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赤ちゃんは偉い

赤ちゃんは24時間365日可愛くて本当に偉い。年中無休のコンビニエンスストアと同じくらい偉いし、ご苦労さまという言葉をかけたいな。

育児って、本当に地獄絵図のような毎日が展開されていくものだと思ってたってな〜って何度も振り返る。でも、現実はそこまでテンヤワンヤすることなく、穏やかな日々が流れていってるんだ。今日みたいに気持ちのいい曇り空のもとスヤスヤと寝息を立てる赤ちゃんはやっぱり偉い。

でも、もしも赤ちゃんがまったく可愛いくなかったらどうしよう?たとえば、薄汚いおじさんだったら(おじさんに失礼だが…)、きっと育児放棄してしまうかもしれない。憎らしい姿かたちをしていたら、たとえお腹を痛めて産んだ我が子だとしても無償の愛情をとめどなく与えられる自信が薄れてしまう。幸いにもワタシの産んだ赤ちゃんはとても可愛い。ただの親バカかもしれないが、マスコットキャラクターのような愛くるしさがある。だから、毎日の生活で赤ちゃんに振り回されることがあっても、可愛いからすべてを許してしまう。

これは藤井隆理論に似ている。むかし、藤井隆が乙葉との夫婦生活において『顔が良いから(乙葉の)何でも許してしまう』と言っていた。可愛い存在の前では怒りという感情もひれ伏してしまうのかな。愛くるしい存在の前では、イライラなどの擦れた感情も癒やされてしまうのかもしれない。だから赤ちゃんはすごいんだ。

ワタシが比較的穏やかに育児をこなしていられるのは、きっと赤ちゃんがとても可愛いくいてくれるお陰だ。だから、赤ちゃんにいっぱい感謝しなくちゃいけない。大人になると日毎や時間帯によって可愛いのコンディションに乱れが出てくるから、ある程度のメンテナンスも必要になる。だけど赤ちゃんは、ミルクを飲んで、おしっこ・うんちをして、スヤスヤと眠って、ただそれだけで何をするでもなく可愛いが維持できてるから、天才であることに間違いないだろうな。

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赤ちゃんとの生活では、大人になると忘れてしまう大切な感情や新しい発見がたくさんある。可愛いだけで天才なのに育児をしていく中でワタシたちにさまざまな気付きや学びを与えてくれるなんて、天才にも程があるから頭も上がらないよ。

赤ちゃんは常に全力で生きている。お腹が空いた!眠い!お尻が汚い!など、自分の要求に対して正直で、気持ちよく生きていくため必死に大きな声をあげて泣き叫んでる。大人になると自分の気持ちをひた隠しにしたり、生きることを疎かにしてしまう場面も増えてくるし、『全力』って言葉の意味を忘れてしまうことも。下手くそな器用さで本来の意思を無下にしていることもある。だから、赤ちゃんを見ていると「すごいな…」って関心させられちゃうんだよね。

いろんな社会生活の中でもみくちゃにされる中で、いつしか自分の本音に目を背けることが正解になって、知らずのうちに心が疲弊していることも気付けない時がある。どんどん自分の痛みに鈍くなって、気付いた時には取り返しのつかないところまで来てることも。自分自身を守るためには、己の不快感や痛みに対して敏感になることが大切なのに、面倒くさくて臭いものに蓋しちゃう癖があるんだ。

でも、赤ちゃんは違うでしょう。自分自身を全力で守るために、少しでも不快なことがあれば大きな声で一生懸命に助けを求めて状況を変えようとしている。下手くそな大人になったワタシができないことを0歳の乳児は簡単にやり遂げてしまうんだから。そんな赤ちゃんを見るたび、自分も負けじと全力で生きねばと思えるようになった。この世に生を受けた以上、ボロ布になるまでこの命を使い果たしてやらないと勿体ないよ。生きることの尊さを赤ちゃんが教えてくれた。

ワタシだって、もっと素直になっていいし、もっと全力になることをう許されてる。下手くそな大人になるよりも立派な赤ちゃんで居たほうが、ずっと偉いのかもしれないし、何よりもずっと楽しくなると思うから。

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