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「大学を辞めない」という選択。

全部消えちゃって、でもこれだけは残ってる。変な自信と自傷は消えないまま、きらめきの中に溶けてゆきそう。

か細い女の子の声が聞こえて、ただ映像だけが流れていく。わたしにはどうにもそれが自分のことのように思えて、エンディングよりも前に涙が止まらなくなってしまった。



「大学なんて辞めちゃえよ」
その言葉は無責任でありながらも、わたしを誰よりも知っているであろう人の言葉だと考えれば、愛で、信頼である。それでいてハッキリしない私への呆れである。


大学に入学して1年も経ったころから、こんな今を十分すぎるほど想像できていた。なんと言っても感染症対策真っ只中に入学し、オンライン授業が当然の世界になって。それから数年。やっぱり、まともには通えなかった。そして、心のどこかで辞めてもいいや〜どうなってもいい〜、と思っていたからか「単位だけ取ればいい」なんて賢い考えにも至らず、しっかり留年した。


現在3年生、2回目。卒業まで残り、1年半。
(つまり3年生の後期授業と、4年生の前期と後期の授業が残っている。)


給付型奨学金(※)をもらっていたものの、それでも学費を払うことに余裕を持てる家庭ではなかったし、留年した今となってはそんな奨学金をもらうことと叶わない(学業に集中してない人にはお金くれないものらしい)ため、前期の授業で80万、つまり1年間で160万ほどをしっかり収めなければならない。

給付型奨学金とは、返済する必要のない奨学金のこと。また、対極の奨学金として返済の必要がある貸与型奨学金というものがある。


前期の授業は80万ほど既に払ったので、後期の分と、残り一年分。つまり約240万ほど支払わなければいけない。いやどこから湧いてくるんやそのお金!!

ないよ!?(笑)


私立大学とはいえ、一般的な学費と比べるとやっぱり、異様に高い。もちろんそのくらい価値があるような気がしてしまういい大学ではある。先生もいい。授業もいいんだろう。


ただ自分の性質を踏まえて考えれば、80万もあればもっと、投資したい。もっともっと成長するために使えると思ってしまう。


能動的に動けるし、学びたい場所に足を運んできたし、なんならこの数年間でさえ、(一概にいいとは言えないが)授業を受けずに各地で暮らしながら実践を重ねてきた。それを振り返ると、週3回ほどの授業に、どうして半年で80万も払うのだろうという気持ちになってくる。むしろお金をもらいながらスキルアップすることさえ出来るだろう。。


(しかしそんなタイプだからこそこの試練に乗り越えたほうが、同じようなタイプの人間よりも分厚くなれるような気もしている)


そして、何より、大卒であるというメリットが、わたし自身に適用されるかと考えると疑問しかない。周囲には大学に行かず旅している人間もいるし、起業している人もいるし、「いく必要がない」と思わせてくる出来事も沢山あった。


実際、一般企業に勤める想像もつかないまま「卒業した方がいい」と言われてもうーんだ。けれど、自分が彼らのように生きていくかと言われたらそれはNOなんだと今気づいた。わたしは真ん中の人間だ。The資本主義社会を生きる人間とも、それとは別の世界線で生きる宇宙人とも、交流を続けていくつもりだ。どちらも好きで、どちらの世界にもいたい。それならば多分、この大学卒業は必須ではないものの、あった方がいいものだろうと思う。


捨てきれないんだなこの社会を。というか、死ぬほど嫌いなこの社会からも捨てられたくないんだと思ってんだなわたしは。


しかし家族に負担をかけてまですることなのだろうか、と無限に悩む。きっと大学を辞めるか、卒業するまで、悩み続ける。話聞いてくれる人からしたら面倒臭いだろうなぁ!すまん!


でも、今まで散々悩んだのに「辞める」と決断しなかった自分がいるということは、大学にいた方がいいと思っているんだろうと、なんとなく気付きつつある。そしてこれを書きながら確信に変わりつつある。


だって、ふらふらしている。わたしは結構ふらふらしているから。卒業はした方がいいよなあ、って思う自分はいる。

それに、社会的な評価を重要視している自分もいる。そういうタチなんだろう。それなら受け入れてあげた方がいいかもしれない。 


よく聞く「友人5人の平均が自分の鏡」だとすれば、なんか自分は大丈夫な気がしている。


すぐに思い浮かんだ人たち、実名は書かないけれど、きっと伝わってるだろう。大好きで、尊敬しているこの人たちとわたしは確かに友達で、それなら、大丈夫だとも思う。


本当はね、卒業したいよ。
卒業おめでとうって、自分を抱きしめてあげたい。
ほんとはそうなんだよ。


もう少し幼かった自分が憧れていた、この大学にいるんだ。一つひとつ、憧れや、夢を、叶えていかなきゃ次には進めないんだとも思う。だから、今、頑張るんだね、なんかわかってきた気がする。


同じように大学を辞めようか悩んだり、留年したり、行っていなかったり、大人になってから学校へ通い始めたりしてる人がいる。きっと一人一人違うタイミングがあって、だから一概には言えない。性質や自覚している使命や、役割も違うんだろう。


最期は自分にしか決められないんだと悟った誰かに、どうか私の声がなんらかの形で、励ましとなりますように。




そしてわたし
あと少し頑張れ


この先にある峠に立ってしまえれば、
正解かわからないまま、それでもやってみようともがく今を
全部、ぜーんぶ認めてあげられるはずだから。


頑張ってる 頑張ってる!!

本当は十分すぎるほどに、
頑張ってる!!!


今は言えない 書けない うたえないことも
いつか必ずうたにする いつか必ず迎えに行く



大丈夫。自分と未来を信じて、今を見つめて。

わたしは、光をにぎっている。


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