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# 102 記録が破れる日はいつ?【恋活日記】

話は少しさかのぼる。
コロナの行動制限がなくなった今年のゴールデンウィーク。ネットやテレビでは、旅行や帰省でごった返している駅や空港の様子をしきりに流していたが、遊び相手のいない私はいつもと変わらない祝日。
やはり同じように暇しているであろう「おじさん」に声をかけてみた。

何ヶ月か前にSNSで募集をして、細〜い糸でつながっているまち歩きが好きなちょっと変わったおじさん。ちょっと変わっているところが私と共通しているので、意外と馴染むところもあるのだが。
以前のブログにも書いたが、顔合わせする前から「支払いは割り勘にしましょう」と言ってきた人だ。ケチなのかと思ったけど、理由を聞いたら「その方が付き合いが長続きすると思ったから」と言われたので、(あ、この人は人との縁を大切にする人なのかな?)と思って、逆に好感度が上がり、関係はなんとなく継続している。

とは言え、この人はメッセージのやり取りの段階で会話も弾まなかったし、実際会っても同じだったので、初めから恋愛対象外。だからこそ、気楽に緊張感もなく誘えたりするんだけど。

このおじさんとは月に1回程度、これまで4回ほど近隣を散策して、ランチを2回ほどしてしまった。「してしまった」というのは、元彼と別れてから1年8ヶ月、誰とも一緒に食事をしなかったので、〝次に食事をする時は絶対に好きな人と❗️”と決めていたんだけど…。
残念ながら孤食に耐えられず妥協してしまった。その相手がこのおじさんか〜。はぁ〜。変な意地やこだわりを捨てて、誰かと一緒に食事ができれば、相手はもうどうでもいいやっていう気持ちだ。

そして、回を重ねるごとに相手も少しずつ自分を出してくるようになったが、一緒にいると疲れてしまう人だとわかってきた。

まず、LINEやメッセージのやりとりがへたくそだ。
何がうまくて何がへたくそというのは正直わからないけど、相手との相性だと思う。それなりに絵文字とか入ってるとか文章になっていれば感情が読み取れるのだが、この人の場合はほんとにひと言、1行だけの返信だ。超短文。待ち合わせ等のやり取りをしても返事は「はい。」のみ。メッセージの中に挨拶もなければ愛想もない。正直苦手なタイプのやりとりだ。だから、事務連絡以外のやりとりはしていない(ていうか、その日あった出来事などの日常会話はできないと思う)。

では、リアルではどうかというと、、、。
やはり挨拶ができない。待ち合わせしてお互いに顔を合わせると、私は「こんにちは」と言うのだけど、その返事すらもできない。寡黙とか無口とかいう以前に、挨拶は基本的なマナーでしょう?要するに、コミュニケーション力云々より、社会性の欠如に近いかも(それでも、割と大きな会社でサラリーマンやってるらしい)

以前マッチングアプリで一度だけ会った国家公務員とは違うタイプの会話のキャッチボールができない人で、自分のことだけを一方的に喋りまくるのではなく、自分の事はほとんどしゃべらずどちらかというと秘密主義。最初の2回は、緊張のせいかちょっと吃ってたから、まぁーそうなんだろうな〜とは思った。
こだわりが強いところも国家公務員と同じで、1つのことが気になるとそれが頭から離れなくなってしまうようだ。町を歩いてても気になったことを私に聞いてくるので、「知らないからネットで調べて」と言うと、美術展示の鑑賞している時でも1人で座り込んで携帯をいじっている。てっきり仕事のやりとりかと思いきや、ずっと頭に引っかかっていた1時間位前の話題に出たことを黙々と検索して調べている。
おーい!それって今することなの?全く周りが見えてない。

同様に、ちょっと話した話題がいつまでも頭に残っているようで、前回会ったときにちらっと言ったこと(私が新聞をとっていること)が今時珍しいらしくて、しつこく理由を聞いてくる。最初は質問にも丁寧に答えていたけど、しばらく時間がたつとまた同じ質問をしてきたり自分の価値観を押し付けてくるので、あまりのしつこさにちょっとムカっときて、「今度また同じこと聞いてももう答えないから」と少し強めに言ったら静かになった笑。

この人の場合、言えばちゃんとわかるし、特に人畜無害だから1人でつまらない時は誘ってたけど…。やっぱりこの手のタイプは疲れるわ。

そして問題は食事。
とにかくファストフードとか、安くてコスパの良いものを好むらしい。会うと必ず毎回「マクドナルド」と「ドトール」の名前が出てくる。
暇を潰すのにはいいけど、飲食する気にはならないので「まずいじゃん」で片付けるけど、彼にとってはそれは置いといても安いからいいらしい。
私は別に高級料理を食べたいわけじゃないけど、おいしいものにこだわりたいし居心地の良い店が好きだ。
一番直近、2人で行ったのがチェーン店のステーキ屋さんだけど、このおじさんは800円のランチステーキ。私は1500円位のもうちょっとおいしそうなランチ。別に相手が選んだものにとやかくは言いたくないけど、せっかく食べるならお金じゃなくて内容で決める人がいいな。
この時点で、この人とは一緒に食事に行ってもつまらないなと感じてしまった。どんな店を好むかとか、食事に対しての価値観は、私にとって重要なポイントだ。おいしいものに貪欲で、食べ物に対して好奇心旺盛じゃないと一緒に食事していても楽しくないしテンション上がらない。そう考えると元彼とは、食べ物に対する価値観は合っていたので楽しかったかな。

でも、この人との関係の良いところは、私に対して特に異性を意識せずに何のアプローチもしてこないところ。そして、私もこのおじさんに対して、異性としての感情が全くないので気楽に誘えるところ。
行き先を提案すると、大概の場合は「良いですね」と乗ってくるし、どこに行くのかコースについてとやかく聞いてこないので、そこも気楽だ。まぁ楽しいかというと…普通(ていうか、疲れる)。
ただ、2人で歩いているところを第三者から見て、絶対カップルとか夫婦とかに見られたくはないし、男女2人で行動してても絶対デートとして認めたくない笑。

まぁ、このおじさんの話はどうでもいいんだけど、1年8ヶ月で、【他人と食事を共にする】という記録が破られたわけだが、もう一つ記録継続中のものが残っている。人の体に触れていないという記録だ。
人間どころか、犬とか猫とか、自分以外の生体にも触っていない。人から触られる事は日常よくある。それは整骨院とかリラクゼーションとかでマッサージをしてもらっているし、眼科に行けば顔を触られるし、美容院に行けば頭を触られたり、肩を揉まれたりするから。
ただ、私は誰にも触れていない。
この記録は…2021年6月まで元彼と普通にデートしてたし、特にその頃は体に触れることもなかったから、遡るともうちょっと前かな?
多分この2年、特になんにもないんだなぁ〜。人の体温を感じるような行為は。何がしたいかって…

ちょっと甘えたい。
肩にもたれかかったりとか、腕を組んでみたりとか、後ろからハグしたりとか、膝枕してみたりとか、なんていうか飼い猫みたくゴロゴロとじゃれてみたい。具体的な相手のイメージは…あるのだが、それが実現できるかは全くわからない。
わ〜、なんだか書いてて切なくなるわ笑。いい年したおば(あ)さんのはかない夢と妄想。
関係が冷え切った夫婦もきっとパートナーとの触れ合いはないから、外でそういうのを求めているのかもしれないけど、やっぱり人は人の温もりが必要なんだな。まぁ、対象は赤ちゃんでも、犬でもいいけど。




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