黎の軌跡2 ネタバレ感想②必要のないボスバトル


この感想は、プレイ行程を個人的に振り返り、盛大にネタバレしています。
知りたくない方は速やかにお戻りください。

感想①
 https://note.com/kuin_2045/n/n312dded1d50d


1章Aヴァン

巻き戻し0回

ルカの父親を探し出すまではまあいい。
問題はその後、僧兵庁の副長(名前忘れた)とのバトルだ。
この戦い、全く必要ないよね?
僧兵庁と聖杯騎士の仲が悪いのはなんとなく分かる。だが、戦った後で、
なんと騎士の2人は、
先に見つけた方に処理の権利がある
とかいう暗黙のルールを持ち出してくる。
副長もそれをあっさり受け入れて帰る。
なんで?逆じゃないの?
最初から戦わないで、先に見つけたのはこっちだ!手を出すなと詰めれば、相手は引くしかないんじゃないの?
ただでさえ武士みたいな奴なんだから、理詰めすれば無駄な力使わずに済むのに、
なんでこう、この世界は誰も彼も血の気の多いのばっかりなの?

その後の暗殺者双子も、8番目の欠片が最大目的なら、取り返されてそのまま引き下がるとかあり得ないんじゃないの?
失敗してもとりあえず戦っとけば成立する暗殺契約って、どんだけユルユルなの?

結局、その暗殺者に親父は殺されちゃうんだけど、これも疑問。
ゲネシスが働くのは親しい身内だけなの?
仲間じゃないからいいか~って発動しないとか、どんだけヴァンは薄情なの?君の死生観はどうなってんの?

で、ヴァンのハッ、ハンは多分50回は越えてる。


1章B エレイン


巻き戻り2回 エレイン、ジン、39カポー

おいおい、同じボス相手に2回も巻き戻しは、さすがにやりすぎだろう?
ジンとヴァルターが手を組むという展開はちょっと熱かったが、だったら戻すの1回で良くない?
無鉄砲に突っ込んで死ぬ→ヴァルター引き込んで、後からジンが駆けつける
これで1回で済むよね?
ジンだけ呼んで死ぬ回いらないよね?
プレイ時間の水増しと言われても仕方ないよね。

唯一の救いは、39カップルのシナリオだけ軌跡構文がをほぼないという点。
ライターが違うのはもう明白で、創の軌跡でも好評だったのに、なんでこの人に全部任せないんだろう?
まさかとは思うが、社歴が短いとかまだ若いからとか、そんなクソみたいな理由じゃないよね?


2章A ヴァン


巻き戻り0回

ツァオがお家復興を目論み、堕ちたライ家とルウ家の反乱を取り込む、
ここまではまぁ、分かる。
そのためにルウの当主を警察に突き出し、
先代を毒殺しようとしたのも分かる。

が、それが先代の自演???
これが全く意味が分からない。
組織の凋落を防ぐなら、素直にライ家を解散させてツァオ家にすげ替えた方が話が早いんじゃないの?
なんでわざわざルウの爺さんは自分の家を下げるような真似をする必要があったの?

そもそも、ツァオからすれば、
黒月で一番力があるのがルウ家なら、真っ先に潰して自分が乗っ取るのが近道なんじゃないの?
なんでわざわざ空いたライ家の椅子を借りるような回り道をするの?

計画に気づけたのがヴァン達と結社とマルドゥック、全部外野だけという、なんともお間抜けな組織だよ?
爺さんに乗っかった振りして本当に殺しちゃって、アシェンの親父も牢屋にぶっこんだままにしとけば、そのまま乗っ取れたんじゃないの?

しかもここでもまた意味不明なバトル。
わんさかいる警備ロボやら手下やらを倒してようやくたどり着き、やっと出てくるツァオ。
で、唐突に一戦交えた後で、
ドヤ顔でネタばらしするツァオ。
だったら戦う前に説明しろよ、
なんで殺し合いしてからのんびり話し始めるんだよ。
なんやかんやと長々と語られて、なんだ爺さんの自演だったのか、とひと息ついたと思ったら、また不穏な流れ。

ここで立て込もって何をするつもりだ?
アーロンの問いに、
ツァオはこう答える。
リー家の復興だよ


答えになってなくない?
お家復興のために籠城?
何のために?
全然意味が分からない。

そして再び、幹部にしたであろう元ライ家のドラゴン(名前忘れた)と、殺し屋双子のもう1人が参上して、またバトル。

なに?何なの?この戦い?
アーロン側がツァオを止めるために仕掛け、
ふふ、受けて立とう!ならまだ分かるが、
逆だよね?
流れ的に、明らかにケンカふっかけてるのツァオからだよね?

オレはこんなに力を持ったんだ!
リー家バンザイ!ジーク・リー!とかしたいなら、他の家の目前でそれを見せつけないと意味ないよね?
でも、ルウ家が解放されて(そもそも何で陥れて何で解放したのか謎すぎるが)合流したの、
すっかり戦い終わってからだよね?

これも逆じゃないの?

リー家立ち上げるぞ!爺さんども認めろ!
ふざけるな!止めてくれヴァン!
ふふ、やれるかな?出てきなさいお前達。
ガシャーン!悪の助っ人2人登場!
くっ!出たな?やるぞお前ら!
応!ウーラ!
ってなるのが自然じゃないの?

何でとりあえず戦っちゃうの?
誰も彼も拳交えてからでないと、ろくに会話ができないの?

そして例によって決着つけずに、
このメンツ相手にこれだけやれるなら悪くないだろう、などとぺこぱみたいなポジティブ発言して撤退。
そんなんで裏社会を牛耳れるのか?

ヴァンのハッ、は多分80回は越えて、
更にアーロンのハン、が30回、
フェリのえへへ、が10回、
リゼットのふふ、が20回ぐらい加わる。

あと、このゲーム語る上でけっこう重要なツッコミどころなんだけど、

1リジュ秒って何単位?

とうとう数字までバグり始めたのかこのライターさん。

2章B アニエス


巻き戻り1回目、お友達爆死。

39カポーが転入してくるのを知ったのはいいとして、レンに私怨ある卒業生を駒として使うとか、直接39狙うには計画が雑すぎる。
実際殺されるのは無関係なお友達なわけで、何がしたかったのか意味不明。
そして犯人、なんとか元先輩?とかしたり顔で正体見たり!と始まるわけだけど、
えと、ごめん。
きみ、誰?っていうか。

さも驚きの刺客で再登場!みたいな扱いされてるが、
ただでさえモブ人物がわんさか出てきて顔と名前と所属がここまで一致しないゲームは他にないのに、こんなチョイ役をしっかり覚えてる人、何人いるの?
何の伏線も張らずに、唐突に過去キャラを出してきて、なんとここであの人が登場!みたいな事を平気でしてくる。
こういう、ファンなら知ってて当然だよね的な悪癖演出がとにかく多すぎる。

巻き戻り2回目、革命テロ
トワ、お友達、銃殺

またも計画がとにかく雑。
学校にわざわざ夜中に忍び込んでせっせと準備して、朝まで待ってから登校してきた生徒を人質に?
手間かけすぎだし、こんな有名高を狙って、ただで済む訳がないのに、退路とか何も考えずに、我々の声を聞け!とか無計画すぎるだろ。

トワが交渉役で出てこなかったらどうやって逃げるつもりだったんだ?

つまり、このテロリストはただ、
トワの見せ場を作るために出した集団で、
トワを殺すための存在、だよね。
多分この先も、このなんちゃらの志士はもう出てこないだろう。

そして例によってあやふやな記憶でなんとなく捜査して、テロリストを見つけて解決。
捕まえるのを夜中にしたのも、その方が話を巻き戻しやすいからだよね?
つまりこれも、
テロを防ぐために巻き戻す、じゃなくて、
話を巻き戻したいからこの設定にした、ということなんだろう。
またしても演出と手段が、逆。

そして翌日。
スウィンが庭園残党に刺され血みどろ、
また巻き戻りか、、、と思いきや、
どこからともなくレンが現れ、お話は進んでいく。
あれ?あれ?と戸惑うと、スウィンは防刃ベストを着ていて助かった!
ということだった。

ここにきて初めて、巻き戻し以外の展開なわけだが、
自分がテキストを読み進める中ずっと思ってたのは、
スウィンは本当に死んだのか?
ではなく、
いつ巻き戻るの?今でしょ?
だった。

ここまででもう充分すぎるほどに、
ピンチになればゲネシスが!誰かが倒れたらゲネシスが!
それでもゲネシスなら!と仙道を信じる陵南のようになってしまっている以上、
今さら肩すかしされたところで、何の驚きもない。
もっと言えば、事が起きたその時点で既に
「はいはい死ぬのね、でゲネシス光るのね」
と完全に死への耐性がついてしまっている。

しかも騙し手が、まさかの、血のり。
規格外の殺し屋スウィンがあっさり刺されるのも驚きだが、わざわざ血のりで死んだフリする必要性、どこにあるの?
こういう死んだフリって、そのままやり過ごして、後から実は生きてました~!ってやるのが普通じゃないの?
その場でむくりと起き上がったら、血だらけになる意味全くなくない?

つまりはこうなんだろう。
スウィン刺される!
死んだと思わせるために血を出す!
また巻き戻しだ!と見せかけて、
実は生きてました~

誰に向けてこれを見せたかったのか?
何のためにこの演出にしたのか?
答えは簡単だ。
我々プレイヤーに向けて、ただ我々を騙すためだけにこの展開にした。
ストーリーのためでも、キャラクターのためでもなく、全てがプレイヤーのためだけに用意された演出。
それがあっさり見抜けてしまう。だから、
こんなにも、心に響かない。

過酷な殺し屋時代を過ごしてきたスウィンがあっさりしかも真正面から刺されることに違和感しか覚えず、
ナーディアの涙に感情移入するより先に、ゲネシスが光らない事を先に気にしてしまい、
アニエスがオタオタする様にイラつき、早く泣き叫んで発動させろと思ってしまう。

崩壊した”死”の概念


クロスベルシリーズまで徹底されてきた、”死”の扱いの重さ。
対して、閃シリーズから途端に軽くなった、”死”の扱い。
死んでは復活し、死んでは甦るの連続。
今作でそれはさらに加速し、
「時間を巻き戻してやり直しをさせる」という今回のシステムのために、
あまりにも殺されまくる登場人物達。
自ら生んだキャラをここまで無残な目に合わせることに、
作り手が本当に何の抵抗もなかったのだとしたら、もはやその神経はまともじゃなくなっているとしか言いようがない。

必然性のないバトル、必然性のない演出。
それらにひたすら踊らされる登場人物達。
これが、この第2章までの感想だ。



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