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2024 鈴鹿サーキット(夏)SUPERGT GT300クラス過去データ分析

 GSR約2年ぶりの表彰台で盛り上がったFSW(夏)、予想通り優勝争いのフィルターの8台からLEON65号車、GSR4号車、KONDO56号車が表彰台と、ある意味データ通りのチームが優勝争いに絡みました。
 来年はセパン復活で夏の鈴鹿が無くなる最後のレースとして、過去のデータを分析していこうと思います。


かなり抜け出した2号車?

 前回FSW(夏)でのデータ分析から述べた様に、FSW(夏)で勝利したチームは12年間総合優勝がない事を前回の分析にて明らかにしたが、今年その条件に該当したのがLEON65号車
 ドライバーランキングでmuta2号車46ポイント、LEON44ポイントとその差2ポイントだが、65号車に優勝が無いとすると実際見比べるのは3位のJLOC88号車でその差14ポイントと、2号車がかなり抜け出している事が分かる。
 ただし第4戦終了時点で抜きに出てランキング1位だとしても総合優勝的にデータ上優位な差はなく、2号車、88号車、52号車、31号車、56号車、7号車の6台が総合優勝候補という図式に変わりはない。

鈴鹿は何より予選が大切

タイヤメーカー別勝利数
予選順位からの表彰台

 過去のデータからタイヤに関してはMIが鈴鹿(春)を2連勝していたが、今年の春でDLが勝利したことにより連覇が途絶えたが、勝率としては未だに高く有利であろう。
 また、予選順位は6位以上でないと極端に表彰台確率が減るので注意。鈴鹿(春)の様に流石にないとは思うが、DL→DL→BS→MI→YH→BS→BS→MIなんて順位になったときにはYHユーザーの悲壮感が再び漂うことに。

ではGSRはどうよ

 鈴鹿(春)のときにも述べたが、GSRは鈴鹿が2回以上開催されるときは、鈴鹿(春)<鈴鹿(夏)と最初の成績に比べ2回目の成績のほうが必ず良いのである。
 今年の春は12位と良い所無しだったが、12位以上となるとポイントゲットは堅いと見る。

潮目が変わった?AMGに大注目

 ここからは過去のデータではなく、筆者が感じたことであるが、前回FSW(夏)では1-2フィニッシュでAMGが勝利。これは2017年開幕戦岡山以来のことで、総合優勝も2017年はGSR、2018年はLEONとAMGが2連覇しているのである。

2018年鈴鹿BOP→2024年鈴鹿(春)BOP比較

 表が見辛くて恐縮だがこれは2018年と2024年のBOPを比較した表で、もちろんアップデート等があるので厳密には比較ができないが、概算でBRZは2018年と比べて総重量で162kg増で過給圧は-0.12@減、GT-Rは85kg増で過給圧が-0.26@と大幅に戦力が低下し続けて来たのに対し、AMGはリストリクター径が-4.5mm×2、Lambdaが-0.01減らされたものの、重量は49kg増とそれほどでもない。
 BOPの導入時は明らかなAMGに不利だったBOPが、ようやくここにきて2018年レベルくらいのコンデションになってきたとはいえないだろうか。

 またサクセスウェイトも今年からトップハンデがいつの間に100kgから80kgへ、そして50kgに下げられ、ハンデ割合も1ポイントあたり3kgが課せられていたが、それが1ポイント2kgに戻り、当初2号車等のGT300規定(JAF-GT)有利に働くかと思われたが、元々ウェイト感度が高いと言われたのがGT300規定で、GT3勢は鈍感だと言われた。
 何しろFSW(夏)でぶっちぎりの優勝を決めたのがサクセスウェイト42kgの65号車であり、今回鈴鹿(夏)ではたった8kg増のハンデに留まる。
 もちろん先ず安全性ありきの重量抑制であるのだが、これがサクセスウェイトが効く鈴鹿・SUGOであってもAMG(GT3)勢にとっては不利にはならない結果を招けば、今までの総合優勝のジンクスさえも変えてしまう結果となるかもしれない。

トップハンデ50kgのAMG2台の走りに注目

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