「私はヨーコ JAL17期生」

 日本の空をジェット機ではなくプロペラ機だけが飛んでいた頃、キャプテンは初めて乗務に着いたCAに操縦桿を握らせてくれることがあった。
私も「やってみるかと言われた」
緊張したが同時に機体が自分の腕の中で自由になると思うと興奮もした。

今日、ネットに、ニューヨークでパイロットが具合が悪くなり、代わりに操縦経験のない女性が運転席に座った、という記事が出ていて昔のことを思い出した。

ニューヨークの近くの島に着陸しようとしていた小型機の80歳の男性操縦士が体調を崩し、代わりに横にいた全く操縦経験のない68歳の女性客が操縦桿を握り、なんとか着陸した、というのだ。
写真を見ると機体は滑走路ではなく横の芝生の上に着陸している。
足は出ていないもののほとんど破損していない。
操縦士はすぐに病院に運ばれたが女性は軽症で済んだそうだ。
下から見ていた人によると、機はふらつきながら一度着陸を試みたらしい。だがすぐに首を持ち上げ上昇し始めたとか。恐らく操縦士は意識が薄れる状態でなんとか着陸しようと試み、やはり無理と分かって女性客に任せたのではないか、ということだった。

無事でよかった。

地上でも同じようなことが起こる。
意識を失った運転手がバスを横転させてしまった、という事故もあった。

いつもしていることが今日もできる、と思うのは甘い、もし動けなくなったらどうやって知らせるか、高齢の私は酷暑に用心して美容院にも行けない日々を送っています。ちなみに運転免許を返上したのは74歳の時です。

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