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育児

妊娠中、周囲の人々から産後の壮絶な日々に関する話をよく聞かされたものだ。生後1〜2ヶ月は慣れない育児に振り回されるため、1番大変な時期だと言われる。3時間おきの授乳や夜泣きなど、これまでと異なる生活サイクルに身体がついていけず、心身共に疲弊している女性の姿を度々見かけては未来の自分を想像することに怯えてた。

いざ育児がスタートすると、それは想像よりも遥かに穏やかで気楽な日々で驚きを隠せない。1秒たりとも気が休まらないかと思っていた生活とは反面、ある程度自分の時間が用意されており、こんなものか?というのが正直な感想。実家に里帰りしているため父母によるサポートありきの話ではあるものの、一人でもなんとかやっていけそうだな!という自信が芽生えるほど赤子の聞き分けがいいのかもしれない。

多少グズグスすることはあるが、泣いている背景には必ず理由があって、赤子のニーズに応えればピタッと泣き止んでくれる。夜も比較的長く寝てくれるため、まとまった睡眠が取れるので酷く疲れることも少ない。何をしても泣き止まないといった状況が皆無なので、母親としては非常に気が楽だ。

もちろん、ワタシ自身が育児に少しずつ慣れてきたという節もある。産院から退院後の1〜2週間は実家に帰省しているものの、手探りの育児に悪戦苦闘しているな〜!感じることもあった。その中で、赤子との1日1日を重ねていくうちに相手が求める要求を少しずつ把握できる術を習得したほか、手の抜き加減も掴めている。

腹の中でトツキトオカ、300日以上の間共に過ごしたものの、ワタシたちは初対面であることに変わりない。互いに手探りで、互いに初心者、はじめから何事も上手くこなすことなんて期待できないだろう。それでも、ワタシたちは手探りで距離を詰めながらそれなりにやっている。果たしてこれが正解なのかは知る由もないけれど、自分たちが気持ちよく生活できればそれでいいのかもしれない。

いまは気持ちよくのんびり育児をしていても、これから大変な日々が待っているかもしれないよ。実際のところ『これから大変になってくるよ〜!』なんて、みんな口を揃えて囁いてくる。でも、大丈夫なんじゃないか?なんてたかを括ってる自分も居るんだよ。成長を遂げるにつれてイヤイヤ期だったり頭を抱える時を迎えるかもしれないけど。自分の育児に自信があるわけじゃないが、なんの根拠もない余裕が心の片隅にドジっと構えているような。ワタシたちなら、このままのんびり穏やかにやり過ごせてしまうんじゃないか?って期待してしまえるんだよね。決して育児を舐め腐ってるわけでもなく、経験者からしてみれば「いまに見てろ」という気持ちかもしれない。だとしても、大変なのかな?という不安を抱くより、意気込み過ぎずに大丈夫だろう〜という軽い気持ちで挑んでいたほうが自分の心も落ち着きを取り戻せる。

大変だ!覚悟しとけ!なんて意見は耳にタコができるほど溢れてるけど、『ワタシたちはきっと大丈夫になる』という気持ちで過ごしてる。

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