレースやら、あんなにキャッキャウフフしてたじゃん?
なんで自分で選べるのがたったこれだけなの?内容もペラッペラで、
アクセルぶっ壊れて操作激ムズでぶつけまくるドライブと、
乗ってる2人以外イルカも鳥も出てこない水着鑑賞するだけの乗り物と、
ほとんど同じ場所にある材料集めで、何を飲んでも「たまんねぇな!」しか言わないヴァンのリアクション見るだけのカクテル作り。
しかも7回だか10回だか、無駄に回数だけ多いから、キャラをせっせと変えてひたすら友好度を上げるだけの流れ作業。
★印も出ないから間違えて同じ人選んじゃって、数値上がらないけどやり直すのもめんどいからもういいやってなっちゃう、不親切仕様。
せっかくキャラクター勢ぞろいなのに、イベント中は会話も一言二言だけ、あとは水着以外ぜーーーんぶおんなじ。
こんなペラペライベントに時間使わせて、一体、何がさせたかったの?
後半:島の探索
巻き戻り 1回目 オールスター全員もれなく毒殺
一夜明け、いよいよ本題。
おなじみの鼻から下しか映してくれない構図と仰々しいシルエットで、最初からバレバレなのに散々もったいぶらされたハーウッドのオジサン、ようやくの登場。
で、どうやらわざと情報漏らして全員もれなく集合しちゃった,
あっちの組織もこっちの団体さんに囲まれたところで、毒ガスぷしゅー!
「クッ、生物兵器なんて、、、」などとバタバタと倒れていく面々。
丸1日遊んでおいて、こんなあっさり罠にかかるとか、バカなの?
結社で最も残忍で、BC兵器なんて何の躊躇もなく使うような奴だよ?
崖に追い詰めた(最初からそこにいただけだけど)ぐらいで、
さあ観念しろ!とか、能天気すぎるだろう?
何でもない探偵業ですら、やたらと匂う匂うと犬のようなヴァンの鼻はどうした?花粉症にでもなったか?
ジョジョのごとく相手の心を読みまくり世界の全ての流れを見通せるシズナの”観の目”とやらは?バカンスで脳みそユルんだか?
ハーウッドの目的も、本来の目的が島の探索をヴァン達にさせるためなら、ここで先に1回殺す意味ってどこにあったの?
(どこで知ったのかまだ分からんが)ゲネシスの力を確認するために、とりあえずお試しで本当に発動するか確かめたかった?
全部知っている口ぶりだったのに?(傍点)
ヴァンだけ呼び出したつもりが皆一緒についてきちゃってこりゃいかん、
悪いが1回全員殺すわ、ってこと?
オジサンもやっぱりバカなの?
もしゲネシスが発動しなかったら、上手くいかなかったか仕方ねえとかボヤいて終了?
島まるごと人質にして動かしたいなら、先に目的を伝えてから脅すべきんじゃないの?
なんで、とりあえず1回殺さないとお話進められないの?
チェックポイント1 邪教の洞窟
巻き戻り 2回目+解決するまで 結界トラップ
ここから先は、条件をクリアしないとBADエンドの地獄ループ。
ハーウッドから脅迫され、3つのポイントを回るツアーに挑むが、それぞれ仲間を協力しないと延々とトラップにかかり続ける仕様に。
ようやくここにきて選択肢を先に提示されるようになったようだが、
その解決策が、またもやお馴染みの、謎の身内同士バトルパレード。
まずはギルド遊撃士協会から。
あの洞窟だ、さあ入るぞ→黒月の結界トラップにハマる→ゲネシス発動。
ヴァンの鼻が完全に死んだのは止む無しとして、もう巻き戻った認識はあるはずなのに、なぜ何度も同じトラップにかかる?天丼大好き芸人なの?
仕方なく解決策を探すためにうろつくと、エレイン・ジンとばったり。
ハーウッドとの密談を知り、まさか奴と協力を!?と疑ってくる2人。
いやこれには訳が、、、ええい問答無用!といきなり始まる戦い。
ちょ、待てよ。前回彼らが共和国を救ったの、知ってるよね?
ちょっとヒソヒソ話してただけで、なんでいきなり拘束だ!ってなるの?
で、一戦交えてからようやく、
「どうやら何か訳があるようね(戦い方で分かったわ?)」と剣を収める。
いや戦わんでも分かるだろうよ、特にエレインは。察しろよ、色々と。
ハーウッドに協力を悟れられないための芝居?
いや、そんな素振りはなかったし、毒ガスの事を直接教えなければ大丈夫、などと都合のいい解釈で済まされてしまう。
ただなんとなーく、
ここで戦わせたら盛り上がるっしょ!的な考えだけの展開だよね?
どうしても戦わせたいなら、ジンVSエレイン、つまりは、
ギルドとして形式上動かざるをえないジンと、ヴァンを助けるために”個人的な協力者”としてエレインが衝突!とかの方が、まだ納得感はあった。
エレインも自然にそのままパーティ入りできたはずだし、さらに仕事と恋愛で葛藤するエリート女子!まで描けたのにね。(この先あるのかもだが)
そうしないのは、ピンチ!→助けに来たわヴァン!→ハッ、いいところに!のお決まり展開を簡単にやれるようにするためなんだろう。
結局、モヤッた感覚のまま解放され、再びさっきの洞窟に向かうと、やはりヴァンの鼻は死んだままでトラップにかかるが、なんかやっぱり気になって?的なことで尾行されていたエレイン達が助けに入り、ようやく中に入れるように。
待ち構えてたのは、ツァオとドラゴン、兵器会社のドSメガネの面々。
後で知る目的を考えると、なんでこいつらにも情報流したのか全く謎だが、
とにかくアシェンを泣かせたツァオに落とし前を!と意気込み、いつの間にか契約結んで協力体制のドSメガネも交えてのバトル。
勝利すると、まだよ奥の手!と巨大メカを出してくるが、ドラゴンがなぜか速攻でぶっ壊し、いきなり仲間割れが始まる。
は?このタイミングで契約終了とかどういうこと?
君達たった今やられたばかりなんだけど?
訳が分からぬまま、さっさと逃げるドSメガネ。
そして、さぁ戦闘再開か!というところで、驚愕の展開に。
なんと、ドラゴンはツァオの実の弟だったのだ!!!
ああ、そうなんだ、ふーん。弟がいたのねー、って!
クロスベルいた時からそんな話、今まで一度も出てこなかったよね?
お話が長くなると、実は生き別れの兄弟がいて、、、とか超展開になるの、キン肉マン?北斗の拳?聖闘士星矢?昭和のジャンプか。
お家再興の話もそうだが、そもそも彼が何の目的で動いているか、これまでずっと謎のままだった。それが今作でついに明かされた!
わけだが、、、ツッコみどころが多すぎてもう。
他の家に策略で潰されたリー家再興のために、自分はトップにはならずに、陰で生きていた弟を見つけ、表に立たせる。理屈は分からなくもない。が、
今まさにヴァン達とやり合ってる最中に、なんでいきなり兄弟ゲンカ始めちゃうの?
「お前の力量を確かめてからだ!」とか、だったらもっと早く教えとけよ。なんでこんな真っ最中におっぱじめちゃうの?
で、唐突に出自を教えられた弟ドラゴンも、いいだろう!とかノってすんなり受け入れてしまう。
いや君さ、そのハメた方の家に今まで育てられてきたんだよね?
そっちへの恨み辛みとか何もないの?
あんたの言う”渇き”とやらは、全部そこが始まりなんじゃないの?
人生狂わされまくりの黒月自体をまずは憎むべきじゃないの?
なんであっさり、ようし分かった!やってやろう!ってなっちゃうの?
水曜どうでしょうか?
例えば、ロイドの”壁”、リィンの”覚悟”、ヴァンの”匂う”。なんかこう、
それっぽい単語連呼させとけばそれっぽい動機とキャラ付けになるよね、という安易さ。
今回は敵だが、この”渇き”。
唐突に現れ、唐突に語られる出自背景。たったこれだけで、一体どうやって彼に感情移入できるというのか?
伝わるのは、ただ戦いに飢えてるらしい、ということだけ。さらに言えば、
とにかく戦えれば満足の脳筋バカ、もう何人目だよ?いいかげん飽きたわ。
チェックポイント2 祭壇
巻き戻り 2回目+解決するまでループ お兄ちゃんに完敗
突然の兄弟ゲンカを見届けたところで、洞窟の謎の祭壇を見つけるも、
なんか不気味ね、下手に触らんとこ、と特に何するでもなく次のポイント、
島の中心部の古い祭壇へ。
待っていたのは、MK社の融通利かないクールガイこと、カシムお兄。
さっきと同様、たいした問答も無く、会社の命令だからと社畜のごとく切りかかってくるお兄ちゃん。
圧倒的な力の差は分かりきってるのに、小細工は逆に無意味!とか開き直り勢いで特攻、ここはバトルするまでもなく完敗して、ゲネシス発動。
こりゃいかん、どうするべ、と一旦港に戻ると、出くわす王子ご一向。
まさか?いやいや、いくらなんでもさすがにと思うヒマもなく気がついたらバトルスタート。
だ か ら、な ん で な ん だ !
ただでさえ、超VIPなのに飛行機なかったからとか無理やりな理由で運び役やらされただけなのに、どこにヴァン達とぶつかる理由がある?
やはり、とりあえず戦わせて盛り上げようとしてるとしか思えない。
で、例によって「意志は見せてもらった!」的なぼんやりした感想と、どこかで拾ったらしい鍵をもらう。どうやら閉まっていた施設の入り口の鍵のようだ。これもツッコミどころなんだが、もういいや。
あそこに違いない!と、島の隅の方にある古ぼけた施設にもらった鍵を使って入ってみる。(こんなボロフェンスすぐ壊せるはずなのに、王子と戦う無駄フラグの為に遠回り)
中はダンジョンなわけでもなく、普通に動くエレベーターで上がると、
どうやら島の展望台のようだ。待っていたのは、庭園残党の双子達。
いや、待ってたわけじゃなく、ここに隠れていたつもりらしい?
よく分からないが、今作もっとも都合のいい言葉候補の”契約”の元に、どうやら協力してくれるようだ。ついこないだは殺す殺すと息巻いてたのに、殺し屋の契約とはなんとも便利なものだね。
そして再び、祭壇のお兄ちゃんのところに向かうと、またやられムードかと思いきや、殺し屋カード発動。どういう原理か全く分からないが、双子兄のホルホースばりの曲弾で警備員達の数を減らしてくれた。
あれ?シズナちゃんも助っ人に来たっけ?なんか途中で、やり合ってみる?とか誘われてた気もするが、強い人みるとワクワクしちゃう的なキャラはもうおなかいっぱいで、戦わずに放置したから、よく覚えていない。
とにかく、さあこの隙に!とお兄ちゃんと真っ向勝負。
ガンダムかよって感じのバスターランチャーをどうにか凌いで勝つと、
フェリとのまたぼんやりした”覚悟”とか”志”の会話を見届ける。
(今シリーズで一番存在意義が見えず完全に空気なのでどうでもよくなってる)
肝心の祭壇をチェックするも、同じくなんか古そうね、で終了。
チェックポイント3 研究所
巻き戻り3回目+解決するまでループ レン暴走 死神鎌の餌食
いよいよ最後のチェックポイント、研究施設へ。
中に入ると、何か嫌な感じだ、とか一応前フリがあるが、
かまわず部屋の中に入ると、ヴァルター、蝶のお姉さん、レンの結社組。
どうしてお前らが一緒に?となった途端、急に倒れる面々。そして何やら様子のおかしいレンの鎌が振りかざされ、、、ゲネシス発動。
何が起きたか分からず、今度は入らずに裏口から出ると、何かの呪い?を受けたらしい。解除してもらうならアイツらだ!と、さっきは近づかなかった廃村にいた守護騎士の元へ。ここまできたらもう、そうねそうなるよね、難くせつけられ、本日3回目の身内バトル開始。
騎士と敵対してるはずの僧兵長武士もなぜか一緒にいて、S技連発されるわ状態異常かかりまくりだわで、ノーマルでもかなりの強敵だった。
戦う理由も分からんままだから、余計にストレスがたまる。
何度やり直したか分からないが、それでもなんとか倒すと、なぜか呪いの解除をしてくれる。だったら最初から助けてくれよ、やり直した時間返せ。
ブーブー思いながら、再び施設へ。おかげさまで呪いは回避し、まともに会話。が、やはりレンがおかしい。そして、レンの中にいた誰か(傍点)が暴走し、「レンは自分が守る!」と暴れだす。
そこに現れたのは、ハーウッドのオジサン。細かい会話はもう忘れてしまったが、ヴァルター達が言うには、結社から抜けて単独行動中らしい。
その落とし前?をつけようとする2人に睨まれると、「おい、わかってるよな?(傍点)」と協力を強いてくるオジサン。とっくに仲間達に助けてもらいまくり状態なのに、逆らうと毒ガス地獄というルールはまだ生きているようで、仕方なくオジサン側について共闘する。レンの状態異常攻撃がきつすぎたが、
なんとか抑えて、奥にある機械を調べると、またまた驚愕の事実が。
なんと、この島はDG教団の隠れアジトだったのだ!!!
え、ここにきてまだ教団ネタひっぱるの?
まぁ、前作のラストで、そういうことなんだろう(傍点)とは思ってはいたが、まさかここまで堂々と出してくるとは思わなかった。
同じくカトルも教団の被害者、という事実も明らかにされたが、
なんやかんやでオジサンには逃げられしまう。ようやくこの島は一段落か、と思いきや、今度はカトルの様子がおかしくなり、高熱を出して倒れる。
急いでホテルへ戻る一行、しかし直後にカトルは失踪してしまう。
まだ引っ張るのか、これ”断章”だよね?
終盤 祭壇の地下へ
巻き戻し4回目 カトル覚醒、終末崩壊
ポンコツだったシズナの勘が戻り?気か何かを追ってカトルを探すと、例の祭壇で見つける。よかったひと安心、とはならず、横にはオジサンの姿が。すると突然叫び出し、エヴァ量産型のごとく羽根が生えるカトル。島はおろか世界をを埋め尽くす謎の紋様が表れ、降り注ぐ光。
かくして世界は滅ぼされたのだった。。。はい、ゲネシス発動。
この辺からさすがに巻き戻りを確信できてるようなので、覚醒したカトルを止める方法を探さねばと歩いてると、夜中に徘徊していたシズナと出会う。急に復活した勘の目を頼りに、怪しい気を見つけて鎮めれば?となる。
散々回ったのに完全スルーした邪教の洞窟やら、教会やらをなぜかここにきてもう一度見直し、なんやなんやで鎮められたので再びカトルの元へ。
なんとか会話できるくらいには抑えられたらしいが、それでも覚醒は止められず、やむ無くバトル。しかし引き延ばしで強制終了。オジサンにカトルは連れ去られ、祭壇の地下に逃げられる。
最終盤 双子再び
巻き戻し5回目 双子核爆発
中を進むと、殺し屋双子が待っていた。
庭園に入ったいきさつをざっくり聞かされるも、どうやら最初からそうだった(榜点)らしいので、特に同情するわけでもなくバトル。
が、片方倒したところで突然強制終了。持ち出していた反応兵器レプリカを発動され、全員昇天…は?なんだこれ?と思ったところで本日5回目の発動。
特にフラグがあったわけでもないので、とりあえず再び挑むとテロップが。
2人同時に倒せ
どこまでバカにすれば気が済むんだ?
ただでさえアホみたいな体力で時間がかかるのに、何のヒントも前フリもなく、同ターン内に倒さないと即ゲームオーバー、はい、やり直し~。
こんなのは演出でもなんでもない、ただのイジワルでしかない。
プレイ時間を軽視しすぎる設計。やらせたもん勝ちじゃあないんだよ。
2人だけじゃなく、赤グレンデルもどきもワラワラ、立ち止まると闇の球体に取り込まれるし、状態異常オンパレード、とにかく面倒くさかった。
どうにか倒し、ようやく奥に進むと、
再び天使カトルとバトル。
倒すと、思わせぶりだったカトルの素性がようやくぼんやりと明らかに。
教団信者だった親に差し出され、神降ろしの道具のために性別を越えた存在にされた、という。が、残念ながら、その苦悩がほとんど伝わってこない。
おそらくレンよりもさらに過酷だったであろう過去を、ぼんやりした止め絵とテキストだけで垂れ流され、どんどん進んでいく回想。そうだったのか、とキャストの熱演だけを頼りに、なんとか脳内補完するしかない。
章間の紙芝居というアイデア自体は良かったし、ご新規さん向けにも多少はキャラ背景を伝えるものとして働いていた。
ならば、どうしてカトルのは作ってくれなかったのか?
ネタバレさせたくない?あんな分かりやすい前フリで教団の被害者だと予想できなかった人、いるか?
しかも近藤社長は前作公式資料集のインタビューで、カトルは男だと明言(傍点)していたという。なのにこの無理くりな展開。
男として生まれながら、女神(エイドス)否定のために教団が勝手に生み出した?邪神を入れるため器に作り変えられた。そこまではいいとしても、
結局、肉体的にどっちなのか?は明かされていない。
タオルの下を何度も何度も隠し続けたのがこんなあやふやな理由だとは。
カトル人気がどれだけあるか分からないが、こんなモヤっとした答えで納得できたのだろうか?
黒幕登場、そして。。。
正気に戻ったカトルを取り戻し、今度こそ!と思いきや、CMの後もまだまだ続きます!と言わんばかりに、黒幕が登場。
その名もガーデンマスター!って、すでにどっかで出てきた気がするが、
この章があまりに長すぎてもはや覚えていない。
時は来た!とか、お決まりの仰々しく芝居がかった口調(傍点)で語り始める。何やら事件の根幹に関わる内容らしいが、ふわっとぼんやりした話しぶりばかりで、結局何が目的なのか、何がしたいのかがさっぱり分からない。
すると突然、スィンが歩み出て、オレはこっちに付く!と言い出す。
なんで!どうして!と泣き叫ぶナーディアを冷たくあしらい、亜空間に消えていく。
そしてハーウッドのオジサンも、契約はここまでだ!と、またしてもどういう内容か全く分からないあやふなのものを持ち出し、
ヴァン達には、島に呼んだのは、レンのトラウマ克服とカトルの覚醒のためだった、とドヤ顔で語り、また去っていく。
かくして、どうやら全ての黒幕はガーデンマスターなるものらしい、という、発売前から公開済の情報を残し、南の島のバカンスは幕を閉じた。。。
って!これだけ時間かけて、
結局何も話が進んでいないじゃないか!(榜点)
そして余りにも後付け、余計な遠回りが多すぎる。
まず、この南の島が、DG教団のアジト「楽園」だったという点。
大陸全土のギルドや各国警察の共同によるロッジ強襲、救出作戦があったのは周知の事実だが、こんな遥か遠方の島にまでそれが及んでいたのか?
今より動力文明が低く、車も飛行船もまだ珍しかった時代に、作った教団も、レンを助けたレーヴェとヨシュアも、
どうやってこの島を見つけ出せたのか?
カトルもこの島にいたのか?だとしたら助けたのは誰なのか?
そしてハーウッドはどうやってそれを知り、なぜ全勢力を呼びつけたのか?
明確な答えは何一つ示されていない。
レンがトラウマを抱えていたのを知り、それじゃ夢見が悪いから、と得意げに語っていたが、ならば、ヴァン達事務所一行だけでよかったはず。
わざわざ結社やらギルドやら武器会社やらに、この島の情報を流して呼び寄せる必要がどこにあったのか?
どこかで、極限状態に追い込んでこそ、というような話もあったようだが、
この島に呼んだ時点で充分、どん底に突き落とすようなものだろう。
レン本人も言っていたように、本当に乗り越えるかは二の次、”ついで”だったのだろうが、毒ガス脅しから始まり、最後のカトル拉致に至るまで、
目的も根拠も曖昧なまま、ひたすら身内同士の戦いを強いられていく。
その天才的頭脳と年齢に似つかわしくない大人びた思考の根源、つまりは、教団に何をされたのか?(傍点)
過去作で描かれてはいたようだが、帝国編4作、クロスベル編2作よりさらに前のお話。よほどのファンならば覚えていただろうが、自分はきれいさっぱり忘れていた。
章間の紙芝居で振り返ったつもりなのだろうが、あれだけではあの子供達が実在したのか、レンの中で生み出された別人格なのかまではっきり読みとれなかった。だから、本来の実験目的、人間に別人格=神を取り込むための副産物だった、と言われてもいまいちピンとこない。
帝国編以降全くといっていいほど放置されていたのに、
唐突に今まさにその真相が!とかやられても、アーカイブも振り返りもなくスッと思い出せるプレイヤーがどれだけいるだろうか?
PS4すら出てない10年以上も前の作品の内容を。
こういう、出した情報はもちろん全部頭の中に入っているよね?という前提ありきの演出の数々。あまりにもファンに甘えすぎではないか?
カトルの素性にしても然り。
男か女か?だけをひたすら引っ張り、実は天使でした~とか、予想を裏切るとかそんなレベルの前フリじゃあないだろう。
(自分は完全に覚えていなかったが)レンが自己を保つ為に生み出した多重人格の1人、カトル。あえて同じ名前にすることで、ミスリードを誘ったのだろうが、どうしてそんな事をする必要があった?
なぜ、レン最大のトラウマである”いわくつきの名前”をわざわざつけた?
こんなに長い時間かけて引っ張るなら、むしろ逆じゃないのか?
全てがレンの生んだ幻想ではなく、カトルだけは本当に実在する人間だった(傍点)としたほうが、よほどインパクトあったんではないのか?
殲滅天使と名乗ったレンと、本当に天使にされてしまったカトル。
2人が実は同じ境遇だった、普通だったらこんなグッとくる展開はないのに、こんなにも無感情になってしまうとは。本当に残念でならない。
最後の、唐突に裏切るスィンも同様。
本当に裏切ったのではなく、おそらくはかつての相棒?を名乗るマスターの素性を調べるためにわざと取り込まれたのだろう、と容易に予想はつく。
が、ずっと一緒だの何だのとイチャコラしておいて、遺恨ある人物が突然現れたからといって、いきなり彼女を捨てるような男だろうか?
あまりにも脈絡がなさすぎる。
こういう裏切り展開には、必ずどこかに伏線を潜ませておき、あの時のアレは実はこうだった!と明かせるような前フリが絶対条件。このシリーズには毎度毎度、それがない。
ホラこれが伏線だぞ!この後これが活きるよ~というバレバレの出し方か、
何の伏線もなく、まさかの展開?!どうだ驚け!という行き当たりばったりの展開のどちらか。そしてその後、さも最初から考えてましたと言わんばかりの後付け理由出しをしてくる。とにかく演出が両極端すぎるから、ストーリーを予測する楽しみがない。予測しようとも思わわない。
本当にこんなストーリー展開で満足してもらえると思っているのだろうか?
とにもかくにも、
この断章というには余りにも長く、にもかかわらず結局、レンとカトルの出自が出されただけの章がようやく終わったが、
この後さらにトンデモ展開が待ち受けているとは思わなかった。
(正確には3章は最悪という話だけは見ていたが、予想以上のものだった)