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臨月

ここ数日、妊婦検診や母子学級などの予定が立て続けに入っているので、仕事を休んでいる。ひっきりになしに鳴り響くチャットワークの通知を尻目に穏やかな日々を過ごしながら。いっそのこと、明日から本格的に産休をとってしまおうか?とさえ考えているところでもある。9月の初旬はギリギリまで働こうかと意気込んでいたものの、臨月を迎えたいまとなっては日々を少しでものんびりと過ごしたいという気持ちが優先してる。業務の中で下手なストレスを感じるよりも、残り少ないマタニティライフをしっかりと向き合っていきたい。そんな気持ちがより一層強くなるのだ。

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先日から、ついに10ヶ月目を迎えて臨月に突入した。赤子は既に2800gを超えるほど成長しており、健やかに成長を遂げているようだ。日々、力強く感じる胎動に圧倒されるばかり。1週間後の37週を迎えれば正産期に突入するため、いつ産まれても問題ないように準備が必要とされる。陣痛タクシーの予約や入院時の準備など、ある程度のことを済ませて。何不自由なく我が子を迎えるための準備は着々と進んでいる。

臨月を迎えるとともに、中期・後期と2回に分けて行われる最後の母子学級を受けてきた。担当してくれた助産師さんはとても物腰柔らかく、やんわりと包み込んでくれるような人で。はじめてのお産に対する不安を親身になって耳を傾けながら「大丈夫よ」と何度も励ましてくれた。

お産に向けて自分なりに情報を集める中、経産婦による様々な声に不安を抱くこともあった。けれども、今回の母子学級でいろんな胸の内を打ち明けられたとともに、産院側の手厚い体制や取り組みを知れたことで、思いの外どっしりと構えた気持ちでいられる。

当初、コロナの影響で立ち会い出産も難しかったところ、少しずつ状況が変わる中で夫も傍にいることが許されることを知った。産後の面会については1日につき1人に限られるものの、大事な時に大切な人が隣にいてくれることは心強い。平日の真っ昼間に突然の陣痛を迎えてしまったら仕方ないものの、タイミングが合えば傍にいてくれることもできる。彼自身、付添を望んでいたのでお互いに良かった。

たった一人で、助産師などに支えられながら痛みを乗り越えなければいけいないと意気込んでいたので、立ち会いが許されたことによる安堵感は強い。

いろんな想像を膨らませたとしてもどんな景色だってリアルではない。はじめてのことで右も左も分からず、『不安』という文字が頭の片隅で大きく揺らぐものの、予定日が近づくにつれて穏やかな気持ちでいられる気がしている。

もうすぐ君に会えること、もうすぐこの生活に終止符を向けること、名残惜しいような、嬉しいような。ちょっと複雑な気持ち。振り返ってみればトツキトオカなんて本当にあっという間で、残り少ないこの尊い時間を大切に抱きしめたい。

あと少し、もうちょっと、やっと会える

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